源氏物語 公演情報 源氏物語」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 満足度★★★★★

    度肝を抜かれた
    すげぇ、源氏物語の構造をきっちりと把握した上で、さらに、市民劇のサイズに落とし込む、谷の脚本力には、シャッポだけでなく、ズラまで脱いで、敬服した。
    ちょっと、市民劇レベルじゃなかったですぜ。ダルカラ・ファンで見に行けなかった方々には「残念!」と哀悼の意を表したい(笑)。

  • 柏はいいとこ。
    映画の「源氏物語」(51年、新藤兼人脚本)は何度か観ていたもののそれくらいしか知らず。

    ネタバレBOX

    何度もリメイクされた映画のなかでも51年の源氏物語が一番お気に入りで、それ以外の知識は全くないまま観劇。比べるわけではなく。
    谷さんが脚本、演出されるということで少しポップな感じで、今風の言葉にアレンジしてある箇所もあり気負いなく楽しめました。甘い部分と女性の素直な憎悪の塊はよく出ていたと思うし、明るい雰囲気もあるけど、受けた印象が変な言い方きちんと古典。年配の方が多いのであらすじのチラシなども字を大きくしたり構成図も非常にわかりやすい。そして有難いことに芝居の中で難しい名前を毎回のように呼んでくれる。こまめに変わる場面ごとの音響が説明代わりにもなっていて、どのシーンなのかわかりやすかったです。聴いた感じ少し違うけど古典ってテクノ音楽の相性が意外といいんですよね。アニメ映画「千年女優」を観てそう思いました。(「千年女優」は昭和も舞台だし古典というのではないですが)
    広めのステージ。両サイドで同時進行で起こる風景がみられました。

    54巻もある巻物の前半を約2時間の芝居にするなど想像しただけでも、大変そうで具合が悪くなります(笑)芝居経験のある市民とそうでない市民が半々くらいでしょうか。それがかえって面白いのです。もの凄い棒読みの人を混ぜてみるのも面白いと思いました。
    光源氏役の山本真樹子さんが宝塚のように格好良く。「おれは・・一人だ・・」(だったかな?)あそこにぐぐっと光の孤独が凝縮されていたと感じます。好きな役どころは紫の上。無邪気な子供から大人の女性へ成長していきます。後半に光が紫の上を自分の子供としてではなく女性として抱きよせるシーンが一番好きでした。

    年配の方が久しぶりにお出掛けをした。そんな空気が会場に溢れていてとても微笑ましかったです。今回観て、地元の方が自分も出たい、と思って応募人数がどんどん増えれば、本来の目的が益々達成されますね。話が逸れますが、互いの顔を知っている、知られているという環境が犯罪を減らすと思うし、いつも寝ているお父さんが知人が出るというのでスーツを着て外に出てみる、それを理由に服を調達する楽しみ、美容院へ行く、などなど、市民参加の演劇から生まれる幸福は思った以上に多そうです。

    余談ですが、五島美術館(大井町線上野毛駅)に国宝である源氏物語の巻物がごく一部所蔵されているのでいつか行ってみようかと。

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