アンカル「昼下がりの思春期たちは漂う狼のようだ」 公演情報 「アンカル「昼下がりの思春期たちは漂う狼のようだ」」の観てきた!クチコミ一覧

★ 満足度の平均 ★ ★ ★ ★ ★ 4.0
1-2件 / 2件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    ネタバレ

    ネタバレBOX

    モダンスイマーズの『昼下がりの思春期たちは漂う狼のようだ』を観劇。

    『解説』
    劇団員の出番はなく、若手俳優を集めて行った公演。
    作・演出の蓬莱竜太は限られた空間内で、そこから逃れられない人物たちの葛藤を描くのが特徴だ。
    劇作家・清水邦夫を彷彿させるタイトルなので「きっと何かが起こるのだろう?」と期待しない訳がない。
    今作は中学校での一年間の学生たちの話だ。

    『あらすじ』
    広島県からの転校生ゲンでクラスはざわつくが、学生たちなりのヒエラルキーは存在している。不良や可愛い女子がクラスを仕切り、おとなしく目立たない子は下級だ。そんな位置関係も瞬時に変わってしまうのが日常茶飯事だ。
    学生生活は終盤に向かっていくが、先生と生徒の恋愛が学生弾劾裁判になり、生徒たちの鬱憤が爆発し始めてしまうのである…。

    『感想』
    校内という限られた空間で、退避不可能という27人の学生たちのエピソードを余すことなく描きながら、決して物語にせず進めていく構成は魅惑的である。
    各世代の観客の郷愁を誘いながらも、思春期にありがちな鋭利な敏感さで仲間を容赦なく刺していく。「きっと我々も同じ事を行ってきたであろう?」という行為を目の当たりにさせれると顔を背けたくのなるのが心情だ。
    クライマックスの学生弾劾裁判での27人の生徒たちの鬱憤の吐口の凄まじさはエピソードのみで進んでいく展開だからこそ大きな衝撃を与えてくれる。まるで蜷川幸雄と清水邦夫コンビの革命劇を観ている感すらあるほどだ。
    だが蓬莱竜太は決してクライマックスを冗長せず、何事も無かったかのように卒業式を迎え未来に向かっていく。
    だが誰もが過ごした思春期も単なる通過点にしないという転校生ゲンの叫びは忘れられない。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    凄い作品だった。蓬莱さんの作品ということで観に行ったのだか、本当に観に行けて良かった。
    久しぶりに劇場で号泣した。若い役者さんたちの溢れるパワーと、蓬莱さんの脚本が、ご自身の演出により何十倍にも膨らんでひとつの作品となっている感じがした。
    思春期の頃に起こる様々な問題をいくつも扱いつつ、それぞれに着地点を見せてくれていた。それが、心が痛くなるだけではなく、少しの希望や望みを見せてくれていたので、観劇後がとても心地よくいられた。
    もう一度観たいが、もうチケットは完売らしい。これが演劇公演の悲しさでもあり、きっと良さでもある。

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