何処へも帰れない【当日券あります】 公演情報 何処へも帰れない【当日券あります】」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
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  • 満足度★★★★

    成長した村岡
    空席が目立つところを見ると、宣伝方法に問題があるようだ。

    ワタクシがこの劇団を始めて観たのは約2年前。
    あの頃の青さとは違って、社会人となった村岡が描きたかった車輪の一部。

    キャストの演技力はお見事!自然でした。

    ネタバレBOX

    アジアに滞在する国家運営コンサルタントの職員の一室での出来事。
    セットがそれなりに作ってあって、案外、重厚!

    前半はコンサルタント職員たちの人間関係と仕事の絡みを混ぜながら内乱のある不安定な熱帯の国の空間を演出する。ここまでは全く音楽の導入も無くセリフのみ。

    後半はポップな音楽に乗せて、独特の現代社会群像劇を描く。
    そこには企業戦略に飲み込まれて動かされている自分達は所詮、一本のネジに過ぎない。といってるようなもので、この表現の仕方は、村岡自身が社会人になって社会の仕組みを良く理解したからこそのものだと察する。

    最後はコンサルタント職員のリーダーと官僚のクガを自滅させる脚本だが、「やっぱり殺したのね?やっぱり・・。」と思わず2年前の作品を思い浮かべた。(苦笑!)

    村岡の作風は不条理劇とも違う。群像劇ともちょっと違う。破滅でもなければ絶望の中の希望でもない。人が人として生きる摩擦のようなものだろうか・・。

    未来は無限に開いていて同時に無限に閉じている。そして誰かが居なくなっても、今までと同じように変わりなく世界は回るのだ。

    そんな芝居。


    追伸:公演後の挨拶で、「芝居は辞めません。」と強く主張していた村岡が印象的。決意表明?! 両立するって事は大変なことだけれど頑張って欲しい。相変わらず舞台挨拶の時も直立不動の立ちではない。ふにゃふにゃ立ち。(^0^) そして視線は下向き!
  • 満足度★★★

    チラシがよかったので。
    チラシが良かったので、ふらっと見に行ってきました。

    not in serviceという劇団名が、確かにしっくり来ていた作品だったと思う。
    僕らの日常の延長線上に演劇という営みがあって、日常の中で思い描いている希望や絶望が詰まっている。

    彼らの演劇は運行していない回送電車(=not in service)の中で起きているんだと。

    作品の中で描かれる戦争や権力が、彼らの抱えている(であろう)現代社会像なのだと思うと、終演後ゾクゾクした。

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