満足度★★
こちらに予備知識がないせいか、つかみどころのない舞台だった。学生寮でそれぞれ映画監督、画家、詩人を目指す3人の学生。互いに悪ふざけしたり、励ましたりは、若き日のアルアルだろう。お客さんで来るふたりの紳士が、話の内容からピカソとアインシュタインを模しているとわかる。しかし、史実ではない。それらしき人物にとどまる。
時間が、数年後、さらに数年後となって、学生寮には詩人だけが残っている。だんだん、ここはスペインとわかるセリフもある。そこに5人が集ってくるのだが、次第に政治が悪くなり、詩人が抵抗して最後は殺される(と、話からわかる)。そういう歴史とドラマがあるのだが、舞台で続くのはあくまで世間話。やはり隔靴掻痒だった。
満足度★★★★
鑑賞日2020/12/07 (月)
宇宙がみえた。まったく前知識なしに観劇。なるほど
なんかいやぁ、スゴイ。
5人であれだけの世界観が表現されているって思うと本当に。
満足度★★★★★
久しぶりにパラドックス定数の舞台を見ることができてうれしい。この作品は初めて観たが、自由なインスピレーションと、よくこんな設定を思いつくなと感心させられる台本はこの作者らしいと感じる。終盤、時空の軸があやふやになって夢の中のような気分にさせられる。
満足度★★★★
昨年、コロナ騒ぎはまだ影も見えぬ中で、大手町の大きな新しい劇場で「ピカソとアインシュタイン―星降る夜の奇跡」という、舞台の上で二巨人を出会わせるいかにもアメリカ的な趣向の芝居を見たが、この舞台はそれをもっと拡大、二十世紀に前衛を走り抜けた巨人たちが青春期に学生寮で共に過ごし、生涯その関係を続けた、と言う設定でドラマにしている。架空の設定にして実名はないが、それぞれ、科学者ではアインシュタイン(加藤敦)、画家ではピカソ(西原誠吾)とダリ(小野ゆたか)、詩人で劇作家でもあるロルカ(植村宏司)、映画監督のブニエル(井内勇希)、の5人のそれらしき人物が登場する。プライベイト・ジョークというタイトルをどのように解釈すればいいかも謎で、この構成そのものがジョークで、プライベイトは作者が考えた私の巨人たち、という意味なのか、作中人物はそれぞれの人物の本人あるいは評伝からの引用が多いようで、ここにそれぞれの巨人たちのプライベート・ジョークがあるという意味なのか、よくわからない。
その解釈は見る側の勝手でどうでもいいとして、芝居のテーマはジョークではない、全然。芸術、科学それぞれの分野で時代を画する仕事をした人たちが時代の抑圧と、いかに戦ったか、その原点が、青春時代の架空の学生寮でのまるで日本の旧制高校のような共同生活だ、と言うところにテーマが置かれていて、解りやすいユダヤ人追放や、官憲の脚本検閲などの抑圧と、一方では時流に媚びざるを得ない立場との矛盾、そこからの自由への解放が軸となている。二十世紀前半の三つの時代、学生時代、そこから十年後、二十年後、と時代は暗くなっていき、のびやかな青春時代は遠くなっていく。
この作品は07年初演の作品の書き直しという事だが、初演は見ていない。劇場パンフによると、作者は前回は全く物が見えていなかったと書いている。野木萌葱のパラドクス定数の舞台を観るのはほぼ、二年ぶりだが、その間に作者は新国立劇場の気まぐれ発注に巻き込まれて疲れ果てたのだろう。「骨と十字架」はこの作者らしからぬ作品だった。唯一の現代劇の税金劇場の新国立が気まぐれにあまり経験のない作者をつぶしてどうする!という憤りはまた別のテーマになるが、この舞台で繰り返し語られる抑圧への批判、自由への渇仰は切実である。
しかし、観客としては、もう新国立で挫折する演劇人をこれ以上出してほしくない。永井愛だって新国立事件がなければ、もっと観客が楽しめる含蓄のある生活劇が書けただろうに。
舞台で挨拶する野木萌葱には、以前のおおらかさが消えていた。もう競馬馬が語り合うような愉快で独創的な芝居は書けないかもしれない。それは本当に残念だ。
満足度★★★★★
1年9か月ぶりのパラドックス定数本公演だったそうです。
本公演初のアフタートーク観てて思ったのが、犬が飼い主に似るように、演劇も作った人に似るんだなってこと。飼い主のほうが犬にそっくりみたいな、もはやどっちがどっちに似たのか分からない関係っていうのかな。
観客の8割が女性。
自分正直書くと、何の物語が何をしてたのかよく分からないままの観劇でした。
この公演に関するtwitter
初日1週間前から「団体名」と「公演タイトル」を含むツイートを自動表示します。
(ツイート取得対象にするテキストは公演情報編集ページで設定できます。)
みんなぁー! パラドックス定数『プライベート・ジョーク』で素敵な先生を演じていた加藤敦(つとむ)さんは素敵な素敵なラインスタンプも発売しているのでよかったら買って!!!くだ!さ!!!い!!!!!!(たくさん売れたら第二段作ってくれ… https://t.co/xX8zkcFTOL
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』 https://t.co/HBPsrOfI7r @YouTubeより 20世紀初頭のスペインの大学寮。 3人の学生が将来につき議論しているところに、 講演者2人が到着。 アインシュタ… https://t.co/D6JuWZiQ6y
約4年前
パラドックス定数「プライベート・ジョーク」2020年版 観劇感想を書きました。 「プライベート・ジョーク」2020年版|sasa https://t.co/YJ21sMHzIJ #野木萌葱 #パラドックス定数 #プライベト・ジョーク #note
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』@東京芸術劇場シアターイースト 昨日無事に全ステージ終演しました。 宇宙の闇からそろりそろりと琵琶法師がやってくる。
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』 終演しました。このような情勢の中、千秋楽まで駆け抜けられた事は本当に奇跡でした。 時間も空間も歪むあの部屋より、感謝を込めて。 https://t.co/tbq1a7YlBN
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』 面白かった 濃密で磨かれていて静かで荒々しいうつくしい時間空間 舞台のあの、きんと凍ったりワーッと熱量があがったり密度が圧が温度がどんどん変わる空気感、なんて良いものなんだろう https://t.co/XhZYa890LX
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』 面白かった 濃密で磨かれていて静かで荒々しいうつくしい時間空間 舞台のあの、きんと凍ったりワーッと熱量があがったり密度が圧が温度がどんどん変わる空気感、なんて良いものなんだろう https://t.co/lapkAINeW7
約4年前
パラドックス定数「プライベート・ジョーク」2回目観てきた。先週みたときよりスッキリしたように感じたけど、私の理解が進んだだけなのかも。 それにしても今このお話が観れて本当によかった。上演ありがとうございました。あ、先生の講演会でや… https://t.co/HwgLcYEC1h
約4年前
パラドックス定数 『プライベート・ジョーク』 再演なこと以外何も前情報入れずに観劇。世界、時代、登場人物設定、ストーリーの理解度は約60%くらい。しっかり理解するには何回か観ないと、かもしれない。でも凄く重厚な芝居を観れました。観劇後にチラシ見て「あ~!なるほど!」ってなった!
約4年前
パラドックス定数「プライベート・ジョーク」千秋楽 登場人物をこんなに調べたのは初めてで、寮生3人のことをずーっと考えてたから終わって淋しい。 戯れる3人が愛おしかった!!でも後の出来事を思うとその仲の良さが切ない。 「そうし… https://t.co/nxzNhOzot8
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』千秋楽でしたね。本当に観に行って良かった。特にグッと来たのが、映画作家の前にふっと現れる幻想のような、詩人と画家との初対面のシーン。そこからの3人の今と未来を思うともう、ねぇ!(泣)私はこういうの大好きなんだよー。
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』人物の前情報一切ないとちょっと厳しい今回。先輩チーム、特に先生は彼らの小さな宇宙を外から眺める神のような妖精のような独特の存在感があって、出ている間ずっと目が離せなかった。それにしても皆上手いなぁ。
約4年前
今年最後の観劇はパラドックス定数「プライベート・ジョーク」 画家Pへの憧れがタダ漏れの画家Dの態度が豹変するなど前半は血気盛ん。しかし後半一変。時代は20世紀初頭。表現の自由が奪われ、芸術や学問、人の命すら奪っていく。 今の世に重… https://t.co/jAbip2vUny
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』。風姿花伝のオーソドックス連続上演に馴れた身体に1年9ヶ月の空白は本当に辛かったので井内さん植村さん小野さん西原さん、そして加藤さんと邂逅出来たのが何より嬉しかった。例外なく皆上手いしキャ… https://t.co/GK0o5uctUj
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』。映画作家Bが画家Dと作るのは『アンダルシアの犬』だし、画家Pが学者Eに観てくれと頼むのは『ゲルニカ』で、予備知識なしでも問題なく作られてはいるものの、観客が知らずに観るのは勿体ない気もす… https://t.co/bZsHcDfLZq
約4年前
パラドックス定数「プライベート・ジョーク」 千穐楽おめでとうございました! 知識を得るたび解像度が上がり、観劇するたびに見えていなかった物が見えて楽しかったです。 余白がありすぎると「つまらなかった」となることも多いのですが、「も… https://t.co/2sgeD5ZbYX
約4年前
パラドックス定数「プライベート・ジョーク」千穐楽観劇。 2日目に観た芝居とまた全然違う。 私の気付きと役者の演技の熟成と。 舞台は生き物なんだよねぇ。。。とつくづく✨ やっぱり野木さんの本は好きだなぁ。 コールドケースも楽しみ✨ https://t.co/0EWq4CcGf2
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』千秋楽、色んな台詞を反芻できてしみじみ面白かった。。わざとらしくない照明の変化が示す記憶のフラッシュバック。「路面電車に轢かれて死ぬかもしれない」はガウディへのオマージュですね。そして千秋… https://t.co/0S5YNYX4Oa
約4年前
今年の演劇納めの予定。 パラドックス定数『プライベート・ジョーク』 男騒ぎの5人芝居。相変わらず硬く熱く良い。 今回はノー眼鏡。 この人がこんなことを言うのは…という人物のバックボーンの描き方が確かなので、セリフに信憑性があって痺… https://t.co/S0INPxezI2
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』全公演終演しました。運営務めておりました。 ご来場くださった方々、気にかけてくださった方々、関係者の皆様、ありがとうございました。 初めて関わらせていただきましたが、本当に素敵な作品・団体… https://t.co/7T1T67j60Y
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』 学生寮の一室をたまり場につるむ若き詩人、画家、映画監督(志望)。講演会の宿泊地としてこの寮を選んだ高名な学者と画家。太陽光の降り注ぐここで、果てしなく続いていけそうな戯れの会話。けれども存在は観測され、未来は収縮し、結末は確定する。
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』観劇してきました。 初パラドックス定数。 非常に良かった… 空気感、会話に魅せられました。間合いがとても良い。 先月まで動画配信してた過去作の戯曲も全部買ってきちゃいました☺️ 読むの楽しみです。
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』千秋楽お疲れさまでした。毎日がとても楽しかったです。ありがとうございました!!!! またお会いできることを楽しみに生きます。 https://t.co/4aAg4hU4an
約4年前
話題の公演 https://t.co/anAAnEhbOF ~12/13 TinT!/鶏/5.0(2) ~12/13 MCR/「女がつらいよ」「パンダが降る日」/4.7(3) ~12/13 パラドックス定数/プライベート・ジョーク/4.7(3) →続く #東京観劇カレンダー
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』、若い3人の芸術家と既に名声を得ている学者と画家。学者と画家はすぐに見当がつき、若手3人も画家が分かったので終演後に検索。固有名詞を出さない野木脚本は、ある種の謎解き感と独特な普遍性を生む… https://t.co/UzQ2548R1d
約4年前
パラドックス定数、プライベート・ジョーク、千穐楽、名残惜しいぞ。とりあえず、ホンをよんだ、ギリギリで油脂や野中で読了。どんな景色がみえるんだろか?
約4年前
パラドックス定数 『プライベート・ジョーク』 千穐楽。 あれもこれも全部が奇跡の積み重ねだな。 ラスト1本。 味わってきます。 先生、よろしくね。
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』で野木さんがインスパイアを受けたのはアグスティン・サンチェス・ビダル『ブニュエル,ロルカ,ダリ …果てしなき謎』(1998・白水社)だが、こちらは重版されていないので古書で手に入れるしかな… https://t.co/YIlV7q53CP
約4年前
というわけでパラドックス定数『プライベート・ジョーク』本日千秋楽です。 この状況下で全ステージを上演できるのは奇跡であると噛み締めつつ、本日も運営務めます! 当日券もございますのでぜひ。 東京芸術劇場シアターイーストにてお待ちし… https://t.co/jzNgmidGYl
約4年前
パラドックス定数『プライベートジョーク』千秋楽日よりの朝。おはようございます!今日もいい一日になりそう!!
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』野木萌葱。20世紀初頭、スペインの大学寮。学生3人が詩、映画、絵画について議論。講演会の話手が到着。アインシュタイン(加藤敦)とピカソ(西原誠吾)を彷彿。空間の歪み、量子力学、キュービズム… https://t.co/BrFecIL424
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』すごくすごく面白かった。青春が終わる切なさ。人の人生を変えてしまう無邪気で残酷な言葉。「これから」の若者と「その未来は今」みたいな天才。はー、ヒリヒリした!
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』上演後、戯曲を買う列に並んだら、前のひとが『プライベート・ジョーク』と一緒に『トロンプルイユ』の戯曲を買っていて、ああ、オーソドックス無料配信の効果は確実にあったなと思った。『トロンプルイユ』なんてTLにファンアートが流れてきてたもんな。
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』を観て、高いのでこれまで買うのを躊躇していた四方田犬彦『ルイス・ブニュエル』(作品社)を近日中に入手したい、何なら年末年始読書したいと思った。しかし、ブニュエルを演じた井内さんとは容貌の落… https://t.co/R3bjLu3g1B
約4年前
早稲田大学の演劇博物館で企画展『Inside / Out 映像文化とLGBTQ+』を観たあと、パラドックス定数『プライベート・ジョーク』とNTL『シラノ・ド・ベルジュラック』をはしごするという一日を過ごしたんですが、これ期せずして最高のプログラムになりました。
約4年前
パラドックス定数、プライベート・ジョーク観賞。すごく重苦しかったらどうしようと思ったけど、そんな事はありませんでした。面白かった☺️
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』野木さんらしい友情の面倒くさと切なさが余すことなく描かれていて楽しかった。変人揃いの中で最も常識人っぽい詩人の運命が悲しい。歳がばれるが前半から後半の流れは「摩利と新吾』を思い出した。とて… https://t.co/Z5akUOcLSb
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』観劇。 東京芸術劇場も久しぶり。ああ、でも、劇場は気持ちいいなあ
約4年前
パラドックス定数『プライベートジョーク』を観に芸術劇場へ。 見終わって僅かな情報と記憶を頼りにディグ。 芸術劇場で芸術家に想いを馳せ勝手にアレコレ考察するのもまた楽し🏃♂️ 井内さんの演技見て、やる気満タン🔥 こんな状況だ… https://t.co/owZ446ABEz
約4年前
話題の公演 https://t.co/anAAnEhbOF ~12/13 TinT!/鶏/5.0(2) ~12/13 good morning N°5/ただやるだけ/4.8(4) ~12/13 パラドック… https://t.co/Xl9OGbzBat #東京観劇カレンダー
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』本日2ステ。ソワレが18時開演ですのでお間違えなく! 当日券ご用意できますので今からでもぜひに。 東京芸術劇場シアターイーストにてお待ちしております! https://t.co/lsSfWXuoB3
約4年前
パラドックス定数『プライベート・ジョーク』 作・演出 野木萌葱 昨夜、芸術劇場で当日券で観劇。 学生寮で快活に暮らす若き芸術家の卵3人。 そこに来る高名な物理学者と画家。 将来、一人の卵が殺され。。。 これは自分の体験とダブ… https://t.co/TCmkj6t2HZ
約4年前
先日みました。パラドックス定数「プライベート・ジョーク」 自分は無知なので、観劇後に出来事や物事を少しでも調べたくなる演劇はありがたい。 「先生」がチャーミングで切ないんだけど、それはそれとして足が長すぎて生で見たらたまげた。 https://t.co/QAAjFh5lxG
約4年前