血のつながり 公演情報 血のつながり」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-2件 / 2件中
  • 満足度★★★

    20090116
    20090116

  • 満足度★★★★★

    ホラーサスペンス
    いあ、ワタクシ、これ本当に凄いと思った。とにかく凄い。
    登場人物を演じるキャストの凄さ。
    人間の裏に潜むドロドロした悪の感情。
    その感情を上手くコントロールできるかできないかで、いい人悪い人の区分け。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    ホラーだと思って間違いないくらいの凄さ。

    継母と実父殺害の容疑をきせられたリッヅィー・ボーデンだったが、証拠不十分で不起訴となった。

    だが、今回の物語はリッヅィーが殺人者としてのそこに至った情景を映し出す。
    実父が継母と結婚し、その継母の弟の入れ知恵によって農場の土地の名義を継母に変えようとする実父との間に深くて大きな溝ができてしまったリッヅィーを今度は救いようのない事件が起きる。それはリッヅィーがとても大切にしていた鳩を実父が斧で殺してしまった事件だった。

    父親はリッヅィーに普通の娘のように結婚して家庭を作る事を望み、リッヅィーは「お父様が見たいものだけを写す鏡にはなれない。」と自分の意思を通そうとする。家庭の中で争いが絶えなくなりリッヅィーの姉は逃げるようにして旅行に出てしまう。

    残されたリッヅィーは実父、継母、継母の弟に対し、不信感を抱き疑心暗鬼になってしまう。

    家庭がこじれていく様子や恐怖心をキャストは見事に、本当に見事に演じてました。リッヅィーを女優役の枝元と、はざまみゆきが演じ、私は得体の知れない怪物でも見せられてるような気分になって、それは不安定で姿を持たない何かが強大なる重力でもって私を圧するかのような感覚でした。

    実父が継母と結婚したことによって、父の幼い頃から自分に注がれた愛情全てを失ってしまうかのような恐怖感を覚えたリッヅィー。馴染めない継母と暮らすうちに神経のどこかしらが知らぬ間に磨り減っていくさま。継母の弟のダークな存在など、まるでゆるやかに人を発狂させるための拷問道具のような会話にリッヅィーの心は憎悪で張り裂けそうになります。

    人が人と共に生きる限り、どこかでせめぎ合いどこかで摩擦を起こし、どこかに歪みが生じる。

    事件後、今度は二人きりで暮らしてるボーデン家ではリッヅィーに姉のエンマが「あなたなの?リッヅィー貴女がやったの?」と事あるごとに長年に渡って聞くのです。

    そう・・、まるでゆるやかに人を発狂させるための拷問道具のように・・。

    ハイリンド、素晴らしいです。
    とにかく全員のキャストが秀逸です。継母を演じた松永麻里の目の動き。恐怖に駆られる心。疑心暗鬼の表情、リッヅィーを詰る時の平坦な感情。エンマ役の江間、とにかく素晴らしい!

    素晴らしい時間を共有出来ました。観て良かった!(^0^)大絶賛!

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