公演情報
「『パンパンじゃもの、花じゃもの』」の観てきた!クチコミ一覧
満足度★★★★
鑑賞日2019/10/19 (土) 16:00
価格3,300円
諸事情鑑み髪編のみ観劇。
元華族のお嬢様が闇市でのピンチから救ってくれた街娼グループの仲間に入れてもらい……な物語。
全体の雰囲気は昭和30年代の日活映画で、気っ風の良い姐さんがいたり裏切りがあったりするのは女性版任侠もの、登場人物や傍系エピソードを増やし悲劇的にすれば椿組の花園神社野外劇、両家の子女が新しい生き方を見つけるのは風と共に去りぬだし、落語の人情噺的なところもあるか?と、いろんな要素を見出しつつ楽しむ。
ちなみに匕首、拳銃、ヤクザの親分などが登場することから序盤で悲劇の香りを嗅ぎ取ったのは椿組からの連想であり、結果は杞憂に終わって胸を撫で下ろす。(笑)
女性バージョンを観劇。
今月は初の劇団に見える機会を多く得た。一定水準の俳優を客演に呼べる分母を形成し得た若手集団の一つ、という所。初見でなかった俳優は真島一歌くらい(が観劇中は別の女優と勘違いしていた)。話もさる事ながら俳優に見せ場を作るドラマの趣、つまりは最後は皆良い人、過ちは許され、精一杯生きてるノダ、という。戦後の混乱期はそうしたドラマにはうってつけの背景設定で、女優冥利を体感するに外れなしと言われる役=娼婦たちの話(男優ならば兵士なのだそう)。
話はと言えば、自己犠牲の美学で批判精神の脆弱さを糊塗するお決まりの構図で、土地の権力者の横暴も「俺はお前に本当に惚れていたんだぁっ」の一言で免罪される心地悪さは、無論これを現実に置き換えればの話。芝居のほうはテンポよく俳優も見せ場でそれぞれの魅力を存分にアピール。生い話ではあるが伏線が思わぬ展開で回収な場面もあり、健気な女性たちの残像もあり、無為な時間を過ごすよりは幾らか良いと思えるちょっとした料理。
満足度★★★★★
肌編観劇。悲しい存在でも、強く生きるお姉さま方のたくましさがひしひしと感じられました(個人的な好みだと男娼(同性愛者同士)の方を期待しておりましたが)。大切なものの為に何かを犠牲にする、その想いの強さを感じました。・・・とはいえ、ウィッグや着物、もう少し何とかならなかったものかと・・・顔を隠していても、あれでは客が引っかからないんでは?オバケなのは見た目ではなく、彼らの価値観の違いに他者は異物を感じるのではないかと思うのですが・・・。この点を除けば、楽しくも有り、哀しくも有り、見応えのある作品でございました。
満足度★★★★★
肌編を観劇。
由緒ある家系の重荷に耐えかねた猛太郎、死をも覚悟の果てに辿り着いたのは闇市パンパンワールド。
現代ならニューハーフの売春グループと言えばいいのでしょうか、彼女?達がズラリと揃うと凄味があります。
猛太郎の目線と一緒に拡がっていくパンパンワールド。
同じ闇市の住人からは馬鹿にされつつも呼称には拘りもあり、なかなか高いプライドをお持ちのようですが、夜の暗闇に乗じてわざと顔を隠しちゃって、女性と勘違いさせる客引方法は如何なものか(笑)
とはいえ保守とセクシャリティーの重圧から逃げてきた猛太郎にとって、規格外で気のいい彼女達に居心地の良さを感じていく様子はとても自然のように思え。
心無い迫害を毒づいてやり返す逞しさは面白可笑しくも、やがてそれぞれが迎える悲喜こもごも。
主人公・猛太郎の成長と共に様々な人生(キャラクターが実に豊富)が交錯して、とても見応えある作品でした。
人間そのものが持つ妬み・嫉みの他、女装娼婦ゆえの苦悩が加味された肌編。
もうひとつのバージョン、王道?女性パンパンワールドの髪編はどんな作品になっているのか非常に気になるところですが予定が立たない(泣)
今後の「観てきた」も楽しみにDVD化を期待する事にします。