ものすごく急遽、楽園王の本年度の公演を決めました。幾つか決まったのですが、一番早いものの紹介と出演者を探している旨を、少し書きます。
あらためまして、楽園王の長堀です。はじめましての方には、はじめまして。ご存知の方には、どうもお久しぶりです。もしくは、いつもいつもありがとうございます。ご挨拶で長くならないよう、本題に入ります。
楽園王次回公演、比較的小規模の公演ですが、公演は8月末で、稽古期間も7月にちょっと+8月中で、短期集中の作品作り、公演を行うことになりました。ちょっと思うところあり、実験的な制作方法の公演にて、もし興味を持って関わっていただける方がいましたら、たいへん嬉しいです。詳しくは下記に。
楽園王◎公演『夏の階段、一足飛び』
作/演出◎長堀博士
公演◎8月23日(金)と24日(土)(2日間4ステージ)
劇場◎サブテレニアン(東武東上線大山駅/都営三田線板橋役所前駅)
稽古◎8月5日(月)より2週間。
顔合わせ◎7月22(月)からの週で2回くらい集まり、台本渡し、読み合わせ、ビジュアル撮影があります。出演者に予定を聞き、15日(月)からの週にも機会を作るかも。
稽古地◎主に、池袋駅から徒歩で行かれる稽古場です。演出が見る稽古は平日夜間、日曜のみ昼くらいからの稽古が入ります。また、出演者間で希望があれば、別の時間帯など自主稽古用に稽古場所を用意します。
◎プレゼン
この公演のコンセプトを一言で言うなら、プレゼン、だと考えています。幾つかの集中して作られる少人数の短編達によって、作品そのもの、出演する俳優の魅力がプッシュされ、「未来の」楽園王への、また、今回出演する俳優達へのファンを生み出すことに主眼が置かれた公演がしたい、と考えています。また、ちょうど学校などが夏休みの期間に行われることもあり、この時期以外にはなかなか舞台に係る機会が得られない方の参加も期待して、この時期のこんな公演を企画しました。上演作品として幾つかの短編を上演しますが、作品の決定は、出演者が決まった時点で、顔ぶれを見てから決まります。長堀が執筆し他の演出家さんに上演してもらったものや、過去作の再演が中心の予定ですが、急に新作書くかも、です。例えばどんな作品を?って思われた方には、その作品への出演が叶うとは限りませんが、試しの読みのために何かはお渡しも出来ます。
◎無料公演
実験的に、と書きましたが、何が実験的に、なのかと言いますと、チケット代がゼロ円、つまり無料公演になります。では、劇場費など、どうしても掛かる必要経費をどこから捻出するか、ですが、楽園王というカンパニーでは今までやってこなかった「物販」ということを行います。その物販の売り上げで、公演をまかないたい計画です。台本か、台本も掲載されたパンフか、缶バッジか、Tシャツなどか。まだ検討中ですが、試しにこういう公演を行って、結果を知りたい、という気持ちがあります。また、物販に関しては、デザインなどでも協力できる方がいましたらとても嬉しいです。
◎参加に際して
先に出演に関してのお金の流れを書きますと、参加費など出演者からお金をいただくことはありません。また、チケットバックが出来ませんので、出演者にギャラも発生しません。なので、金銭的にはメリットもデメリットもないことになるのですが、では、この公演への出演にはどんなメリットがあるのだろうか、そのことについて今から書きます。
◎メリット
一番最初の方に、プレゼン、と書きました。それは、今カンパニーの未来を思う時に一番大事なことだと考えています。また、出演者の視点からでも、プレゼンする機会があったら良いのではないか、そう考えました。今回行う、短編、少人数の作品、ある程度のボリュームのある出演機会、によって、プレゼンを実現していきたいと思います。だから、小規模な公演ではありますが、公演は公演としてちゃんと、むしろプレゼンって言葉に恥じない、魅力的な作品作りがしたいです。一つの目標として、観客へ、観劇の魅力、劇場に「私が出演する」公演のために足を運ぶことの豊かさや面白さをアピールできて、この公演の次に出演する公演にも行きたい!と思わせたら勝ち、そんな風に思っています。そんな自分へのファンの育成が大きなメリットだと考えています。
また、プレゼンである以上は無料にした方が良いのでは、って考えにいたりました。プレゼンでお金をいただくのは、なんとなく合わない気が。ですが、どうしても公演には少しはお金が掛かる。そこで、物販ってことを考えたという話は上記しました。その物販についてですが…
◎物販
その物販、ですが、お客様にとって、観劇の後に何か手元に残る、ということは、その観劇への記念品が残る、ということだと考えています。それは、もしその観劇がとても面白い、豊かな体験であるなら、お客様にとっては宝物が手元に残る、って考え方をしています。また、出演者やカンパニーにとっても、長く面白かった経験を心に留めてもらって、次の自分の出演へ足を運びやすくする効果がある、と思うのです。つまり物販はプレゼンへ一役買う、そう考えます。そして、現状の演劇の世界で、(現状の演劇の世界は大変キビシイ世界なんです)試しに、ではありますが、そういう戦い方って、もしかしたら必要なことなのかも、って考えました。だから、決してお金ののために仕方なく行う、ではなく、このことをポジティブに考えています。
小規模な公演ですが、コンセプティブに、意義を持って臨みます。どこか琴線に触れた方がいましたが、ぜひ係ることを考えてみてください。一緒の悪巧みに共犯になるような気持ちだとすごく嬉しいです。まず、ぜひ連絡を。どうぞよろしくお願いいたします。
上演作品◎ おぼんろのさひがしさんがコンスタントに上演してくれている『赤い靴』や、楽園王の過去作『名もなき世界』や『風』、などが候補に上がっています。『夏の階段、』の全体タイトル通りに、夏らしい怖い話を上演したいと考えています。まあ、楽園王って、怖い話ばかりなんですが…
応募◎
件名を「参加希望」もしくは「参加問い合わせ」としまして、アドレス、home@rakuenoh.tokyo (ホーム@ラクエンオウ・ドット・トウキョウ)まで一報下さい。
楽園王◎ 楽園王は、劇作家で演出家でもある長堀博士の作品を上演する劇団。長堀の作風は、「エッシャーの絵の中に紛れ込んだよう」と言われる、迷路やパズルのような作品が多く、演劇をあまり知らない方へはテレビの「世にも奇妙な」みたいな作品と説明することが多い。また、古典戯曲や文学作品の演出作も多く、長堀博士は優秀演出家賞の受賞など演出家としての評価が高い。その演出の特徴は、演劇の台本を文学からの視点では「詩」と同義だと考えて、日常の喋り方とは少し違う、詩のような音楽的な会話で作品を上演している。今回の公演でも、特に演出的な特徴を活かした作品作りを行って、そのことが作品そのもののレベルの高さにつながるようにしたいと考えている。
ホームページ◎ http://www.rakuenoh.tokyo/