【第3回】シアターゲームを使った俳優訓練の会(基礎編)
2017年6月18日(日曜日)開催!
●シアターゲームとは――
インプロ(即興エンターテイメント)よりもさらに基本的で原初的な技術をゲームの中に収め、ゲームの課題をクリアすることにより、俳優に必要なスキルを習得していく訓練方法です。環境との関わりに重きを置くこのゲームは、新人俳優の多くが陥りやすい「筋書」を排除します。また、ゲームの課題をクリアする為に求められる【知的スキル】【身体的スキル】【直観力】を養うことで、従来の訓練法(メソッド演技、マイズナーテクニック)で嵌りがちな「環境との分離」「身体的表現の欠如」からの脱却を図る良い機会になると思います。
<稽古>毎週、日曜。19:00~22:00。
<場所>高円寺駅。フェニックススタジオ(東京都杉並区高円寺南2-53-1)
<料金>1回2,500円。
<講師>劇団SUN代表、篠山俊。
<お申込>劇団SUN公式HPのお申込フォームより。http://www.geki-sun.net
▼▼▼内容▼▼▼(※進捗により異なる可能性あり)
◆◆前回参加者◆◆
・表情筋の筋トレ及びアップ(表情筋、肩、胸、背中、股関節)
・呼吸初歩(仰向け、うつ伏せの中心呼吸・瞬間呼吸)
◆◆初参加の方◆◆
・シアターゲーム誕生の歴史説明。
・フォーカスの認識。
・フォーカスの詳細及びゲームの注意事項説明。
★★★GAME★★★気づきを与える基本的な感覚訓練
「味と匂い」
ミッション:食べ物の味と匂いを味わう事。
概要:2チームで行う個人作業。各チームでごく簡単に食べられる物を決める。合意が出来たら最初のチームがステージに上がり、味や匂いを感じながら食べ始め、何を食べているのか身体で【伝える】。
こんな人にオススメ!:シアターゲームに初めて触れる方。基本的な感覚の気づきを得たい方。「伝える」芝居と「説明」する芝居の違いを感じたい方。
★★★ウォーミングアップ★★★基本的な感覚訓練【鏡シリーズ】
・リーダー当てっこ→2チームに分かれ、各チームでリーダーを1人決める。初めにステージに上がらないチームは一度スタジオから離れる。残ったチームのリーダーは全身を使って身体を大きく動かし、好きな時に動きを変えていく。他のプレイヤーはリーダーと同じ動きをしてついていく。慣れてきたらスタジオから離れていたチームを呼び戻し、スタジオに元から居たチームは誰がリーダーか分からないようにゲームを続ける。戻ってきたチームは元からスタジオに居たチームのリーダーが誰か、ゲームを見て言い当てなければならない。
・サバイバルゲーム→全体を2人1組に分ける。各自相手の服装や髪型などを観察する。観察が済んだら互いに背を向け、自分が身に付けているものに3つの変化をつける。次に再び向かい合い、パートナーがどこを変えたのかを言い当てる。外れていたら脱落。見事言い当てる事ができたプレイヤーは相手プレイヤーを変えてゲームを続ける。
★★★GAME★★★基本的な感覚訓練【鏡シリーズ】
「鏡」
ミッション:鏡となってリーダーの動きを正確に反射する事。
概要:2人1組になる。1人がAに、もう1人がBとなって全チーム同時に行う。まず、Aが鏡となってBと向かい合い、Bがリードする動作を表情も含めて頭の先から足先まで全てを反射する。サイドコーチの合図で役割を入れ替える。この時、決して動きを止めないように注意する。
こんな人にオススメ!:筋書芝居からの脱却のきっかけを掴みたい方。「引っ張る」事と「乗る」事の違いを感じたい方。
「鏡はどっち?」
ミッション:どちらが鏡か観客に分からないようにする事。
概要:2人1組になり、リーダーを決める。自らの合図でゲームをスタートし、観客にリーダーを悟られぬようにゲームを続ける。
こんな人にオススメ!:このゲームはパートナーとの取り組みに高い集中力を必要とします。結果として互いの中に入り込むような深い関わりを感じるはずです。「相手を見る」事の初期トレーニングとしてオススメです。
「フォローザフォロワー」
ミッション:互いに相手についていく事。
概要:2人1組となり、全員同時に「鏡」となる。初めのうちはサイドコーチの合図でリーダーを変えていき、「フォローザフォロワー」の掛け声から先は両者共に相手についていく意識でプレーを続けなければならない。
こんな人にオススメ!:見たものだけを反射しなければならないこのゲームは、相手に身を委ねる事なくして成立しません。筋書からの脱却、未知への飛躍の第一歩を踏み出したい方にオススメします。
以上。
真剣に、かつ、楽しみながら基礎力をつけましょう♪
お申込お待ちしております!!!下記シアターゲーム詳細です!▼ご参考までに(^_-)-☆
●シアターゲーム詳細――
シアターゲームの生みの親、ヴァイオラ・スポーリンは演劇における「才能」を、【体験】する事に対する、「より多くの需要能力」であると考え、個々人の需要能力を高める事で、秘められた潜在能力を発揮できるとの結論に至った。
【体験】するとは、環境に入り込むこと。全身全霊で環境と関わることを指します。【知的】に【身体的】に【直感的】に関わり続けなければならないのです。このうち【直観】に対して、「天賦の才能」だと、おっしゃる方が多いように思いますが、誰もが【直観】を持ち合わせています。アイディアを閃く瞬間や、考えなしに身体が動いてしまった経験を誰しもが持っているはずです。【直観】の力は絶大です。未知の領域に足を踏み入れ、【体験】に対して【直感的】な反応が起きた時、人は制限の多い「理性」から飛び出し、知性が解き放たれるのです。また、ヴァイオラ・スポーリンは【自発性(意識的に行うのではなく、自然に生まれてくる行為や行動)】は【直観】の瞬間にもたらされると考え、移ろい続ける環境、世界と、関わり続けなければならないとしています。つまり、【古い事実や思考、感情の再現を用いてしまう】と【直観】は生まれず、【体験】することもできないのです。【舞台は生物】である。という表現をよく耳にします。その通りです。役者は【体験】と【直観】なくして役の人生をリアルに、流動的に感じる事はできないのです。シアターゲームをクリアする為には、役者としての技術が必要です。次々に出題される課題をクリアしていく中で、俳優として必要な【知的スキル】【身体的スキル】【直観力】を養いましょう。