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カテゴリ:フリートーク 返信(4) 閲覧(935) 2014/01/01 08:54
【ミドル英二の2013第一次選考・第二次選考 1月~3月】
2013.1月の月間第1位~ 劇団だるま座・廃屋のチェーホフシリーズ「かもめ」
「かもめ」は今まであちこちの劇団で観てきたが群を抜いて出色の素晴らしさ。だるま座の、大衆性を踏まえながらの奥行きある芝居作りの技量にただ脱帽。
2013.1月の月間第2位~
20歳の国 「花園」
強烈な観劇後の印象がいつまでも残る。僕がよく書く「演劇的快楽」が横溢していた。
2013.2月の月間第1位~
実験劇場企画公演「コスモノート」空かると「東京駅」
この明大2作品、いま振り返れば、甲乙つけがたし。
2013.2月の月間第2位~十七戦地「獣のための倫理学」
ち密さとバランスのよさを備えた物語展開の巧みさ、緩急を心得たドラマとしてのリズム、それらが相まって、完成度の高い作品になった。
2013.3月の月間第1位~世の中と演劇するオフィスプロジェクトM
「ハルメリ2013」噂の傑作戯曲。若々しく伸びやかな舞台。しかし時代的虚無の深淵をみせてくれる。
2013.3月の月間第2位~映画美学校 第2期アクターズ・コース初等科修了公演「革命日記」精緻で説得力がある演技。戯曲世界をみごとに舞台上に造詣しえていた。
2013.3月の月間第3位~明治大学 実験劇場企画公演「美しい国」
薄暗い和室に、妹が一人、寝そべっている。セリフも音楽も何もない、ただそれだけなのだが、長く記憶に残る名シーン。
1月~3月の月間ランク上位は以上だが、ランキング候補としては、
●劇団だるま座・廃屋のチェーホフシリーズ「かもめ」
●世の中と演劇するオフィスプロジェクトM「ハルメリ2013」
●映画美学校 第2期アクターズ・コース初等科修了公演「革命日記」
●明治大学 実験劇場企画公演「美しい国」
を入れたいと思う。
【ミドル英二の2013第一次選考・第二次選考 4月~6月】
2013.4月の月間第1位~百景社×一人芝居「走れメロス」
演技の間合い、演出的緩急、肉体的パフォーマンスなどの工夫が素晴らしい。
2013.4月の月間第2位~ユニークポイント「タヌキさんがやって来た。」絵の具をやたら塗りたくるような演劇が多いなか、抑制を効かせた作り方。さすがユニークポイント。
2013.5月の月間第1位~feblaboプロデュース「くりかえし無限遠点」
アメリカ映画等にある『密室デスゲーム』タイプのドラマ。脚本が素晴らしく、演出も緩急を心得ていて、思わず引き込まれた。
2013.5月の月間第2位~
駄目なダーウィン舎「いのちだいじに」
現代の不安や歪みをごった煮にして、一人の少年の成長物語として括った作品。ペシミスティックな結末もいい。
2013.5月の月間第3位~
ソケット第二回公演 「タントンの部屋で」脚本のアイデアが秀逸。後半からラストへのテンポアップしていく演出もいい。4人の出演者の演技も、堂々たるもの。
※5月は私にとっての感動作が多かった。他にも、★激弾ショット 東京バビロン協力公演 「カストリ・エレジー」が心に残った。
2013.6月の月間第1位~劇作家女子会×時間堂presents
「劇作家女子会!」
4人の劇作家の4つの作品は、まさに研ぎ抜かれ磨き抜かれた4剣の名刀の如し。
2013.6月の月間第2位~shelf「班女/弱法師」
ちょっと大げさにいえば、「演劇というものが持つパワーを、まざまざと見せつけられた」という感じ。
2013.6月の月間第3位~激団リジョロ『DRYuuuu!!!』
迫力ある舞台装置や衣装、小道具。エネルギーあふれる演技。とても面白かった。
4月~6月の月間ランク上位は以上だが、ランキング候補としては、
●feblaboプロデュース「くりかえし無限遠点」
●ソケット第二回公演 「タントンの部屋で」
●劇作家女子会×時間堂presents 「劇作家女子会!」
を入れたいと思う。
駄目なダーウィン舎「いのちだいじに」も捨てがたいが、山岡脚本は1本選択、という縛りを自ら急遽課し(笑)、「くりかえし無限遠点」を選んだ。
【ミドル英二の2013第一次選考・第二次選考 7月~9月】
2013.7月の月間第1位~オフィス再生「読書劇 二十歳の原点」
「読書劇」といってもリーディングとは全く違う。メッセージを研ぎ澄まし尖鋭化させた果てに生まれるリリシズムを、舞台表現として見事に造形している。
2013.7月の月間第1位~仙台シアターラボ公演 「透明な旗」
この芝居も、本当に衝撃を受けた。ラスト、小林秀雄の『故郷を喪った文学』の一節らしきフレーズを、4人の出演者が交互に朗々と語る。このシーンで私は、それまで散乱していたシーンの数々がみごとに収斂していくイメージを感知できたのである。
※上記の二作品は、ほぼ同等ゆえ、両方とも1位としました。
2013.7月の月間第3位~演劇レーベルBo-tanz 七つの大罪シリーズ最終章 「Pride -プライド [傲慢] -」
ハードボイルド演劇は大好きで、いくつかの劇団をひいきにしている。が、この劇団のこのシリーズ最終話が、飛びぬけて面白く、ハードボイルドの向こう側にリリシズムを漂わせ、素晴らしい余韻を残していたのでランキングにあげておきたい。
2013.8月の月間第1位~世 amI密陽国際夏公演芸術祝祭2013招聘作品「葵上」
観る者を慄然とさせる端正、硬質な極上舞台。観終えた直後は、年間ベスト1になるか、と感じさせた作品。
2013.8月の月間第2位~保木本真也がプロデュース 黄金のコメディフェスティバル2013参加作品 「emiko」
一昔前の、「ガロ」のマンガに出てきそうな筆致の芝居。主演のコロが、とてもいい味を出している。観終えた直後には、年間ベスト3に入る、と直感した作品。
2013.8月の月間第3位~劇団霞座 第四回公演 シアターグリーン学生芸術祭vol.7参加作品 「鉄の時代」
ドラマの構想、脚本はもちろんだが、美術、照明、音楽、出演者の動きとセリフ、そのそれぞれが素晴らしく、そして(ここが重要だが)それらが見事にバランスよく統合され、一つの作品として「完成」していた。恐ろしい(笑)作品。
2013.9月の月間第1位~オフィス再生「読書劇 テロならできるぜ」
私にとって、オフィス再生の芝居ほど、シビレル演劇はない。この作品も、端正でストイックな内容。しかし今回はめずらしく母と息子の愛、を盛り込んで情緒が勝った芝居だった。が、それが一層感動的なのだ。
2013.9月の月間第2位~メガバックスコレクション第25回池袋演劇祭参加作品 「カルナバリート伯爵の約束」
メガバックスコレクションという劇団も私は大好きなのだ。メガバックスコレクションの物語は、観劇後、観客は自分自身に問いかけずにはいられない…そこに滝一也の巧みなる作劇術があると思う。
2013.9月の月間第3位~<火遊び>「さよなら東京、さあ座って帰ろうか。」
低予算の、カルト趣味なVシネマのような怪作? 快作?。「満員電車でいかに席を確保するか」という、言ってみれば実に瑣末なことを、大仰な求道モノに仕立てたアイデアが、素晴らしい。
7月~9月は、私の好みの作品が集中し、選ぶのに本当に困る。
まず、オフィス再生は2作品アップしているが、涙をのんで「読書劇 テロならできるぜ」の方を残すことに決めた。
●オフィス再生「読書劇 テロならできるぜ」
●仙台シアターラボ公演 「透明な旗」
●劇団霞座 「鉄の時代」
●保木本真也がプロデュース「emiko」
●<火遊び>「さよなら東京、さあ座って帰ろうか。」
以上、私にとっての「インパクトの強さ」が大きかったものをランキング候補とした。
【ミドル英二の2013第一次選考・第二次選考 10月~12月】
2013.10月の月間第1位~カムヰヤッセン 展示公演 「もしも僕がイラク人だったら」
見終えた時、魂をえぐられたような、脳髄をトンカチで叩かれたような、しかし言いようのない感動が残った。演劇って、なんて素晴らしい可能性に満ちているんだろう、と実感させてくれた。
2013.10月の月間第2位~文学座「未来を忘れる」
ブラックユーモア、とか、現代日本への暗喩にみちた批評性、なんて生易しいものじゃない。鋭い刃で、のど元を掻き切られてしまった、そんな感覚が残る芝居である。
2013.10月の月間第3位~チャリカルキ 「アザゼルの山羊」
最後の最後まで、ひとひねりふたひねりあって、驚愕のまま、幕となった。ミステリーとしても、人間ドラマとしても極上といっていい。
2013.10月の月間第3位~白昼夢第五回公演 「ラフレシア」
去年のベスト10の第六位に入れた劇団なので、今年はいいかとも思うが、ファンなのでやはり残さないわけにはいかない(笑)。
2013.10月の月間第3位~第20回BeSeTo演劇祭「演戯団コリペ『小町風伝』 」
演劇的イリュージョンが噴出する傑作。いまでもシーンの断片が目に浮かぶ。それくらい強烈な残像を残してくれた。
013.11月の月間第1位~桜美林大学パフォーミングアーツプログラム<OPAP>vol.56 「青春の門-放浪篇-」
毎日のように暇にまかせて安穏と演劇を観ている私に「そんな人生でいいのか?」と鋭い刃を突き付けてくるような芝居。感動なんてものじゃない。戦慄を感じさせる、とはこのことだ。
2013.7月の月間第2位~舞台芸術集団 地下空港「『タガタリススムの、的、な。』」
とてつもなく斬新な舞台の作り。スピーディな骨太の、SF推理?アクション?物語。私は引き込まれ、翻弄され、楽しく観た。音楽が素晴らしい。
2013.11月の月間第3位~夕暮れ社 弱男ユニット「或A先生の新作【東京公演】」
演劇という枠を破壊しつつ、しかしなお演劇的面白さにあふれた芝居。とでもいおうか。いまだ、どう言っていいのか分からない。
※とにかく10月、11月は私にとって感動作が数多く集中し、上記の他にも心残りの作品がいくつもあった。
2013.12月の月間第1位~劇団チョコレートケーキ 第23回公演 「治天ノ君」
大正天皇の悲劇と同時に、日本の近代の大きな流れを、「天皇家」を軸として概説する戯曲の巧みさ。特に「不敬」となる部分はないが、微妙な問題を含んでいて、メジャー映画や演劇、テレビ等で、この題材を扱うのは難しいだろう。それだけに、小劇場の舞台でこの題材を選んだ、というのは意味のあることだったと感じた。
(12月は、1作品のみ)
10月~12月の月間ランク上位は以上だが、ランキング候補としては、
●カムヰヤッセン「もしも僕がイラク人だったら」
●第20回BeSeTo演劇祭「演戯団コリペ『小町風伝』 」
●桜美林大学パフォーミングアーツプログラム「青春の門-放浪篇-」
●舞台芸術集団 地下空港「『タガタリススムの、的、な。』」
●夕暮れ社 弱男ユニット「或A先生の新作【東京公演】」
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