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〈演出家・演技講師・制作の方〉みんなの声が尊重されるためインクルーシブな場づくりを学ぶWS

 昨今話題になった演劇界のハラスメントは、実際に起きたもののごく一部でしょう。その対策として各団体が防止対策を表明し、各個人が様々なハラスメント講習やトレーニングを受講してきました。しかしこうした取り組みは個人のレベルで行われたり一時的な取り組みでおわったりで、そもそも現場や劇団などの構造自体の変化が変わっておらず、結果ハラスメントの温床は以前と変わらず存在します。構造を変えないことには、その団体や集団は、力が集中しすぎたり表現者同士のコミュニケーションができずにいたりします。

 そもそもコミュニケーションは、舞台制作では創造の原動力になります。安心や信頼を作るためにも不可欠なものです。では稽古やレッスンの現場で、「みんなの声が尊重される」ための場所はどうしたら作れるのでしょうか?

 安心して創造できる関係性づくりを学ぶために、演技講師の森本ひかるさんに「みんなの声が尊重される場づくり:インクルーシブワークショップ」の依頼をしました。


▼インクルージョンとは?

これまで社会構造やそれが反映された制度の中から排除されてきた(Exclusive)人たちを包摂しよう(Inclusive)とする取り組みです。

※インクルージョン”inclusion"はインクルーシブ”inclusive”の名詞形であり意味は「

包含、包括」などの意味がある。

▼ 稽古場のインクルージョンとは何か?またその必要性は?

稽古場のインクルージョンとは、これまで発言や表現の機会を得てこなかった人たちが機会を得られるようにする取り組みです。

これまでの社会的な属性(性別、性自認、性的指向、民族、人種など)と稽古場での属性(演出家、俳優、技術スタッフ、制作者など)が交差し、優位な立場の人が稽古場の中心になって、ハラスメントなどの人権侵害が稽古場で発生してきました。

こうした現状から、被害を受けた人の精神と身体を苦しめ仕事の継続性にも悪影響を与えるのみならず、発言や表現の幅も狭めてしまいかねません。

こうした支配的な関係性のない稽古場で継続して仕事ができ豊かな機会を得ることができることは当然の権利であり、そのためのインクルージョンは必要不可欠です。





様々な構造的な変化やハラスメントトレーニングと共に重要なのは、インクルージョンな関係性の構築方法を学ぶトレーニングだと思います。このトレーニングは、演劇的なエクササイズや対話を通して個々人の違いを認識したうえでそれぞれが意見や感情を表現できる・周囲も尊重する関係について学ぶものです。

トレーニングの結果、参加者はインクルージョンな関係性が稽古場にあることとはどういうことか、そのためにどんなコミュニケーションを図ればいいのかが分かるようになります。そして個々人が稽古場に帰っていったとき、排除的な稽古場を自ら変えていったり、避けることができるようになることを期待します。



▼目的と内容

目的:インクージョンな関係性に必要なコミュニケーションのため、場づくりの方法を知る

内容:※参加者には事前に資料を配布し、

1. エクスクルージョンとは何か

2. 私たちの生活や社会におけるエクスクルージョンは何か

考えてきていただきます



以下、参加者が実際に当日行うことです

①エクスクルージョンとインクルージョンな関係性のそれぞれの考えをとは共有何か議論する

②なぜインクルージョンな関係性が稽古場に必要なのか考えを共有する

③グループの中で自己表現をするエクササイズを行う

④他者の自己表現を受け入れグループ内で共有するエクササイズを行う

⑤さまざまなテーマに沿ってグループの中での違いを知るエクササイズを行う

⑥自分にしっくりくる場所を探すエクササイズを行う

⑦自分の立っている場所を譲るまたは譲らないエクササイズを行う

⑧ダンス

⑨それまでエクササイズをして得た経験的知識を用いて、インクルージョンな関係性の構築には何が必要か考え発表する



▼講師紹介

森本ひかる 

アクタートレーナー・ファシリテーター、アクティビスト、ライター、ジェンダー平等講座企画運営)

共同主宰の劇団での演出、劇作、俳優活動を経て、2019年ロンドン大学ロイヤル・セントラル・スクール・オブ・スピーチ・アンド・ドラマ(通称CSSD)俳優教育コース修士課程に進学、2021年修了。様々な属性を持つ俳優にとって公平で倫理的な演技エクササイズや作品のつくり方を研究、提案し、反抑圧的な俳優教育の実現を目指す。帰国後は、研究で培った技術と知識を基に俳優向けワークショップを開催し、エンパワーメント教育に取り組む。また2022年には、演劇界を含む日本の芸術文化界の不平等を是正することを目的とした調査団体、表現の現場調査団にメンバーとして参加し「ジェンダーバランス白書2022」の制作と発表に携わった。そのほかLGBTQ関連のライターや、ジェンダー平等に関する講座企画運営も行う。



▼対象者

稽古やレッスン場でのインクルージョンに興味はあり何かしたいとは思っているが、どのように行動すればいいか分からない演出家、俳優、演技指導者、舞台制作の方など



▼定員

8名



▼日時

3月5日13:30~16:30

※スタジオは13:00に開錠します。

※途中15分程度の休憩を入れます。



▼場所

K‘Sスタジオ新館

〒166‐0003

東京都杉並区高円寺南1-6-3

ISOビル4階

https://koenjiksstudio.wixsite.com/mysite/blank



▼料金

5000円(場所代込)



▼申し込み方法

HPの「APPLICATION」より申し込みください

https://www.michael-chekhov-tokyo.com/application/
【ハラスメント防止のための取り組み】
「俳優が他者と演技を学びを深め、創作に励み、挑戦するために、演劇空間が心理的・精神的に安心・安全を感じ、その場にいる全ての人の存在を認め、敬意を払える」ことができるように運営に努めます。


具体的に下記のことを行ないます。



・講師は参加者に対して暴言や暴力、恫喝、強要、威圧的な態度、無視等の行為をとりません。身体的な接触は指導のために必要な場合だけ、社会通念上適切な箇所にのみ行います。

・エクササイズの内容に不安がある場合、参加者はそのエクササイズへの参加を拒否することができます。

・参加者の方に不必要な性的表現や身体的接触を要求したり、あるいはプライベートな事柄を開示するよう要求することはしません。

・ワークショップ内で行うエクササイズは参加者個人のセクシュアリティ・年齢・経験等に配慮して進行します。

・台本を扱う際、性的表現や身体的接触、あるいは暴力が書かれているような場合、役者同士の了承を得たうえで行います。

・エクササイズに対してのフィードバックや感想など意見交換をうながし、どの参加者も発言の機会が得られるようにします。

・参加者にも他の参加者や講師に対するハラスメント、ヘイトスピーチや暴言、暴力等の不適切な行為を控えていただくようお願いします。万が一上記のような行為があった場合には、ワークショップを進行する講師として断固とした対応をとり、場合によってはその方の参加をお断りし、退室していただきます。

・万が一、参加者間でエクサイズを逸脱するようなハラスメント行為が生じた場合、講師および主催者は迅速かつ正確に事実関係を確認し、被害者に対して適切な配慮の措置をとります。また加害者に対しても適正な措置をとるとともに、再発防止のために必要な措置を講じます。

・参加者からいただいた連絡先へ、ワークショップの告知以外で連絡を取ることはしません。

・参加者から進行に関してご意見や相談をいただいた場合には速やかに対応をとります。

・ワークショップに関するご意見や苦情は講師、主催、スタッフにお伝えいただくか、または以下の指定相談窓口にご連絡ください。

https://harassmentmadoguch.wixsite.com/list
  • オーディション実施者は合格者になるべく早く契約書を提示し、正式な契約を結びましょう。双方が納得できる公平で健全な関係を築き、突然の参加キャンセルなどのトラブルを回避しましょう。
  • オーディション合格者はなるべく早く実施者から契約書を受け取り、よく読んだうえで正式な契約を結びましょう。想定外のチケット販売ノルマやグッズ買取の強要などから身を守りましょう。

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