CoRich舞台芸術アワード!2021

「聖なる日」への投票一覧

1-3件 / 3件中

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投票者 もらったコメント
ポチ様様ポチ様様(2099)

5位に投票

実演鑑賞

久し振りに内容の濃い本格的な芝居を観た。素晴らしい!満足!

tottorytottory(2438)

10位に投票

実演鑑賞

ここ数年秀作舞台を出している俳小の今回も気合の入った舞台。
芝居の中盤を過ぎて、オーストラリア産のこの戯曲が取り上げているのはアボリジニ(先住民)であると気付いた。白人の侵略の歴史を告発するドラマであったが、主要登場人物は入植者であり、娘と二人で暮らし、宿と食事を提供する女(月船さらら)の宿屋と庭が舞台、荒くれ者が宿を求め、娘を欲しがりもするが毅然として断る(自分は身を売るのは厭わない)場面も。そうして大事に育てた娘は実は森で拾ってきた娘であった。先住民と白人の面影があり、母は「侵略者との間の子だから捨てられたのだ」と信じようとしているが、大事な子どもを盗んだのかも知れないとどこかで恐れつつ、それを打ち消して娘を溺愛している。
出入りする人物の中で、伝道に渡ってきた牧師とその夫人がおり、二人の赤子が盗まれる事件が起きる。白人の支配的な振る舞いが、不吉な事件と関係しているらしい事が徐々に明らかになり、ついにアボリジニの少女が宿屋の娘に接触し、手を取り合おうと迫るに至り、娘の自立心に火を点けてしまう。最初に訪れた荒くれ者の3人組の逗留も長くなる中で、彼らの関係も見えて来る。もっとも凶暴に振舞う男は過去の怨恨からその子供である少年を同行させており、性処理をさせている事が判明するが、真相はもっと複雑らしい(この過去のいきさつは舞台では明らかにされない)。もう一人の同行者は理性的な男で、凶暴なリーダーから離れて仕事を得たいと考えている。それぞれの思惑による行動がある佳境を迎えた時、先住民による大規模な反乱が起きる。
舞台を特徴づけるのは「不穏」の通奏低音である。四方を闇に囲まれ、入植者のよすがは目前に居る生身の他者以外に存在しない。植民者の不安を追体験させられる舞台でもあったが、観劇の快楽でもある。不穏さがもたらすスリル、抗しがたい内なる暴力性、ぎりぎりの妥協や、最後に何を死守するかを迫られる崖縁を離れただけで得られる幸福感といった、得難い疑似体験が満載であった。

Naoki007Naoki007(812)

2位に投票

実演鑑賞

最初のキャスト勢ぞろいの幻想的なシーンで心をつかまれる
最初と最後で呼応する「ランプをつけとくれ、夜が近寄らないように。世界に伝えとくれ、私たちはここにいるって。世界は見てやしないだろうけど。」とともに
良く考えられた舞台美術と照明、そして音楽
その中でキャストは個性的にふるまう
2時間40分はテンポの良い舞台展開で長さを感じなかった
しかし暗澹たる気持ちになる
そう、正義などないのだ
BLM運動が展開される中、時宜を得た上演

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