満足度★★★
軍を脱走して家畜小屋に隠れ、人目を避け続け生きてきた男とその妻。式典に出席して、自分の存在を明かしたい男が垣間見る、孤独からの解放とそれを想像する恐怖。閉塞された豚小屋が牢屋のように感じたのか、ある夜、女装して妻と外に出た時の開放感と星の明かりのまぶしさの体験の姿に、実際あった事を想像すると、その場面では一緒になって感動した。が、初演発表時からかなり時間の経過した戯曲で、原作者も南アフリカで反アパルトヘイトで闘いながらも書いたとのことらしく、戯曲自体も傑作だとは思う。現代の世俗とは一線を引く、どこか時代を感じさせる舞台だった。
0
2017/01/25 01:45
このページのQRコードです。
拡大