只野の観てきた!クチコミ一覧

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ルルドの奇跡

ルルドの奇跡

ミュージカル座

THEATRE1010(東京都)

2012/12/20 (木) ~ 2012/12/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

流石の言える内容
遅くなりましたが、千秋楽に観に行きました。1010ホールは二回目で、作品も劇場の空間にも馴染んで鑑賞できたと思います。

ネタバレBOX

最終日もあってか、精巧さは実に良かったものだと感じました。前作のひめゆりよりも重い作風でもないので、入りやすかったのもあったと思う。ミュージカル座さんの台詞みんな歌で進めるのも、今回は内容が掴みやすかった。長さゆえ、クオリティが高いですが、どうしても中だるみのようになってしまうのは、長時間作品みなにおける課題であると思います。主演の知念里奈さんの歌声もですが、ベテラン勢の空気感や手堅さが良かったです。毎回これくらいの値段の高さだと、僕みたいのでは気軽に行けるものではないものの、その分前作同様、セットへのこだわりなども感じました。スタンディングオベーションもあって、観客の方々へ与えたインパクトが大きかったのだと実感しました。
ゴジラ

ゴジラ

雀組ホエールズ

千本桜ホール(東京都)

2012/12/18 (火) ~ 2012/12/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

見上げる想像力、スケール感
混み合う会場の中で前列の比較的よいポジションで見ることが出来ました。実際に入ることは叶わないゴジラをよく表していたと思います。パワーある役者さんも多く良い作品でした。以下

ネタバレBOX

音響と組み合わせよく動くことで、見上げるゴジラを見れた気がしました。若干の音のズレ、全員の揺れるリアクションの差もあれど、観客のイメージに刺激をかけるのは面白かったです。父ちゃん、おばあちゃん、警官さんにレポーターさん。面白く力強い演技をする方が多くて、中盤は凄かったです。大抵中盤はダレたりテンション維持がせいぜいって舞台が多いですが、むしろ中盤が1番上がっていたようにも思えます。即興的なノリもあって好みも出そうだけど、僕はそれを補う熱さがあり感じました。殴られるアクションなども鬼気迫るものがあった。
ゴジラが子持ちを黙ってるのは再婚のあるあるネタでもありそうで妙な納得をしました。瞬きが多い方が目ヂカラ落ちてもったいない、人間サイズになる怪獣たちのタイミングかイマイチ掴めないなど気になるのも割とありましたが、中盤からの設定はともかく勢いなどは実に好きでした。ラストもしんみり良くまとまっていたと思います。そもそもゴジラには放射線あるんじゃとか雌でないのとか疑問もありますが、疑問は何処かに飛んでいた。次回作も気になります。
七人のオカマ

七人のオカマ

昭和芸能舎

笹塚ファクトリー(東京都)

2012/12/18 (火) ~ 2012/12/23 (日)公演終了

満足度★★★★

濃縮カマ還元
前半はエンターテイメント的なノリで歌ったり踊ったり、中盤から以外と深い捉え方やテーマが絡んできます。前方はかなり見辛かったが面白い舞台でした。以下

ネタバレBOX

いつもハイテンションなオカマさんたちかもしれないけれど、それぞらの過去があり、団長さんのような逆の性のズレなど幅広いのだなあと思いました。大きな性というテーマでは、差別、偏見、実際にありそうな家族不和から人種までと色々捉えてました。他にも沖縄の米軍レイプ事件など、浅くてより深みは出して欲しかったものの、どうしても席の見辛さがあったので、全体の席で見える演出は欲しかったです。役者さんたちの上手い芝居も多く見られて良かったです。ピンキーの実家帰還は、お母さんとのエピソードが音楽とよく合わさり、うるっときた。隣のおばちゃんはやたら泣いてました。ビューティフルレインはまだしも、シャープはくどかったかも知れません。また自分の回は途中から来たお客さんや退室するお客さんも目立ちました。男同士で来るお客さんは、もしかしたらそっち系なのかと無駄に詮索してしまった。広く捉えつつも、一つ一つの差別や性の問題を掘り上げ、テンションはよりアゲアゲならば、ギャップも作品も質は上がると感じました。次にこういうのがあっても観たいです。
プリオシンの竜骨

プリオシンの竜骨

BQMAP

シアターサンモール(東京都)

2012/12/12 (水) ~ 2012/12/16 (日)公演終了

満足度★★★★

照明の美しさに魅入る
Bの方を拝見。音楽劇の音響と照明は幻想的な雰囲気を醸していました。役者の良い濃さがあった分、中盤のグダリがあるなど個人的感じ方は両面ありました。以下

ネタバレBOX

竹内順子さんの声は活発な少年によく合います。明るく元気過ぎる印象になってしまうけど、そういうジョバンニもありだと思いました。中盤のプリオシン海岸では、画家さんがどうにもペースを悪くしてしまったと思います。絵心クイズみたいなのも必要だったのでしょうか。イーハトーブをネタで意図的に変にしたのか、本当に分からなかったのか、どちらかによって作品への意気込みが違ってきそう。テンポの悪さが、カムパネルラを取り巻く水の演出で持ち直せたように感じれたのは良かったです。最後に首長竜が宇宙へ渡っていくところは、灯りを上手く使っていてとても素敵でした。よりリアルに骨の形を模していたら、もっと素敵に見えた。中盤の残念なのがあったけど、全体としての雰囲気は良かったです。
TST クラシックス

TST クラシックス

東京ストーリーテラー

シアターKASSAI(東京都)

2012/12/13 (木) ~ 2012/12/16 (日)公演終了

満足度★★★★

紅い華を観る
紅い華のデジャヴューの方を観ました。以前書かれた作品という感じはどことなくしました。二部作とのことであり、もう一本も観たかったです。今回は劇団さんからご厚意も受け感謝しています。埋め合わせはいつか必ず。以下

ネタバレBOX

ストーリーテラーさんの脚本は、ベタな空気もあるけど良くまとまっていると思います。楽しいところ、重いところとメリハリがあるように感じます。言葉の使い方も難しい言い回しが出たり、役者さんが対処しきれてなく見える箇所も今回もあったように思えた。おじいさんの動きが固過ぎたのは気になりました。メーランさんの言葉や動きの滑らかさが良かったです。暗転もスムーズな印象。ハッピーエンドで良かったねと思える話でした。
15みうっちMade

15みうっちMade

Mrs.fictions

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2012/12/13 (木) ~ 2012/12/16 (日)公演終了

満足度★★★★

面白どころ抜粋
クリスマス色で行われた今回。直接関係ある作品は多くなかったですが、ふざけたものから少し重たいものまで、6本のうち気に入ったのが何本かあったので良かったです。以下

ネタバレBOX

1〜6の15分作品群。1は裸体になるのは思い切り良かった分、会話が淡々過ぎるのと流れまでが少し長く感じました。2は話は面白く好きですが、話の細かさとテンポを加えて欲しかったです。3は死を求めるそれぞれの交錯が素敵でした。料理を作りながら待つ女性と練炭の車内で死を拒絶する感じが良かった。4はテンポとくだらなさが面白かったです。5は最初の拘束されているマネージャーに始まり、硬派な半数近い同性愛者、キャラクターが強烈でした。後半はシビアになるのも悪くなかったけど、リアルな悪の連鎖を出して欲しかったです。6は引用する言葉は面白かったけど、あまり面白さは伝わらず。4、5前半が特に良かったです。
想稿 銀河鉄道の夜

想稿 銀河鉄道の夜

劇団21世紀FOX

SPACE107(東京都)

2012/12/12 (水) ~ 2012/12/16 (日)公演終了

満足度★★★★

映像など上手く使っている
こちらは初めて行きました。音楽劇でもあり、幻想的な感じは受けた。映像を上手く使い、空間に合っていたように思えます。以下

ネタバレBOX

最初の映像を使った宇宙の説明は面白かったです。一部照明機材に当たって見えなかったのが残念。宇宙船の人は煙の残量を気にしているように見えた。ラッコの上着はどんな作品でも毎回悲しい。中盤の演出さんとジャンケンで勝った3人の内若い方がやる教授のダラダラした展開がちょっとキツかったです。中盤のダレるところはテキパキとテンポ良くやって欲しいところ。コロスの方々が宮沢賢治の作品群からチョイスしてるのは面白かったです。歌とかあまり作品にかみ合ってなかったようにも見えました。オツベルと像はあんな衣装だっけと思いつつ、宮沢賢治作品とも知らなかったので良かった。肝付さんのお芝居も初めて見ることができ、老人としての味がとても素敵でした。ですが、流石に声のインパクトが強かったです。同じ銀河鉄道の車掌さんでも、銀河鉄道999の方の車掌さんをイメージしてしまうのもありました。ジョバンニとカムパネルラの2人は雰囲気を出していました。全体として尺や内容を圧縮して欲しいところもあり、比較的良くまとまっていると思います。どこか観客もアニメ系列のニオイがしました。
見渡すかぎりの卑怯者

見渡すかぎりの卑怯者

ジェットラグ

赤坂RED/THEATER(東京都)

2012/12/08 (土) ~ 2012/12/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

名作である
遅くなりましたが、個人的には観てきた中ではかなり面白い作品でした。精神病棟という重いジャンル、差別用語連呼で嫌悪感もわきます。好き嫌いはあるかな。諸々考えさせられる内容が詰まっていたと思います。以下

ネタバレBOX

照明の怪しい感じや暗転のスムーズさがとても良かったです。役者さんの一人一人がレベル高く、中盤はダレそうな雰囲気を受けたがよく進めたと思います。統合失調症と解離性人格障害など、心理学の専門用語が出ていて、自分は大学で専攻したこともあるので話は分かった。逆に小難しい話に感じた方も多かったかもしれません。実は患者であった若者が職業療法で働いていたなど、実現は難しそうだけど話としては繋がっていたり、患者の記憶喪失も後々判明したり脚本の面白さがありました。脱ぐ必要があったのか。サービスカット要素にしか思えなかった。
異常だと思う人たちの価値観は果たして健常なのか。これはとても真理をついていて考えさせられます。ニュースや世論、情報操作でAだと思い込んだいたものが実はBであっても、大半の人はAだと信じてやまないような。身の回りにも沢山あると思います。そんな歪んだ世の中の縮図を感じたのは、こういう芝居としては意義深いのではないでしょうか。実際に絵は描いて欲しかったです。ラストの人格が一つになり、「卑怯者」と言うシーンは鳥肌立つほど好きです。面白かった。こういうのを定期的に観たいです。
さぶ

さぶ

劇団俳小

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2012/12/05 (水) ~ 2012/12/09 (日)公演終了

満足度★★★★

ベテランのワザ光る
遅くなりましたが観ました。前回の少女仮面よりも話がずっと分かりやすく、人情味溢れる楽しさ、明快さがある運びで良かったです。長時間でしたが、こういう味を出していって欲しいと思います。以下

ネタバレBOX

さぶさんのキャラは面白く、栄二さんは後半からエンジンかかってきて空気がグンと良くなったと思います。斎藤さんや勝山さんといった俳小さんのベテラン陣が、良い味を出していてとても素敵でした。逆に中堅勢の方たちは、全体を下げてしまう気がしてしまい、もう少し空気を出せるように頑張って欲しいかなと感じます。娼婦さんたちは過ぎる気もしたけど狂気があるように見えた。戸をスライドさせる使い方は面白かったです。僕の回では、ラストで糊の壺が倒れ、中身がトロトロ出てきていました。段取りか本当かは分かりませんが、自然体で良かったと思います。ずっとそのままにしておくのは、大事な糊に対する反応としてはどこかおかしい。話は2時間20分とかなり長かったですが、思ったよりは短く感じました。観客の方はご年配の方も多く、劇団さんや戯曲の特徴でしょうか。女のズルさは嫌だなぁと思いましたが、良かった良かったと話がまとまり良く観れました。
ひげ太夫第34回公演「トラジャ百香拳(ひゃっかけん)

ひげ太夫第34回公演「トラジャ百香拳(ひゃっかけん)

ひげ太夫

Geki地下Liberty(東京都)

2012/12/05 (水) ~ 2012/12/10 (月)公演終了

満足度★★★★

歌舞伎テイスト組体操
こちらでは初見でしたが、34回と15年という今までのキャリアが活きてか、とても面白かったです。肉体で表現する役者の、しかも女性たちだけというパワーは凄いなぁと感心ばかりでした。以下

ネタバレBOX

名物である組体操は、外部のお仕事でもやられているようで、また15年の劇団の歴史もあるのか、風格漂い、まさに見る価値ありでした。天井ぶつかりそうで心配でした。女性のみで試みているのも凄いし、高さのある劇場でならどこまで挑戦が出来るのか。
物理的に無理なのかも知れませんが、その頃〜の転換セリフの時間の遅さが勢いを削いでしまうこと。次々に話が進むのも楽しい分、明る過ぎる感が強いので上下の揺さぶりが欲しいというか。個人的に改善を望む気持ちもあり、この辺りを更に加えたら面白さ倍増に思えます。飛んできた大量の金の棒は最後どうなったのでしょうか。照明の使い方も鮮やかでした。ガチャピンの特に前歯は印象的。カピバラは好きなのでとても良かった。
喜劇でも悲劇でも、観客のインスピレーションをどう刺激するのかなんだと良く学べたと思います。オススメな劇団さんですね。
Knight of the Peach

Knight of the Peach

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

サンモールスタジオ(東京都)

2012/12/05 (水) ~ 2012/12/09 (日)公演終了

満足度★★★

もっと深く欲しかったとも
正道の方を拝見。良い意味で、人の醜さによる気分の悪さを感じれました。日時を変更してもらったり、対応良くして頂いたものの、感想としては納得いかないのが多かったようにも思います。以下

ネタバレBOX

重々しい雰囲気のセット。禁断という言葉に性的な空気も感じつつ、観客席に小学生くらいの子がいて不安になります。M&Aとか観たいで書きましたが、ワードでも本当に出てきたり、鬼という種族を取り巻いたビジネス展開は解釈が斬新でした。桃とか桃太郎とか、終末医療のホスピスも、使い方として言い得て妙です。しかし鬼の誕生と生物学的な説明もそうだし、ネットツールでFacebookとかミクシィを引き合いに出すなら、他に多くの詳細な設定をした方が楽しいと思います。桃、ピーチとピチピチスーツを掛けているなら安易ですが、キビさんの尻の曲線とか甘美でした。兄君様の謎の上半身裸体とか、サービスで練りこんでるんでしょうか。それならキビさんの尻軽さがとても良かったので、セックスシーンはより過剰にやるべきだし、冒頭のキスシーンがリアルかわかりませんが必要性を感じなかったです。そもそも子どもを入れる時点で根本的にどうなの?と思ってしまった。キジさんはスーツで腹式発声をちゃんとしてるの分かりましたが、アフロさんも犬さんも、怒鳴ればいいみたいな芝居に見えて凄味が足りず、よりキャラクターの中の深みを伝えて欲しかったです。あれだけ殴ったら歯が飛ぶとか、猿さんの声大き過ぎ、桃太郎を殴る距離、銃の反動、電子タバコいるの?こういったのは改善して濃さを増すことが出来ると思います。
被害者から何時の間にか加害者に転じている真理や、胸くそ悪さは嫌なんだけど良かったです。確か練馬区か何処かで、自身の睾丸を食べさせるというショッキングなニュースを聞きました。そんな狂気に似た捉え方の話は衝撃的だったので、役者陣の方々にもっと健闘して欲しかったのが正直なところでしょうか。ダメ沢山書いてしまいましたが、更に練り込めば、ただエロとかグロだけでなく風刺としても戯曲の質が上がりそう。
トラベラー

トラベラー

天才劇団バカバッカ

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2012/12/05 (水) ~ 2012/12/09 (日)公演終了

満足度★★★★

凝縮度は濃かった
会場は混み合ってて盛況でした。最初、前の席が観やすいと言われ、そんな事ないと思いながらも協力という意味で座るも失敗。目線が低くて観辛かったり制約が多い中の観劇でした。良いところも悪いところも色々あり、面白かったです。

ネタバレBOX

海苔の会社で働く青年を中心に、恋ありラップありで宇宙と地球存亡にまで膨らんでいくお話。
良かったところ。多国籍の言語を使ったり、テレオペの仕事現場のざわつきはリアルな質感を感じました。木村昴さんの今までの実体験もあったのか、面接のシーンは聞き入ってました。変なキャラクターたちの強烈な個性はインパクト強かったです。照明点滅のムーブメントも面白かったです。
気になったところ。見切りのランプが見えて残念。設定としての阿佐ヶ谷が全然出てなかったり、営業の二課?なら他の部門とかの現実味が伝わらない気がしました。下ネタを妙に引っ張るし、入れる必要を感じなかった。宇宙船の周期とか細かくして、人類の争いまで話を広げてメッセージ出すのは好きなんですが、色んな事を詰め込みたいのが伝わり公演時間が長い。その割に何か薄い全体像なので非常にもったいなく感じました。他に総理の靴が自前だったり、スーツのボタンが全部閉じてて変、叙々苑の人を持ち上げ過ぎではないのかなど。客席への暗転や移動で、毎回こちらが足を退かしたり、クライマックス前におばさんがトイレか席を立ったりと配慮欲しかったです。期待度の高さと集中して観たかったがあったのか、細かいところも結構気になりました。
イケメンや可愛い女の子が多いなとも感じました。キャストオーディションは倍率高かったんでしょうか。アイドルたちのコスチュームに声の出演など、色々豪華さも感じました。席の案内とか、お客さん目線を大事にして欲しいです。これだけの人や内容で挑めるなら、もっと素敵に改良できると思います。争いはなくしたいですね。
MIYAZAWA

MIYAZAWA

殿様ランチ

新宿眼科画廊(東京都)

2012/11/23 (金) ~ 2012/11/28 (水)公演終了

満足度★★★★

奇抜さと丁寧さ
眼科画廊ときうところはよく通っていたど、今回初めて行きました。映像的な表現のもと、宮沢賢治を面白く表したと思います。細部はこだわって欲しい所もあったでしょうか。以下

ネタバレBOX

全体として、注文の多い料理店で使われていたようなスクリーン影を使った演出、映像などが印象的で良かったです。またメイクの質と、早替えならぬ早メイクのような出ハケも面白く観させてもらいました。原作通りかは分かりませんが、話の展開が分からないのもあった。そういうのは観ている方に分かりやすく改変してもらえたら嬉しいです。気になったのは、セロはもっと大事に扱って欲しいことでしょうか。音に合わせて上手く動かしていましたが、楽器自体の扱いには雑さを感じました。劇場の床も、狸さん結構叩いてたけど大丈夫なんでしょうか。そっちの方が気になってしまうものもあった。猟銃の持ち方など、細かいところは幾つか気になりましたが、作品の全体として楽しく観ることが出来ました。
マクベス

マクベス

劇団わらく

中野スタジオあくとれ(東京都)

2012/11/22 (木) ~ 2012/11/26 (月)公演終了

満足度★★★

パワーと同時に繊細さを。魔女よかった
外見から一風違った、シェイクスピアのマクベス。時間を長くせず、コンパクトにまとめており良かった。要所のポイントもあり、力強さ、特に気味の悪さを随時感じれたけど、細かな部分でうーんと思うのも多かったです。以下

ネタバレBOX

和の融合とでも言うのか、和装混ぜてるのが斬新で面白かったです。摺り足で移動もしっかりやっていた。SEや木を鳴らすのは音が大き過ぎないでしょうか。特に木は、近くの席のお客さんが可哀想。マクベスは金髪でイカしてるのですが、表情が些か単調過ぎるように見えて残念だった。全体を通して滑舌気になるところも多く、戯曲の言葉もよく聞き取れないのが多かったです。早口でもわかりにくいなら、ゆっくりはっきり言って欲しいですね。血糊も多ければいいという訳でなく、王様が刺される時の目線が見えてしまいました。
良かったと思えたのは魔女さん達。特に坊主頭の尼スタイルの方、気合いっぷりで不気味な笑顔がいい意味で嫌だった。芝居としてとても良かったです。尺は良かったので、構成から修正していったら良いのではないでしょうか。迫力も雰囲気もあるのでもったいなかったです。
良く見ると焼き鳥あるのは笑えます。
ロックミュージカル『Marionnette〜マリオネット〜』

ロックミュージカル『Marionnette〜マリオネット〜』

ショーGEKI

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2012/11/17 (土) ~ 2012/11/25 (日)公演終了

満足度★★★★

ヒーハーに愛
面白かったです。歌や踊りは怪しい雰囲気が沢山漂っており、おバカさだけでなく不気味でした。しかし人間の弱さ汚さ、愛の尊さにも触れており深みもある話だったと思う。設定不足や細かく気になるところもあり、尺が長過ぎるので眠気とも戦うことにも。以下

ネタバレBOX

ショーGEKIメンバーのスキル、もといクレイジーっぷりは見ていて飽きないものがあり、楽しかったです。みんな良いキャラだったけど、特に内堀さんのマダムかな。飛ばしてましたね。ボッチの人は良い声していた。ダンスの放つパワーがとても良かったです。相当練習を積んだのか、会場に満ちるという感じだった。逆にメインの人だけでなく、アンサンブル的な方々は逆に脚光を浴びて欲しかったのもあります。長いのでもっと凝縮して欲しい。ゲームのところとかは繰り返しすぎではないかと思った。休憩入れずに2時間弱くらいの方が集中して観れます。
別の方のコメントにもあるように、BBBが何故くるのかなど、逆襲なんだし説明や設定ゆるい気がしました。ヒロインがよくある話なのか妻子持ちに初体験奪われたエピソードは、観せ方がよいのか良い意味でか、気持ち悪くなった。エディプスコンプレックスみたいな親子愛の歪み、不信感、それでも信じようとする心。BBBさんの喧しさも超える愛など。そういうのは想像してなくて嬉しい裏切りでした。またS特別席のお客さん達は、近い割には観づらそうな分、芝居を横に向けてサービスしてあげても良かったんじゃないかなーと僕は思いました。
好きな劇団さんなので、好みもあるけど細かい修正をしていけば、更にハイグレードなミュージカルになると思います。気になるところは色々ありましたが、楽しかった。
GOOD-BYE SCHOOL

GOOD-BYE SCHOOL

みかんピープル

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2012/11/14 (水) ~ 2012/11/18 (日)公演終了

満足度★★★

テンポ欲しい
コメント遅くなりスミマセン。廃校を舞台に、様々な境遇の者たちが、お宝を巡り入り交じる。伏線もあり、このコンセプトは面白かったです。上手い方に不安を覚える点などそれぞれ。以下

ネタバレBOX

客席の作り方で、立つと天井に頭がぶつかる高さになっていて危ないなーと思ったのが最初です。セットが殺風景過ぎるのですが、埋蔵金やら黄金カブトやら、三つ巴のような各チーム?の混戦具合といった話は結構好きです。壁がわざわざ割れて、本当に兜が出てくるのは、ベタだけど作り込みの気合と展開に笑いました。
キャラクターとしては、子ども2人が上手かった。有名どころの声優事務所の方なので納得しました。方言が違うところの設定、潜入捜査しているデカの着信音といった伏線、細かい良い部分もありました。逆に秘書でハンターの方、芝居の不自然さもありましたが、リュックがスカスカでリアリティがなかったです。編集長もその年でなれるのか謎だし、騒いでいるだけの芝居に見えてしまいました。セリフの掛け合いや間として、特に同窓会チームが残ねでした。他に教頭先生とかもよい味だしてましたが、超能力者として強過ぎるのと、教職者が椅子の上に立って教えを説くのは、いいシーンなのに違和感ありました。先生は成仏しないのか、秘書のナイフの使い方に連行時の甘さなど、結構変なところも多かったです。面白かっただけに、脚本や演出の細かなところをもっと欲しかったです。
cafeシアターD.C.(ダ・カーポ) 【東京公演】

cafeシアターD.C.(ダ・カーポ) 【東京公演】

さるしげろっく

ウッディシアター中目黒(東京都)

2012/11/16 (金) ~ 2012/11/18 (日)公演終了

満足度★★★★

個を囲み流れる空気
楽しい個性的なお客さんが次々に訪れ、こういうお店あったら面白そうだなぁと思いつつ、他の方も言うように経営については不安が残るお話でした。話の流れはとても良かったと思います。以下

ネタバレBOX

見たのは2の方でした。ダンスあり、笑い所もしんみりシーンもあり、話の流れは上がり下がりのリズムがよく、尺も80分程度の好きな長さでした。選曲も良いのでしょうが、ダンサーさんの楽しい雰囲気が伝わり良かったです。特にマスターの芝居のキレが好きで、ウェイターさんやキャラクターの面白さで楽しく見れました。やたら早口にした分、何を言ってるのかわからなかった箇所や、流暢だったのに何故か急に噛んだりした所、カクテルを飲まないのがもったいない。他にテーブルクロスのシワやお酒を扱っている動きに見えなかったのが残念でした。ですがそれらを引いても非常に良い内容だったと言えます。1の方も観てみたいですね。松本公演も頑張ってください。
キックアウト!

キックアウト!

lovepunk

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2012/11/13 (火) ~ 2012/11/18 (日)公演終了

満足度★★★★

全力な、女と人生の戦い
女子プロは正直全く知らないんですが、どういったものか説明したりもあり、素人でも雰囲気を掴めました。何よりもガチで叩いたり髪を引っ張るなどの気合い。本気でやるぞという気持ちやエネルギーは、観客に伝わるのだなと身に染み渡りました。以下

ネタバレBOX

マットでなさそうなパンチらしきものが敷いてあるくらいで、舞台用リングでもあると思っていた僕はとても不安になりました。リアルにどついたりする音が実に生々しく、女子プロレスラーでもないのに役者として、本気の頑張りを感じました。腹筋が割れている女性は美しい。けど肉体の鍛錬は足りない傾向に思えた。芝居の方も噛んだりと、失礼ながら全体としてそこまで上手いとは思いませんでした。ですが観てきたの評価が高いように、熱さがあります。アイドル傾向の子がぬる芝居をするのも多い中、体張って立ち向かう姿というのは、女子プロでなくとも胸が熱くなります。響さんの腹筋、リングから事故で落下した時の変わり果てた姿、そして女一直線になってしまうセックスがどれ程だったのかが印象的でした。
人生は戦い、女も戦い、そして役者も戦い続けなければならない。逃げ出したければ消えればいい。しかしそれでも惹かれてしまうなら、命を懸けて立ち向かえ。そんなスタイルをハートで汲み取れるように思えました。細かいところの直しや肉体鍛錬、セットの本格化で更に盛り上がれそうです。
高円寺純情商店街でロミジュリ

高円寺純情商店街でロミジュリ

踊れ場

シアターブラッツ(東京都)

2012/11/12 (月) ~ 2012/11/14 (水)公演終了

満足度★★★

言葉はハッキリと欲しい
エネルギーの充足感、脚色や演出としての見せ方はとても良かったです。けどセリフとか演者側のスキルに改善点が多かったように思えます。個人的には非常にもったいなく感じました。以下

ネタバレBOX

現代風なむちゃぶり改変、だけど携帯を持たないロミオ。設定や斬新さ、人の多さを使った八百屋の壁など、楽しいところは沢山ありました。見応えも十分であると言えるでしょう。だけど役者陣の滑舌悪い人が多過ぎるのではないかと思いました。動きや照明に演出の多くは視覚に訴える分、音響とセリフは聴覚から入ります。ロミオが早口過ぎたり、モンタギューのおじちゃんや神父さんなど、聞き取りにくい人が多くて非常に残念でした。乳母、許嫁、キュピレット婦人は良かったと思います。ピーターはよく分からないが、オカマさんなりキャラが良い。持ち前の特技や味のある役者さんも多くいたのでしょうが、多くて活かしきれていなかったように思えます。下ネタも何だか品がない。キスとかリアルにする必要がわからず、それなら本気でジュリエットを張り倒したりして欲しいと思ってしまいました。八百屋の人間垣根は凄く好きです。何より高円寺の話なら、新宿でなくて座・高円寺でやるくらいの気迫を見せて欲しかったな。次回作に期待です。
カトクタイクロニクル

カトクタイクロニクル

青春事情

学習院女子大学 やわらぎホール(東京都)

2012/11/10 (土) ~ 2012/11/11 (日)公演終了

満足度★★★★

ビター
公演が2日のみと合わせにくかったですが、特殊な環境の中で観てきました。舞台が始まるまでも斬新であった。会場であったホールはとんでもなく広いです。話はどこかにありそうな感じもしつつ、ほのぼの感と切なさが混ざるお話でした。大学などでこういった演劇のイベントをやるのは良いと思います。以下

ネタバレBOX

前から何となく気になっていた、大野さんのアフロは健在であった。協賛している?大学の協力あってか、小道具や衣装は凄かったです。ゴーストバスターのような背負い式特殊道具、ノートパソコンのようなものも統一されているオペレーションルーム( みたいなところ )。ウルトラマンを感じる隊員達のコスチューム。気合を感じます。お芝居としては、若干の稽古不足のような感覚がしました。面白いところもあるけどパワー不足。流れが中盤など特に淡々としてる、お客さんが少ないので場の空気を上げるのが大変そう、など。終盤に連れて、流れは何となく読めるけど、夏休みの飼育経験のようなほろ苦さ。この辺りは劇団さんの持ち味か、上手いと思いました。衣装そのままの転職は、もっと分かりやすいと嬉しいです。Qは鳴き声とウルトラ〜を掛けたのでしょうか。不気味な着ぐるみでした。。
大学の演劇部が活動しているのと今回の一連行事は違いますよね。外部からの劇団を呼んだり色々やるのは、演劇活動の普及ではないですが、素敵なことだと思います。席が遠くに座ってしまったのもあるので、次は距離感ある場所で違うものを観れたらなと思います。

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