旅人と門【全公演終了いたしました!ご来場ありがとうございました!」 公演情報 旅人と門【全公演終了いたしました!ご来場ありがとうございました!」」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★★

    脅威の寓話でした!
    これからも見ていきたい!

  • 満足度★★★★

    コンパクトな野田地図、な風味
    複数の世界がクラインの壺の如くシームレスに繋がる序盤で「好きなタイプだ♪」と。
    そしてそれはやがて登場人物名に因んだりそうでなかったり(←推定)な「知的伏線」満載の展開に。
    サイレン、足、門などいくつかはワカったけれど、哲学科の学生ででもなければ全部は拾いきれないのでは?(笑)(なので終演後に台本とパンフレットを買う破目に…(爆))
    しかし「野田ポケット地図」あるいは「コンパクトな野田迷宮地図」のようで面白かったぁ♪

  • 満足度★★★

    久々の山本タカさん
    昨年のポケット以来の山本演出。

    やはりちょっと会場の広さとお話の大きさが合っていないように思えました。役者のみなさんもそれが分かっているような感じが少し観られてしまったのがちょいと残念。山本さんは演出家なのだなぁと思った反面、脚本がしっかりしていないとその演出力みたいなものが発揮されないのだなとも。

    ネタバレBOX

    他の人の作品の演出も観てみたいものです。期待しております♥
  • 満足度★★★★

    船出
    声を出すと気持ちいいの会の山本タカさんが新たに立ち上げたくちびるの会は
    “社会に対しての強いメッセージを幻想的な台詞回しと虚構性の高い物語に乗せて
    描き出す”寓話のような作品が特徴という単独プロデュースユニットだ。
    なるほどタイムリーな時代性を感じさせる内容だが、ちょっと解りにくさも感じた。

    ネタバレBOX

    ルデコ5Fの柱のある空間には何のセットも無い。
    5歳の哲は父と母から聞いた壮大な昔話に夢中になるが
    ある日その夢を河童に盗まれてしまう。
    するといきなり25歳になって親のローンを背負わされ現実に放り出される哲。
    そして人間界にやって来た河童プラトンと一緒に便所から河童の世界へと旅立つ。
    哲は夢を取り戻すことが出来るのか、哲がのぞいた河童の世界とは…。

    ファンタジーかと思うと不条理みたいな、不思議な手触りの作品。
    言葉遊びが面白い。
    河童は盗んだ夢から理屈を取り出してレンガを作り、それを積み重ねて壁を作る。
    理屈に合わない屁理屈の“屁”の部分はエネルギーとして蓄えられる。
    つまり河童にとって大切なのは“屁”であり、
    これが“屁の河童”の所以かと思えば可笑しくなる。
    河童の動作や、柱をうまく使った動きなどキレとスピードがあって面白かった。

    言われた通り何の疑問も抱かずに理屈のレンガを積み続ける河童に対し
    「二の足を踏め!」と叫ぶ哲とプラトン。
    大衆から夢を奪って理屈の壁を作るのは政治家か?Aさんか?
    二の足も踏まず、後ろから押し出されるように前進するのは愚かな国民か?

    もはや進化しているのか退化しているのか判らなくなっているのは河童ばかりではない。
    人間だって近頃劣化しているようにしか見えないじゃないか。

    壁は崩れて門が出来、旅人は新たな旅に出る。
    硬直した価値観に新しい思想が流れ込み、人は外へと目を向ける。
    桜井哲は「自分がソクラテスであること」を思い出して船に乗る。
    人は夢を失えば一気に5歳から25歳に老けこむのだ。
    新たな拠点からひとりこぎ出した山本タカさん、
    何とも明るい、若い船出である。

  • 満足度★★

    壮大莫大
    話は大きいのだけれど、公演規模というか会場がやっぱり狭いのが残念。もっと会場に合った話もあっただろうに、ここは劇場ではなくギャラリーなのだからもっと客との距離感を大切にして欲しかったです。

    ネタバレBOX

    もっと山本さんならば色々な面白い見せ方が出来ただろうと思うところも、ギャラリー公演と言うことでなんだか萎縮したしまった印象でした。もっと大きなとこでの演出が向いていると思います
  • 満足度★★★★★

    言葉遊びと知を求める旅
    壮大なファンタジーで分かりづらい面もありましたが、面白かったです。

    ネタバレBOX

    プラトンとかマルクスと言った登場人物がいるのでどれだけ難解になるのかと心配しましたが、ダーウィンが進化とか退化、アインシュタインが相対的にと言うくらいの特徴をちょっと強調した程度で安心しました。そして、哲という少年はいつの間にか青年になっていましたが、実はソクラテスでした。

    河童は醤油ちゅるちゅるを使って少年の夢を吸い上げドラム缶に詰め込みますが、夢ですから理屈が通るものもあれば通らないものもあるのでしょう。理屈の通らないものは屁理屈で、屁を分離して河童社会のエネルギーとして利用し、理屈はレンガにして積み上げていくそうです。屁理屈と理屈、面白い発想の言葉遊びは素敵でした。

    ダーウィンやアインシュタインよりも偉そうにしていたフロイトが主導して積み上げてきた高い高い理屈の壁が崩れ、ソクラテスが知、あるいは未知を求めて旅立つという壮大なファンタジーでした。

    後付け心理学をコケにしたところに痛快さを覚えました。

    哲の少年らしさを始め、役者さんたちはキビキビしていて好感が持てました。

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