第二回 演劇早慶戦 公演情報 第二回 演劇早慶戦」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★

    奇策が裏目の早稲田2連敗…
    作品ではなく沙翁その人をテーマにしたという早稲田の「青の楽園」は奇策が裏目に出て自滅?
    対する慶應の「ロミオとジュリエット/ロミオとジュリエットみたいなの」はロミジュリに飛龍伝を組み合わせてワカり易く娯楽性も持ち合わせ、「よくワカっていらっしゃる」な感じ。
    思い返せば第1回も早稲田は終盤で映像を使う奇策…と言うより演劇表現を放棄する愚策(←私見)を用いて敗れており、第3回は2度連続の敗退を糧として頂きたく。

    なお、今後の改善策の参考までにマチネのタイムテーブルを以下に記しておく。
    13:20 開演(20分押し)
    13:30 早稲田大学「青の楽園」開演(上演時間65分=5分オーバー?)
    14:35 休憩(予定では15分間が40分間に)
    15:15 慶應大学「ロミオとジュリエット/ロミオとジュリエットみたいなの」開演
    16:15 両校エール交換・開票結果発表
    16:35 終演(ソワレ開場予定時刻の5分後)

  • 満足度★★★★

    パワーアップ!
    昨年誘われて第1回を観た。正直双方つまらなかった。早稲田には劇団がたくさんあり、面白いのもたくさん観たのに、なんでよりによって・・・と思ったくらい。結果、最後おちゃらけたような早稲田に愚直につまらなかった慶応が勝った。
    今回は全然違った。どちらも本気で勝ちに来た。二回目にして「早慶戦」の名に値する歴史が始まったという感じ。嬉しかったし面白かった。

    あのダイナミックな木組み四段の舞台装置にびっくり。早慶どちらも基本その装置を使ったのだけれど、どちらも十分高低差を生かし、早稲田は怪我するんじゃないかとハラハラするくらい転げたり滑ったりしてくれたし、慶応は装置を縦横無尽に使い、物語の大きさを表現してくれてた。

    お題が「平成のシェイクスピア」という以外の予備知識はなかった。
    しかし慶応の配役を見て山崎一平、神林美智子、桂木という役名を見つけ、「おお!これはロミジュリ飛龍伝か!!」とテンションが上がった。70年代、慶応大学在籍中のつかこうへいが早稲田に通って平田満や風間杜夫と劇団を立ち上げた経緯を思うと、演劇早慶戦で慶応がつかを演る、ということにたまらないロマンを感じてしまった(今の学生がそれを意識しているかは知らないが)
    (以下勝敗の結果等に触れます)

    ネタバレBOX

    結果は第1回と同じく慶應の圧勝。
    やはり冒頭にロミジュリコントを入れ、本線はまさに飛龍伝。熱のこもった演技、弛みのない脚本構成、見栄えのする激しいダンスなど、観ていて断然引き込まれた。
    しかし結果がわかってから思い返すと、慶應のロミジュリはお飾りで飛龍伝との内容的なつながりは感じられなかったし(もっと重ねて欲しかった)、涙するほど感動させられたのはつかそのまんまの部分。
    また慶應代表と言っても、事実上すでに名の知られた劇団「あんかけフラミンゴ」が中心だった。

    そこへいくと早稲田の「青の楽園」はまさにオリジナルで、下品だけどパワフルでちょっと切なくて良かった。犬のパーツをマイクにしたり、「曲がりくねった道の先に~」とワンコーラス歌ったり、ああいうところも楽しい。早稲田の数多くの劇団からキャストをこのために集めてきた、というのも早慶戦の趣旨に合っている。しかしストーリーがややだれたのと、豊富なギャグに不発が多かったのは残念。お題のシェイクスピアに見える形で触れなかったのはポイント的に不利を招いたと思う。

    二連敗した早稲田は来年背水の陣。もっと熱い早慶戦が期待される!!
    個人的希望としては、お題を「つかこうへい」にしてさらなる「骨肉の争い」を観たいなあ。
  • 満足度★★★★

    運営に難ありましたが
    慶應代表があまりに素晴らしかったので大満足です。作品のクオリティ、精神性、観ているこちらの胸の高鳴り、終演後の満足感。何をとっても慶應圧勝を確信。楽しかったです、ありがとうございました! ※ネタバレ欄に追記しました。

    ネタバレBOX

    早稲田は序盤に芝居に入込めず、長いこと「?」が続いた上に、シェイクスピアの作品ではなく存在価値のようなものをテーマにしたそうで「どこがシェイクスピア?」と思ってしまったところがマイナスポイントになってしまったかと。身体張ってた役者さん達が怪我をしないかが心配でした(「デブ」の方、マジでヤバかったですよね?)

    慶應(=あんかけフラミンゴ)はまず正攻法でロミジュリ、と思いきや、新宿区相手に大暴れ・・・。きっと表現方法でダメ出しでもあったのでしょう、しかし折れずに貫くその姿勢に将来性まで感じました。ダンスやアクションのクオリティも高く、クライマックスでの笹木皓太くんと椎谷万里江さんの長いシーンは圧巻。学生でこのレベルの演技が観られるとは。震えました、そして泣きました。(ちなみに小劇場で皓太くんレベルのアクションを観たことは今までにありません。商業演劇でも充分いける身体能力かと。)

    そして、普段運営に関しては思うことがあってもグッと飲み込むのですが。今回は結局予定時間を1時間過ぎての終演、さすがに来年には改善を望みたく書き記します。もちろん、開演前や休憩時間の奔走は目にしていたので、大変だなぁ、でも頑張っていただいてありがとう、と思ってます。でも☆一つ引きますね、ごめんなさい。

    ***

    追記です。twitterでのつぶやきを転記します。

    1)今回のあんフラのと前回のあんフラ(本公演「つまんなかったら言ってね、死ぬから」)との違いを考えてる。なぜ私は今回は大絶賛して、前回は受け入れられなかったか。尻が出るのは同じなのに。

    2)きっと今回のは、あらゆるものへの反骨精神が、尻を出すという行為の瞬間に感じ取れたからなんだろうな。シェイクスピアもその戯曲の登場人物も、新宿区も観客も。男が腰振ってて美しいとは誰も思うまい、芸術だ何だと言ってても生殖の為に生きていてその姿が滑稽なのは皆同じ。とコンマ1秒での表現。

    3)もちろん、あの表現が区から咎められること、観客から批判されることは全部折込済みで、だからこそ尻を出すという行為が反骨精神の象徴として効果的な表現になったのだと思う。立ちはだかる障害を逆にバネにして飛距離を伸ばした。今回のあんかけフラミンゴはそんな印象。

    4)奇しくも、早稲田の奥村さんが当日パンフに書いていた芝居の狙いは、慶應(=あんフラ)の島田さんが体現してしまった。まさに平成のシェイクスピア。

    5)最後に一つ、もうこれ以上この件には触れないけれども。運営の不手際はどう考えても区の責任。自分達の落ち度としてひたすら謝罪する学生達の胸中を考えるとこちらも穏やかでなんていられない。次の世代を担う人材が良い作品を上演できるようにその環境を整える事が、より長く生きている者の責任では。

    6)私の知っている関係者は誰もその点の内部事情を口(=言い訳)になんてしてないけれど、それは自分達の表現に確固とした責任とプライドを持っているからなんだと思う。舞台の上から発せられるものが全て。それを観客が受け止められれば成功。それだけのメッセージを発する力があんフラの芝居にはあった。
  • 満足度★★★★★

    ロミジュリ→飛龍伝!!
    予備知識も無く鑑賞していたら、なんだか観たことあるぞ、これッ・・。

    当方にとっての『飛龍伝』とは、アイドル女優がフィーチャーされて女優としての飛躍を遂げるための話題先行の戯曲、といった色合いが強い。

    今回は、演劇早慶戦というシチュエーションだからこそ、大好きなつかこうへい作品を純粋に楽しめたことは味わいもまた格別だった。

    個人的には、あんかけフラミンゴの群舞シーンが毎回ツボで大好きです。
    早稲田と慶應どちらも良かったです。

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