チャイムが鳴り終わるとき 公演情報 チャイムが鳴り終わるとき」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
1-20件 / 29件中
  • 満足度★★★★★

    過去の記憶
    とにかく素晴らしい物語だった。脚本家の新井真紀の頭脳というか、才能に惚れ惚れしたほど。その描写は児童の無邪気な罪を抉ったもので、観ていて決して楽しくはないが衝撃的な内容は斬新であり、かつリアルだ。
    終演後、「東京の空の下で」の演奏があったがこれは初演の時にも流した曲で懐かしかった。
    また、吉祥寺シアターを満席にする力量は流石だとも思う。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    まず、劇場に入ると天井から吊り下げられた椅子の数々がこれから起こる舞台を物語っている。全体的に照明の扱い方が絶妙でストレートに美しい。教壇と椅子が方向転換する演出は、パラドックス定数の「元気で行こう絶望するな、では失敬。」での演出と似通っていて、こちらを参考にしたのかな?とも思える演出だ。

    それにしても今回の舞台は個人的にはオーストラ・マコンドーの舞台の中で一番素晴らしい作品だったと今更ながらに思う。物語は児童がとった無邪気な集団行動が、本人達との意思とは反対に教師も傷つけ、いじめも増長し、結果的に二つの大きな罪を科したことになってしまう。終盤では破壊的に終わるこの物語は観る者によっては鬱を呼び起こし、観る者によっては過去の罪を意識してしまうのだから、あまり清清しい気持ちにはなれないが、こういった集団での行動が時として誰かを貶め、誰かを苦しめ、知らない間に傷つけてしまうというのは大人の世界にだってあることなのだ。

    今回の物語に登場するロリコン精神科医をワタクシはぶち殺してやりたい衝動に駆られたが、世の中というものは、性的虐待も、いじめの対象も常に弱い者へ移る。日記を記していた幸田先生も実は弱い人間の一人だ。中盤で実果が先生の弱みを握って反撃し、主導権を握ってしまう場面では教師の心理状態を実に巧妙に演技していたと思う。

    そして今度は実果の優位な立場を押さえこれを反撃するために、眼鏡をかけて立ち向かう幸田先生の、眼鏡をかけるという行動そのものが、眼の前の世界を直視したくない臆病者の行為そのものに見えてしまうのだから教師の心理状態も抉り出す秀逸な場面だ。

    これらは実果が幸田先生の関心を引きたいという一心から巻き起こす場面だが、少女の無邪気な心から大人になる段階の無邪気とはいえない罪だ。誰かの痛みに群がり追いつめる行為は無邪気な罪とも言えなくもないが、やはり大罪なのだ。

    全てのキャストらの演技が素晴らしい。観ていてリアルに小学生に見えてしまうのだ。また神戸アキコなどはガキ大将そのもので、ああいった小学生っているいる!みたいな関心度!笑
    そして幸田役の郭智博、陣野実果役の水崎綾女、倉間凪役の藤本七海がアタリ役だった。

    子供の世界の残酷さをリアルに表現していたと思う。しかし、大人になるとそういった過去の罪を忘れてしまうことも多いのだ。


  • 満足度★★★★★

    長くて重いが、充実した見事な内容
    すでに多くのレビューが投稿され、意外とそれらの点数は高くないが、
    もしかしたら私は「年間ランキング1位かも?」くらいに感じました。
    この日は仕事とその他で昼間から外を歩いていましたが、今年一番かも
    しれない暑さで、夜吉祥寺に着いたときは、相当疲れていました。
    そして、終演21:50の掲示を見て、一層がっくり。
    なにしろ横浜まで帰るのは時間もかかるので。
    しかし、観終わった後は、満足感で、
    そういう気持ちは吹き飛んでおりました。

    会場に入ると、ステージ上には学校で使われる椅子が並べられていて、
    これだけでも「ああ、今日は学校ものなのだな」と分かる。
    そして、ステージの両脇には、やはり学校ものの椅子がいくつも不揃いに吊り下げられている。オブジェを観るようでもあり、また、風によって多少動くのでモビール作品を観るようでもある。

    ストーリーは、ここにもすでに書かれている通り、同窓会が開かれる中で過去(小学生時代)が回想され、初めに思い出されえる楽しい思い出のみならず、いじめが残酷な結果を生んだことまで想起させられる。
    話の主たる流れとして、先生と子供達の出来事があるのだが、
    この部分についても「小学生時代」と「同窓会」とが
    交互にあらわれる手法である上に、
    さらに副次的な話として、転校生と、
    その病気入院中のお母さんの病室内のシーンがある。

    こう書くと、複雑な構成の話のように感じられるかもしれないが、場面転換ははっきり分かるように作られているので、
    観ている分にはある意味自然に進行していく。
    そして、音楽はギター1本の生演奏で、ある時は優しいメロディーを歌い、
    またある時には、激しい興奮を掻き立てるなど、大変効果的であった。
    もちろん、演奏が素晴らしかったことは言うまでもない。

    (以下ネタバレだが、これから観る方はネタを知らないで
    鑑賞されることを強くお薦めする。)

    ネタバレBOX

    (すでに他の方も詳しく書かれていますが、私も合間を見てコツコツ書いてきたので、一応そのまま載せてしまいます。)

    小6の教室に、新しい担任が登場する。若い男性教師で、教え方も上手く、
    子供達の人気も抜群!
    しかし、前任の女性先生が産休にしては交代が早いことや、後任のこの教師も、前任校を教えない……など、話に影が落とされる。

    さて、このクラスに、児童の1人に大人びた美少女がいた。
    彼女は、はじめこそ、他の子供たちがこの先生をもてはやすのとは一線を画していたが、ある時、遅くまで教室に残っていたところ、先生に「校舎の見回りをするんだけど、一緒に行こう」と言われ、2人で校舎を回り、そして普段は入れない屋上で美しい夕焼けを観る……。
    他の女の子同様、この少女もついに淡い恋心を抱く。
    そして、自分は先生にとっても特別な存在であるんだ、と思い込む。

    ところが、ある時、この少女は、置き忘れてあった先生の日記に気が付き、
    それを読んでしまう。
    そして、明るく楽しい、そしてある時は親切な人気者先生の言動は、
    計算ずくのもので、すべてが事前に「意図され」行われていたことを
    知ってしまう。
    そして、自分に対して、先生の「特別の想い」も無いことも……。

    それを知った少女は、少女なりのショックを受け、
    そして、先生に「小さな報復」を始める。
    日記が読まれたということを、先生にだけ分かり、しかし、
    他の子供には分からないよう、チクチクと刺すようなことをやり始める。
    それに対して、先生は一度は自信喪失するが、夏休みを挟むと、
    今度は少女への復讐に転じる。
    怪我をした少女に、さらに怪我がひどくなるような指図を……。
    予想通り、怪我がひどくなった少女は大泣きし、教師は反省……
    しかし、これがきっかけで、この二人のわだかまりは一応解消する。

    ところが、またしても、別の悪ガキが「先生の手帳」を見つけ、
    そして読んでしまう。
    しかも今度は、少女のような「先生にだけ分かる」方法でなく、
    クラス全員ではやし立て、先生を徹底的にからかう。
    その結果、先生は退職に……。

    以上が中心の話であるが、
    これに、転校生が病室の母を見舞うシーンが交錯する。

    この転校生は学年も1~2年低く見られるほどの幼く見える少女で、
    はじめは何気ない、彼女と、その母、そして主治医だけのシーン。
    母は話もできず、記憶も失っているようだが、母の魂に伝わることを信じ、
    母に学校であったこと、そして時々いじめからかばってくれる例の美少女
    の体験を、時に、まるで自分の話のように母に語る。

    ところが、このシーンは次第に深刻なものになる。
    なんと、母の主治医が少女に性的いたずらを始めたのだ。
    一方、母も、一度無理やり授業参観日に出席したところ、
    他の生徒から幽霊呼ばわりされ、
    それが少女のいじめのさらなる原因にもなる。

    ある意味、母も、娘も追い詰められ、
    ついに、娘は自殺を暗に勧めるような言葉を放ち、
    その直後、母は学校の屋上から投身自殺する……。

    というような大変重い内容なのだが、
    やはり首吊り自殺(未遂)シーンがあった「ヒューマンエラー」に比べると、
    私はやや表現が柔らかいというか、生々しさは薄かった気もする。
    これは必ずしも悪い意味だけで言っているのではなく、
    表現の仕方が微妙に違うのかな?などと思っている。
    (ここは自分でももう少し考えてみます。)

    最後に、素晴らしい公演であったことを前提に、
    若干気になる点を2点だけ申したい。
    1 投身自殺のシーン、母の人形が落とされるわけだが、
    人間が意を決して、飛び込むというより、裏方さんが放り投げた、
    という落ち方だった。これは頂けない。
    2 すでに指摘が出ているとおり、性的いたずらを受けていた
    少女自身や加害者の医師について、
    本当は何らかの結末がほしいと思った。
    もちろん、上演時間等の考慮もあったのだろうが、「材料」をこれだけ提示されている以上、物足りなさが残った点は否めない。
  • 満足度★★★★★

    うーん
    初見、噂には聞いていて観たかったら、機会を得た

    小学校時代を何故か思い出す

    鮮やかに変わる時間、場所

    ギターの音が効果的
    初日でかなり完成度が高いので、これはこの後どこまで熟成されてしまうのだろう

    見られたことに感謝

    また、気になるとこをひとつ自分のお気に入りに追加した夜になった

  • 満足度★★★★★

    自分の過去はどうだったのか
     同窓会で13年前の思い出話に花が咲く中、皆が少しずつ過去を思い出していく形でストーリーが進行していきます。その中に6年生クラスの回想シーンや、実果や凪に起きた出来事がちりばめられています。

    考えられた脚本と役にあった役者と巧みな演出に私の心は揺さぶられました。

    ネタバレBOX

    神戸さんは、同窓会の幹事なのに遅刻して登場し、どうでもいい遅刻の言い訳で笑わせてくれました。神戸さんら客演の存在感に主役がかすむのではと心配しましたが杞憂でした。

    メインの3人は、役を上手に演じていたと思います。人選も良かったのでしょう。郭さんは若くて子供受けする先生と、教育に対する不安と心の弱さ持つ先生をうまく演じていました。水崎さんの大人びた子ども役もはまってました。藤本さんはずいぶん若く見えるなあと思っていたら実際に若くて16歳なんですね。こちらも凪の役にぴったり。

    場面転換で、客席から見る教室の向きが前から後ろから右から左からと変わる表現は新鮮でした。ベッドが出入りするのは悪くないけれど回数が多すぎた気もします。高い天井から降り注ぐライトは、スモークで美しく浮き出されて役者を惹きたてていました。ギターの生演奏もとても良かったと思います。それぞれのシーンがうまく引き立てられていました。

    普通の小学校にありそうな風景の中で、ありそうな子供たちの行動や心理が上手に描かれています。結果的に罪を引き起こしたのは子供たちの無邪気な行動でした。
    劇を観ながら自分も自分の過去を振り返りました。そして観終わった後も。
    気付かぬうちに誰かを傷つけていなかったかなと思って。でも思い出せません。同級生とともに振り返ると呼び覚まされるのかもしれません。
  • 満足度★★★★★

    郭智博が素晴らしい!
    先生役を演じた郭智博がとにかく良かった。
    これまでのナイーブな印象を払拭し、二つの顔をもつ役柄を見事に演じ切っていた。
    公演時間は確かに長い。おそらく、もう少しコンパクトにすることは出来ただろう。ただ、その時間を飽きさすこと無く、観客の集中を途切れささない倉本朋幸の演出は素晴らしい。前作と比べると飛躍的な成長が見られる。

  • 満足度★★★★

    チャイムが鳴り終わった後に
    それぞれの心の中に渡された白紙のページにはどんなことが綴られたのでしょうか?!
    以前の作品よりは分かりやすかったかと思いますが、そのぶん観劇後に.....って感じですね!
    あいかわらず、会場を巧く使っていたのと、
    2時間を超える長さも気にならずに楽しませてもらいました。


    ネタバレBOX

    ただ、シーン展開のための椅子を叩き付けての音は不快に感じたのと、せっかくの広いステージなので、ベッドを左右のどちらかに固定して毎回登場させなくてもよかったのでは!?と思いました。
  • 満足度★★★★

    チャイムは鳴らなかった
    「幼さゆえの残虐性」というテーマとマコンドーの作風はしっくり来ました。
    これまでの作品で最もナチュラルに観れた作品でした。生演奏も邪魔することなく、怒鳴りやオーバーアクションも小学生という設定なら納得できる。
    一人の児童の母親を中心とするエピソードが必要だったのかは若干疑問があるが、全体的には非常に楽しめた作品でした。

  • 満足度★★★★

    感性が問われる作品
    私には凄い力量のある作品に思えた。見応え十分。
    芝居に見入っているうちに、あっという間に時間が過ぎた。

    観劇が終わったときの感想は、「なんて重い芝居なんだ」と思った。
    決して愉快な芝居ではないし、感動的な作品でもない。
    でも人の深層心理に迫る、とても深い話だと思う。

    1つの芝居を観劇しても、色々な意見が出るものだと思う。
    観劇する側が、その芝居や役者に何を期待しているか、が違うのだから、
    しょうがないのだろう。作風の好みもあるだろう。

    それに加え、この作品には、観劇者の人生体験も背景にあるように思える。

    感性が問われる作品だと思うので、芝居好きの方にはオススメしたい。
    ただし、重い芝居であることは覚悟して。
    あとはネタばれで。

    ネタバレBOX

    すでに多くの方があらすじは書いているので、省略。

    この作品を通じて、「どの登場人物に共感できるのか、どの人物が嫌に感じるのか、どの人物を可愛そうに思うのか。」
    見方を変えれば、芝居から得られる答えは色々あると思う。

    答えは、レビューではなく、自分でみつけた方が良いと思える作品です。
  • 満足度★★★★

    緊張感
    かなり真面目なお芝居なのかなぁ。神戸さんが遠慮しているように見えました。もっとやっちゃえって思いました。あなたが笑わせなければ誰がやる!って。
    ストーリーは濃いですね。けっこう響きます。演出もいいです。

  • 満足度★★★★

    子供の狂気が駆け巡る舞台
    140分。開演前は長いなーと思ってたけども、あっという間に時間が過ぎた。良い舞台だったと思う。ただ、長めの公演時間なら平日は19:00開演であると助かる(発売時に公演時間は未定なんだろうけど)。

    重くて鬱屈な、見たい部類の話ではないけど、引き付けられる魅力があった。照明の使い方が上手く、小学校にあるイスと教卓という簡素な舞台道具が効果的に使われていた印象。脚本と演出が上手く合わさっていたと感じた。

    以前の公演で奥田恵梨華がキャスティングされていて、今回は水崎綾女が出ていた(当日知った)。メディア露出のあるキャスティングは集客的な意味でも良い傾向と思う。活性化というか。
    水崎綾女が女優やってたとは知らなかったけど、演技悪くなかったんじゃないかなと思う。

    ネタバレBOX

    とある同窓会。小学校に集まった面々には、共通の「罪」が2つあった‥。
    一つは、担任(郭)を追い詰め失職させたこと。一つは、精神疾患を抱えた母(中村麻美)を支えるクラスメイトの倉間凪(藤本七海)を疎外し、それが母の自殺につながったこと。

    同窓会に集まった面々にとって、もはや過去の軽い出来事(下手すれば良き思い出)くらいの認識で、他人の人生に大きな影をもたらしたなんて雰囲気でない恐ろしさ。客観的に観ている我々観客だからこそ「恐ろしい」なんて感じるんだろうけど。当事者であればあるほど、事実に対して無関心というか‥そんな不気味な作品だった。
    実際笑えたのは、神戸アキコの「明日の放課後の場面」くらいかな(後藤のミックジャガーも良かったけど)。そのほかは終始重くてというか不安な感じでいやになった。
    ちなみに、組体操場面で後藤が観客に拍手を促すようなフリをしてたけど、とても拍手するような作品じゃないだろと。

    元?グラビアアイドルの水崎の胸元がオープンだったのは作品的に良かったのかどうか不明(大人びた感じを出すため?)
    凪が病院の医師から性的な被害を受けていたという設定は必要だったのか不明(不幸を強調したのかもしれないが、正直必要ないと思った。)
    ギター1本のMOGMOSの演奏・効果音、合う場面と合わない場面があったように感じた。
  • 満足度★★★★

    「心に痛みを憶える」内容なのに140分の尺を感じさせない
    当人はオトナと思っているが大人から見ればまだコドモ、な小学6年生ゆえの「無邪気な(?)残酷さ」や、後にそれを「なかったことにする」さまをありありと描き目を逸らさせない。また、そんな「心に痛みを憶える」内容なのに140分の尺を感じさせないのもスゴい。
    なお、藤本七海嬢に舌を巻いた方々は映画『みづうみ』(06年、安藤正軌監督)、『子猫の涙』(07年、森岡利行監督)、『カンフーくん』(07年、小田一生監督)などでもっと驚くがいいさ。『カンフーくん』では谷垣健治氏による華麗なアクションにもご注目を。

  • 満足度★★★★

    良作
    実はよくある風景かもしれないという日常の記録。

  • 満足度★★★★

    突出した演出
    う~ん、こういうのをどう表現したらいいのだろう・・・・・。演出家の意図が明確に表われすぎた、とでも言えばいいのだろうか。ストーリー、役者の演技、そして演出及び効果が相俟って演劇という物が成り立っていると思うのだが、今回はさして尖った演出をしていないにもかかわらず、演出が前面に出すぎた感じがした。役者の声を絞り、観客の注意を舞台上に集中させようという演出、二つのストーリーを並列させ、物語を盛り上げていこうという演出、小学生の無邪気さと残酷さを際立たせようという演出、生のギター演奏で臨場感を出そうという演出、それらすべてが成功しているのだが、その演出の意図がはっきり見えすぎて、演技やストーリーがかすんでしまった感じ。身じろぎさえはばかられるほどの静かな台詞まわしははっきり言ってしんどかった。というより、ものすごい緊張を強いられた、という気がします。こうして観客に緊張を強いるのも、演出家の意図の一つなんだろうか・・・・。ちなみに吉祥寺シアターの高い天井からまっすぐに落ちるライティングは、美しさと力強さがあり、素晴らしかったです!

  • 満足度★★★★

    自分は鈍感?
    途中までミステリー仕立てと思い込み見ていた。最後に来て、意味が理解でき、鈍感さに嫌悪。後から思い出すだに深い。それにしてもアイドルさんは図抜けているねぇ。

  • 満足度★★★

    トータル的に微妙
    話の進行に抑揚はあるけれど驚きや新展開は特になく、結果として全体的に単調な感じで、クライマックスも予想通りの内容でした。子供の残酷さはわかるけれど、私の知る小学6年生って、もっと少し大人だし・・・。

    それよりも、他の方のコメントにもある様に自由席、指定席の説明が不十分で、ここに座っていて良いのか不安に思ったり、劇の終わりに出演者の挨拶も無く、拍手を続けるべきかそのまま帰るべきか迷ってしまうような、ちょっと居心地の悪い状況でした。劇以外のことですが最初と最後が??だったので、いまひとつ満足感に欠ける観劇となりました。

  • 満足度★★★

    ギターの人
    三上寛が髪を伸ばしたような感じでした、単なる雰囲気。吉祥寺シアターは間口の割りに高さがあるんですね。ピーターパン見たこと無いけどピーターパンもできそうな高さです。 生徒の人数を絞ったほうがよかったんじゃないでしょうか。

  • 満足度★★★

    2時間20分は長い
    ギターの弾き語りとか椅子を使っての単純だけど、面白い場面転換の演出など、特筆するものはあるけれど、長すぎます。
    台詞も絶叫調でないところはとっても私好みでしたが、ところどころ聞き取れないところあり、途中で聞き取るのを諦めました。
    そして学校の場面と病院の場面。きっといろいろと描きたかったのでしょうがその分、劇が冗長になってる感じ。大人でもなく子供だけれどもう子供でもない小学6年を想像して演劇に入り込むのには、わたしも随分と歳を重ねたせいでしょうか無理がありました。子供を演じるのは相当難しいのでしょうね。

  • 満足度★★★

    一番悪いやつはあいつ!
    それについてはネタバレに書くとして、客席の自由席の中にいくつか指定席があったのは不可解。席にその旨紙を貼り出しておくべきだろう。実際私の近くにいた男性二人は開幕直前に指定席券を持った人に席を移動させられていた。こういう不手際は芝居にマイナスにこそなれプラスにはならない。終幕に誰もでてこないと、ここで終わったのかどうか観客にはわからないので、戸惑う。私は空の舞台に拍手するのはイヤだったので、トットと席を立った。

    ネタバレBOX

    凪に性的虐待をしていた(何が診察だ!)ロリコン医者が一番悪い!お母さんがいなくなれば(死ねば)あの医者に会わずに済むと、子供なら考えても不思議はない。おまけに多くの児童にイジメのせいで凪があんなことをしたと思わせてしまった。あの医者の罪は重い。だが、かなりこの点が描きにくいこともあってわかりにくかったと思う。特に男性には伝わっていないみたい。(観てきたの中に「あの場面はいらない」とまで言っている方がいる。)ギターの生演奏はとてもよかった。私はあの椅子を落とす場面転換はあまり好きではない。とても不愉快な音だった。
  • 満足度★★★

    滅入った
    舞台としては見応えもありました。
    でも、、、出てくる登場人物に陰湿な人が多く、
    見ているとどんどん、気が滅入ってしまいました。
    やっぱり、、、上演時間はちょっと長いなって思いました。

  • 満足度★★★

    雰囲気は好きです。
    舞台セットから開演に入るながれなり、雰囲気はとても好きです。
    ただ、綺麗に纏まってしまった感じがしました。

    ネタバレBOX

    会場に入るとシンプルながら印象の強い舞台セットが飛び込んでくる。
    舞台上は教室を切り取ったような教壇と椅子が綺麗に並べてあり、舞台の両袖では天井に向かって複数の椅子が連なって真っすぐに伸びていき、上からは複数のスポットライトを交互に照らすことで木漏れ日のような表現。このままここで寝てしまいたくなるような心地よさ。

    開演が近付くとスッと袖に伴奏のMOGMOSさんが静かに引き始める。斬新で自然な感じではあれど、「開演なんだな」と思わせる演出は美しい。

    役者が出てきた第一声、声が枯れている…。その後出てくる役者も数名声が枯れてたので、バリバリ声を張る芝居になるのかな、と思わせながら実際は終始穏やかな雰囲気であった。

    小学校の同窓会で10年ぶりくらいに出会うところから舞台は始まり、この物語のカギとなる3人(凪・実果・幸田)を中心として、過去と現在を行ったり来たりする展開が始まる。

    まずはこの時代の転換、主に椅子を床に叩きつけることで表現するのだが、音の強さにビクっとしてしまった。その後も身構えてしまうことで都度集中力が途切れてしまった。ちょっともったいないなと。
    全体的にストレートな表現の作品であったので、静と動の表現が単調な感じもあり、ちょっと面白みに欠けてしまった感があった。

    脚本・演出にも少々強引なとこがあると感じてしまい、特に泣きのシーンは泣くありきだったような気もする。
    その他もハケルことが先決でハケル理由にもう少し工夫が欲しかったなと。

    最後に母親が自殺する場面で作りものの人形を落とすというのは、せっかく作ってきた世界観が壊れてしまったかなと。
    そして最後、人形のかつらと思えるものが舞台中央に…。
    演出なのか、ミスなのか。結局終演後もずっと舞台に残っていたので、演出であったとすればかなり不気味な感じでした。

    映像として表現するには十分なのだろうが、これだけの広い劇場でシンプルな舞台セットとするなら、全体的にもう少し突きぬけても良かったと思います(好みですが)。

    雰囲気が好きなので、個人の好みとしてはもう少し個性の濃い芝居であったものが見てみたいです。

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