天守物語 公演情報 天守物語」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-20件 / 33件中
  • 満足度★★★★★

    無題7
    直前になってみることにしました。チラシだけはよく目にしていて「みようかなぁー、どうしようかなー」とは思っていました。タイトルを聞いてもピンとこないのですから泉鏡花原作はもちろん、あらすじすら知りません。もともとSF以外の日本の小説はほとんど読んだことがないのでした。泉鏡花といえば→「消滅の光輪」が泉鏡花文学賞を受賞したしたくらいしか知らないのです(ですのでみなさんのコメント、たいへん参考になります)。ここは3回目ですけど、前2作広さを少しもてあましているような感じを受けたので、ちょっぴり不安。新宿から混んでいる中央線で吉祥寺へ。ブックオフと古書店1件をチェックし会場へ向かいました。奥の扉からはいるとそこは異郷。

    ネタバレBOX

    お芝居のこととか役者さんのことは、もうみなさんが書いていらっしゃるので割愛。
    入った時の第一印象。ちょうど江戸東京博物館、入口から「日本橋」を渡りながら一歩ずつ進むごとに時代を遡ってゆくかのよう。「封建時代──晩秋」という設定に対して日本橋が1603年(慶長8)だそうなので思い出すのにいいかんじ。舞台の幅、奥行きを存分に使っています。セット、衣装、言い回し、照明と音楽。こういったお芝居、久しくみませんでした。四季の「ジーザス」以来かも(主演山口さんのとき..古っ)。大がかりな舞台、海外ものだったら昨年みたけどちょっとちがうか...「ニーベルングの指輪(新国立劇場)」。

    妖しい人たちが雰囲気十分に演じているのでお話のなかにすっと入ることができました。みながら思い出したのは「蜜姫村(乾ルカ著)」。山奥深い村..伝奇物(賛否あるみたいですが、個人的には大好き)。



  • 満足度★★★★★

    素晴らしかったです。
    役者さんの色気も素晴らしいうえ、
    ラストは涙が止まりませんでした。

    みなさん!是非観に行ってください!

  • 満足度★★★★★

    少年社中を信じて!今こそ、多くの人と共に!
    美しい!
    あまりもの美しい世界観に、言葉を失いました。

    舞台美術、照明、衣装、人物の心情に寄り添うように流れる音楽、
    役者の声色、その一挙手一投足に込められる想い、役者同士の信頼。
    全て、全てが、美しい!

    慈しみ!
    日本への、日本人一人ひとりへのまるで母のような愛情を感じて、
    あの日以来、初めて心に硬く結んだ結び目をほどく気持ちになれました。

    生きる!
    一瞬一瞬を慈しむように舞台に生きる役者の方々の想いが、切々と伝わり、
    その真剣さを思うと、今も涙が溢れてきます。

    刻一刻!
    舞台に紡ぎ出される命をかけたそれぞれの生き様に、
    刻一刻新しい自分が生まれてくるような新鮮な思いがしました。


    まるで劇団少年社中は、この年に『天守物語』を描き出すために生まれ、
    これまでの道のりを歩んできたのでは、と思えるほど。

    この作品は、日本人の心に空いてしまった空虚な穴の中に
    今こそ、生命の息吹を吹き込んでくれることでしょう!

    今だからこそ、
    この過酷で残酷な現実に真向勝負をかけ、人間の「生きる」が問われている。

    真に生きるとはどういうことか?
    真に愛するとはどういうことか?
    人間とは何なのか?
    この大自然に秘められた真実とは何なのか?

    痛みと苦しみを得ることを覚悟に、
    その問いへの答えを求める、茨の道を少年社中と共に歩む。

    今だからこそ、多くの日本人と、この辛く苦しい旅を共にしたいと思う。

    一瞬一瞬を慈しむように歩む中、

    必ず、生きる意欲が見つかるから。
    必ず、生きる希望が見つかるから。

    少年社中を信じて。



  • 満足度★★★★★

    やっぱり
    少年社中さんすきだなぁ。と感じました。
    役者さんはもちろん、舞台装置もすごく迫力があり
    音響も照明もとても力強く美しかったです。

    それから吉祥寺シアターまでの道のり…
    細い道を通らない行き方を知らず、
    夜公演後はこわいなと思っていたのですが
    いただいたハガキにアトレ沿いの行き方が!
    方向音痴な私でも楽々でした^^

  • 満足度★★★★★

    格違いの、素晴らしさでした
    夢幻世界で繰り広がられる清冽な愛の物語ですが、生きねばならぬという現実を、しっかり見据えた素敵な作品で、格違いの素晴らしさでした。見たいのがいっぱいあって、悩んでる方は、悩んでいる時間が、もったいない!即予約をお勧めします。次回作も、絶対、見逃せないと思いました。

    ネタバレBOX

    開演後すぐ、“とうりゃんせ”の歌声と、富姫(あづみれいかさん)の美しすぎる切なさで、それだけで、涙・・・でした。とにかく富姫らしさ『アヤカシ』(妖怪)らしさ、見事でした。

    図書之助(廿浦裕介さん)の逃れられない想いと現実に、立ち向かう姿も、良かったです。
    鷹(中村龍介さん)の美しさ、切なさ、逞しさ、報われない想い、素晴らしかったです。
    極楽鳥(加藤良子さん)の極楽度も、良かったです。

    時代劇好きな私には、コミカルさやエンタメ要素が、物語の持ってる力を薄めるようで、あまり必要としないのだが、この作品のさじ加減が、良かった。
    富姫の次女達の長?薄役を、緑のボブヘアー男性(堀池直毅さん)が、やるのも良かった。この次女達5人も、可笑しかったり健気だったり《アヤカシ》の世界の平穏で幸せな空間を、しっかり作り上げてました。
    富姫の友人である《アヤカシ》の亀姫(大竹えりさん)の舌長姥(杉山未央さん)朱の盤坊(井俣太良さん)一行も、可笑しいながら、《アヤカシ》の陰の部分の切なさも、感じました。
    武田播磨守(岩田有民さん)の、バカっぽいダメ殿ぶりだが、狂気の含み具合も良かった。
    殿に振り回される御付きの者達の誠実ぶりや、殿への恐れ、そして裏切り・・・
    等々、脇役なんて一言でまとめられない、魅力ある役者陣と、意味と価値のある演出が良かったです。

    そして、何よりも『苦しくても、生きろ』の言葉の逞しさには、救いさえも感じました。

    奈落の使い方も良く、地上の人間界から、《アヤカシ》の世界に向かう道も、良かったです。富姫の天守閣に、火の粉が舞い上がる炎上から、ラストの華吹雪が、切なくも美しすぎる世界でした。

    幻想的な世界観を、見事に創りだした役者さんはもちろん、舞台美術、衣裳、ヘアーメイク、どれをとっても素晴らしかったです。衣裳とヘアーメイクは、時代劇でありながら、アバンギャルドとの融合加減が、とても良かったです。
    納得させる音響、照明、まさに効果的に使われてました。
  • 満足度★★★★★

    すごかった
    まずセットと衣装がすごかった。手が込んでいて、こだわりを感じられた。
    時代劇って何となく苦手なんだけど、そんなことを感じさせない構成、そして役者さんたちの迫力。物語に入り込んでしまった。
    今までで一番かも?ってぐらいにすごい芝居でした。

  • 満足度★★★★★

    たくさんの人の心に届けたい作品
    説明するよりも、とにかく見てもらいたい!一人でも多くの人に!
    今だからこそ、「生きる」という単純で力強いメッセージが胸を打ちます。
    圧巻のラストシーン、次から次へと溢れ出る涙を拭く事はせず、もう流しっぱなしの状態で見ていました。
    一瞬でも目を塞ぎたくなかったんです。あの鮮烈なシーンを、メッセージを、ただただ目に、心に焼き付けました。
    本当に、心から!おすすめの舞台です。

  • 満足度★★★★★

    あかん
    いや、圧巻。

    舞台セットからワクワクをそそられ、芝居・ダンス、全てがガツンと飛んでくる。
    ストーリーもわかりやすく、役者一人一人が際立っていた。
    爆笑をさそうわけではないが、必要は息抜きシーンも絶妙なバランスであった。

    更には最前列ど真ん中の席で観れたこともあり、間近で役者をこれでもかと見させて頂いた。

    本来、洋風なテイストであると聞いていたが、和でも全くもって素敵な世界観。是非来年の舞台も観たい!

  • 満足度★★★★★

    絶品!
    鷹役の中村龍介があまりにも妖艶で美しい。まず、会場に入ると天守閣のセットに圧倒される。このセットでこれから始まる物語に相当な期待感が生まれ、なんだか嬉しくなってワクワクドキドキする。結果、照明、音楽、衣装、音響、メイク、演技力、それらの匠は秀逸な演出と融合し幻想的な舞台を作り上げていた。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    その昔、妖怪と人間が創造される。妖怪は地を鎮め、地を守り人間を守ることを天命とし、白鷺城の天守閣から人間を眺め見守っていた。これら妖怪を束ねる美しい婦人の名を「富姫」という。一方で妖怪が天変地異を操り人間を滅ぼそうとしていると疑心暗鬼になった人間たちは妖怪を滅ぼし、天守閣にある、願いが叶うという獅子頭を奪おうと企む。これらを軸に妖怪と人間と、妖怪だった鳥の因果応報を含んだ悲恋の物語だ。

    舞台とは視覚の満足度から高揚感も満たされる。今回の舞台はメイクと衣装のバランスがあまりにも美しくファンタジー性溢れる舞台だった。衣装制作はどうやら5人で制作したらしいが、こうした裏方の力量があってこその舞台だと今更ながらに感じる。

    そして全てのキャストらの演技力も素晴らしかった。地上と天空を結ぶ梯子までをも想像できて壮大な物語だったと改めて感じる。舞台はコミカルな場面も用意され、クスリ・・と失笑し、序盤に踊るシーンから始まり、踊りで終わる舞台はほぼ戯曲通りに描写していた。しかし演出家の毛利は終盤で桃六に「苦しくても生きる」というメッセージを充分に散りばめセリフとして吐かせる。これらは毛利の脚色によるものだが、そのメッセージは強く観劇者の心に残り感動したと思う。

    泉鏡花といえば、人間界と妖しげな異界とが交錯する不思議な世界を描いた作家で有名だが、その戯曲は舞台化し易いよう舞台セットまで書かれている。特に『天守物語』は、姫路城の天守の第五層に住んでいて「左右に柱、向って三方を廻廊下のごとく余して、一面に高く高麗べりの畳を敷く。紅の鼓の緒、処々に蝶結びして一条、これを欄干のごとく取りまわして柱に渡す・・・」と延々と続くのだ。笑


    舞台は泉鏡花の妖しい世界観と毛利の演出が見事に融合され舞台化されていた絶品だ。最後の場面。花吹雪が舞い上がる煌びやかな安土桃山的舞台はこの世のものとは思えないほど優美で幻想的であった。素晴らしいエンタメであった。




  • 満足度★★★★★

    妖美
    相変わらず衣装が美しい~!!舞台美術も気合入って期待が高まりました。
    映画と原作の「天守物語」は観ていない&読んでないですが、悲恋の大本をみてみたくなりました。
    富姫が年齢不詳に美しい!大竹さんかわいいけれど超怖かったです。
    杉山さんパンフと配役ギャップありすぎです。そういう役が多いのは声が低いからですかね。終演後、役者が物販売りに出てきておりました。グッズはもはや雑貨屋の域でした…。

    ネタバレBOX

    竹内さんモデルの?生首かじるシーンが怖かったです。

    堀池さんはなぜオカマなのか…?面白いからよしとします。。
  • 満足度★★★★★

    劇場を制した段階で勝負あり!
    劇場に一歩入った瞬間、聳え立つ天守閣、手前の白色L字動線(90度より間違いなく少し鋭角)、見事な舞台セットに圧倒され!・・更に照明、衣装、音楽(和洋折中コーラス込み)も良く、特にその中で、心揺さぶる和楽(龍笛・篠笛、琴、和太鼓)更に、お祭り型円舞により、血が湧きたち肉が踊らされました・・正にジャパニーズ・エンターテイメント、圧巻でした。
    ”主役鷹匠役の甘浦さん"の大抜擢、”妖艶なあずみさん”、”鷹役の中村さん"の為に用意されたL字動線を颯爽と飛び駆け回る勇美な鷹もカッコ良かった。”岩田さん・大竹さん・井俣さん・堀池さん”は、皆さん適役でした。贅沢を言えば、もっと悲恋的なものを折り込んで戴きたかったのです・・が、時間的な制約か?”毛利さん”の”あずみさん”に対する遠慮なのか?・・そういえば・・”毛利さん”の描く恋愛描写/場面って・・苦手なのか?経験不足なのか?元々の素養が・・?、本作も”少年社中”らしくて、大満足に終わりましたです。
    終演後、恒例の劇場からの留意事項、周辺住宅街への影響を配慮する為、役者さんの見送り御容赦願いの告知があり、珍しく吉祥寺シアター1Fホールに人が溢れ出ていない状態でした。”少年社中さん”はマナーを含め劇場さんの評判も良い劇団さん、なのかなと思いました。その中、物販コーナーに遠慮気味に唯一井俣さんが出ておられ・・前作「ネバーランド」のDVD購入した際、声をかけて戴き+握手をさせて戴きました。基本役者さんとは会話を含め、(のめり込まない様)あえて交流をしない事を心がけていますが、今回は握手をさせて戴きました。(モダンスイマーズ自称“名も無き役者Fさん”に次ぐ2人目です。)次回作、一年後との事ですが、期待して待ってます。

  • 満足度★★★★★

    鷹の演出に驚いた!ステキでした!
    すごかったです。美しく力強く、吉祥寺シアターの舞台が夢のように美しく壮大なステージとなり、ただただ感動。ラストは涙止まらず(T ^ T) 生かされて、生きていくことへの涙です。この物語の背景が、天災が人のエゴにより人災となっている、今の日本とだぶります。 スタンディングオベーションしたかった。すればよかった。それくらい感動しました。
    昨日から始まって6月12日(日)までです。ぜひ、ぜひぜひ。
     
    中村龍介くんの鷹の動きは全部自分で考えたと聞いて、嬉しくなりました。あのしなやかさはダンサーでもあるから、なのですね。

  • 満足度★★★★★

    素晴らしかった!!
    舞台セットの造りが凝ってました。
    その造りを駆使した疾走感は、少年社中らしい。

    しかし今回オトナシャチュウというだけあって、流れるテーマはしっとり。

    わたしは天守物語そのものが初めて。
    妖の存在の、なんという儚さ。
    強くて、美しくて、優しくて、恐ろしくて、哀しい。
    それぞれの報われない愛と、運命が、たまらなく切なかったです。

    シャチュウ独自と思われる人物像や演出に、「らしさ」が出てました。
    遊び心が楽しい。

    各キャスト毎の感想は、また次に。
    また観に行くので。

    最後の乱舞が、生命そのものを現しているようで。
    舞い上がる火の粉、降り注ぐ紙吹雪を浴びたその舞は必見です。

  • 満足度★★★★★

    本物だった。
    ここまで完成度の高い作品を観たのはいつ以来だろう・・・。

    観終わった後はただもう『すげぇ・・・』の一言。

    キャンプファイヤーで炎の近くに立っているかの様な、そんな熱気を舞台から感じた。

    ラストに向かう怒涛の流れはとにかくもう圧巻。
    それこそ近くにいる自分の服が燃えちゃうんじゃ?ってくらいの熱気だった。

    ネタバレBOX

    これはいったいいつ書いた脚本なんだろう?なんだか色々と思いを巡らせてしまった。『苦しくても生きろ、生きることは苦しむことなんだ』の言葉は、震災で苦しむ人々へのメッセージに違いなく、そのなんとも有無を言わせない言葉には、いつかいいことがあるだとか、生きてればきっと報われるだとか、そんな嘘くさい優しい言葉にはない真実と、力のこもった応援の気持ちがあるように思われた。

    生きて苦しめ・・・か。

    なるほど。
    人生なんてそんなものかもしれない。

    最後のダンスシーン、瞬きするのがもったいないくらいに、それどころか瞬きするのを忘れるくらいに圧倒的なシーンだった。

    まったくもって圧倒的に素晴らしい作品だった。
  • 満足度★★★★★

    やっぱり大好きでした。
    いやあ面白かった!!
    今回は当初観に行くつもりは無かったんだけど、観に行ってよかった!!
    すんごいすんごいおもしろかった。
    やっぱり少年社中好きだー。

    ネタバレBOX

    衣装もいつものごとく豪華かつセンスよし。
    それぞれの着物の表現の仕方がいいなー。
    着物そのものじゃなく、洋がやや混じった感じ。
    それにメイク。
    嫌味のない、けれど妖しい感じ。

    舞台装置もあえてアクティングエリアを狭めて高さと距離を出してる。
    ぞくぞくする音楽と大ボリュームがたまらない。腹の底から高揚する。

    なにより役者陣の身体の使い方が素晴らしい。
    男性も女性も格好良い。本当に見目麗しい。
    社中の凄いのは、主役をやれる役者さんがいっぱいいるところ。
    最初に見たアルケミストは堀池さんだったし、
    ピーターパンは井俣さんだったし、今回は廿浦さん。
    誰も遜色ない。誰が主役やっても凄い。
    そしてヒロイン大竹さんが相変わらず超可愛い。
    鷹の中村龍介さんの雰囲気がよかった。
    人間ぽくなくて、目力があって、あの手!
    独特なのに、妙に説得力のある鷹ポーズ。

    毎回、チラシはチラシ用に衣装をつくっているのだろうか?
    物凄いクオリティの衣装だけど…、本番では使われないんだよな。
  • 満足度★★★★★

    お見事!!レベルが違う!!!
    少年社中は、明らかに芝居のレベルが違う!!
    この公演内容、役者陣で、4000円という価格は本当にお買い得だと思う!!
    脚本、演出、照明、音響等も上質なレベルのため、一般観客のみならず、劇団関係者にもオススメしたい!!

    私は時代劇は、どちらかというと苦手であり、今回の公演は少し心配だった。
    (以前観劇した「ネバーランド」が素晴らしかったため、時代劇ではどうかと。)
    しかし、力強いメッセージ性を込めた芝居、素晴らしい演出の前には、そんなことは関係なかった。

    あとはネタバレで。

    ネタバレBOX

    とにかく、皆さんに観劇してもらいたいと思う作品。

    「人」と「妖怪」が恋愛すると不幸になり、「妖怪」が「人」を殺めると「鳥」になってしまうという関連性を持ちながら、芝居は進んでいく。
    最後にはほとんど皆が死んでしまうが、希望の光とともに収束する。

    要約すると、こんな感じである。
    詳細を書きすぎないのは、観劇した方が良いからである。
    観ないと損だと思う。
  • 満足度★★★★★

    すごい
    人にお勧めしたい舞台です。

    ネタバレBOX

    前半は若干設定や言葉遣いについていけず…。

    でもクライマックスに向かうに連れ、役者の皆さんが積み重ねたものが爆発し、目が離せなくなりました。


    そして、込められたすごくタイムリーなメッセージ。

    くるぞくるぞ!
    踊れ踊れ!
    って最後の絵は先読みしてしまいましたが(笑)。

    想像以上に抱き締められました。
    ありがとうございます。泣きながら笑っちゃいました。
  • 満足度★★★★★

    美しい!
    鷹の羽の動きがとても綺麗でした。役者の妖しげな美しさと表現力に感服!

    ネタバレBOX

    あやかしは人を殺すと鳥になると云う。あやかしを恨む弟によってあやかしはあらかた殺され、今では絶滅してしまい見ることはできない。そして人は、悩みながら、協力しながら黙々と生き続けている。

    それにしても、少年社中のビジュアルは素敵です。色合いといい、容赦なく傷つけ、容赦なく殺す、歌舞伎の世界のような美しさを堪能しました。
  • 満足度★★★★

    素晴らしい世界観。
    原作の世界を残しつつ独自のアレンジ、そしてメッセージに心を打たれました。

    壮大で普遍のテーマと未来への希望と絶望。
    この空間を沢山の方に味わって頂きたい。

    千秋楽もチケットを買い、更なる進化を期待して。
    もう一度感動したいと思います。

    追記:千秋楽を観て来ました。
    前回よりテンポが良くなり観やすくなってました。
    グッと来る部分も違って観れたしセリフもよく聞こえました。
    それと、桃六の方の声枯れのせいか、前回ほど胸に響かず残念。
    長丁場で喉から声を出しちゃっていたのでしょね。
    で、やはり亀姫と舌長姥の方の演技が大好きです。

    ネタバレBOX

    最初の踊りと『あやかしは人を殺めると鳥となる…』この場面で既に涙が込み上げそうでした。
    ですが、本編始まってすぐは何か違和感。
    鏡花の重みのある世界を描くにしては軽い感じと、どこかチグハクした中に浮いた感じでのめり込めない。
    富姫も綺麗にしようとして何かウソっぽい。
    図書之助も何だか現代っぽい。
    主役二人には泣けるくらいのもっと恋の狂気を魅せて欲しかった。
    鷹も動きはこの世の物と思えぬ雰囲気は出ているのだけれど、セリフ回しが軽い。
    変な間延びも気になりました、しかし薄の秀逸な存在感が際立っていました(笑)
    そんな中、亀姫と舌長姥が一気にアヤカシの世界を造り出した。
    桃六の存在も凄く気になる、演技力が光ってる!

    段々世界に引込まれ最後のシーンの強いメッセージに大粒の涙があふれて、音楽と踊りでは体が震えて来ました。
    本当に感動しました。

    追記:千秋楽を観て来ました。
    図書の想いが今回はズッシリと心に響いて来ました。
    彼の演技がこの一週間で上手くなっていた様に感じました。これからも期待したい役者さんですね^^
    ラストのセリフは間違えた?
    前回は『無様に生きろ!』だった様な記憶違い?
    今日は『無様に踊れ!』でした。
    ・・・『生きろ!』の方がグッと来ると思います。
  • 満足度★★★★

    妖艶美追求で幻想の花を・・・
    少年社中の力量は素晴らしい。中村龍介の立体感ある演技が圧巻!対照的に描かれていた加藤良子も好演!観ていて安心感が有り、コントラスト良く彩られていた。元ジェンヌ・あづみれいかは、妖艶美の追求で舞台に幻想の花を咲かせて欲しい!■原作台本などネタバレBOX

    ネタバレBOX

    原作:播磨国姫路城。天守閣に住む魔界の妖精・天守夫人富姫(あづみれいか)は、城主秘蔵の鷹を捕らえて、妹分の亀姫に贈った。その鷹を探してやってきたのは、若く美しい人間の鷹匠・姫川図書之助(つづうらゆうすけ)。二人は恋をする。惹かれながらも元の世界へ帰った図書之助だが無実の罪に追われて富姫にかくまわれる。しかし、妖精たちの象徴である獅子頭の目を追っ手に傷つけられ富姫と図書之助は盲目に。もはやこれまでと覚悟した時、どこからともなく現れた工人が獅子頭の目を直し、二人の視力も戻るのだった。

    泉鏡花が一世紀前に戯曲を書いた時代は、維新戦争後の君主政権下。軍藩財閥・富国強兵政策から日清戦争・日露戦争があり、台湾・朝鮮統治が始まり、日本産業革命の過渡期。治安も悪く庶民は相変わらず貧困で自然災害に翻弄されていた。暴風雨(台風)による風水害・大雨・土砂崩れ・河川反乱による洪水と浪害(凶作)は毎年毎年繰り返され苦しんでいた時代。舞台で「通りゃんせ」が歌われるのも、細道は母の胎内からの産道。行きは生むことで帰りは死ぬこと。生活苦からの間引き・子殺しの意味があり、天神様から貰うお札は天変地異から神に縋る信仰心で人身御供である7歳の男子を生贄として貢ぐこと。そして生き残る家族のために娘は身を売る事が繰返された背景がある。雨情の間引きの童謡「しゃぼん玉とんだ」黄泉返り「七つの子」が生まれたのも本作品の4~5年後である。

    本作品を演出する毛利亘宏は、3月11日に発生した東日本大震災と重ね併せスタッフ総力で原作をアレンジ。日本再創生の強いメッセージを携え舞台でリメイクし表現している。

    それでも鏡花の重厚なテーマ感を、2時間足らずで描くのはやはり限界があり、物語の展開前段にもう少し丁寧な描写が欲しいが・・・。この想いは欲張り過ぎなのだろうか・・・?

    富姫・あづみれいかは安定感はあるが、何か足らないような気が・・・例えば場面によっては、みだれ髪などでの化粧を考慮してみては・・・もう少し妖艶美からの幻想感が欲しい。あづみ自身は自然に美しいのだから、怖さ毒々しさがあっても・・・裏返る声も両刃の剣?
    美しさを求める図書之助は思い切って女性のキャスティング・・・?同性愛表現も欲しい・・・
    演技力がある舌長姥・杉山未央には、もっと気味悪いくらいのメイクも・・・・要検討・・・!?
    鷹/童子・中村龍介の表現力は抜きん出ている!彼の動きが妖気な雰囲気を創り、対照的に極楽鳥・加藤良子が自然な演技で惹き出して魅せている!少年社中…オン・ロード!

    ■原作に興味のある方はURLを張っておきます。プリントはA4片面18ページの短編です。(原作は、天守夫人と図書之助の倫理感の高い究極の愛・心象美作品、少年社中・毛利作品は鍛え逞しく生きるオリジナル作品?双方を対比させながらお芝居をお楽しみ下さい)  底本:岩波書店[鏡花小説戯曲選 第十二巻]      参照文献:[夜叉ヶ池]講談社1979
    ■原作台本URL [  http://www2s.biglobe.ne.jp/~ant/tensyu/tensyu.html  ]

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