六英花 朽葉 公演情報 六英花 朽葉」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.7
21-31件 / 31件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    「昭和モダン」を拝見。イントロダクションとでもいうのか、序盤の金子侑加さんにまず圧倒された。トーキー出現によって活躍の場を奪われる弁士・楽士の話と並行して描かれる、私娼・苗と躑躅の物語が何とも切ない。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    大正ロマン観劇。いつも思うのですが,あやめさんの芝居は舞台装置が秀逸で,芝居がホント立体的で臨場感を創り出しています。楽団さんの配置もその一つで,舞台造りの構想には感心させられてしまいます。さて,今回のこのお芝居,入り込むのに時間がかかりましたが,時代背景が理解できると加速度的に面白さが増していきます。良く出来たホンだと思いました。そして,キャスト,金子侑加さんが物凄かったのですが,皆さん,お上手だし,しかも味のある人物を演じ切っていました。個人的には,ラビット番長さんも大好きなもんで,鈴木彩愛さんの活躍が嬉しかったです。とにかく,隙の無い良い舞台,絶対におススメの一作です。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    大正ロマンを観劇しました。
    楽隊と活弁の迫力で圧倒されているうちに、大正から昭和に移行する時世の流れに翻弄される人たちの生きざまを突き付けられ、
    令和の時代に生きる自分たちが知らず知らずのうちに変化に流されていると気付かされるという顛末。
    今も昔も、子どもの意思を親が認めることの困難、時代の流れを読み取り波に乗る柔軟性を「認める」難しさを実感して苦しくなりました。
    根底に流れる家族のやさしさ、兄弟のいい加減な距離感、同士たちの心の揺れがひしひしと刺さる作品でした。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2023/08/07 (月)

    面白かったし、やはりあやめは好きですね~
    圧巻だったのは、金子さん、いつも素敵だけれど今回はすごすぎでした
    川田さん、蓮見さんのベテラン俳優さんがやはり凄く素敵でした
    あと、田久保さんも、こんないい役者さんだったんだと感動しました

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    〈大正ロマン〉
    こちらの配役も甲乙付け難い傑作。2回目だけに今回の方が面白く感じた。もう一度観てみたい程。
    中野亜美さんのジェスチャーは本当に絵になる。無声映画のカリカチュアライズした動きがピッタリ。この人は凄い。

    こんな作品を観せられるとただただ参る。2つのヴァージョンを観ないと勿体ない。まだ観るべき余地があるのでは。広瀬正の小説みたいに読めば読む程、世界が広がっていく。2つの異なる役を当たり前のように演じる役者達。恐ろしい。

    ネタバレBOX

    クライマックスの火事の絵が弱かった。(東京大空襲に繋げるにはもっと火勢が欲しい)。

    説明が欲しかった部分。

    昭和2年(1927年)「口話教育の父」と呼ばれた西川吉之助が手話を一切認めない口話法教育を推進。読唇術で相手の言葉を読み取り、口の形を真似ることで発声を覚えさせた。昭和8年(1933年)鳩山一郎文部大臣が手話を明確に否定。ろう学校でも手話は全面的に禁止された。1996年「ろう文化宣言」等により「聴文化」に対して、手話や視覚を基本とした「ろう文化」という考え方が広まる。国が手話を公式に認めたのは2009年。

    筆談は恥ずべきことという考え方が広まり、悲観した苗は自殺に至る。(「昭和モダン」の中野亜美さんの持つ悲劇性がこの役にぴったり)。

    作家の書く小説にだぶって聾唖者の娼婦、苗の物語が綴られる。玉の井の私娼街、「この先、道は狭いですが抜けられます」の看板に、ここから決して抜けられない娼婦達への皮肉を思う。
    この話こそ小説内なのではないかと思える仕掛けが随所に見られる。苗の死の走馬灯に朽葉が語る『散り行く花』の活弁が重なる。何処からが虚構で何処までが虚構なのか、全てを観客の解釈に委ねている。

    ラストの台詞も凄い。「人生が一本の無声映画なら、私達活弁士はその作品が出来うる限り魅力的であるよう熱弁を振るわないといけない。せめてそれだけは約束しような。」
  • 実演鑑賞

    上演時間は、約2時間15分(途中休憩無)。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    大正ロマンを観劇
    今まで観たことがない斬新な演出で驚かされた…。
    どこまで言っていいのか分からないが、生演奏も
    よくそれが自然と舞台と繋がる流れも素敵でした。

    序盤はやはり情報量過多で少し混乱したが
    終盤に行くに従い、厚みのある構造になり
    とてもいいものが観れた。

    次回公演も観に行きます!!

    ネタバレBOX

    普段、講談や落語を聴いているので序盤の演出が
    凄い、大変苦労されたのではないだろうか。
    ただ、講談や落語は難しい用語があった場合は、
    多少なり説明してくれるし、もう少しやんわりした
    感じで緊張を解きほぐしながら進めるので
    あんなに早口で情報の羅列をされても
    え?なんて言ったの?と少し置いて行かれた感じがした。

    あとは、子供時代から大人に切り替わる時に
    誰が誰なのかを把握するのに時間がかかった。
    登場人物の増員+成長しての役者変更後は
    もう少し丁寧に説明してほしい。
    コロナ禍で人数の少ない舞台ばかり観てきたので
    情報処理能力が落ちているので…。

    あとはあのスクリーンに映写する演出も
    良かったが、実際に動いている映像も欲を
    言えば見たかった。ケラリーノさんのような演出。

    って、色々、願望を書きましたが
    こんなに挑戦的な舞台は久しぶりだったので
    興奮しました。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    昭和モダンの初日を観劇。すごく良かった。
    自分が生まれた時は映画は今の形だったが、男だけでなく女も役者をやるようになったり、トーキー映画が登場したりする中で役目を終える人々の生き様に心を打たれた。中野亜美さんが凄い。

    ネタバレBOX

    序盤の活弁士のアフレコは本当に凄かった。セリフを発しない役者の動きを見ていて違和感がないのだ。かなり稽古したに違いない。ここで活弁士という職業を極めた者がいたという事実をしっかりと見せた上での、トーキー襲来。
    中野亜美の本役での登場、1言目で背筋が凍る。ショックだった。差別用語が容赦なく浴びせられる。その後田久保柚香さんの献身的な教育に心打たれる。お金で買いたいと申し出があった時は、本心では嬉しかったのではないか。心の支えであったから、そばにいてやって欲しかった思いがある。遺書のくだりは中野亜美の真骨頂。昨年から何度泣かされてきたか分からない。中野亜美のいる上手を見すぎていて、下手で起きた大事件の成り行きを見逃してしまった。配信を買います。

    今後AIによって仕事が奪われる人達が増えるはず。我々はどうすべきか。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2023/08/05 (土) 19:00

    昭和モダンを観劇。
    中野さんの顔の動きや表情に目を奪われました。
    ムトさんの熱い演技も良かった。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2023/08/05 (土) 14:00

    大正ロマンを観劇。
    金子さんの多才かつ芯の強い演技に迫力に圧倒されました。
    生演奏と融合したストーリー展開が面白かった。
    前の方で観劇しましたが後方の席で観るとまた異なった印象がありそう。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    〈昭和モダン〉
    周防正行の失敗作、『カツベン!』にガッカリした映画ファンに贈る無声映画の活動弁士もの。「映画の父」と呼ばれるD・W・グリフィス監督、リリアン・ギッシュ主演の『散り行く花』が印象的に使われる。昔何故か自分もこの作品に嵌っていてサントラまで買ったことがある。スタンリー・キューブリックが『シャイニング』でカットごと引用してオマージュを捧げた。そしてやはりウディ・アレン『ギター弾きの恋』だろう。とにかく演劇と映画の境目に生じる一瞬のきらめきがこの劇団の強み。痛みと慈しみ。昔どうしようもなく好きだったバンドの曲が不意に流れてきたような、あの気持ち。ずっと可愛がっていたけれどいなくなってしまった野良猫、似たような猫を久し振りに見掛けたような感慨。いつも不思議な気持ちにさせてくれる。

    六英花(6枚の花弁を持つ肥後系の花菖蒲)。

    主演の金子侑加さんは観る度に美しくなっていく。今作ではもう全盛期の森下愛子だった。文句なしの看板女優。声色が化物。
    中野亜美さんは泣かせてくれる。今作が代表作になるのでは。モブの役の身振り手振りも最高。ファンは絶対観逃してはならない。間違いなく泣ける。
    鈴木彩愛さんも最高だった。
    田久保柚香さんの発する痛み。

    何重にも仕組まれた映画の構造。その人生ですら映写してしまう。映像と音の組み合わせのモンタージュ。貪るように喰らいつく観客。彼等は何を求めているのか?自分等は何を観せたいのか?

    是非観に行って頂きたい。

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