怪物-カイブツ- 公演情報 怪物-カイブツ-」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-20件 / 30件中
  • 満足度★★★★★

    おそろしいほどの・・・
    完成度が高い作品である。また役者をここまで活かせている舞台を僕はなかなか知らない。冒険はないかもしれないが、冒険ばかりでもつまらない。こういう巧い作品が小劇場でコンスタントに作られてこそ、見る人も安心して小劇場に足を運ぶことができるようになる。あとの細かい感想はブログに書いたので、そっちを見てください。

  • 満足度★★★★★

    デフォルメはされているけれど、
    そして、そのデフォルメぶりが
    とんでもなく面白いのですが、
    それを腰を据えて面白いと感じられるのは
    きっと、母なり恋人なり、
    男なり女なりに織り込まれた普遍性が
    作品をしっかりと支えているからだろうと
    おもったり。

    単に笑い転げるのとは少し違って
    心に残る味わいのある
    文句なしの面白さでありました。

    ネタバレBOX

    いろんな意味で設定の突飛さと
    リアリティのバランスが絶妙にとれた作品だと思います。

    たとえば、ジャンボな子供を産み落とす女性の男性との関係にしても
    元夫、職場、一夜の出会いとオールラウンドなのですが、
    役者のお芝居から
    それを観る側に納得させてしまう
    キャラクターの実在感ががしっかりと作り上げられていて。
    どこかクレバーな部分や強さ、
    そして揺らぐ気持ちや脆さが
    ひとつの個性のなかに違和感なく作りこまれている。
    観る側が、そのあるがままに、
    ゆだねることができる秀逸さがあるのです。

    それは、彼女をとりまくキャラクターたちの現わし方にしても同じこと。
    元夫のスタンスの取り方にしても、
    元勤め先の上司にしても、
    スタンスの取り方に絶妙なふくらみがあって
    その関わり方の可笑しさをたっぷりと醸しながらも
    物語が奇異なものに乖離していくことがなく
    観る側の感覚にどこか馴染む。

    その空気があるから、
    医師の終盤の行動にしてもしっかりと物語に刺さっていくし、
    よしんば女性の超常現象が絡んでも、
    その踏み込みがしっかりと物語に絡んで浮くことがなく
    ある種の感覚を伝えてくれるのです。

    そんななかでも、
    特にフリーターと路上ミュージシャンの二人の存在が
    様々な舞台上のデフォルメを
    さらにしっかりと観る側の感覚に縫いつけていきます。
    その関係は終盤に逆転して、
    デフォルメされた世界から、
    ありがちな「出来ちゃった結婚」プロポーズの
    互いに踏み出す心情を
    素敵なインパクトとともに浮かび上がらせていく。

    ジャンボベビーの献身的な演技の秀逸さにも瞠目。
    仕草の一つずつがやたらに可笑しく、
    それが親戚のハイハイを始めた子供の姿に重なると
    可笑しさがさらに増して・・・。

    実は、とても実直につくられた物語だと思う。
    役者たちが紡ぐシーンのひとつずつが
    観る側が内心に持つ感覚に紐づいていて
    だから、様々な誇張やとほほな感覚すらも
    心を引っ張ってくれるのです。

    苦笑系喜劇とはよく言ったもの。
    その苦笑を引き出しうる作り手の描写力に取り込まれ、
    役者たちの秀逸なお芝居に
    自らの感覚をゆだねて。
    暖かさとどこか凛と醒めた感覚のそれぞれに
    たっぷりと浸されたことでした
  • 満足度★★★★★

    サイコーです!
    アテ書きをしたのかと思う程、役者固有のキャラとハマっており、感心しながらも大笑いしました。かと思えば、風刺が効いていて考えさせられる点もあり・・・。ありえねーー!って思うのに、すんなり観ることができるあたり、役者と作・演出の強烈な力量を感じました。

    ネタバレBOX

    キョーレツな赤ちゃんに驚いたものの・・・不思議なことに赤ちゃんにしか見えなかった。あの配役は反則スレスレだけど、納得させてしまう素晴らしい演技に圧倒されっぱなしでした。
  • 満足度★★★★★

     
    観劇

  • 満足度★★★★★

    怪作であり快作
    壮絶なフィクションの上に、登場人物達が繰り広げる、人間味あふれつつも笑わされてしまう物語は、終盤、少し切なく、少し温かくエンディングを迎える。ブラジルを見始めて随分になるが、ありえない状況の上に物語を作る、というスタイルは一定だけれども、今回はこの劇団でしかできない「大技」を使って、非常に面白い作品になっていた。同劇団の芝居に慣れた役者陣が集まったということもあって、無駄も弱点もなく、実に楽しませてもらった2時間だった。

  • 満足度★★★★★

    大雪でも満席
    でした!! ただのほんわかしたストーリーでないのは期待通りでした。
    今回はキャストのキャラがめっちゃくち立っていて、ステージにずっと釘付けになってしまいました。
    2時間10分が あっ という間です。
    桑原さんは、やっぱり巧いですねーー!! そしてMCRの櫻井くんのとぼけた感じも炸裂してましたし、実によくできていた作品だと思います。
    辰巳くんも難しい役どころ、良かったです☆

  • 満足度★★★★★

    マジおもろい
    当日券を購入するのに1時間前に並べっていうから、真面目に並んでいたら、15分も遅れて販売していた。いったいなに様?と言いたい。しかし芝居はひじょうに面白かった。
    だいたいタイトルにも興味深々だったし、フライヤーのでっかい顔にも興味があった。決して怪物らしくない愛嬌がある顔は見ているとなんだかほっこりする。たぶんこの物語は脚本家の妻が3人目出産と言うことで発案した内容だと思う。
    殆どコメディ。

    以下はねたばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    福田亜希子(姉)は妊娠を機に会社から独立し、生まれてくる子供と二人で生きていこうと決意するも、亜希子の妹・有希や有希の恋人・克哉、亜希子の元夫、元上司、タクシーの運転手がこれを放っておかない。しかし生まれてきたベイビーは「ジャイアントベイビー」だったのだ。笑

    父親は「自分は宇宙人だ。」なんつってのたまって亜希子から金をせびり失踪してしまった宇宙人らしい。なんのこっちゃ!笑

    しかも生まれてきたベイビーは母親の数倍もある体格で、いったいどこにコレが収まってたんよ。って突っ込みたくなるようなデカさ加減。笑

    しかしこのジャンボは人間離れした怪力と人間離れした駿足力を持ち合わせていながら知能は3歳程度で(まあ生後3日だから凄いのだけれど)行動は幼児っぽい。

    亜希子も有希や克哉もジャンボに振り回されながら、いつしか克哉はジャンボに対して母性愛に目覚めてしまう一方で母親の亜希子は、わが子は可愛いのだけれど末恐ろしくもなる心理状態にパニクり富士山の近くに捨ててきてしまう。

    しかし持ち前の俊足で車を追いかけて帰ってきたジャンボを待ち構えていたのは有希から事情を聴いてジャンボを研究したいドクターだったのだ。ジャンボを連れ去ろうと麻酔を打ち数人で争ううちにジャンボはドクターをいとも簡単に殺してしまう。

    人を殺したジャンボはここで本当の怪物となってしまうのだが、亜希子はジャンボと二人で何処かへ逃げる決心をする。

    序盤から中盤にかけて色々なセリフで観客を笑わせる。ジャンボの登場の仕方もほの暗い洞穴から這い出てきたような描写で照明もこれに加味してホラー的に盛り上げる。ホラー喜劇といえばそうなのだろうけれど、終盤の収束の仕方は偏った母の愛情と、妹が妊娠をきっかけに結婚する場面は人間臭くてひじょうに良かったと思う。

    強いていうならジャンボが50キロの道のりを裸足で駆け戻って来たのに足が泥まみれでなく綺麗だったのが違和感を感じたが全体的に涙が出るほど笑わせてもらった。

    観てよかったとつくづく思う。
  • 満足度★★★★★

    大満足
    凄かった。錚々たるキャストに期待して行ったが、期待以上という言葉では表現できないくらい素晴らしかった。
    個性ある役者陣が存分に力を発揮するとともに、大ネタ・小ネタで笑いを取り続けながらもストーリー展開はぶれず、素晴らしい時間だった。行って良かった。

  • 満足度★★★★

    これから子を産む母の不安と期待
    基本的にはコメディタッチのホームドラマ(?)ながら、時々ブキミな部分もあり、しかしその本質は「これから子を産む母の不安と期待」。それをこんなカタチで表現するのはさすが。3人目の子供がやがて生まれるアン山田ならではか?(もしや最初の子供の時からあたためていたテーマ?)
    タイトルの「怪物」は「生まれてきた子供」よりもむしろ周囲の人間たちな感じで、拡大解釈をすればどんな子供であろうと護ろうとする母やそんな風に子供を産む女性も含まれるかも…というのは男性目線か?
    それにしても辰巳智秋を「あの役」にするとはスゴい発想。しかし「無垢」な感じがイイ。まさに彼ありきの作品と言えようか。
    そんな芝居を創り出したアン山田も怪物、とか?(笑)
    ということで、事前の評判「何を言ってもネタバレ」「2時間超(この日のこの回は実測135分)の長さを感じさせない」に大いに納得。

  • 満足度★★★★

    やはり
    人間が一番怖い。。

    怖いがゆえに愛おしいのだ。
    私にとってはジャストタイミングで良い刺激になりました。

  • 満足度★★★★

    わかっていてもおもしろいし
    母、桑原の力強さがいいね。ますます、いい女になってる

  • 満足度★★★★

    これは…
    ブラジル初観劇。怪物のタイトルに少々惹かれ拝見。いや~驚いた!結構好きな作品だわ。色んな意味で驚かされたけど、後味も悪くなくスカッと見終わる事が出来たかな。

  • 満足度★★★★

    面白い。
    B級ムービーの快作。

  • 満足度★★★★

    なかなか考えさせられました
    観終わって改めてタイトルの「怪物」と言う意味を知ったような気がしました。嫉妬に狂い流産させようとする女性やストーカーまがいで騎士気取りのタクシー運転手だけでなく、多かれ少なかれ自分も含めて人は怪物的な性分を持っているんだなあと考えさせられました。
    ただ、生れ出てきた生物は、「怪物」と言うより「バケモノ」と言う表現の方が近いと思いました。

  • 満足度★★★★

    みたー
    異様に大きい赤ん坊=怪物というより、人間自体が怪物なのだというお話。無邪気な赤ん坊は本能だけで活動する怪物だし、子供を殺そうとする母親も怪物、嫉妬に狂った人間も怪物、ストカーも怪物...。
     異質なものを怪物としてあつかう社会、そしてその社会に居る限り怪物になってしまうであろう亜希子。ある事件をきっかけに亜希子と息子は失踪するのだけれど、それは社会・常識という束縛から逃れ、自由な世界に飛び立ったような感じがして、ちょっと爽快であった。

  • 満足度★★★★

    観ました
    ブラジルファンだけでなくMCRやKAKUTAのファンの方に特にオススメですね。がっつり役者さんをやる桑原さんを私は観たことがなかったのでとても満足です。

  • 満足度★★★★

    面白かった。
    非常に練られた面白い作品でした。

    ただシリアスとコメディが目まぐるしく変わるので
    観客が付いていけていない場面があり
    シリアスな場面なのに笑ってたりしたので
    感情がのめり込めなかった。

  • 満足度★★★★

    皆、怪物。
    納得の物語。面白かった。子どもを産むという事、育てるということ、その過程で起こるであろう出来事を一気に観た感じ。羽鳥名美子さん好かった(毛皮族公演以外で観るのは初)

    ネタバレBOX

    絆創膏。え!何処に貼るって・・・?
  • 満足度★★★

    優等生芝居
    とてもおもしろかった。おもしろくて展開にずっと引っ張られた分、あとから優等生的な感覚を感じた。ストーリーが映像的だな、と思ったが、それが小劇場としての勝ち点ではない気がした。

    ブラジルの劇団員の活躍からして小劇場にいるのが不思議なくらいではあるが、せっかく駅前劇場でやるからにはもっと大暴れして欲しいとは思った。

    ネタバレBOX

    辰巳さんのああいう使い方はある意味反則的ではあるが、劇団員としての持ち味を生かすという意味では「あり」。最高の生かし方だと思う。それを最大限に引っ張っているのもすばらしい。

    俳優さんたちがおしなべていい仕事をしており、見応えもあるのに、全体的にはきれいにまとめた感じがしてならない。簡単に映像化できそうな感じがしてしまうのが残念に感じてしまう。

    唯一うれしかったのは、長さが2時間超だったことだ。これが90分程度にまとまってしまっていたら、生徒会長か、とつっこんでいた。2時間超えてもやりたいことを詰め込んだところは劇団としての在りようを感じた。(長い芝居は苦手だけれど)
  • 満足度★★★

    みんな、怪物。
    登場人物みんながどこか少しいびつで、周囲とぶつかりながら生きている人たち。でも、どんな自分でも、ちゃんとつき合って、周囲と折り合いをつけて生きていくんです。みんな、怪物だからね。
    役者さんたちみんな達者だから、各キャラクターにリアリティあり過ぎでした。辰巳さんでさえも(笑)
    面白かったです。

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