ショート7 公演情報 ショート7」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.1
1-20件 / 41件中
  • 満足度★★★★★

    2日にA、3日にB
    一つずつの作品の完成度が高く、両日とも時間を忘れて見入ってしまいました。


    それっぽくやっているというような妥協をまったく感じない、個々の作品のクオリティに瞠目しました。

    ネタバレBOX

    見応えがあるというか、どの作品にもしっかり観客を取り込む力があって・・・。

    「エリクシール・・・」のナンバーは単に役者の歌がうまいというレベルを超えて、キャラクターが物語を歌い上げる力にまで至っていたように思います。マジで良質なオフオフブロードウェイのミュージカルを見せていただいたような。

    清水那保や堀越涼のひとり芝居もがっつりと堪能。

    堀奈津美や佐々木なふみなどから醸し出される、女性の日常にも瞠目しました。

    ほんと、作品にも役者にもはずれなし。

    まさに粒がそろった短編集だった思います。







  • 満足度★★★★★

    最高
    5月1日、A,B両プログラムを拝見。

    いやはや、なんて贅沢な2時間弱×2。
    7作品全て見ごたえ十分!
    あまりにも個人的なお気に入りは以下。

    A『Bloody Sauce Sandwitch』狂った世界とおっぱいにかんぱい☆
    A 『アムカと長い鳥』 日常会話と独白の落差とパンチラにかんぱい☆

    B『藪の中』は堀越涼さんに惚れた一品。
    B『息をひそめて』は佐野功さんを惚れ直した一品。

    そしてうわさの飲尿ミュージカル
    B『エリクシールの味わい』 は生演奏に歌詞カード付き。
    変態なんだが純愛でもあり、純愛なんだがやっぱり変態。
    変態がなんだ!人間みんな何がしか変態だ!ばんざーいっ!
    …と、勝手に開放されて気分爽快☆

    笑いあり狂気あり理不尽あり変態あり(笑)
    贅沢な短編小説を読んだ気分で劇場をあとにできました。

    ああ、おもしろかったなぁ!

  • 満足度★★★★★

    初日の迎え方
    短編7本。しかも、3本、4本と2プログラム。
    GW中なので、1日3ステージの日もある。
    役者は14人。
    と、稽古の様子や、楽屋の様子を想像するだけで、たいへんそうである。

    もちろん、そんなことを微塵も感じさせない、クオリティを提出してくるのが、主宰谷のスゴイところ。

    アゴラの「KR14」の演出家は82年生まれが基本集まっているわけだが、谷賢一も同年生まれ、その資質と志向の異なり、隔たりに
    「後生畏るべし」と。
    切実に思う。

    演劇は爛熟しているのか、衰退しているのか?
    中屋敷、谷のPPTをきいて、思いました。

  • 満足度★★★★★

    満足度は『エリクシールの味わい』限定です♪
    『ショート7』の7作品を拝見しましたが、
    個人的には、飲尿ミュージカル『エリクシールの味わい』が突出して好み、でした。
    ミュージカルの王道たる「美女と野獣」ならぬ、「美女と変態」の物語があまりに切なすぎて…。

    ネタバレBOX

    だって、飲尿にだけ喜びを感じる変態であり、風体もまるで冴えない中年男性・小林タクシーが眼前に現れた瞬間、あんなに美しい岡田あがさ(けれど心を病んでいる)が、自分を救いだしてくれる王子様に違いないと、全身全霊を込めてうっとりしてしまうんですよ!
    そんな有り得ない奇跡のような瞬間を共有できたとき、芝居を観ていてよかったと、真底思うわけです。
    いやあ、堪能♪
  • 満足度★★★★★

    いい(≧∇≦)b
    A,B観ました。谷氏の多彩な作風、演出に感心。名実共に珠玉の短編集といっていいでしょう。団体メンバー、客演陣も皆さん素晴らしかったなかで、「エリクシールの味わい」の岡田あがさ、「Bloody Sauce Sandwich」のハマカワフミエ(国道五十八号戦線)、「ソヴァージュばあさん」の堀川炎(世田谷シルク)、「藪の中」の堀越涼(花組芝居)は、特に素晴らしかったです。

  • 満足度★★★★★

    かわいい♪
    初日Aプログラムを観ました!不思議な空間での公演を満喫してきました♪

    ネタバレBOX

    短編4本どれも興味深く観れましたが、やっぱり1番は堀越涼さん演じる兵士さんの「おいしい」の笑顔♪その表情を観れただけで遠くから観にきてよかったと思います。次は少し日にちがあいてBプログラムを観劇します。
  • 満足度★★★★★

    和の心
    を感じた。

    ネタバレBOX

    両面観ました。心に(芯に)細胞に、響いたものはAプログラムと「薮の中」
    ダルカラは本気でキレてるポップ。ビールの宣伝みたいだけど。巧いビール。どの作品も濃密でミリ単位よりも小さく感じるきめ細かい作り。

    『息をひそめて』
    昔、「床下仙人」という新築建設の間にこっそり床下に住んじゃおうっていう短篇があって、セットを見てそれを思い出した。女の下に男がいる図が、尻にしかれてるみたいで面白い。Bの中ではこの話が一番好き。

    『エリクシールの味わい』
    今回観たい人が結構いて、小林タクシーさんと伊藤靖浩さんを堪能できて良かった。伊藤さんがどんな風に歌うのかも見たかったので満足。あがささんはかすれた声がまたいつもと違う雰囲気で可憐。いきなり話の方向が変わってニクイ。歌詞カードが会場で見た時はピンクだったのに家に帰って見たらバイオレッドだった。いい夢をみたんだきっと。

    『薮の中』
    これは堀越涼さんの演技にあんぐり。襦袢はどんなの着てるのかなって袂をじっと見つめていましたら、次の瞬間女性になったのでわっとなりました。

    『ソヴァージュばあさん』
    今回、一番観たかった作品。机とスープとパン。これが揃った絵で観たかったのと火事のシーンに納得。小柄で可愛らしい堀川さんが、どんなばあさんになるのかと失礼ながら不安に思っていたのが、登場2秒でそれは無くなり・・・・首のラインを老けさせるために顎を引いて虚ろな目のその人はまさしくばあさんで。びっくり、こういうのが小劇場で観られるって。指をくっつけるシーンの堀越涼さんもまた印象的。

    『BIoody Sauce Sandwich』
    前回よりも今回のほうが断然いいと思います。ネタバレ読んでから挑んだのでドグラ・マグラのイメージを持って観劇。これこそ本気でキレてるポップな作品かも。万人向けではないにしろダルカラファンの友人二人はこれが一番好きだと言っていました。明るい不気味の面白さ。台詞のしっくり度がより高く感じたのはこれと「息をひそめて」

    『15分しかないの』
    前回の池袋15分祭りより更に、パキッと切れ味抜群な仕上がりに。もうすんばらしくて鼻血が出るかと思いました。前回は「元彼」が舞台の奥にいたので聞き取れない台詞もあったけど、今回千葉さんは前に出ていたので大丈夫。もう一回観たい。

    『アムカと長い鳥』
    衣装が話題になったようですが特に気にしない、ならなかった。風呂場なのに着ているのが不思議に映るのはあるけど30分はあっという間。実際淋しさで気が狂うと水に浸りたくなる。母体回帰?回によって全然違う印象がありそう。私が観た時は想いが本を超えた瞬間があって・・・・


    格好いいポップも存在するんだけど底の方では倭の感覚があるというか。谷さんの仕事の細かさに多く触れました。旅館の女将。
    ★は全作品の平均。5を超えるものがあるのでこうなりました。
    血を一杯抜かれた気がするなあ。面白かった。
  • 満足度★★★★★


    とても面白かったです。
    自分は一階の一番前の席で、役者さんの表情がとてもよく見える、ラッキーなポジション。

    4本すべてぐぐっと迫るものがありましたが、
    特に「ソヴァージュばあさん」が好きです。

    Bもみてみたい!
    1000円OFFになっちゃうらしいのでできれば足を運びたいと思います。

    (ただ、座る場所の構造上、とてもおしりに負担がかかっていたのですが、途中の休憩で救われました。)


    本当に面白かったです!

  • 満足度★★★★★

    Bプロ
    なんといっても「エリクシール」が傑作だった。
    美人女優たちが、あんなこともしちゃう(!?)というのは、ホンのすばらしさと同時にやはり主宰・演出家の谷賢一の「カリスマ」がまばゆいのだろうなぁ。

    まだまだ、演劇には未開拓の平野があります。豊かな鉱脈が隠されている。
    残されているのが「荒地」ばかりとは限らない。

    あー、満足、満足

  • 満足度★★★★★

    Bプログラム。
    贅沢すぎる2時間。もう、満腹。

    ネタバレBOX

    以下、作品毎の感想など。

    『息をひそめて』
    作・演出 谷賢一

    口語会話に独白を織りまぜるダイナミックな作品。
    以前観た初演時には口語会話が印象的であったが、改めて観てみると、独白の持つ力強さに心打たれる。
    現代の恋愛模様を描いた作品だが、独白は異様な程に力強い台詞で、シェイクスピアを想起させる迫力がある。
    恋人の話を床下で盗み聞く、という構成も、情けない話だがダイナミック。
    床下・床上の空間の切り取り方、混ぜ方も絶品で、決して映像作品では実現できない舞台の魅力を体現したつくり。
    現代日本の小さな一室に起きる、小さな恋の問題を、繊細に、かつダイナミックに描き出す作・演出に惚れ惚れする一品。


    『エリクシールの味わい』
    作・演出・作詞 谷賢一
    音楽 伊藤靖浩(作曲・演奏・出演・音楽監修)

    「飲尿ミュージカル」(業界初)という宣伝文句がひときわ目をひく、今回の企画唯一の初演作。
    とあるバーで酔いつぶれる製薬会社のサラリーマンのおやすみとおはようの間の物語。
    とにかく良かった。
    どうしても「飲尿ミュージカル」という言葉にとらわれてお馬鹿作品の様なイメージが付きまとってしまうが、そのイメージを前面に押し出すのは、これほどまでに痛々しく切ないラブストーリーを書いてしまった作者の照れ隠しなんじゃないだろうか。
    本当によかった。僕は涙目で観ました。
    飲尿を扱った大胆さ・馬鹿さと、作者が全身全霊を込めたラブストーリーの繊細さ・もろさがとてもいい具合に混ぜ合わされていて本当にいい。
    初期のDCPOPの馬鹿馬力と現在のDCPOPの緻密さ・繊細さを兼ね備えた、これからのDCPOPの可能性を改めて見せつけられる傑作。
    役者も素晴らしい。
    「くたびれたサラリーマン」という言葉が似合いすぎる小林タクシーの軽妙な存在感はもちろん、個性豊かなおしっこ娘たち、ミステリアスなバーテン(千葉淳)、感情むき出しの恐い女(清水那保)などなど、強すぎる存在感の絶妙さは何とも言えない。
    そしてその中でも極めて異質な迫力を放つ、飲尿の天使・岡田あがさ。
    「まるで、天使」なんて台詞を何の疑いもなく受け入れられる、驚異的なまでの存在感・現実感のなさ。
    この作品は、このキャスティングにより戯曲の持つ力をとことん引き出している。
    岡田あがさの登場から立った鳥肌はカーテンコールまで続いた。本当に、よかった。なんだあれ。

    そして、バーの謎の演奏者伊藤靖浩(作曲・演奏・出演・音楽監修)の手によるミュージカルナンバーが本当に心にぐっとくる。
    アホらしい歌詞なのにあそこまでぐっと来る曲がつくと、気分はまるでブロードウェイ。
    帰り道に口ずさめる覚えやすいが心にささるナンバーは必聴。劇場でCD売ってたら絶対買ってた。
    特に「ひゃくまんかい」は本当にいい。小林タクシーの異様に高い歌唱力と岡田あがさの消えてしまいそうに淡く優しい歌声に、もうどうしていいかわからない。
    そんなこんなで感動の渦に引き込まれてしまう。
    中国の古典に、お粥が出来るのを待ってる間に眠ってしまい、自分の一生の夢を見て、目が覚めたらまだ粥は出来ていない、なんて話があったが、そんな中国の古典の雰囲気を舞台で味わったのは本当に初めて。
    いい芝居観たよ。


    『藪の中』
    翻案・演出 谷賢一
    原作 芥川龍之介

    芥川龍之介の『藪の中』を翻案した一人芝居。
    花組芝居の堀越涼が出演。
    『エリクシールの味わい』ですでに夢見心地だったのに、もう一本あるという短編のグランバザールの幸せ。
    この作品も初演を観ているのだが、役者に合わせて大胆に趣を変えた作品になっている。
    漂うのは日本の伝統芸能的香り。
    狂言・歌舞伎を織り交ぜたような独特の演技スタイルは『藪の中』の時代観を出すにはもってこい。気持ちよく見得を切り、朗々と語られる台詞によって作られるピンと貼りつめた空気感は見事の一言。
    ただ、型のダイナミックさを追求する余り、感情のダイナミックさ・目に見えない迫力がやや犠牲になってしまっている印象を受けた。
    型のダイナミックさで見せる今回よりも、目に見えない爆発力があった初演の方が僕は好み。
    本当に、ただの好み。
    これはこれで素晴らしかった。
  • 満足度★★★★

    弾けるB。
    人呼んで「ポップ」パート。
    これが谷戯曲なのか、と目を疑いたくなる作品群である。

    ネタバレBOX



    ●息をひそめて
     少しコミカルで、なかなか切ないビターなラブストーリー。
     佐野功のコミカルさと切実さのギャップに、男も惚れる。と思う。
     言うまでもなく、それは堀奈津実がいてこそのことだが。
     
    ●エリクシールの味わい
     業界初の飲尿ミュージカルと銘打った馬鹿馬鹿しさ。
     あまりにも馬鹿馬鹿しくて可笑しさと悲しさの涙がちょちょぎれる。
     小林タクシーの熱演がこれでもかと光る。

    ●藪の中
     非口語演劇の若頭・堀越涼による一人七役の一人芝居。
     軽くいなせにこなしてしまうあたり流石の一言。
     逆に言えば、これくらいやってもらって当然という気さえも。
     テキスト的に言えば、七役を見せることだけに専念しすぎたきらいも。
     演者・演出のがっぷり四つが観たかった。
  • 満足度★★★★

    今回の目玉は女優のキャミ姿
    ではないだろうか?そんな不謹慎な!という声も聞こえてきそうだが、座り得なのは入り口から入って奥の座席だ。そんな座席の事まで心配せんでも。みたいな声は邪道というものだ。折角観るからには鼻の下が伸びるような絶好な環境で見たいからだ!(^0^)

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    ソヴァージュばあさん・・・モーパッサンの小説を始めて読んだのが「女の一生」だった。それから、モーパッサンはワタクシの中で好きな小説家の一人になったわけだけれど、今回の芝居はその戯曲の持ち味であるリアリズムの技法を崩さず日常の小市民の生活に見られる喜怒哀楽の様を、限られた時間の中で鮮やかに描き出したと思う。3人の兵士がソヴァージュばあさんの家で暮らすことになる。、ぎこちなかった関係もやがて静かで穏やかな暮らしの中で、彼らは平凡だけれど世界で一番美しい幸福な時間を愛しく思うようになる。モーパッサン独特のビルローニュの緑溢れる描写や美しく繊細な言葉を一人の兵士に物語として読ませる事でその風景を観客に想像させる一方で、孤独、自殺といったテーマもきちんと表現する。火事になった場面の演出がリアルで上手い。


    Bloody Sauce Sandwitch・・・姉の家に居候している妹が一週間前に堕胎してふさぎ込んでいたが、その事を姉に告白する事が出来ず、言葉を発しない。
    いら付いていた姉が妹の真実を聞いた後の表情が可笑しい。妹が股間をティッシュで拭うと真っ白いティッシュが血に染まる描写はなんとも・・・。
    胎児の乗ったサラダもグロテスク。エグイ。
    ハマカワフミエの美しい黒髪がライトの光でピカピカ輝いてる様に目が離せない!女神のような黒髪!素敵すぎる。


    15分しかないの・・・大企業に勤める女の24:45~25:00までの描写。
    彼女は仕事で毎晩遅くなって帰宅する。自分のプライベートな時間はたったの15分しかないから、この時間を有効に使っている。そこへ昔の彼からよりを戻さないか?と電話がかかってくるが、戸惑う女。ここで女の吐く言葉、女の本心、自問自答の心の葛藤を3人の女優が重なるように演じる。結果、男は別れた後も女に対する未練を引きずり、一方、女は「よっかかれる人は欲しいけれど貴方は無理!」と断る。男は女を口説きながらも心理的には女に甘え、女はそんな男に「昔とちっとも変わってないじゃない。」みたいな心もちになる。そんな深層心理が楽しい。


    アムカと長い鳥・・・結婚して子供を産んだ女が田舎に引きこもって暮らしてるうちにその環境がストレスになり神経を患う。お風呂に入った女は入浴をただ一つの楽しみにしており、そこに友人から電話がかかってくる。だんだん狂気と化していく女の二つの顔がみもの。

    個人的には「ソヴァージュばあさん」「15分しかないの」が好き!

    観劇後の「キャバクラードポップ」ではキャバ嬢が壁の花と化してしまった。この場合、キャバ嬢は何処に居たら良いのか解らないのだと思う。
    だから、キャバ嬢にも椅子を出してあげないと駄目だよね。ゲストの周りを囲むようにして。出来たらキャバ嬢はキャミ姿で登場して欲しい。佐々木なふみだけはブラとパンツのみで!(^^#)散々ゲストをいぢってやって、5~10分で退場させれば、その後、気を良くしているゲストの話も十二分に聞けるから、観客も満足できるかと・・。

  • 満足度★★★★

    Bバージョン
    なぜか今でも、あの「飲尿ミュージカル」の歌が頭から離れない。という苦しみに悩んでいます。(^0^)

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    「息をひそめて」
    同棲をしている彼女の様子がどうもオカシイ。浮気をしているようだと疑心暗鬼になった男は床下に隠れて様子を伺う事にした。案の定、彼女は3人の男と浮気をしていた。男は一瞬、殺意を抱いたが、殺す勇気もない。だからって別れる勇気もない。たぶん、この先も何事もなかったように暮らす所存。
    女が友人と話すシーンで「浮気って案外、バレないものなんだ・・。」って言葉は現代の女性像を象徴してるような背景が見え隠れして、リアルだった。


    「エリクシールの味わい」
    他人と深く関わりたくない会社員はとあるバーで女性のおしっこを飲むのを趣味としていた。おしっこの味、色、芳醇なまでの香りで、女子高生のおしっこ・人妻・バイトガール・幼女・女王様(SMの)と区別できる。ある日、エリクシールと呼ばれる不老不死なるおしっこを飲尿した。その味に惚れてしまった会社員は天使みたいな女の子のおしっこを自分のものにしたいと切実に思い、彼女を迎えにいく。彼女はセックスが嫌いで働くのも嫌い。何も出来ない女の子だったが、会社員は言う。「愛とかセックスとか、もう、そういうのはいいんだよ。でも一人じゃ嫌なんだ。50cm位離れて傍に居てくれるだけでいいんだ。そんなに近いのって嫌だろー?」
    こうして、会社員は彼女のおしっこを飲み続けながら妄想の世界で彼女の虜になっていく、というお話。
    とにかく面白い!ばかばかしいけれど、その発想と言い、大真面目に「飲尿ミュージカル」を歌う役者陣にもウケル。
    現代社会の若者を風刺したようなブラックコメディ!

    「藪の中」
    芥川龍之介の作品。物語の軸を残し、登場人物を脚色して藪の中で起こった出来事を女の証言、夫の証言、男の証言、おばばの証言・・・と8人の視点から表現して一つの物語を完成させる。役者のレベルは相当高く、完璧に演じてました。むしろ、こういう古典的な事も出来るんだな。と驚く。

    なんといっても目玉は「飲尿ミュージカル」です。
    機会があったらもう一回観たい作品!(^0^)
  • 満足度★★★★

    まさに谷賢一展覧会
    1600Bプロ、1900Aプロ観劇。
    pit北/区域、初めての劇場でしたが泣きたくなる狭さ。Bプロ観たときは
    奥に暗幕掛けてるセットに半分身体が埋もれてました。忍耐との勝負w

    お芝居の方は、もう谷さんの頭の中にあるあらゆるベクトルのものが
    どさっと山積みになったって感じで、それはそれは楽しめました。

    あと関係ないんですけどAプロの間、ずっと谷さんが隣で箱に座って
    厳しい目で舞台をご覧になってました。時にうなずき、笑い、鼻息荒げ。
    舞台とその演出家を同じ視界に共存させるのも、おもしろいもんです。

    楽を過ぎましたが、一応ネタバレにて。
    「ソヴァージュばあさん」は会心の一撃!でした。

    ネタバレBOX

    観た順に。

    「息をひそめて」
    これはおもしろかったなあ。恋愛観でも「そうそう」って思うところが
    多々あったし。他の演目は「現実にはあまり身の回りにないもの」が
    背景になってるけど、これだけは同じ目の高さにある出来事が
    題材になってて、それだけに感情がリアルに伝わってきました。

    「エリクシールの味わい」
    ぼく谷さんはエロスをやっても下ネタはやらない人だと思ってましたw
    観てるうちに飲尿がまるで普通のことのように錯覚させられてました。
    劇中歌も素晴らしい!最後、飲尿でホロリさせられた自分が悔しい。

    「藪の中」
    堀越さん、すごいなあ。暗転して役が変わるはじめの部分だけは
    前の役の印象が残ってしまってとまどいを感じるけど、達者ぶりを
    堪能できました。ひとつの出来事を複数人が語ると少しずつ事実と
    異なる。その真実は?なんかそんな映画もありましたね。

    「ソヴァージュばあさん」
    黒澤さん演出の 4x1h で初見。ストーリーが判っていたからかも
    しれませんが、今回の方がとても分かりやすく心に伝わりました。
    4x1hのアフタートークで「机を使いたい」「火事のシーン」について
    語っておられましたが、その答えが観れて良かったです。
    堀川ばあさんは、ちょっと優しすぎるイメージだったかなあ。
    もう少し偏屈に閉ざしていた心が開く感じが出てもよかったかも。

    「Bloody Sauce Sandwich」
    興味深く観させていただきましたが、とても不可解な作品。
    でもぼくの中のダルカラのイメージってこんな感じ。

    「15分しかないの」
    初観。堀さん頑張ってます。桑島さんが「本音」で堺さんが「体裁」
    という心の葛藤として観てましたが、リズムよく小綺麗な仕上がり。
    演者全員が客席向いてシンクロさせるのは大変だっただろうなあ。

    「アムカと長い鳥」
    ちょっと「Bloody Sauce Sandwich」とカブるのはこちらも女性の
    「性」を描いているからか?テーマ的にちょっと苦手な作品でした。
    アムカが「アームカットの略」ということを観終わってから知った。

  • 満足度★★★★

    こんなやり方もあるんだと感動!
     BAの順番で7本を見させていただいた。最初は寸劇を寄せ集めてもまともな公演には勝てないのでは?と思っていたが、考え方を改めた。こういう見せ方はありである。ひと味違った芝居の楽しみ方が出来た。小説の短編集と雰囲気が似ている。それぞれの短編が独立していながら、全体として、その短編集の世界があると言えばわかってもらえるだろうか?

     驚いたことは、7本それぞれがダルカラの色を持ちながらも、それぞれ全く違うタイプの芝居をあえて選んでいたこと。こんな芝居も出来るんですよとダルカラの実力を見せつけられた気がする。反省すべきことはやはりABの順序で観るべきではなかったか。演出家はそういう風に作っていたのではないかと後から思った。

    ネタバレBOX

     男の一人芝居『薮の中』、女の一人芝居『アムカと長い鳥』でそれぞれのステージが締められたが、どちらも並の力量ではとても持たせられない芝居だ。うまい役者といい演出家が結びつけば、想像も出来ない舞台が出来るのだと改めて教えられた。特に一人七役に挑戦した堀越涼にはおみそれしましたと言うしかない。

     『エリクシールの味わい』はこの中で飛び抜けて異色の作品だが、はまってしまった。主人公とエリクシールの女性との愛(?)がとても美しく感じられたのだ。飲尿という一見変態的なものを題材にしながら、いやらしさは少しもなく、新しい愛の形を見せられた。小林タクシーの演技も何か演技賞をあげたくなるような出色の出来だった。

     7本を見て感じたことは谷賢一は求道師だということ。演劇というひとつの表現の世界をとことん追求している。そのストイックなまでの真面目な姿勢が芝居のひとつひとつにに現れている。例えば台詞のひとつひとつへのこだわり、例えば役者の演技に対する執拗なこだわり、そしてシチュエーションに対するこだわり、それらがしっかりと感じられるのだ。そして最後に、それぞれの芝居がどれも美しいということも付け加えておきたい。 
  • 満足度★★★★

    Aを観ました。
    初めてのDULL-COLORED POPでした。
    「アムカと長い鳥」は、下着姿が話題になったいますが、何より清水那保さんの熱演が光ってました。とはいえ私も男なので、ついつい聴覚より視覚に頼ってしまいました。「ソヴァージュばあさん」は堀川炎さんと堀越涼さんの競演がただただうれしい作品。おふたりともステキだ!「Broody Sauce Sandwitch」は座席位置が悪く、あまりハマカワフミエさんの表情が観れませんでした。残念。「15分しかないの」は面白かった。こんなの初めて。是非もう一回観たいと思いました。Bプログラムも是非観たいと思っています。

  • 満足度★★★★

    バラエティ豊富なステージ♪
    A、B両方ともに濃密な時間が流れていました。
    劇場空間も雰囲気があり、異空間に迷い込んだ感満載です。
    特に堀越涼さんの「薮の中」はすごかった!
    30分の上演時間がアッという間でした。あの鬼気迫る感じ、圧巻です。

    ぎゅーぎゅーの満席で、すごく狭いのでお尻が痛くなりましたが、A、Bプログラム観ると割引なので1日で両方観てしまいました。
    ちょっと辛かったけど、行って正解でした♪

  • 満足度★★★★

    ミュージカル!
    エリクシール~はいいですね、単純に楽しめてかつひくこともなく、役者もぴったし、みたいな。

  • 満足度★★★★

    テリトリー
    こっちの端から、あっちの端、果てには向こうまでと、
    ありとあらゆる演劇手法を試み、きっちりと仕上げてしまう作・演の谷氏の才能に驚きました。
    それに呼応するべく邁進している役者さんといい、
    真摯で誠実な芝居を観た気がします。

    ネタバレBOX

    これからも、色んな芝居をやられるのだとは思いますが、
    観客をもっともっと意識して、
    より魅力的な作品を創っていくのを楽しみにしています。
  • 満足度★★★★

    A&B観劇
    Aプログラム&Bプログラム、観劇。
    不条理ものはフーンという感じでピンとこないけど、他の作品は面白かった。
    A:「15分しかないの」・・・お見事
    B:「藪の中」・・・リキ作
    B:「エリクシールの味わい」・・・笑い。ちょっと引きw

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