キリグス

AnK（東京都）

公演に携わっているメンバー：6人

団体紹介

ＡｎＫです、キリグスという名前に改名いたします。
「ＡｎＫ」
ＡｎＫ（あんく）は２００８年に発足して以来、女性的でロマンチックな舞台芸術を発表してきました。
メンバーは山内晶(脚本演出)と堀内萌(俳優)です。
活動の中で代表作『ヘナレイデー』が2014年度佐藤佐吉賞の最優秀演出賞・最優秀主演女優賞をダブル受賞したり、山内晶がちょこちょこシナリオの賞やら戯曲賞をもらったりと、嬉しい出来事もありました。
そんなＡｎＫを改名いたします、改名理由は「ＡｎＫという名前がファッションブランドやバンドなど同じ名前の団体が増えた」「団体名に由来がないと気まずい」「３０代４０代になった自分に馴染む名前がいい」などです。
「キリグス」
キリグスの『キリグ』とはどこかの外国語で『腹の中で蝶が舞うような、ロマンチックな気分』という意味です。いくつになってもロマンかロマンスかロマンチックがそこにある舞台芸術を作りたいという思いから命名いたしました。
「作品の方向性」
観客を身体から遠くの感覚につれていくことを、無意識にめざしてきました。
その人の手のひらでは届かないことを、演劇を使えば頭の中にデリバリーすることができる。
架空の運命の出会い、自分では考えない思想、色彩、はるかとおくの景色や匂い、ありえない空想の産物、昔の人の感覚、
それらをつかって、架空の大きな旅行先を構築し、観客の頭に旅をさせたいです。

応募公演への意気込み

改名記念公演「キリグス」と銘打ち、ＡｎＫとしては最後の公演をいたします。
かろやかにいきたいので、短編戯曲を３つご用意いたします。
にぎやかにいきたいので、ゲストをお呼び致しました。
はなやかにいきたいですが、ジュガール※でまいります。

「多様性」にまつわる作品と
「ジェンダー」にまつわる作品と
「移動すること」にまつわる作品を、休憩を挟みつつ上演いたします。
ＡｎＫはこれまで、これらの３つの題材をあぶなっかしいバランスで組み合わせて、１つの作品にしてきました。
気づいたらそうしていたので、大切にしているんだと思います。
どうして大切にしてきたのかを知りたいので、はじめて紐解いて、眺めてみます。
ゲストには「グループ・野原」
「グループ・野原」とは、蜂巣ももさんという演出家の所属するできたてほやほやの団体です。
３つのうちの１作品をおまかせして、演出していただきます。
作家脳の私ですと具現化できないが描いてみたかったアプローチがありましたので、頼みます。

暮らしていると、救済は待っていてもこないようだ、自分でどうにかしないといけないことが山積みだ、とたまにじっと手を見ます。せめてかろやかにいきたい。
つつましやかからは程遠い、キリグスへの荷造りをよろしければご覧ください。



※ジュガール…どこかの外国の言葉で「最低限の道具や材料でとにかくどうにかして問題を解決すること」という意味

将来のビジョン

「戯曲と俳優で、とおくにつれてく」を理念にして自分の意思で伸縮できる団体になります。
最小人数3人で演劇は作れるし、強く手を引けばたくさんの仲間を集めて演劇は作れる。
企画書を書くことでできることがあれば書けばいい、交渉をして叶うことは交渉をすればいい、お話を頂いたら恐れずに立ち向かえばいい。
そうすることで、近所の気に入った空間、なぜかステージのある旅館、町内会で持て余しているひろい場所、あわよくばなにかのプロジェクトにのっかって公共ホール。
そういったところにホイッとプロジェクターとスピーカーと集めた仲間を持参して、作品を発表し、つくった世界を見せて、見知らぬ人にあーだこーだ感想を言われて、揉める、そんな団体になりたいです。
これまでは、社会の風潮につられて「演劇の中心地の東京で」「でかくなる予定のこの私の」「感性のすごい作品を見に来い」と活動してまいりました。
しかし挫折をし、芸術に救われてきたのにせせこましい気持ちになるのはおかしい、もっと精神的に自立した団体になりたい、と考えを改めました。
芸術は日常にかえっていくためにあると思っています。
大人に老人に死に一歩ずつ近づいていく自分たちに愛着を持って、芸術とともにありたいです。
とりあえずともに歩んでくれる制作を探します。