『熱狂』『あの記憶の記録』ご来場ありがとうございました!次回は9月!

劇団チョコレートケーキ（東京都）

公演に携わっているメンバー：21人

団体紹介

２０００年の結成以来、２００８年までは劇団名に恥じないコメディテイストの作品を上演。

古川健の劇作に移行した２００９年以降、あさま山荘事件、裁判員裁判、大逆事件など社会的な事象を扱うようになり、現在の硬派な作風へとシフトする。
さらには、ハードな台詞表現の内に、人間味を凝縮させる日澤雄介の演出が加わり、ある種の極限状態にいる者たちの存在に肉迫していく。
負荷に炙りだされる様にして生まれた俳優の衝動を純度の高い感情表現まで昇華させ、硬質ながらも生々しい人間ライブを展開していく。

２０１２年１１月上演の「熱狂/あの記憶の記録」が「CoRich舞台芸術アワード！2012」において第１位を獲得。日澤雄介が若手演出家コンクール優秀賞を受賞。
２０１３年現在、劇団名を裏切りながら活動中。

応募公演への意気込み

２０１２年１１月の初演から時間を空けずしての緊急再演になります。
今回は、「CoRich舞台芸術アワード！2012」で高い評価を頂いた「熱狂/あの記憶の記録」に加えて、若手演出家コンクールの最終審査作品である「親愛なる我が総統」も特別上演し、計３作品を携えて公演に臨みます。

第２次世界大戦にまつわる、それぞれの時間と場所を切り取った３部作にはいずれも重いイメージが付きまとっています。しかし、歴史的な記録をそのままなぞるのではなく、表出させるのはあくまでも、その中に確かに存在したであろう人間たちの営みです。

ギャラリーサイズからはみ出した作品を劇場に持っていったとき、同様に劇場サイズも凌駕しうる熱量を作り上げる。その為には、初演という結果を繰り返すことはせず、新しい可能性を探しながら、よりスリリングな劇空間を目指していきます。

将来のビジョン

史実を扱う上ではその歯ごたえと同時に、のどごしにもこだわらなければなりません。
「陰惨な歴史の１コマは、実は現代の生活とも地続きにあり、私たちとていかようにも変質し得る」という可能性を、実在感たっぷりに味わってもらう事が醍醐味であります。
歴史を扱う劇団としては、「温故知新」が必要だと考え、そして、来年以降の劇場規模の拡大に備え、２０１３年は今一度過去作品と向かい合います。劇場に会する全ての人たちが共有できる感情や思考の密度を一層高めるために、新たな表現方法、技術のブラッシュアップを図っていきます。

また、大小いかなる規模の公演であっても上演できる機動性を備えて、あらゆる地域での公演を可能にしていきたいと思っています。しかし、観劇のハードルをむやみに上げてしまわぬように、劇場の規模に左右されない価格設定も同時に目指していきます。
いつの日か、「チョコレートケーキ」に洋菓子とは別に「演劇」のイメージが浸透しますように。