満足度★★★★★
公房工房初回
公演が終わったあと佐川大輔さんから、「楽しかったですか!」と聞かれました。楽しくは無かった。それは、観に来る前の自分の憂鬱な気分を引きずっていたからです。でも、観劇中は、特に後半はそんなことをまるっきり忘れて舞台の世界に浸りきっていました。これが私の答えです。 それでいいのではないかと思います。みんな自分の精神世界を抱えているわけだから
その時の状況によって得るものが違うのは当然でしょう。 それで2回目を予約してあるのです。土曜日だから気楽に楽しめるでしょう。 私の気分は別にして、劇そのものは素晴らしかったです。意表をつくダイナミックな展開、役者さんたちの素晴らしい動き、人間の声と動作の持つ他人を感動させる力を存分に出していました。この前の「人形の家」より私にとってはずっと良いです。
でもあんな展開と動作をするのには練習は大変だろうな、とまた憂鬱なことを考えて自分で自分の考えを笑ってしまいました。 公房という作品について言えば、もっと大胆に原作からはずれた劇を作ったほうが、公房本人も喜ぶのではないかと思います。文章よりも演劇のほうがずっと容易に不思議な世界を表現できると思います。
2011/04/14 13:46
「観てきた」への書き込み、ありがとうございます。
MOMENTS主宰、佐川大輔です。
私達は「観終わった観客のリアクションがあって、初めて作品は成立する」と考えています。
加えて、私達はまだまだ評論などをされることが少ない無名劇団。
このような感想は嬉しい嬉しい宝物です。
加えて、今回は震災のあわただしい状況下でのご観劇、まことにありがとうございました。
今回は、ひとつのストーリが決まっていない「コラージュ」という形式の創作だったので、その過程において、かなり迷子になることも多く、困難な作品でした。
事実、観劇後にお客様から「難しい」といわれることは、いつもよりも多かったです。
サトル様には楽しんでいただけたようで何よりです。
理論的な思考よりも、感覚的に観てもらうほうが今回の作品は楽しめたのではないでしょうか?
「その時によって得るものが違う」がライブならではの演劇の魅力。
その魅力ごと本作を理解してだけたようで嬉しいです。
これからも応援、お願いいたします。
ご来場ありがとうございました。