Re:トライカクテル 公演情報 けったマシーン「Re:トライカクテル」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    世界に入れませんでした。
    登場人物に感情移入できるかどうかが私にとって重要なのですが、主人公の三田は不器用な男という設定だけれど、無気力・無感動な感じでまったく共感できませんでした。役として登場はしない彼女が、どうして彼に惹かれたのかがまったく分からないです。小説云々…の説明があっても。
    元同僚の上司も、ただ嫌な男というだけでふくらみがないし、バーのマスターやバイト、奥さんにも残念ながら魅力を感じることができなかったので、常に距離を置いて眺めている感覚でした。
    書きかけの小説の登場人物が出てくるというのはよかったです。

    リアルな芝居とシンプルな舞台というのは分かりますが、カウンターの板の繋ぎ目が段差になっていることや、イスも足をのせる台が高い位置にあって、役者さんがみんなそこに足を置いて座るものだから見ていてキレイではありませんでした。そういう細かいところが気になりました。

    最後の展開もう~ん…面白さとか感動とか、余韻みたいなものがなかったです。上演時間は短いのに、退屈に思う時もありました。クリスマスものだから素敵な話かなと期待していましたけど、ちょっと残念でした。

    ネタバレBOX

    私も執筆活動の経験はありますが、リストラされた三田が、今度こそ作家として本気に活動を始めるのかと思ったら、振られた彼女を振り向かせる為というのに納得がいきませんでした。自分のことを書くというのが実はとても大変なことだという編集者の言葉には共感しましたが、それができる作家として夏目漱石・太宰治・芥川龍之介の3人を挙げたのにはしらけてしまいました。

    マスターと編集者の奥さんの赤ちゃんを巡るやり取りなどコメディ部分もありましたが、あのネタでは笑えません。最後に三田がサンタの格好で走る姿を長く見せていましたが、あのシーンも笑いをとりたいのか感動させたいのかが掴めずリアクションに困りました。

    細かいことばかり指摘して申し訳ないですが、それに客商売の人は、普通お客さんが話した内容を、どういう関係かも分からない他の人間にベラベラしゃべらないですよ。それがキッカケでトラブルになっても、責任を感じている訳でもないし、三田も怒るとか何か感情を表すということもないですしね。リアルな芝居を目指しているようですが、リアリティがありませんでした。

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    2010/12/20 23:51

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