実演鑑賞
満足度★★★★★
源泉枯渇に客離れ
閑古鳥の鳴く老舗旅館が舞台であるけれど、悲壮感はほぼ感じられない
旅館の亭主をはじめ中居さんや料理人、観光協会の方々が、めっちゃ面白いから
もう お客欲しがり過ぎ(笑)
沢山笑える喜劇として成立しているのだけれど、この物語にはもうひとつの側面が
作品を生み出す人にとっては常に付きまとう問題
本当に自分のやりたい作品か、一般大衆の欲しがる作品か
売れる要素も取り入れながら自分の表現世界を創り上げるというのが売れっ子であり続ける秘訣ではないかとも思うのだけれど、そこに人生観が絡んでくると本当に難しい、特に本作のような場合は・・・
ネタバレ厳禁でこれ以上は ですが 自分の絶対だと思っている価値観を他者(特に近しい人)の価値観と照らし合わせて、それが本当に“絶対”なのか検討してみるのも決して悪くない と主人公を観ていて思ったのでした
暗転中、モニターに提示される言葉の数々にも興味を惹かれるので、暗転時間にも価値を生み出せる という見せ方も良かったです