ザ・パワー・オブ・イエス 公演情報 燐光群「ザ・パワー・オブ・イエス」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    少し退屈でした
    連れの都合により、当日券を買って観るしかなかったので、席が最前列。ベンチシートの低さが腰痛をもろに直撃し、首は疲れるし、堅い内容なので、少々辛い観劇となりました。
    デイヴィッド・ヘアーって「ダメージ」や「めぐりあう時間たち」の映画脚本も担当したかたなんですね。2作とも観てます。好きな作品です。以前、燐光群で上演した「パーマネント・ウェイ」に興味があって行けなかったので観たいと思ったのですが。
    本作は日本経済新聞社主催の読者ご招待企画にして、お土産に「日経経済用語解説」でも配ればよろしかったかも(笑)。
    本作の感想としては、経済とHさんの「言葉の使い方とか、金融商品の捉え方とか、デビッドヘアーの元の台本にちょっと疑問点があるんですよね。あまりにも短絡的な捉え方で、本質まで迫っていないのではないかと、、、、。ステレオタイプになっているのではないかとです。手法などはいつものように面白いのですが、金融商品の専門用語や、実際に起きたことをどうとらえるかということで、この作品の評価は変わるでしょう。 」というご意見に共感しました。
    仕事上で経済関連の記事も長く担当し、日経読者の私でも、正直、退屈でした。ドキュメンタリーの要素が濃く、登場人物によるステレオタイプの用語解説が続き、それが短絡的な印象があるので、「はたして本当にそうなの?」という疑問が残りました。演劇仕立てにはなっているけど、もう少し面白い趣向があるのかなーと期待していたので。「では、もう少し面白い趣向って何よ」って聞かれたら、言葉に詰まるんですけど。こういう手法はドキュメンタリー映画によく使われるので、演劇では、平板に感じて、退屈してしまったものですから。
    ネタバレはたいしたこと書いてないですが(笑)。

    ネタバレBOX

    tetorapackさんと違って、私の足りない脳ミソで書く、別になくてもよい陳腐なネタバレなので、呆れないようにしてください(笑)。
    登場人物の中で、本人の顔をはっきり知っている人がほとんどいないし、ときどき日経新聞でみかける外国の経済人など私にはどれも似たような印象でほとんど区別がつかないのであーる(笑)。
    観劇の連れにいたっては、デイヴィッド・ヘアーを演じた俳優John Ogleveeをデイヴィッド本人だと信じて、「演技も巧いし、日本語も上手」なんて言う始末(笑)。
    この芝居に出てくるノーベル経済学賞を受賞したマイロン・ショールズ(鴨川てんし)なんて、ご当人の性格は知らないが、インチキくさくて、とっぽい親父って印象に見えてしまった。いいんでしょうか(笑)。
    未公開株投資家のスコット・ラドマン(杉山英之)は、黒革のジャケットに白いシャツ、ジーンズと、変身前の仮面ライダーの普段着みたいな格好でやけにワイルドでカッコイイんだけど、本人はどんな顔してるんだろう。
    一番笑えたのはロナルド・コーエン(中山マリ)。コーエンは私でも知ってるし、小柄なスーツ姿、一応金髪にしてるけど、どう見ても何か田舎の売れない漫才師みたいで、とうとうと演説するのだけど、「これがコーエン?」って違和感がありました(笑)。中山さんはベテランだから演技は達者ですけど。
    こうなると、いっそのこと、ホリエモンとか、ソフトバンクの孫さんとか、楽天の三木谷、インサイダー疑惑の村上世彰、SBIにいた元ホワイトナイトのおっさん北尾吉孝とかの「役」も日替わり出演させちゃったら、どうかねと思いました(笑)。
    女優では説明役のマーシャル・セルダレヴィクの安仁美峰のしゃべりかたが心地よく、集中できて彼女が出てくるとホッとした。もう一人、金融ジャーナリストの松岡洋子もなかなかチャーミングでした。
    ・・・ってなると、市場の金を動かしてる当事者以外、あまり魅力的じゃないんだよねぇ(笑)。
    題名のとおり、作者のデイヴィッドに金融関係者がまことしやかに持論を吐いて、「はい、わかりました」と言わせる話。
    この話の最終幕は市場経済の混乱により、犠牲者が死屍累々ということで、ほら、シェイクスピアの芝居みたいで演劇と似てるでしょう、ってオチなんです。
    確かに、こういう金融市場のしくみって素人にはねずみ講同様、入り口で説明されてもよくわからないし、黒幕の当事者は結局金持ってて、懐は痛まない。米国の銀行家も高給取りで、まだ年金がほしいなんて寝言言ってるわけだし。踊らされた小規模の個人投資家や、本来、マネーゲームに参加してないのに、余波をかぶるわれわれ庶民が迷惑をこうむるだけなんだよねって話。
    でも、そういう結論はわざわざお芝居にしなくても、普通に新聞読んでればわかりきったことで、「ええ、そうなの!」という新たな見方が提示されるわけでもない。
    一部インテリの人たちが「ふむふむ、クスクス。おれは意味わかるから面白いけどね」って優越感にひたれるお芝居に思えたのです(笑)。
    加えて、海外で上演するとか、演劇の専門家が観れば、また受け止め方も違うのでしょうけど、日本では、もう少し、とっつきやすいかたちにしないと、金融知識の啓蒙にもならないと思います。
    金融業界にせもののオンパレードというか、知らない人のそっくりさん大会の中で手探りで金融のお勉強がてら観劇するもよし、ってとこでしょうか(笑)。
    別に演劇好きでなくても、就活の学生さんにはおススメかもね。


    4

    2010/05/17 18:45

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  • tetorapackさま

    コメントありがとうございます。tetorapackさまのほうにお返事書かせていただきました。

    2010/05/18 09:42

    きゃるさん

     ネタバレ冒頭で私の名前が登場したりしちゃったので、おじゃまします。まあ、私は演劇として、こうしたテーマが扱われ、しかも、デイヴィッド・ヘアーの現場取材にもとずく作品をそのままこの作品にしている点が楽しめました。言うならば、「へー、こういうことだったの」ではなくて、「楽しめた」のです。

     例えば、ポンド危機やマレーシア国立銀行以上のカネを投機で一日にして動かしてしまうなどアジア通貨危機を引き起こした中心人物とも知られ、「ヘッジファンドの帝王」ともいわれるソロスなどを実名で登場させたデイヴィッド・ヘアーの取材時の行動をそのままストレートに表現していく点自体に芝居としてのインパクトを感じた次第です。

     例えば、このソロスを「ソラス」さんなどともじって登場させたりして(笑)、あくまで作り手側の自由が効く芝居にソラしたような芝居なら、きっと私の感想は変わっていたと思います。

     むしろ私は、あまりに芝居化されていない点、言い換えれば、茶化しやウケ狙い、作り込む手法を排して仕上がっていたことに、大胆さと「面白み」を感じたという感じです。うまく言えませんが、私としては、逆にステレオタイプであるが故に面白かったともいえるかな。

     その一方で、この作品の狙いは、それぞれの登場人物の見解への賛否や実際のあの当時のカネの流れの本質を云々する「ご教授もの」などではないように思えたのです。また、ヘアー自身の劇作もその正否や浅深などの視点からは、まったく私は観ていませんでした。とてもじゃないけど、そんな視点で観ていたら、眉間にシワ寄せながら、頭がいかれちゃいそうだし、第一、ちっとも楽しくないし(笑)。

     これを舞台作品にしたという一点に、普通の物語芝居とは一線を画すドキュメンタリー・ドラマとしての「潔さ」みたいな心地よさを感じ、その点を自分の「観てきた!」には感想として書かせてもらいました。かえって作り込んだり、「これこれをベースにしてますが、あくまでこの作品はフィクションであり……」なんて前説を付けたりして、茶化したり、自分なりの見解を仕立てた作品なら、たぶん観なかっただろう、なんて思ったりもしちゃってます。

     この手の芝居は、観る人によって、かなり感受するものが違うと思います。もちろん、それでいい話です。それを先刻承知で、坂手洋二と燐光群がこうした作品を提供してくれたこと自体、他の劇団では滅多にあることではない(実際、私はお目にかかったことがない)ので、「こういうのも、いいんじゃないかな」と私は感じた次第です。

    2010/05/18 01:50

    みささま

    >経済とHさんの「ステレオタイプになっているのではないかとです。」との投稿から九州出身なのか?と、ワタクシは思ったとです。

    あははは・・・(笑)。「まったく気づかなかったとですよ」(笑)。
    みささまの冴えたユーモアが、わたくしは大好きです。
    眠気ふっとびそうですわ。

    2010/05/17 19:16

    経済とHさんの「ステレオタイプになっているのではないかとです。」との投稿から九州出身なのか?と、ワタクシは思ったとです。

    2010/05/17 19:06

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