ザ・パワー・オブ・イエス 公演情報 ザ・パワー・オブ・イエス」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
1-9件 / 9件中
  • 満足度★★★★★

    濃厚な2時間!
    やはり金融危機という実際に起こった出来事を題材にしたドキュメンタリードラマだけあり、正直見終わった後は脳味噌がかなり疲れました(笑)。
    でも上演時間2時間という長さを感じさせず、ところどころで笑いもあったりして…楽しかったというよりは勉強になったなーと思います。
    海外のドキュメンタリー・ドラマって日本では上演されること自体珍しいと思うんですが…それをあえて上演している燐光群と坂手さんはすごいなぁと思うし、それが見れる機会は貴重だと思います。
    CoRichのみなさんの見てきた!の意見を見ても賛否両論あるみたいですが、私は見てよかったしこういう舞台こそより多くの人に見てもらうべきだと感じました。

  • 満足度★★★

    過去を見つめる事の重要性
    今日、ギリシャ危機によりEUが、世界が揺れている。
    この芝居をやる意味、今日性は感じられた。

    しかし、演出は巧みに物語にフィットしていたが、如何せん物語が複雑で途中から追う事が出来なくなる。

    「勉強不足」と言ってしまえばそれまでなのだが、この芝居は悪役が多すぎる気がした。

    誰が加害者で誰が被害者か?

    もちろんそれぞれの視点によってそれは異なるが、もう少しはっきりさせる必要性があるだろう。

    「金融危機」と世界を巻き込んだ大きなテーマを扱っているのに、イギリスとアメリカだけピックアップされるのは勿体ない。

    もっと広い視点から明瞭に物語を組み立てて欲しかった。

    ネタバレBOX

    詳しい感想、意見、苦言などは当ブログにて



    new stage21~劇評ブログ~
    http://blog.m.livedoor.jp/new_stage21/?sso=729dc57b416040dd25693aee189285302622c1e7
  • 満足度★★★

    観てきた
    こういう社会的なテーマの公演が増えて欲しい。もっと緩急があるとよかったと思う。

  • 満足度★★★★

    翻訳常田さんの功績大
    金融関係の知識には疎い私が、眠くなりはしないかと不安で、行きましたが、そんな心配は無用で、大変興味深く拝見できました。
    これって、たぶん、常田さんの翻訳がお上手だからなのでは?
    専門用語の飛び交う台詞を、役者さん達が、皆さん、自分のものにして、役として舞台上にいて下さったので、厭きることがなかったのですが、もしこれが金融関係に明るい専門家の直訳のような翻訳だったら、こうは行かなかっただろうと思うのです。 
    常田さんは、元々演劇人でしたから、演劇の生きた台詞として翻訳して下さるので、どんなジャンルの芝居でも、役者さんの口から発せられる言葉が生き生きとしたものになるのだと、いつも感嘆しています。

    ドキュメンタリー色が強いと聞いて、「ハシムラ東郷」のようだったらどうしようかと思いましたが、これは、きっちり、演劇として成功している舞台でした。

    ネタバレBOX

    内容自体は、それ程目から鱗のようなものはなく、かつてNHKのドキュメンタリーで、私でも知っているような類の知識しか得られず、肩透かしを食った気もしましたが、最初に、作者役の俳優が「これは芝居ではありません」という台詞とは真逆で、これは、ドキュメンタリーに見せた、実はれっきとした芝居なのではと思いました。
    作者のインタビューに答える、金融関係者が、きっちり、それぞれ、キャラクターを付与した役割を与えられて、登場するから、実に、面白くてなりませんでした。
    だから、時折最近の燐光群芝居に危惧する、役者さんのモチベーションの心配をせずに、済みました。皆さん、生き生きと役を演じていましたもの。
    だけど、やはり、御自分の日常にない台詞が多いせいか、多くの役者さんが、かむ事が多く、終盤は、御自身の台詞が飛んでしまった役者さんんもいて、それはちょっと残念ではありました。

    考えてみれば、大昔の経済機構は、物々交換で成り立っていたけれど、お金がただの紙になってしまったところから、いずれは、こういう情況がやって来るのは、あたりまえだったのかもなどど、詳しくない分、短絡的に思ったりしました。そういう意味では、破綻した会社で、クレジットで交換できる、食堂の食材を、社員が皆、ダンボールに入れて持ち帰ったという件には大ウケしました。
    イソップ物語の、牛の真似をして、爆死する蛙の話を思い出してしまいました。
  • 満足度★★★

    少し退屈でした
    連れの都合により、当日券を買って観るしかなかったので、席が最前列。ベンチシートの低さが腰痛をもろに直撃し、首は疲れるし、堅い内容なので、少々辛い観劇となりました。
    デイヴィッド・ヘアーって「ダメージ」や「めぐりあう時間たち」の映画脚本も担当したかたなんですね。2作とも観てます。好きな作品です。以前、燐光群で上演した「パーマネント・ウェイ」に興味があって行けなかったので観たいと思ったのですが。
    本作は日本経済新聞社主催の読者ご招待企画にして、お土産に「日経経済用語解説」でも配ればよろしかったかも(笑)。
    本作の感想としては、経済とHさんの「言葉の使い方とか、金融商品の捉え方とか、デビッドヘアーの元の台本にちょっと疑問点があるんですよね。あまりにも短絡的な捉え方で、本質まで迫っていないのではないかと、、、、。ステレオタイプになっているのではないかとです。手法などはいつものように面白いのですが、金融商品の専門用語や、実際に起きたことをどうとらえるかということで、この作品の評価は変わるでしょう。 」というご意見に共感しました。
    仕事上で経済関連の記事も長く担当し、日経読者の私でも、正直、退屈でした。ドキュメンタリーの要素が濃く、登場人物によるステレオタイプの用語解説が続き、それが短絡的な印象があるので、「はたして本当にそうなの?」という疑問が残りました。演劇仕立てにはなっているけど、もう少し面白い趣向があるのかなーと期待していたので。「では、もう少し面白い趣向って何よ」って聞かれたら、言葉に詰まるんですけど。こういう手法はドキュメンタリー映画によく使われるので、演劇では、平板に感じて、退屈してしまったものですから。
    ネタバレはたいしたこと書いてないですが(笑)。

    ネタバレBOX

    tetorapackさんと違って、私の足りない脳ミソで書く、別になくてもよい陳腐なネタバレなので、呆れないようにしてください(笑)。
    登場人物の中で、本人の顔をはっきり知っている人がほとんどいないし、ときどき日経新聞でみかける外国の経済人など私にはどれも似たような印象でほとんど区別がつかないのであーる(笑)。
    観劇の連れにいたっては、デイヴィッド・ヘアーを演じた俳優John Ogleveeをデイヴィッド本人だと信じて、「演技も巧いし、日本語も上手」なんて言う始末(笑)。
    この芝居に出てくるノーベル経済学賞を受賞したマイロン・ショールズ(鴨川てんし)なんて、ご当人の性格は知らないが、インチキくさくて、とっぽい親父って印象に見えてしまった。いいんでしょうか(笑)。
    未公開株投資家のスコット・ラドマン(杉山英之)は、黒革のジャケットに白いシャツ、ジーンズと、変身前の仮面ライダーの普段着みたいな格好でやけにワイルドでカッコイイんだけど、本人はどんな顔してるんだろう。
    一番笑えたのはロナルド・コーエン(中山マリ)。コーエンは私でも知ってるし、小柄なスーツ姿、一応金髪にしてるけど、どう見ても何か田舎の売れない漫才師みたいで、とうとうと演説するのだけど、「これがコーエン?」って違和感がありました(笑)。中山さんはベテランだから演技は達者ですけど。
    こうなると、いっそのこと、ホリエモンとか、ソフトバンクの孫さんとか、楽天の三木谷、インサイダー疑惑の村上世彰、SBIにいた元ホワイトナイトのおっさん北尾吉孝とかの「役」も日替わり出演させちゃったら、どうかねと思いました(笑)。
    女優では説明役のマーシャル・セルダレヴィクの安仁美峰のしゃべりかたが心地よく、集中できて彼女が出てくるとホッとした。もう一人、金融ジャーナリストの松岡洋子もなかなかチャーミングでした。
    ・・・ってなると、市場の金を動かしてる当事者以外、あまり魅力的じゃないんだよねぇ(笑)。
    題名のとおり、作者のデイヴィッドに金融関係者がまことしやかに持論を吐いて、「はい、わかりました」と言わせる話。
    この話の最終幕は市場経済の混乱により、犠牲者が死屍累々ということで、ほら、シェイクスピアの芝居みたいで演劇と似てるでしょう、ってオチなんです。
    確かに、こういう金融市場のしくみって素人にはねずみ講同様、入り口で説明されてもよくわからないし、黒幕の当事者は結局金持ってて、懐は痛まない。米国の銀行家も高給取りで、まだ年金がほしいなんて寝言言ってるわけだし。踊らされた小規模の個人投資家や、本来、マネーゲームに参加してないのに、余波をかぶるわれわれ庶民が迷惑をこうむるだけなんだよねって話。
    でも、そういう結論はわざわざお芝居にしなくても、普通に新聞読んでればわかりきったことで、「ええ、そうなの!」という新たな見方が提示されるわけでもない。
    一部インテリの人たちが「ふむふむ、クスクス。おれは意味わかるから面白いけどね」って優越感にひたれるお芝居に思えたのです(笑)。
    加えて、海外で上演するとか、演劇の専門家が観れば、また受け止め方も違うのでしょうけど、日本では、もう少し、とっつきやすいかたちにしないと、金融知識の啓蒙にもならないと思います。
    金融業界にせもののオンパレードというか、知らない人のそっくりさん大会の中で手探りで金融のお勉強がてら観劇するもよし、ってとこでしょうか(笑)。
    別に演劇好きでなくても、就活の学生さんにはおススメかもね。


  • 恩恵を受けたのは誰なのか
    井上ひさしさんの「いつまでも過去を軽んじていると、やがて私たちは未来から軽んじられることになるだろう」という言葉を、より生々しい実感を持って、受け止めることができた。

  • 満足度★★★★

    題材は良いですよね
    タイミングよく(?)ギリシャで問題発生時期に
    この公演となりましたが、

    これは、ドキュメンタリーとしては上出来なんでしょうけど、
    演劇としてはどうかなぁ。。

    演出ということとかではなく、
    演劇として扱うなら、別の表現があったんではないかな?

  • うーーーん
    僕はまさに80年代から90年代にかけて、この作品で扱われるブラックショールズモデルを用いたオプションとかのデリヴァティブ商品を米系金融機関で扱っていたので、、、
    言葉の使い方とか、金融商品の捉え方とか、デビッドヘアーの元の台本にちょっと疑問点があるんですよね。あまりにも短絡的な捉え方で、本質まで迫っていないのではないかと、、、、。
    ステレオタイプになっているのではないかとです。手法などはいつものように面白いのですが、金融商品の専門用語や、実際に起きたことをどうとらえるかということで、この作品の評価は変わるでしょう。
     燐光群でなければ絶賛ですが、「だるまさんがころんだ」などを生んだ燐光群だけに、今回は疑問符をうちたいと思います。

  • 満足度★★★★★

    経済に興味がなくても観たほうがいい。
    もちろん、金融関係に興味がある方、経済を勉強したい方は必見である。2008年に起こった世界金融危機がなぜ起こったかを、関係者にインタビューして構成したもの。発言のひとつひとつが生々しい。

    おりしもギリシアの金融破たんから、危機の再燃が懸念されている現在、語られている内容がリアリティを一段とましている。面白い。2時間のドラマがあっという間に感じられた。

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