満足度★★★
外の景色まで眼に浮かぶよう
地方の町でビニールハウスを併設した喫茶店を妊娠中の妻と営むマスターを東京に出て行った姉が8年ぶりに訪れるが、なにかワケありな様子の姉が以前と変わってしまったことにマスターはいらだちを憶え…な物語。
喫茶店関係者や農業留学している人などその周辺の人物の紹介と地方ならでは(偏見?)の優しい人間関係を見せる序盤は劇場サイズもあって、その喫茶店の空気まで感じられる(どころかその外の景色まで眼に浮かぶ)よう。
と、その静けさに一石を投じるように姉が帰って来て本題(?)に突入。8年ぶりのぎこちなさゆえとも思われた姉と弟のギクシャクした雰囲気が弟の姉に対する思慕の気持ちに基づくものとわかる終盤がイイ感じ。(周りの人々の優しさも含む)
また、トマトが美味しそうで、高校時代の夏合宿で泊まった民宿で食べたもぎたてのトマトの甘さなども思い出す。