蛸入道 忘却ノ儀 公演情報 庭劇団ペニノ「蛸入道 忘却ノ儀」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ネタバレ

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    庭劇団ペニノの「蛸入道 忘却ノ儀」を観劇。

    毎度ながら奇妙な世界に誘ってくれるが、今作は遥かに度が超えてしまったようだ。

    今作は撮影スタジオでの観劇である。
    スタジオの入り口で、教本と楽器を渡される。
    そしてスタジオに入ると、そこは薄暗い寺の堂内のセットが組まれている(まるでセットに見えない)
    そして演出家から蛸についての講義が始まり、8人の信者が登場し、太鼓の音と共に、お経を唱え始める。信者たちのがなり立てる楽器や踊りで、観客は蛸教の信者になったかのように覚醒させていき、終いには聖水まで飲まされ、一気に蛸教のお祈りが炸裂していくのである。演劇を観ているのではなく、宗教団体の一員になったのではないかと錯覚すらしてしまうのである。
    もうこれは物語を通して語る演劇では成し得る事が出来がない、演出家・タニノタロウが考え出した、彼の世界観に没入させる新たなる手法といっても良いだろう。
    そしてここで描いている蛸教は、何時ものタニノタロウの世界観だ。

    果たしてこれは演劇か?と思うかもしれないが、そんな考えは邪道で、これもひとつの表現といえば表現で、あの寺山修司ですら考えつかない手法でもある。

    だが、とてもお勧めは出来ない。

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    2018/06/30 17:33

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