満足度★★★★★
鑑賞日2018/03/08 (木) 14:00
価格3,000円
観ながら頭に浮かんだのは「アリマス、アリマセン、ソレワナンデスカ」という沙翁「ハムレット」の名台詞の初期の翻訳。
所有に限らず「存在する」とは何か?ということまで問うて考えさせる……と言うか観ながらこちらも考えている、な内容はいかにもジエン社。(笑)
なので劇中人物にとってはタイトル通りだが、観客にとっては「物の所有をきっかけに存在などについて「考えてみよう」な芝居」ではないか? 知的好奇心を刺激されまくり。
序盤で出てきたペンの所有に関する疑問が終わり近くで再び出てくるので落ち着いた終わり方に感じられるのもイイ。「思索の散歩」でひと巡りして元の場所に戻った、的な?
以前話題になった哲学書(という表現は適切?)「ソフィーの世界」(未読)もこんな感じなのではないかと、あるいはEテレでたまに放映する「難しそうなことを判りやすく見せる番組」風?などとも思った。
しかしこの会場、3度目になるが、アムリタ、sons wo:、ジエン社といずれも単にストーリーを語るのではなく、観客の心にナニカを生じさせる、あるいは観客を取り込んで共犯者にするような作品の団体。さて、次にこのじゃじゃ馬会場を使いこなす団体はどこだ?(笑)