アベサダ:リローデッド 公演情報 美貴ヲの劇「アベサダ:リローデッド」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2018/01/10 (水) 19:30

    価格2,800円

    巧みな脚本に感心。が、詳しくはネタバレBOXに記し、ここでは「遺伝子(譬喩)」「真空パック」「聖書(の一説)」とキーワードだけ。

    ネタバレBOX

    妻帯者であるとは知らず交際していた相手の妻から電話があり二度と逢わないことを誓わされた女性3人がかつて使ったラブホテルの一室に会して「通夜」を執り行う話を中心に、阿部定と吉蔵の日々、阿部定がテーマの芝居を上演しようとしている高校演劇部男女の話が併走する構成。

    「通夜三人組」の愛し方や女子高生のひたむきさ(?)に漠然と「阿部定の遺伝子(譬喩)」を感じ、それだけでもなかなか面白かったが、序盤では正妻の台詞だけだった電話シーンを、その相手である相席屋の受け答えも加えて見せる場面を皮切りに、相席屋の付き合いが6ヶ月でないどころか中高生時代(=演劇部男女パート)からのものと明かし、「阿部定事件ふたたび」となる終盤は見事。

    そこに差し挟まれる女子高生マリアがシスターから聞かされたマタイによる福音書の一説に対して抱いた疑問・考察は後の相席屋の行動の伏線だろうし、「その直前」の相席屋の「真空パック発言」は定の心境そのものだろうし、そうやって3つの流れが一体化するのは圧巻!

    で、あとからつらつら考えてみたら阿部定の愛し方って、歪な部分もあるけれど、本質的には純粋なものなのではないか? という気も。

    ちなみにこの少し前に観たSun-mallstudio produce「シンクロニシティ2018∞」でも劇中でJアラートが鳴り、聖書の一説(アチラはヨハネによる黙示録だが)が朗されるという「小劇場シンクロニシティ」。

    なお、阿部定を演じたあべあゆみ嬢、基本はオフィス再生ver.ながらミナトの母で登場した時はノーコンタクツver.(メガネもかけているし)、さらに吉蔵を縊る時は有末ver.であったかと……(笑)

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    2018/01/13 12:52

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