満足度★
美園さんのミステリアスな微笑
セリフがセリフでなくアドリブのような。
芝居でなく日常のような。
不思議なトーンのお芝居でした。
仲が良く、愛し合っているように見える夫婦が実はそうでなく、
妻はたぶん愛されていないと感じている。
寂しさから?浮気を繰り返す。
夫はそのことを知っていて、別に気にする風でなく、素直な自然な気持ちの行動なのだからと、許している。
わかるような、わからない話だった。
主役の妻の気持ちに感情移入できず、こんな女ヤダナと思ってしまった。
ごめんなさい。
はじめのほうの、皆が集まって飲んでるシーン。
妻と妻の友人の女性が、酔っ払っているとはいえ、かなりぞんざいな口調でしゃべったり、ダンナに蹴りを入れたりするので、少しひいてしまった。
可愛くない女性の姿を見るのは、同じ女性として、つらいです。
そういうちょっとしたところが気になってしまいます。
ラストシーン。
夫が、出て行く妻を追いかけて、舞台からはけます。
たぶん、初めて、引き止めたのだと思う。
自分の素直な気持ちを妻に伝えにいったのだと思う。
なのに、なんでそのシーン書いてくれないの?
夫が妻に何を言ったのか、そのシーンが見たかった。
その場に残された、美園さん役の大場智子さんのミステリアスな微笑はとても魅力的ではありましたが、観客席には「あれ、もしかして、これで、終わりなの?・・・」という雰囲気が漂っていたと思います。
最後まで、作家さんが書きたいシーンと私が見たいシーンがかみあわなかったということでしょうか。
少し残念でした。