還刻門奇譚〜リローデッド・ゲート ゼロ〜 公演情報 ZERO Frontier「還刻門奇譚〜リローデッド・ゲート ゼロ〜」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

     アヤカシというタイプの妖魔・カウの悪戯によって創られた還刻門と言う名の門を通ることができれば、時間を遡って、人生をやり直すことができる。

    ネタバレBOX

    人間の短命と愚かさ、欲と狡猾を秤に懸けることは実に面白いゲームだとして、妖怪と人間の間に生まれた存在・シキを門番による開閉とは別の開閉の鍵として設定した妖魔。
     そのアヤカシの罠に嵌って、失くした大切な人を取り戻すべくきろうに集まった成仏できぬ霊や生霊の如き人士たち、数百年、千年以上の時を超え、更に幾度も戻された時の積み重なる時空の中に繰り広げられるのは愛憎の縺れと魂を救済する導師・ガラン&シキVSアヤカシ・カウの戦い。
    功夫調の殺陣や郭の遊女たちのダンスを織り交ぜて、いつどこで、誰が誰を恋し、どんな事件が起こって大切な人を失くし、その人と事件前に戻ってやり直そうと、他の無関係な人々の人生の歯車を狂わせ乍ら還刻門をくぐろうとする者達の門の鍵・シキを担う亡者たちと己のエゴで他人の人生を狂わせてはならぬと考える人間との三つ巴、四つ巴の戦い。
    総じていえば、描かれているのは、人間の色恋を巡る欲を焚きつけた悪戯者と、その災いを人間に被せることを阻止しようとする導師たちの戦いに人間の様々なカップルの愛や友情が絡んで輻輳化してゆくのだが、時間軸、空間軸の遷移による様々な問題点をきっちり詰めるという形を採っておらず、主役、脇役の区別も不分明で焦点が不明確。当然、メインプロットとサブプロットの相互補完によるダイナミズムの構築も疎かになりがちである。劇的であるとはどういうことか、シナリオレベルでもう少し検討を加える必要があろう。
    その代わりと言ってはなんだが、功夫を多用した殺陣は中々の迫力で見応えがあると同時に遊女たちのダンスも花を添えてグー。

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    2017/07/29 06:42

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