月が大きく見えた日 公演情報 The Stone Age ブライアント「月が大きく見えた日」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    不思議な感覚だが面白い!
    現代社会の大きく深刻な問題を小さな団地の一室で表す。物語の真の中心となる人物は登場しない。観せ方は、その人物の心情というよりは、周りにいる人々にどう影響を与えるのか、その問題の広がりに軸を置いたように思う。

    帰り際、夜空を見上げていた。スーパームーンが見られるのは11月14日...そう教えてくれたのは徳永梓さん。ありがとうございます。
    (上演時間1時間30分)

    ネタバレBOX

    舞台セットは、都心郊外の団地5階の一室。上手側には整理タンス、ダンボール箱、そして隣部屋への出入り口。下手側はキッチン、冷蔵庫と風呂・トイレへ続く廊下。さらに客席内左側はこの部屋のドアがある。中央奥は大きなガラス窓で、その外にベランダ手摺が見える。壁にはシミが浮き出ており、はり紙の跡もくっきり。

    梗概...母子家庭で育った一人っ子の少年は天文学者を夢見ていたが、今は 母(亡くなったばかり)が住んでいた団地を離れ、私立中学の理科教師になっていた。何でも他人のせいにして逃げてきた性格。この教師を慕い話しかけてくる生徒がいたが、その相手をする(話を聞く)のが面倒くさく億劫になっていた。その生徒は自宅通学ではなく、学生寮に入寮していた。そして寮で苛めにあっており、耐えかねて慕う教師の自宅で飛び降り自殺をした。教師の同僚で恋人・霧矢梨子(徳永梓サン)、学年主任であろうか栗生沢先生(アフリカン寺越サン)など、学校側の対応が問われる。そして生徒の母親が登場し、学校・教師の責任を追及し出す、という典型的な展開。

    本公演、自殺した生徒は登場しない。苛め=本人の心情吐露などが描かれそうであるが、本公演ではその空(くう)にした設定にすることで、少年の人物像を観客に想像させる。どんな容姿、声なのか...共通して思うことは「宇宙、天文好き」で孤独なイメージではなかろうか。この現れない演出は、映画「桐島、部活やめるってよ」(2012年)を思い出す。そして最後までどんな人物だ、という興味を持たせる。本公演ではその演出効果ではなく、残された人物...気弱な教師の姿に人の一面が垣間見える。そこに「日々溜め込んだ切実な人間のマグマ」を観るような気がする。

    本公演は舞台技術、特に照明は印象付けのため中央ガラス窓に時間を演出する。その照明色が時間、その経過を示す巧みさ。
    登場人物はわずか5人。どの人物もキャラクターを際立たせバランスよく観(魅)せる。表層的には少し痛く、時にコミカルに演じている。だだ、会話が途切れた間(ま)が少し長い時がありテンポが緩くなるシーンが何箇所かあって勿体無かった。

    次回公演を楽しみにしております。

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    2016/11/10 19:31

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  • タッキー 様
    わざわざありがとうございます。
    体調には気をつけて無事に公演を終えたいと思います!

    2016/11/12 11:00

    アフリカン寺越さま

    公演中の忙しいところ、コメントありがとうございます。
    少し怪しく不思議感覚のお芝居、面白かったです。

    くれぐれも病気、怪我に気をつけて千秋楽まで頑張ってください。

    タッキー拝

    2016/11/11 17:49

    タッキー 様
    観てきたコメントありがとうございました。
    嬉しいです。
    千秋楽までつっぱしります!
    本当にありがとうございました。

    2016/11/11 14:06

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