虹色維新 公演情報 劇団小豆組「虹色維新」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    大きな舞台にふさわしい、
    赤報隊の悲劇なども絡めた、なかなか骨太な感じの明治物で面白かったです。ストーリーが分かり易く、演目も内容にぴしりとはまり、時代の流れをうまく感じさせてくれる。泣かせのシーンもあり、あちこちからすすり泣きの声も聞こえました。いい2時間を過ごせましたが、少し視覚的、感覚的に淋しさを感じたな・・・・。

    ネタバレBOX

    う~ん、脚本家の方も含めて、みなさん一度きちんと着物の着付けを習ったらどうでしょう・・・・。お芝居はたくさんの人の目に触れるもの。中には私のように口うるさいのもいます。男性陣の袴のつけ方、帯の結び方などNGを出したくなるレベル。是松以外、時代劇の型の美しさが感じられず、結果として視覚的にすごく淋しい、というかしょっぱい感じの舞台になってしまった。洋装のドレスがよく出来ていただけに、和装の貧弱さが目立つ。輝の和装、おはしょりの処理が下手すぎ。時間が無くてうまく出来ないなら、始めから糸で仕付けをしておくとか何とか方法を考えるべき。この人の寝間着姿も理解できない。なんで腰巻をつけてないんだろう。せっかくの悲しい見せ場が美しくない。若い娘がほの赤い腰巻をつけていてこそ、親に売られた残酷さ、悲しさを表現できるというのに。たかの着物は身幅も着丈も裄丈もすべて合っていない。客商売の女がこんな格好するだろうか。しかも当時最先端だった写真館の女将ですよ?あり得ない~。高畑女史の衣装は特に酷い。この人、帯をつけていなかったですよね。背中がぺったんこだった。陰謀家というのはその本性を隠すため、きっちりと身仕舞いをするのが一般的なキャラではないだろうか。衣装は見た目だけではなく、その性格やバックグラウンドも表している物。すべて意味のあるべきものなので、極力細心であってほしい。他にも適当にぶら下げられた輝と健の写真も気になった。一度きちんとかけて印をつけておけば、簡単にまっすぐかけられるのに。あれでは今は亡き人の大切な一枚である、という感じが全くしない。その後の輝の台詞に哀切さを添える絶好の小道具なのに。視覚的、感覚的に淋しい、というのはこういうことだ。もともと淋しい美術が、こうした手抜きによってますます舞台を細らせてしまう。せっかくのいいストーリー、もっともっと磨き上げることが出来たのでは、と残念でした。あと、岩倉具視、私はなんとなく美声家のイメージでした。下級公家の家に生まれ、公家らしくない容貌をそしられ、妖怪と言われた権謀術策の男。でも何か魅力があったはずだ。そうでなければあそこまで凄まじい出世はできない。でも美声家どころか、声がよく聞こえなかったな・・・・。

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    2016/11/06 21:22

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