ツヤマジケン 公演情報 日本のラジオ「ツヤマジケン」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    ゆるふわ
    ・・と思いきや。

    日本の演劇もこんなところまで来たんだなぁ・・

    ある意味凄く日本的かもしれない。

    非常に複雑な脚本だが、女優へのあて書きかもしれない。

    つまり一期一会。

    ネタバレBOX

    最後はガンツ。

    出てくる女性がみんな友達であり恋人であり敵であり霧。

    対して出てくる男性は3人だが、うち二人は典型的な単純な男性。
    二面しかないという意味で。

    残る一人だけが、霧の中の寂しい殺人者。
    夜が明けたらおそらくもうこの世にはいない。

    登場人物はすべて、打ち解けたようでいて誰にも心を開いていない。

    それを孤独と言うのか。

    夜が更けるごとに女性たちは徐々に姿をかえ始める。夜叉のように。
    「友達」とお互いを呼びながら、至る所で嫉妬の炎が燃える。

    自分の恋が叶わなくても、
    相手を墓場まで自分に縛り付ける秘密がほしい。

    男性が何も考えずに「好き」と言うところの単語は舞台上では全く
    発せられることは無く、
    代わりにLOVELESS的な相手を拘束しようとする単語が矢のように飛び交う。

    相手の一挙手一投足を、自分の感情を押し殺しながら冷静に観察しながら、
    弱みを見せると直ちに襲い掛かる姿には容赦がない。

    この女子らの言葉による野蛮で無慈悲な応酬を見ると、
    隠れた殺人者の方が余程紳士に見える。

    ラストがまた非常に興味深い。

    銃声と思われる音が10回。
    舞台に舞い戻るのは女子高生一人。

    最後に生き残ったのは殺人者なのか、女子高生なのか?
    銃声=死者の数だとするとどちらかが生き残ったはずだ。
    この子が生まれ変わったらこうなりたいと思った姿なのか、実際の生きている姿なのか。
    たぶん前者なんだろうなぁと思いながら、殺人者は姿を現さないので後者と言えないことも無い気が。

    でもまぁそんなことどうでも良いのかも。
    人生は霧。

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    2014/07/04 23:39

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