期待度♪♪♪♪♪
恐怖胎動!怪異降臨?
外薗先生の『赤異本』は人間のプリミティブな恐怖を喚起する、と、以前から思っておりました。
ことに男性読者は女の経血とはらわたへの本能的な忌避感から怖さを感じるのではないでしょうか。
女である私は、一読、自らの肉体の裡に潜む業の深さに慄いた次第です。
そして、なにより恐ろしいのは、これが小説ならまだしも、実話奇譚集であるところ。
現代においても、人として生まれたからには、血と穢れの呪いからは逃れられないのでしょうか。
その舞台化――山に潜みし獣である人間の千年の業を背負った「をんな」の血を、舞台に召喚してしまわないとも限りません。
怪異降臨に震えながら期待しております。