地を渡る舟 -1945/アチック・ミューゼアムと記述者たち- 公演情報 てがみ座「地を渡る舟 -1945/アチック・ミューゼアムと記述者たち-」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    チームワークのよさと鮮明なイメージを呼びおこす舞台演出が際立つ作品
     ドラマという性格上、民俗学に精通している方々からみれば専門的に物足りないところがあるかもしれませんが、あの時代の民俗学のありようの一端をそのドラマを通して垣間見せてくれたことと役者の方々が生き生きとその個性的な役を演じられていたことからすると、とてもよくできた人間ドラマの作品であったように思います。
     また、限られた舞台装置を活用した、例えば長机とイスをうまく組み合わせて山道をつくりそこを宮本常一が歩いてゆくといった、イメージが鮮明に浮かんでくる舞台演出の冴えや暗転時で皆がてきぱきと動いて次の舞台設定を行うまさにチームワークのよさといったものがこの舞台を支えていたようにも感じました。

    ネタバレBOX

     今回の作品は、強いて言えば、井上さんやマキノさんの描く評伝劇のスタイルに近いものの、、長田さんの場合、つかみどころの場面と喜劇性を帯びた息の抜きどころの場面の調子の落差といったものが比較的小さいため(長田さんの生真面目さとも関わっているようにも思えるのですが)つかみどころがあまり間隔を置かずに目の前に現れる戯曲スタイルになっているような印象を受けました。

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    2013/11/22 23:22

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