眠れるホテルの羊たち 公演情報 株式会社Legs&Loins「眠れるホテルの羊たち」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    洗練された空間
    様々な理由で眠れなくなった人々が集まる癒しのホテル。
    眠れないほど苦しくて、受け容れられなくて、寂しい人々にも
    いろんな出来事が起こって少しずつ変化して行く。
    ベタな展開と解っていながらラストはやっぱり泣いちゃった。

    ネタバレBOX

    開演20分前、少し暗い舞台にはもう出演者がいて話したり笑ったりしている。
    中央奥にはホテルの受付カウンター、その手前に大きなソファ、
    上手と下手には客室がある。
    セットがシックで、スケルトンの客室の黒い枠や、そこにつけられた小さな照明が素敵だ。
    前説にも出て来る白と黒の羊の衣装がかわいい。

    ここは自殺の名所である樹海にほど近いホテル。
    滞在費1カ月50万円には、1日2食と睡眠薬の処方がついている。
    宿泊客は「自殺しないこと」を約束してチェックインする。
    このホテルにある日一人の青年がやって来る。
    彼にはある目的があり、それはオーナー夫妻に関わることだった・・・。

    冒頭ソファに座って羊を数える少年ヒカル役の宮内彗人君はまだ11歳だという。(がんばって舞台にいっぱい出てね)
    彼の母親はこのホテルにヒカルを置き去りにしたまま行方不明だ。
    ヒカルは母親が見つかるのを待っている。

    オーナー(新里哲太郎)は睡眠薬の代わりに切れ目なく酒を飲んでいる。
    妻の深月(深華)はホテルを切り盛りしながらも常に優しく美しい。

    元アイドルやヤクザ、ゲイの男(女?)、ギターをかき鳴らすナルコレプシーの男など
    皆薬に頼って眠りにつくが、気をつけないと自殺を図る者が出る。
    互いの気配を気にしながら、ここでは生きることが少し楽になるように見える。

    青年メリノ役の梶原拓人さんがピュアでとても魅力的。
    オーナー役新里哲太郎さん、飲んだくれる理由に説得力があり切なさ全開。
    妻役の深華さん、美しく雰囲気抜群なのに台詞を噛んだのが惜しい!
    サソリのジョー役の宮下貴浩さん、クールなヤクザがとても素敵だった。

    人を救い、癒す空間の演出が巧みでいいホテルだなあと思わせる。
    彼らが必要としているのは実は睡眠薬ではなくて、この空間、この人間関係だ。
    最後、オーナーが傷ついたヒカルを抱きしめるところで
    ベタな展開にやっぱり泣けたのは“ここにいれば大丈夫”という確信が嬉しかったから。

    ギターがもっと本編の内容に絡んだら効果が集中するような気がした。
    ライブのようにBGMとして演奏するとか、効果音的に入れるとか。
    ただかき鳴らすだけではもったいないと思う。

    役者さん達が、最後眠った場面から、一人二人ずつ起き上がって挨拶、
    舞台を降りて去っていく終わり方にもセンスが感じられた。
    居酒屋ベースボール、ホームページもクールなイメージだったが
    その舞台もまた、洗練されたテイストが随所に感じられる劇団だった。















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    2012/09/07 03:51

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