眠れるホテルの羊たち 公演情報 眠れるホテルの羊たち」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
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  • 満足度★★★★★

    初見
    場内に入ると、すでに役者が舞台で演技(?)をしていた。その瞬間、脳裏を横切ったのがディズニーランドの「カリブの海賊」を初めて体験した記憶。汚れた感じというか、雑多な演出の舞台美術、出演者の衣装などから、なぜだかそう思った。で、始まってすぐは、「アレッ?」という若干の後悔があったのも事実。しかし、だんだんと話にのめりこんで行った。表面的には冷たく突き放すが、実は愛に溢れている。根底に流れる人間愛を描いている。いうならば、大人の絵本的な内容で、久々にウルッときた。いい戯曲で満足度も高い。

  • 満足度★★

    体は鶴でも心は鷹さっ
    でのハルヒちゃんのようにキリキリ羊を数えさせるようなことは無かったなー

    <心に闇を抱えて眠れない人々の集うホテルでの再生の物語>

    なかなか素敵な話に、ユニークな登場人物群で楽しめたのですが。

    開演前からも役者さん煙草吸いすぎ!
    最前列で小学生のお子様も見てるのに、
    (登場人物内にも小学生さんいましたよねー。
    狭い劇場内で、あの本数はちょっとネェ・・・。)
    副流煙に対する配慮が欠如しすぎです!!
    (空調の寒さに膝掛けとか配る配慮あるのに何故?)

    なので星2つマイナスー・・デス

    (自由席 約1時間40分位)

  • 満足度★★★★

    洗練された空間
    様々な理由で眠れなくなった人々が集まる癒しのホテル。
    眠れないほど苦しくて、受け容れられなくて、寂しい人々にも
    いろんな出来事が起こって少しずつ変化して行く。
    ベタな展開と解っていながらラストはやっぱり泣いちゃった。

    ネタバレBOX

    開演20分前、少し暗い舞台にはもう出演者がいて話したり笑ったりしている。
    中央奥にはホテルの受付カウンター、その手前に大きなソファ、
    上手と下手には客室がある。
    セットがシックで、スケルトンの客室の黒い枠や、そこにつけられた小さな照明が素敵だ。
    前説にも出て来る白と黒の羊の衣装がかわいい。

    ここは自殺の名所である樹海にほど近いホテル。
    滞在費1カ月50万円には、1日2食と睡眠薬の処方がついている。
    宿泊客は「自殺しないこと」を約束してチェックインする。
    このホテルにある日一人の青年がやって来る。
    彼にはある目的があり、それはオーナー夫妻に関わることだった・・・。

    冒頭ソファに座って羊を数える少年ヒカル役の宮内彗人君はまだ11歳だという。(がんばって舞台にいっぱい出てね)
    彼の母親はこのホテルにヒカルを置き去りにしたまま行方不明だ。
    ヒカルは母親が見つかるのを待っている。

    オーナー(新里哲太郎)は睡眠薬の代わりに切れ目なく酒を飲んでいる。
    妻の深月(深華)はホテルを切り盛りしながらも常に優しく美しい。

    元アイドルやヤクザ、ゲイの男(女?)、ギターをかき鳴らすナルコレプシーの男など
    皆薬に頼って眠りにつくが、気をつけないと自殺を図る者が出る。
    互いの気配を気にしながら、ここでは生きることが少し楽になるように見える。

    青年メリノ役の梶原拓人さんがピュアでとても魅力的。
    オーナー役新里哲太郎さん、飲んだくれる理由に説得力があり切なさ全開。
    妻役の深華さん、美しく雰囲気抜群なのに台詞を噛んだのが惜しい!
    サソリのジョー役の宮下貴浩さん、クールなヤクザがとても素敵だった。

    人を救い、癒す空間の演出が巧みでいいホテルだなあと思わせる。
    彼らが必要としているのは実は睡眠薬ではなくて、この空間、この人間関係だ。
    最後、オーナーが傷ついたヒカルを抱きしめるところで
    ベタな展開にやっぱり泣けたのは“ここにいれば大丈夫”という確信が嬉しかったから。

    ギターがもっと本編の内容に絡んだら効果が集中するような気がした。
    ライブのようにBGMとして演奏するとか、効果音的に入れるとか。
    ただかき鳴らすだけではもったいないと思う。

    役者さん達が、最後眠った場面から、一人二人ずつ起き上がって挨拶、
    舞台を降りて去っていく終わり方にもセンスが感じられた。
    居酒屋ベースボール、ホームページもクールなイメージだったが
    その舞台もまた、洗練されたテイストが随所に感じられる劇団だった。















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