㐂(よろこび) 公演情報 ろりえ「㐂(よろこび)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    起伏に富んだ日々と人生のボリューム感
    出生の秘密からして破天荒な物語でありながら、
    それがそのなかに生きるキャラクターの
    人生の起伏としてしなやかに積もっていく。

    長めの尺も、生きるボリューム感として
    作品を豊かに膨らませて観る側を満たす。

    作り手流に描きだした女の一生が
    とても瑞々しく感じられました

    ネタバレBOX

    終わってみればまごうことなき
    女性の一代記。
    個々のエピソードはかなりユニークでぶっ飛んでいたりもするのですが、
    でも、それが単純な滑稽さに終わるのではなく
    それぞれの場面を生きていく主人公の
    日々を過ごすひたむきさと良い意味での軽質さを
    しなやかに浮かび上がらせていく。

    シーンが一つずつ重ねられるたびに
    主人公の人生に訪れる大きな節目のさりげない質感も印象的。
    時に必死に、あるいは淡々と
    過ごしていく時間に起伏がうまれ積もって。
    塊として観てしまえば、
    あざといほどに波乱万丈な人生なのですが、
    それぞれの時間を生きる瑞々しさがしっかりと作り込まれているので
    観る側は飽くことなく、
    主人公の時間を追いかけてしまうのです。

    外枠として差し込まれる、
    彼女の終焉の日々の風景が
    主人公の人生をいたずらに霧散させることなく一つに束ね、
    その広がりのありようを観る側にしなやかに渡して。
    奇想天外な物語でありながら、
    ラストシーンを本当に美しいと思った。

    単に場面ごとに物語るものとは異なる
    作り手の描きだす世界があって、
    シーンごとを楽しむのとはことなる
    心の捉えられ方があって。

    主人公の人生を繋いだ二人の役者や、
    そこに重なるキャラクターを演じきった役者たちにも、
    ふくよかさと初日を感じさせない安定がありつつ、
    さらに満ちていく予感も感じて。

    心地よい見応えと
    キャラクターの生きる質感に
    すっかりと浸されてしまいました。

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    2012/06/03 07:32

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