囁く夜と飴玉のいくつか 公演情報 スミカ「囁く夜と飴玉のいくつか」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    物語が場に息づく
    シンプルだけれど、
    とても豊かな演劇の空間だとおもう。

    4つの物語それぞれが
    役者達に誘い出されて
    場に息づくような感じ。

    物語にシリアスな重さは感じないのですが、
    時間がビビッドで
    光に晒されて見えるものだけではなく
    闇の狭間に浮かび上がる感覚があって
    浸潤されました。

    ネタバレBOX

    ひとつのベット、
    下手側に古びた小さな木の椅子、
    窓のそとからの街頭の光....

    役者達から紡がれるものを
    素のままで受け取ることが出来る舞台との距離。

    4つの物語それぞれが、
    ワンシーンでのシチュエーションのスケッチなのですが、
    役者の豊かなお芝居に導かれるように、
    滲み、あるいはあふれ出し、
    時には垣間見えるものがあって。
    そして夜の「百想」の空間には
    そのとりどりに置かれたもののありようをとどめる
    物語の居場所があるというか、、
    観る側が対峙し、
    受け取れる空気があるのです。

    壁際の客席に座っているだけで
    ひとつずつの作品からやってくる印象を
    肌触りとともに
    とても瑞々しく、と受け取ることができました。

    終演後に伺うと
    この場所、
    演劇公演を行うのはこれが最後になるかもしれないとのこと。
    最後のストーリーにに紡がれたものには
    この場所への
    つくり手の想いを感じることができて。

    急な階段を降りながら
    観る側にも、
    この場所への想いが広がったことでした。


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    2012/03/15 16:09

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