Turning Point 【分岐点】
KAKUTA
ザ・スズナリ(東京都)
2012/02/23 (木) ~ 2012/03/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
面白いぞ!
北沢スズナリで劇団・KAKUTAのターニングポイントを観劇。
巷では実力派と言われている作・演出の桑原裕子だけに初見だが観劇を決意。
今作は劇団結成15周年記念らしく、3人の演出家によるリレー形式のオムニバスで展開している。物語自体は二人の女性の長い期間に渡る友情物語で、特別に目新しい物はない。だが始まりの表現方法、役者の実力と小劇場というより商業演劇の様な華やかさと圧倒的な力強さを感じさせてくれる。スズナリが驚くほど狭く見えたほどだ。明らかに最近観ている劇団との格の違いを感じる。この劇団、パルコ劇場辺りで公演するのが向いているのでは?と思わせてくれるぐらいだ。
そして観て良かった、次回作も観よう!と思い劇場を後にした。
ポツドール『夢の城 -Castle of Dreams』
ポツドール
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2012/11/15 (木) ~ 2012/11/25 (日)公演終了
死の町
劇団チャリT企画
ギャラリーLE DECO(東京都)
2011/12/13 (火) ~ 2011/12/18 (日)公演終了
【公演終了】ブスサーカス【感想まとめにリンクあります】
タカハ劇団
ギャラリーLE DECO(東京都)
2012/02/21 (火) ~ 2012/03/04 (日)公演終了
玉田企画『果てまでの旅』
玉田企画
アトリエ春風舎(東京都)
2012/02/24 (金) ~ 2012/02/29 (水)公演終了
満足度★★★★★
お勧め
修学旅行中の中学生が宿泊先で織りなす男女の異性に対する興味の話。
誰誰が好きだ嫌いだの話を延々と織りなしているだけなのだが、これが単なる中学生の話ではなく、まるで日本社会特有の終わりのない無駄な会議のように感じられて面白かった。【ベケットのゴドーを待ちながら】の来るはずのないゴドーを待っているのと同じで、終わりのない会話を永遠としている辺りに不条理感が漂っている。日本社会の縮図を描くのは、不条理劇にするのが一番適しているのではないか?と思わせてくれる舞台だった。
今作は当たらない宝くじが大当たりした気分だった。
THE BEE Japanese Version
NODA・MAP
水天宮ピット・大スタジオ(東京都)
2012/04/25 (水) ~ 2012/05/20 (日)公演終了
左の頬(無事全ステージ終了!ご来場まことにありがとうございました))
INUTOKUSHI
シアター風姿花伝(東京都)
2013/04/10 (水) ~ 2013/04/21 (日)公演終了
死の町
劇団チャリT企画
ギャラリーLE DECO(東京都)
2011/12/13 (火) ~ 2011/12/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
観るべき芝居だ!
これほどまでに時事問題をストレートに追求していく劇団は今の処は全くと言っていいほど見当たらない。若手劇団のポツードール、チェルフィッチュ、五反田団、マームとジプシー・・・などの表現方法とはあまりにも相反しているので若者受けはしない劇団かもしれないが、完璧な戯曲とその戯曲をあえて崩していく演出方は、作・演出の位置にいるから出来るから技と言ってもいいだろう。確かに戯曲も大事だが、その内容を如何に、確実に、見せる方法が一番難しいのだが、簡単にやってしまうこの演出家は凄い。そして観ている観客は満足してしまう。今作は本当に大満足だ!
バンザイ
劇26.25団
駅前劇場(東京都)
2011/12/23 (金) ~ 2011/12/28 (水)公演終了
満足度★★★★★
追加の書き込み
脇役だが、女子高校生役で出演していた岸本鮎佳と荒川佳の脱線コンビが、抜群な面白さをみせてくれた。これこそが小劇場の芝居の面白だ。
これはかなりのヒット!
女がつらいよ
MCR
王子小劇場(東京都)
2011/09/07 (水) ~ 2011/09/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
つらすぎますよ
初見の劇団・MCR。
人殺しの彼氏と付き合っているが年上の彼女・あずきの悩みは余命半年の命。でもそんな悩みどころではないほど世間や周りは自分の思い通りに動いてくれない。さぁ、どうするあずき!
ややドタバタ調で見せながら、ヒロインであり、主役のあずきが生きる事の難しさを、女性としての生き方を力強く演じて舞台を引っ張っていく。あずき演ずる女優さんなくしてはありえない舞台であり、そこに全てを集約している演出には感服する。これこそ演出家と主役の信頼であり、俳優で見せる演劇の醍醐味である。必見!
塩ふる世界。
マームとジプシー
STスポット(神奈川県)
2011/08/17 (水) ~ 2011/08/22 (月)公演終了
満足度★★★★★
横浜の片隅に天才がいるとは・・・・。
今までの演劇人が苦労して作ってきた演劇表現方法をあっさりと覆してしまう演出方は必見。全てが新鮮に見えてきて、尚且つ上演時間をしっかり堪能させてくれる演劇の醍醐味もある。
演劇ファンなら観なければいけない舞台。観るべし!
Kと真夜中のほとりで
マームとジプシー
こまばアゴラ劇場(東京都)
2011/10/14 (金) ~ 2011/10/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
またもや傑作を作った!
ネタばれあり。(ネタばれに書き込めないので)
3年前に突然失踪した妹(K)を探し続ける兄とその妹(K)に関わった人達の視点から描いていく演出・藤田の手法は相変わらずだが、何故、妹(K)が失踪したかではなく、失踪してしまった妹(K)が個人の記憶、社会の記憶の中から何時か消えてしまうのではないか?という不安と悲しみを描いている。繰り返される同じ場面の連続、反復のセリフ、ラップ、舞台をひたすら踊り続ける人達の姿は空しくなるほど悲しく切なく迫ってくる。そして圧巻なのはクライマックスで妹(K)と関わりがあった各々の人達が全てが登場して、大音響の下で、一斉に踊り、セリフを発して、妹の関わりを語っていくのである。そしてクライマックスの後の場面に、これが現実の社会でないか?と演出・藤田は問いかけてくるのである。
今作は2時間だったが、相変わらず俳優の運動量は日本一であろう。
そして野田秀樹の演劇はスポーツだ!の迷言は、今や劇団・マームとジプシーの迷言だな。
『THE BEE』English Version ワールドツアー
東京芸術劇場
水天宮ピット・大スタジオ(東京都)
2012/02/24 (金) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
最高傑作
過去の演劇歴史上に名を残す作品であり、野田秀樹の最高傑作であり、僕自身の約30年間の観劇ベストワンに近い作品である。今回は何年か振りの再演である。
内容は、脱獄犯に妻と子供を人質にされてしまったサラリーマンが、同じ様に脱獄犯の妻と子供を人質に取り、お互いの人質の釈放を求めて、終わりのない暴力連鎖が始まってしまうのである。
まさしくこれこそが舞台の極めつけとも言うべきの最高傑作の演劇である。テーマもさることながら、舞台での表現方法、俳優の演技、音楽の使い方など誰にも真似出来そうで出来ない野田秀樹の究極の表現方法である。戯曲、俳優、演出の全てが完璧だと、観客はもう圧倒されるしかないのである。そしてただ圧倒されるではなく、観劇後にかなり深い余韻を残し、野田秀樹のメッセージを感じるのである。これこそが本当に体感出来る演劇です。
日本バージョン(過去に観劇)もありますが、是非、イングリッシュバージョンをお勧めします。
まほろば
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2012/04/02 (月) ~ 2012/04/15 (日)公演終了
三鷹の化け物
ろりえ
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2011/09/30 (金) ~ 2011/10/10 (月)公演終了
満足度★★★★★
凄いぞ、こいつらは!
日、三鷹芸術文化センターにて今年期待の劇団3本の3本目を観劇。その劇団の名はロリエ。以前に観た2本が面白かっただけに、今作への期待が高まっていた。
上演時間約3時間、一体何を見せてくれるのか?
芸人を辞めた健二郎が偶然、皇室の恋子と出会う。そして恋に落ちてしまう。こりゃロミオとジュリエットかな?と始まりから一気にテンションの高い芝居で観客を魅了する。
が、それはそこまでで、それから1時間40分近くダラダラ、タラタラ発展しない恋の話しで、一旦休憩が入る。何故、今年の期待の劇団なのか?この劇団は終わったなと思いつつ、後半を観る。そしてそれからが全てが変わるのである。健二郎と恋子が恋愛から結婚に発展してしまい、それを知った健二郎の母親が怒りだすのである。その母親は実は怪物(ゴジラ)で街を破壊しながら、息子に会いに来るのである。そして制御の利かなくなった母親(ゴジラ)と息子の対決がこのロリエの見せ場だったのである。当然、無名の劇団でゴジラなんか出てこないだろうと思っていて、どうせ音や映像処理かと思いきや、高さ10メートル以上、横幅8メートル以上の等身大のゴジラの上半身が登場してきたのある。それもそのゴジラの出来がかなり精巧に出来ていて、首が回り、火を吐いたりするのである。もうブラボー!ブラボー!としか言いようがない素晴らしさなのである。これこそ生の体感、こんな生の体感は過去には誰もやったことないぜ!というぐらいに凄いのある。全てをここに持ってきた作・演出の奥山雄太には演劇人にはない末恐ろしを感じてしまったのである。
バナ学バトル★☆熱血スポ魂秋の大運動会!!!!!
バナナ学園純情乙女組
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2011/10/26 (水) ~ 2011/11/01 (火)公演終了
満足度★★★★★
あんたらは凄いぜ!
今作が池袋演劇祭だからかもしれないが、前二作から更に激しさが増していた。もう毎度の事ながら圧倒されっぱなし!もうこれこは見ない事には始まらないだろうな!今回で初めて気がついたが、演出家・二階堂瞳子を行っている事は究極のアングラだ!そしてバナナを見てもっとも喜ぶのは故・寺山修司だろうな。
あゆみ TOUR
ままごと
森下スタジオ(東京都)
2011/12/01 (木) ~ 2011/12/04 (日)公演終了
探索
城山羊の会
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2011/12/01 (木) ~ 2011/12/11 (日)公演終了
おしまいのとき
ポツドール
ザ・スズナリ(東京都)
2011/09/08 (木) ~ 2011/09/25 (日)公演終了
満足度★★★★★
大傑作
スズナリにて、劇団・ポツドールのおしまいのときを観劇。ついに作・演出の三浦大輔が最高傑作を作ったのだ。今回でポツドールは5本目で、久しぶりの新作で期待値が高すぎてやや不安だったが、見事にそんな不安を払拭してしまった。今回はあまりの衝撃でネタばれはしないが、三浦大輔の得意の低温の人間像、全く感情が感じられない人物、まるで観客が他人の生活をのぞき見しているドキュメンタリーのような見せ方、クライマックスは暗くてあまり見えない舞台の見せ方、そして舞台セットが二面の同時進行とその辺りの表現方法は相変わらず絶好調。そして驚くような衝撃のラストシーンには唖然とした。だがそのラストシーンはポツドールを何度も観ている観客には衝撃度が高いが、初見の観客にはそれほどでもないのが残念だ。だが今作で三浦大輔は自分のテーマを全て捨てたのである。だから次回作は間違いなく大きく変わるだろう。だから今作を見逃すともう永遠に今まで築いてきたポツドールの世界は見れないだろう。
スキラギノエリの小さな事件
城山羊の会
小劇場 楽園(東京都)
2012/06/06 (水) ~ 2012/06/17 (日)公演終了