ひらまさの観てきた!クチコミ一覧

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羽生蓮太郎

羽生蓮太郎

劇団Patch

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2017/04/20 (木) ~ 2017/04/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

「れみぜやん」もそうだが、単に原作の設定を昭和の大阪に置き換えてる訳ではなく、今の自分の境遇にそっくりな物語があるがオレはそうはならないぞと足掻くオリジナル作品なので原作知らなくても充分楽しめる。
今回一番良かったのはオフィーリアを重ねた歩野親春役の田中亨さん。原作は女性だが今回は弟になっていて、その設定が「そうきますか!」と実に巧み。兄弟であることが上手く描かれていて、最後の場面では他の末満作品のある場面が思い浮かぶような台詞にグッときた。
ハムレットでの有名な台詞「To be, or not to be」の解釈が面白かった。関西弁だとそうなるかもなってちょっと納得。よく「尼寺へ行け!」と訳される台詞は、オフィーリアを男性に変えたことで「飛田新地へ行け」となったのかな?
序盤の羽生蓮太郎(ハムレット)役の松井勇歩さんと布袋昌吾(ホレイショー)役の藤戸佑飛さんとのやりとりのテンポがとても小気味よく、かなり稽古したんかなって思った。藤戸さん、いい役だったな。
デカいオカン羽生頑子(ガートルード)役の岩崎さんもいることだし、オフィーリアを女装してもよかったのではと思ったけど、あえて男性にしたことで恋愛要素が取り払われて、よりシンプルなお話になったんだろう。愛憎まみえると暗くてややこしくなるし。
日替り出演の蛍原康(フォーティンブラス)役の竹下健人さん、あの演技プランは台本なのか、独自のキャラ設定か気になるw 手下の二人がいい味出してた。パンフにも載ってたが、日替りではあるがゲスト扱いではなく劇団員としてキッチリと出演されていた。他の方のも観てみたかった。
作演推しで観続けてた劇団Patchなので、末満さんが退かれた後は、公演内容によって観に行くか決める。それってイケメン劇団なんて偏見が無くなって、自分の中では他の劇団と同じってこと。皆さんの内外の活動を観てきてそう思った。今後の活動に期待。

猩獣-shoju-

猩獣-shoju-

壱劇屋

HEP HALL(大阪府)

2019/03/21 (木) ~ 2019/03/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

台詞ナシのワードレス殺陣芝居の再演。なにもかもが完璧にバージョンアップされて、初めてワードレスを観た初演で感じた熱さが再燃した。65分はあっという間だけど、3時間の舞台を観た後のような充実感。ラストシートで突然こみ上げて涙してしまった。
今回初めての主演だった岡村圭輔さん、舞台上でとても大きく観えて存在感があり、猩獣の面を着けていても怒り悲しみがヒシヒシと伝わってきた。千秋楽のカーテンコールでの男泣きにもらい泣きした。
岡村さんの出演シーン、そのほとんどが殺陣というかなりイカレた(ベタ褒め)役で、ボロボロになりながらも戦う姿が胸を打つ。赤星さんとの戦いで、幼馴染ーずの危機に駆けつけ後ろ向きで登場、振り返って音楽ジャーン!そらもう格好良すぎる!

陥没

陥没

Bunkamura/キューブ

森ノ宮ピロティホール(大阪府)

2017/03/03 (金) ~ 2017/03/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

東京オリンピックに向けて開業目前のホテルが舞台。内装のレトロな雰囲気がいい。KERAさんの舞台はプロジェクションマッピングや舞台美術が作り込まれていて、お芝居の世界にすんなり入っていける。テレビの中のミイラは近くでじっくり見たかった。
いつもは大倉さんが演じそうなキャラを瀬戸康史さんが演じていて、それがキヨハルの愛され感にとてもしっくりハマっていた。山内圭哉さんとのコンビも笑った。凛々しい青年役のイメージが強かったが今回で大きく変わった。カテコでもまだ役のままだったのも印象的。いろんな役を観てみたい。
生瀬さん演じるただただゲスいだけの男がいい。ゲスっぷり最高。緒川たまきさんの掴みどころのない女性役が好きで、今回も地面から5センチくらい浮いてそうなとりとめのない会話がいい。レトロな制服がとても似合って昭和感が溢れ出している。

おぼろ

おぼろ

ゲキバカ

近鉄アート館(大阪府)

2017/03/29 (水) ~ 2017/04/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

踊れるキャストが多いので今人さんがセンターのオープニングダンスがとにかくカッコいい。STAR☆JACKS版しか拝見したことがなかったが、キャストが変わると雰囲気がガラリと変わって面白い。
STAR☆JACKS版でも大いにはっちゃけてたMi~☆とK~☆が、今回のキャストでも可愛らしいルックスで大暴れ。アニメ声で暴言吐きちらす様に笑った。特にSun!!ちゃんのあのアニメの完コピシーンがオモロ過ぎ。
あるシーンで、今人さんに大股開きされて喜んでたK~☆(沢辺りおんさん)。その矛先が向いた途端にMi~☆からSun!!ちゃんの顔に戻って「需要ないでしょ!」と拒んでて笑った。何気ない場面でのやりとりでも完全に子供になってたのが凄かった。あんな子供いそうやもん。

水の泡

水の泡

〈三好大貴プロデュースBuilding〉

black chamber(大阪府)

2017/07/07 (金) ~ 2017/07/10 (月)公演終了

満足度★★★★★

観劇中ずっとざわざわした気持ちで観ていたのは、恐らく共感できる登場人物がほとんどいなかったからか。エンタメでもなく、大きな事件が起こる訳でもない会話劇で誰にでもお勧めしやすいものではないが不思議とクセになる魅力があった。
細かいところまで作り込まれた舞台美術がとても自分好みで以前観た赤堀雅秋氏の舞台が思い浮かんだ。あの公演もこういうたゆたうような雰囲気ながら心に深く残る良い舞台で、今回もそれに似た印象を持った。暗い雰囲気の中に起こる笑い、ヒリヒリするほどの緊張感、様々な感情で揺さぶられる。
三好大貴さんの役はとことんクズで、生島璃空さんはゆとりの象徴のような役で人をイラつかせるし、クセの強い登場人物の中で佐々木ヤス子さん演じる山本さんが唯一共感できた。人物相関図では誰とも相関してなかった山本さんだが、観客の気持ちと一番通じていたのは彼女だったのかもしれない。
black chamberの周りの寂れた雰囲気が、お芝居の舞台になる町を感じさせ、とても良い場所で公演されたなと思う。
全然共感できない登場人物たちの中で唯一の常識人ともいえる少々オタク気質の入った山本さん。殺伐とした場面での彼女の立ち振る舞いや言動がどんどん可愛くみえてくる。花火の場面、一体過去に何があった!?山本さんのスピンオフ作品を作って欲しいくらい素敵なキャラクターでした。
劇場で実際に目の前でみる花火の光、火薬の臭い、車の質量感、雨の飛沫や湿度。ひとつひとつはほんのわずかな存在かもしれないけど、実物の持つ説得力には映像とは大きな差があり、演劇ならではの演出でとても素晴らしいこだわりだと思いました。

晴れ間・触れただけ

晴れ間・触れただけ

りゃんめんにゅーろん

Cafe Slow Osaka(大阪府)

2017/09/29 (金) ~ 2017/10/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

短編1本と、3つのリンクする短編で構成される1本。いずれも2~3名での会話劇でBGMには生ギター。初めて拝見した劇団だけど、とても自分好みな雰囲気のお芝居で次回作も絶対観たくなった。
ずっと眺めてていたくなるようなお芝居で、緩すぎず、甘すぎず、熱すぎず、キツすぎず、ちょうど良い人肌のような感じ。

「晴れ間」
会社の経営危機で地方事務所にリストラ通達にきた本社社員と事務所所長の会話劇。
本社のデキる社員役での山本裕也さんが香川照之さんに観えてくるくらいキレ者だった。降りかかる奇妙な災難にビビりながらも迅速かつドライに対応されてたのが面白い。

「触れただけ」
さっきのデキる男役だった山本裕也さんが、今度はダメ兄貴で出てて、役の切替えのすごさに驚く。3つの短編がどれも男性が女性に翻弄される様が描かれており、バカだなぁと思う反面、わかるわーと男性側の肩を持ちたくなることが多々あった。
東千紗都さん演じる援助交際する女子高生と、本気で付き合いたいと迫る40代男性役のとだ直史さん。意外とあっさり受け入れながらも、試すような言葉を次々と投げかける。この子のホントの気持ちは一体どこにあるのかと、あの男性と同じ様に翻弄された気持ちで観てた。
突然ドキっとするような言葉を投げておきながら、途端に覆す。こっちの気持ちは置いてけぼりになってるのに、また意味深な言葉で翻弄し、突き放す。引いてみるとこいつめんどくせぇなって判るんだろうけど、渦中にいると飲み込まれちゃってもうココロがグラグラする。
一瀬尚代さんと神藤恭平さんの昔付き合っていた同士って設定が微妙な関係でドキドキ。完全に気のある素振りなのに突然否定するし。一瀬さんの掴みどころがなくどこか浮遊してる感と、そんな女性に心揺さぶられる神藤さんの揺さぶられそう感との組み合わせがとてもいい。

荒人神 -Arabitokami-【2018年6-7月wordless殺陣芝居シリーズで東名阪ツアー決定!】

荒人神 -Arabitokami-【2018年6-7月wordless殺陣芝居シリーズで東名阪ツアー決定!】

壱劇屋

HEP HALL(大阪府)

2017/12/22 (金) ~ 2017/12/25 (月)公演終了

満足度★★★★★

8月から五ヶ月連続でのノンバーバル殺陣芝居。どれも雰囲気が違うもので、12月の「荒人神」はまさにその集大成と言える作品でした。前4作品を観てきたからこそ心に響くシーンも多く、人間の闇と光を描いて大いに揺さぶられました。
殺陣がふんだんに盛り込まれ、その段取りを想像しただけでも気が遠くなりそうなくらい。短い稽古期間にも関わらず、あれほど満足度の高い作品にまで仕上げるのは素晴らしいことだと思います。

舞台版『千年女優』(大阪凱旋公演は5/11)

舞台版『千年女優』(大阪凱旋公演は5/11)

TAKE IT EASY!

HEP HALL(大阪府)

2011/01/20 (木) ~ 2011/01/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

想像以上!
全員が千代子を演じており、
疾走シーンで中心になる女優さんが入れ替わることで
千代子の女性として、また女優としてのいろんな感情が表現されて、
場面をより盛り上げていたと思います。
あんな手法があったのかと目からウロコでした。
役者が少ないなりのうまい工夫で、逆に全配役に役者を立てた芝居では
表現できない疾走感だったのではないかなぁ。
観客の想像力に大きくゆだねる芝居ではあったが
それが全く苦でなく、シンプルなセットや音楽や照明との相乗効果でより物語にのめり易くなってたと思いました。
観客は同じ芝居を観てはいたけど、一人一人のなかでは別の物語として
それぞれ記憶に残っていくのではないかと感じるようなお芝居でした。

5月にはドラマシティで凱旋公演があるらしいので、
ぜひまた観にいきたいと思いました。

新しい生活の提案

新しい生活の提案

壱劇屋

HEP HALL(大阪府)

2017/05/26 (金) ~ 2017/05/31 (水)公演終了

満足度★★★★★

今の生活を変えてみたいと望む男の奇妙な物語。生活を変えるために、一度文明を破壊し爆発的進化を促進してアナザーワールドを産みだす行政の力、恐ろしや。藤子不二雄A先生的なダークな展開と劇伴がとてもマッチしていた。
皆さん一人で何役もされているが、なかでも小林嵩平さんの役の振り幅ときたら凄かった。素直なセクハラ男が一番好き。膝をすり減らしながらの移動はぬらぬら動いててとても気持ち悪かった(賛美)。
全編関西弁(一部鳥取弁)で演じる特別回では、受ける印象がより身近になって面白い。

売り言葉

売り言葉

エレベーター企画/EVKK

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2017/08/25 (金) ~ 2017/08/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

澤井里依さんの一人芝居。凄かった。
高村光太郎の妻・智恵子が売れる言葉で書かれた詩の自分と現実の自分との乖離に苦しめられ狂ってゆく様を描く。口当たりのいい言葉ばかりならべ、結果一方的に価値観を押し付けてる高村光太郎が嫌いになったわ。

ペーパーカンパニーゴーストカンパニー

ペーパーカンパニーゴーストカンパニー

OIL AGE OSAKA

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2017/06/21 (水) ~ 2017/06/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

序盤の台詞の量と速さに驚き、ベタな笑いも入れたコメディ要素強めだったが、ラストに泣けて、二時間強があっと言う間。期待を遥かに越えた公演で観られてよかった!
東京の役者さんは初めて拝見した方も多かったが、さすが脂の乗った役者さんばかりでそんなこと関係なくお芝居に入り込めた。
終盤の福地教光さんと兵頭祐香さんのシーンにはじわじわと涙腺が追い込まれながらなんとか堪えたつもりが最後一気に決壊させられた。兵頭祐香さんのエプロン姿が可愛すぎてズルい。谷野まりえさんは最近大阪弁キツめの役をよく拝見してる気がするw

SQUARE AREA【ご来場ありがとうございました!】

SQUARE AREA【ご来場ありがとうございました!】

壱劇屋

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2016/02/10 (水) ~ 2016/02/16 (火)公演終了

満足度★★★★★

多面な四面舞台
とにかく舞台を四方から囲む客席と演者との距離が近い!
激しく動き回るパフォーマンスで巻き起こる風が感じられるほどの距離。
縦横無尽に動き回るので、もう目が2つじゃ足りない!
舞台から下に飛び降りる役者さんが、まるで客席に降ってくるような錯覚を起こす。そんな迫力満点の場面がある一方で、緻密に計算され息の合ったパフォーマンスもある。
冒頭からズンズンと腹に響く音響もまた気分を揚げてくれる。

さらに客席が四方向にあるので、座る席によって演者さんの観え方がまるで違うし、ライティングの具合も変わるため、芝居の印象も変わる。観るたびに次々と新しい発見がある多面的で楽しい舞台でした。

物語は映画「cube」のような謎だらけの始まり方だが、次第にそれぞれの関係性が見えてきて、パズルを解くように怒涛の展開をみせるクライマックス。
これは病みつきになるわ!

残念ながら今回は3面しか観れなかったけど、もしまた再演するようなことがあれば、4面制覇して、さらに上から観る「5面目」があっても面白いかもしれないな。

賊義賊 -Zokugizoku-

賊義賊 -Zokugizoku-

壱劇屋

HEP HALL(大阪府)

2017/09/22 (金) ~ 2017/09/25 (月)公演終了

満足度★★★★★

序盤コミカルな雰囲気から、KATSUさんが出てくると途端に不穏な空気が出まくってた。KATSUさん演じる敵役の得体の知れなさが凄い。アレはどう見てもイカれたヤバいヤツだった。
主演の中村るみさんの動きがとてもしなやかで、特にハイキックは美しかった。小柄ながらバスケやバレーボールの選手みたいな俊敏でバネのあるアスリートっぽい雰囲気があった。
新谷佳士さん、あまり拝見したことのないコミカルな役だが銭形のとっつぁんだった、首から上は次元大介だけど。最近の藤島望さんが醸し出す女将さん感はなんなんだろうか。岡村圭輔さんの慟哭にグッときた。
KATSUさん演じる頭領と、藤島さん演じる商人の妻はどういう関係なんやろう。頭領とその女っていうより、並んだ感じが姉と弟みたい。あれだけ残虐な男でも決して頭があがらない姉っていう感じ。とっても憎らしくて悪いオーラ出てました!

家族百景

家族百景

七味の一味

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2017/08/04 (金) ~ 2017/08/07 (月)公演終了

満足度★★★★★

七味まゆ味 新作一人芝居「かかづらふ」
七味さんが登場したときから胸がざわざわし始めて、暗転の度にそのざわざわが大きくなり、終わったときに大きく息を吐いてしまった。とても辛く苦しい気持ちになる家族の話。凄い舞台を観た。

七味の一味 第一回公演「家族百景」
親子三代のとても幸せな気持ちになる物語。悲しいこと、嬉しいことを舞台上の家族と一緒になって泣くことのできたよい舞台だった。
諏訪いつみさんのセーラー服姿や、東千紗都さんの花嫁衣裳を纏った美しい姿が観れたのがよかった。アレで凄む姿もまた面白い。シンプルな舞台セットだけど、今回初めてという七味まゆ味さんの演出はとても自分好みで、もっと他の作品も観てみたい。

同じテーマでも「かかづらふ」と「家族百景」では受ける感情が全く逆で、その落差がものすごいから、日を分けて観てよかった。一人芝居は密度が濃くってかなり尾をひいてどんよりしてしまった。「家族百景」を後に観てよかった。

大豆の丸みに心打たれて生きろ

大豆の丸みに心打たれて生きろ

テノヒラサイズ

HEP HALL(大阪府)

2017/03/31 (金) ~ 2017/04/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

今回もパイプ椅子とフレームだけのシンプルなセットでいろんなものが創り出され楽しかった。特に松木さんの大掛かりなアレはすごい!意外と人間関係が複雑で見応えあるドラマ。まさか最後に泣けるとは思わなかったわ!
中山功太さんのネタがタイトルになっていて、それで泣けてしまうんだからテノヒラサイズ恐るべし。このタイトルであのチラシやで!それなのに!これまでもがっつりコメディかと思わせといて、実は心にずっしりくる物語だったことがあったもんな、うっかりしてたわ!

心踏音 -Shintouon-

心踏音 -Shintouon-

壱劇屋

HEP HALL(大阪府)

2017/10/27 (金) ~ 2017/10/30 (月)公演終了

満足度★★★★★

話の構造が複雑で謎めいたところもあり、途中で「?」となったところの謎が明かされた時の「!」とその切なさの振り幅が物凄い。台詞無しでこういう複雑な見せ方をするのは、かなり挑戦的なのではと感じた。
セットの組み方がちょっと変わっているので、役者さんが舞台手前ギリギリを駆け抜けたり、奥から飛び出してきたりとかなり客席に近いところで演じることが多くとても迫力があった。
雨音がまるで雨降りのテント小屋の中で芝居を観てるかのように立体的に聞こえた。雨降りで盲目の殺陣ときたら北野たけし氏の映画「座頭市」を思い出す。あの映画にもタップダンスの場面があったが、今作ではあれほどエンタメ感を出さず、二人が心を通わせるいいシーンだった。
久しぶりに坂口修一さんの殺陣を拝見できたが、若手に全く引けを取らないスピード感と迫力ある殺陣だった。後ろ回し蹴りがめちゃめちゃ格好よかった!吉田青弘さんの盲目の殺陣は独特な動きでかなり大変だったろうな。

粛々と運針

粛々と運針

iaku

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2017/06/09 (金) ~ 2017/06/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

どの人物に共感するかでかなり感想が変わってきそうな舞台。今回暗く打ちのめされるような内容ではないはずなんだけど、カテコ後に突然グッと込み上げてちょっとの間動けなかった。とてもよかったんだが、繰り返し観るのは躊躇う。
自分にはかなり重い作品だったがそんなテーマを扱うことの衝撃がさすがiakuにハズレなしだなって

戰御史 -Ikusaonsi-

戰御史 -Ikusaonsi-

壱劇屋

HEP HALL(大阪府)

2017/11/24 (金) ~ 2017/11/27 (月)公演終了

満足度★★★★★

これまでのノンバーバル殺陣芝居の中で断トツで戦ってた!その中でも赤星さんの運動量ときたら物凄い。物語が前作「心踏音」以上にややこしいので物販で買った台本を読むのが楽しかった。
笑顔で斬りまくるバーサーカーモードの赤星さんの通りすがりに 屠っときました的な容赦なさ。そうそう、これが観たかった!
サリngさんの衣装がめちゃくちゃ似合ってて、戦う姿がエボシ様だった。
巨体の満腹さんがあんなに動けるとは!パワー系の極み!
OPの軍勢の場面から完全に大熊ワールドで、不気味なマイムからの不穏さときたらもう!
赤星さんと満腹さんの対決。赤星さんのあのスピードで体格差をものともせずに攻撃を避けながら至近距離まで近よって、下から顔と顔を寄せてくる相手をナメ切った挑発ポーズ。満腹さんがまるで牛若丸に翻弄される弁慶のようだった。

ネタバレBOX

逃げても逃げても現れる赤星さんがフレディ・クルーガーのよう。クライマックスは次から次へと得物が具現化され、殺陣が目の前でとんでもない速さで繰り広げられて手に汗握らずにいられなかった。
憫笑姫 -Binshouki-

憫笑姫 -Binshouki-

壱劇屋

HEP HALL(大阪府)

2017/08/25 (金) ~ 2017/08/28 (月)公演終了

満足度★★★★★

台詞ナシ75分の殺陣芝居。
王様の気まぐれ?で戦場に出される女性たちが、最初は足手まといだったが、鍛えられて徐々に戦力になっていき、主演の西分さんがフルメタルアルケミスト的な衣装で登場する場面に鳥肌。彼女たちの勇ましい姿をみて涙腺決壊寸前。
全編を通してがっつり殺陣してて目が足りない。
末満さんの悪役は容赦がなくてすごくいい。末満健一さんの両手を広げた構えが、まさに王の剣術って感じで、あんなんで迫って来られたらそりゃ恐れおののく。
クライマックスに女隊三名が姉妹を助けにきたとき、包帯姿の西分さんに触れる川端優紀さんの手つきがとても優しくて泣きそうになる。
久代梨奈さんの殺陣が、最初へっぴり腰だったのがどんどん成長して、最後にはターンしての剣さばきがとても美しくなるほど。あの戦士はもっと強くなるぞ

ネタバレBOX

末満健一さん演じる王様が、最初は良き王かと思ったら次第に黒い面が現れ、クライマックスでの殺陣ではハガレンでいうキングブラッドレイ的なめちゃめちゃ威圧的絶望的な強さをみせる。その王様はヘルニア持ちだから腰を狙え!とこころの中で応援してました
夕

Theater Project Koa

HEP HALL(大阪府)

2017/02/11 (土) ~ 2017/02/11 (土)公演終了

満足度★★★★

全体的にラブコメテイストの話だったが、宅間孝行さんの脚本だしわかってはいてもラストには泣かされた。基本笑い顔なみどりこさんの号泣にはグッときて胸を打たれる。
布団屋さん協賛でカテコにマットのプロモーションタイムがあったけど、そこでその製品のある時ない時みたいなみどりこ劇場が勃発。ついさっきあんな号泣のお芝居されてた方ですよねww

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