Fburerayの観てきた!クチコミ一覧

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めぐるめく

めぐるめく

KAKUTA

シアタートラム(東京都)

2010/05/21 (金) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

満足度★★★★

心地よい芝居でした
笑いあり、ほろっとさせる場面もあり、観終わってから温かい気持ちになる家族の再生のおとぎ話でした。

ネタバレBOX

それぞれの登場人物に、陰・負の部分があり、
芝居の前半はそれがぶつかる場面が多かったのですが、
長女が昏睡から覚め、再び倒れる中で
登場人物の関係がゆっくりと氷解していくさまに
温かいものを感じました。

旅行の1コマをフラッシュバックする
ラストシーンも良かったです。
長女が再び目を覚ますか否かは観客に委ねつつ、
希望が持てる終わり方でした。

登場人物の一人一人に見せ場があります。
個人的には、家族とも他人ともいい難い行生の
深く関わりきれない不器用さが
いい雰囲気を持っていたと思います。


止まらずの国

止まらずの国

ガレキの太鼓

サンモールスタジオ(東京都)

2010/03/25 (木) ~ 2010/03/30 (火)公演終了

満足度★★★★

良作品です
外国の安宿に泊まる若者たちを描いた良作でした。

舞台のコンパクトさが、この芝居の世界にぴったりマッチしていたように思えます。


ネタバレBOX

前半のお気楽でのんびりした雰囲気が後半一変、
緊迫感漂う展開になり、どんどん引き込まれました。

追い込まれていく旅人の心境の変化を
役者陣がうまく演じていたように思います。

ラストの展開は、個人的にはちょっと残念。
苦い感じを残したまま朝を迎えて終わる方が、
余韻があって良かったような気がします。
スイングバイ

スイングバイ

ままごと

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/03/15 (月) ~ 2010/03/28 (日)公演終了

満足度★★★★

入場時から楽しい
遊びごころが随所にあって楽しい。

まさしく、ままごと、ごっこ遊び、です。

難しく考えず、見たままに楽しい雰囲気を
味わうのが良い気がします。





ネタバレBOX

チケットがタイムカードになっていて入場時から楽しめます。
人類の歴史を会社組織とビルに見立てる発想が面白いです。
エレベータや夕日を模したライティングも雰囲気があってよかったです。

開演前に植木等の歌が流れていましたが、
こういう窮屈な時代だからこそ、
肩肘張らず、もっとリラックスして会社生活(=人生)を送ろうという
メッセージかなと感じました。
だから、敢えて会社生活の暗い部分はあまり見せなかったのかなと。

社内報の編集や倉庫の整理、掃除のおばちゃんといった、
地味な仕事にスポットを当てているのも
華やかな部署や世界だけで会社(=社会?)が成り立っているのではない、
というメッセージと受け取りました。
後半の「xxxの仕事をしています」のセリフをリレーしていく場面にも
通じているのではないかと思いました。

終盤、バインダーをリレーしていく場面で
役者がごちゃついていましたが、
楽しそうな感じは良く伝わりました。
乱れているという見方もあるでしょうが、
これはこれでありかなと思います。

そして彼女はいなくなった

そして彼女はいなくなった

劇団競泳水着

サンモールスタジオ(東京都)

2010/02/11 (木) ~ 2010/02/21 (日)公演終了

満足度★★★★

期待以上でした
今回初見の劇団です。

3幕あたりから話にどんどん引き込まれていきました。
終盤に向けて、
場の設定、時の動き、役者の出入りの疾走感が増していき
ラストは、「そうきたか~」って感じで、ものすごく楽しめました。

普段の劇団のカラーとは違うそうですが、もう1作観てみたいです。

ネタバレBOX

主人公の女優が失踪した理由を
当初は所属事務所とのいざこざ?駆け落ち?と、
城谷か堤が怪しいのかなと思わせておいて、
観客をミスリードさせるのが自然で上手かったです。

それが1幕では全く想像していなかった結末の驚きにつながっています。

同じ場面の繰り返しが多いですが、
少しずつ背景が見えてくると、「こういうことだったのか」という
気づきがあり、飽きることがありませんでした。


俳優陣も好演でした。

幸恵役の川村さんが穏やかさから一変後半でどんどん感情があらわになるシーンが多くなって怖くなっていくさま、
意外とキーパーソンだった、さつき役の堀川さんの感情を抑え内に籠もる感じ、
自分の秘密さえあっけらかんと明かし登場人物で1人だけ陽のイメージがあったあみ役の松崎さん、が印象に残りました。
ゴージャスな雰囲気/めんどくさい人(千秋楽満員御礼で終了しました・感謝!御感想お待ちしています)

ゴージャスな雰囲気/めんどくさい人(千秋楽満員御礼で終了しました・感謝!御感想お待ちしています)

MU

OFF OFFシアター(東京都)

2010/02/03 (水) ~ 2010/02/14 (日)公演終了

満足度★★★★

Aバージョンを拝見しました
初日のAバージョンを拝見しました。
どう違うのか他のバージョンも観てみたい感じです。

■ゴージャスな雰囲気
 小道具に携帯が出てくるとか変更点はあるのでしょうが、10年以上前の戯曲とは思えないほど、現代にも通用する話になっていました。
 
■めんどくさい人
 主人公の女だけではなく、登場人物それぞれが「めんどくさい人」たちです。

ネタバレBOX

■ゴージャスな雰囲気
 自分以外を全てバカにし厭世的になっている主人公は現代にも十分存在しそうな人物でした。そんな主人公のある秘密を知ったナルシスト達が、あたふたするところが笑えます。他人に無関心でありそうなナルシスト達が、けっこう人間味のある連中だったりします。ナルシスト4人のうち、個人的には鳳さんがツボでした。
 チャイコフスキーの曲が使われるところも、却って目新しく感じました。
 セリフの間が空きすぎかな、と思われたところもありましたが、今後微修正されてくることを期待。


■めんどくさい人
 初めははすっぱな感じの主人公の花恵が、ラストではめんどくさいながらもかわいい面を見せてくれます。決して、ハッピーな終わり方ではないのですが、それでも何となくホッとした終わり方です。途中の人を切り刻むような物言いから、ラストの自分の弱さをにじませた独白に変わっていったからかもしれません。青い鳥はすぐそばにいた、ということなのかなと受け取りました。
埋没おんな

埋没おんな

ぬいぐるみハンター

下北沢GAoh!(東京都)

2010/01/23 (土) ~ 2010/01/24 (日)公演終了

満足度★★★

可愛く装いガブッっと噛み付いてました
16時の回を拝見しました。

はじめの3姉妹ほのぼの感がラストでは一転、おっかない話になってました。
まさに、「可愛く装い、ガブッっと噛み付く」でした。

極々小さな会場の一角を仕切って、その中でぎゅうぎゅうになって役者陣奮闘、終演後の観客見送りなど手づくり感いっぱいでした。

役者が座ったり寝転んでいるシーンが多かったですが、客席後方からだと見づらかったのがちょっと残念。

黒いインクの輝き

黒いインクの輝き

ブルドッキングヘッドロック

サンモールスタジオ(東京都)

2010/01/07 (木) ~ 2010/01/18 (月)公演終了

満足度★★★★

女優陣よかったです
登場人物が多いかな、って感じはありましたが、各役に見せ場があり、退屈さは感じませんでした。強がっているが実は弱い妹役の梅舟さん好演でした。
小さな舞台ですが、数人出てきても窮屈さを感じさせない点もよかったです。

真木塚が家に帰ってくるかどうか、はっきりとは示さないものの、帰ってくるように思える希望を持たせた終盤も好みの展開でした。

スクリーンの使い方とか、時間軸が行ったり来たりするところがナイロン的。安定感あります。



EKKKYO-!(公演終了!次回3月[家族の証明∴]は1/30より発売)

EKKKYO-!(公演終了!次回3月[家族の証明∴]は1/30より発売)

冨士山アネット

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2010/01/14 (木) ~ 2010/01/17 (日)公演終了

満足度★★★

万人向けではないですが
主宰の長谷川さんがチラシに書かれているとおり、”掘り出し物がないか探す”ということで、ジャンル不問で観に行くには面白いかもしれません。

ままごとの次作を観てみたいと思いました。

ネタバレBOX

ままごと
 今日出演の団体の中で唯一、演劇らしさを感じさせる団体でした。
 スピード感を保ったまま、役が次々に入れ替わるのを
 破綻することなく演じていた役者の力量に感服です。☆4つ。
 
CASTAYA Project
 人を喰った演出で、まさに”越境”でした。苦笑
 人間は登場しないけど演劇なのだそうです。観客が演者?
 よく分からないけど何だか面白い、です。

富士山アネット
 アジア舞台芸術で観た演目と同じだったため新鮮さはなかったですが、
 まるで殺陣のようで、滑らかさを失わず、静から動への激しい動きをこなす
 身体能力のすごさを再確認しました。

モモンガ・コンプレックス
 ショートコントとダンスの融合という感じで、 今日の6団体の中で
 一番笑えました。 

岡崎芸術座
 昨年、アゴラで公演を観ていたので、どういうパフォーマンスになるか
 ある程度想像はできていましたが、初見だったらついていけなかったかも。 なんでマイクパフォーマンスなの?って感じで。 


ライン京急
 うーん。ごめんなさい。よく分からなかった。

 



 


届かないことだってある

届かないことだってある

パセリス

OFF OFFシアター(東京都)

2010/01/07 (木) ~ 2010/01/11 (月)公演終了

満足度★★★

ガールフレンズ編の方が好みでした
ボーイフレンズ
 男たちの心情を歌に乗せて、というところなのでしょうが、セリフが少ないのに途中が平板で芝居としてはちょっと違和感ありでした。ただ、ダンスパフォーマンスとしてはありかも。汗びっしょりの熱演でした。

ガールフレンズ
 演じる側に都合のいいストーリー展開もありましたが、女性同士の会話がポンポン進むので面白く拝見しました。立ち位置が入れ替わったり、5人で舞台上を回転したり、役者の動きに、話相手との相対的な立場を示すようにも感じられました。


2編ともラストにちょっとした苦い感じを残して終わりましたが、これは好きな感じの終わり方でした。
アフタートークで作者の作品への想いを伺うことができ、観劇中は腑に落ちないところが分かってよかったです。



この部屋で私はアレをして

この部屋で私はアレをして

ガレキの太鼓

都内マンション(最寄駅:月島駅)(東京都)

2010/01/05 (火) ~ 2010/01/13 (水)公演終了

満足度★★★★

肩の凝らない会話劇です
ガールズパジャマパーティ編を見てきました。

ごく一般的なマンションのリビングで繰り広げられる女性3人の会話劇。

どこまでが脚本でどこからがアドリブ?って感じで、
事件も起こらず、他愛もない下世話な話の連発なのだけれど、
逆にリアリティがあった気がします。

小難しさは一切ありません。
「アホなこと言ってるなあ」って、くすくす笑える楽しさでした。

ネタバレBOX

会場に入ると、
役者2名がTV観ながら私語なのか、すでに芝居にはいっているのか
わからない状態で、
客席が暗くなるわけでもなく、
このあたり普段観る芝居とは全く異なる感覚なので、
どう集中したらよいかちょっと戸惑いました。

3人目の役者登場後、
会話が下ネタ中心にヒートアップしてきてから
面白くなってきました。
K-1の話あたりから客席側の緊張感も融けてきた感じです。

何か教訓を残すわけでもなく、
ラストも酔っ払いの合唱で終わってますが、
これはこれで楽しく微笑ましいラストで、終始ゆるい感じが良かったです。
観客にちょっとした振る舞いがあったのも、
他にはなかなかない演出で面白かったです。

観客席は椅子よりラグマットでも敷いて、
直座りの方が良かったのでは。
椅子が低くてフワフワなので、ちょっと姿勢がきつかったでした。

モンキー・チョップ・ブルックナー!!

モンキー・チョップ・ブルックナー!!

アマヤドリ

シアタートラム(東京都)

2009/12/15 (火) ~ 2009/12/23 (水)公演終了

満足度★★★★

好みの芝居でした
アジア舞台芸術祭で初見し本公演を拝見しました。

シンプルなセットにストーリーと会話の応酬で勝負する好みの芝居でした。

主軸のストーリーが、ひょっとしたら本当にある話では?と思わせるストーリーで後半グイグイと引き込まれました。

今日は舞台に軽車両も登場するスペシャルバージョン(!?)になってました。

次回作も期待しています。

ネタバレBOX

女性を監禁から救った男性が、その女性を手離したくないがために監禁まがいの行動をし、それを正当化しようと周りを排除していくという視点が面白いです。
終盤の主人公の支離滅裂な言動で壊れていく様と、芝居冒頭のシーンとラストがつながりループする不気味さを感じる構成が秀逸でした。

監禁される女性役の役者が入れ替わるのも面白い趣向でした。いまいち素性が不明な女性の多面性を暗示しているようで。

サイドストーリーをもう少し減らして、主人公がなぜそこまで女性に入れ込んでしまったのか深堀りしても良かったようにも思えます。

星野役の小菅さん、足元不自由でしたが好演でした。

余談ですが、忘年会シーズンの金曜日のせいか観客少なめでした。
ものすごく観やすかったです。
モニター枠もあるようですし平日夜の回は狙い目です。
MID lie T [ミッドライト] 【満員御礼・ご来場ありがとうございました!】

MID lie T [ミッドライト] 【満員御礼・ご来場ありがとうございました!】

処女航海

BAR COREDO(東京都)

2009/12/02 (水) ~ 2009/12/05 (土)公演終了

満足度★★★

不思議な感覚
ラスト近くで、「自身の中の表と裏、陰と陽みたいなものを表現しているのかな~?」、と感じましたが、アフタートークのお話を伺って、「ああ、そういう表現だったのか!」と分かりました。


個人的には、誰か(自分?)が寝ている部屋のドアをノックするコミカルな表現、それに対する寝ぼけた表現が印象に残りました。


アルコールを飲みながら、ごくごく近い距離でダンスパフォーマンスを鑑賞するっていうのも、たまにはいいかも。

欲望貴族

欲望貴族

角角ストロガのフ

王子小劇場(東京都)

2009/11/26 (木) ~ 2009/11/30 (月)公演終了

満足度★★★

はじめは話に入り込めなかったのですが・・・
水原家、油沢家の中からそれぞれ自家の家族と異質の行動をとる家族がでてくる辺りから、面白くなってきました。


ちょっとクセ球の芝居を観たい人にはおすすめ。

ネタバレBOX

家族がバラバラになって壊れていく様は毒あります。人間の悪意がどんどん出てくる。

NB法とか、油ばっかり取る家族とか設定も独特で面白く思いました。


舞台上の2~3箇所で話が平行で進むのは楽しい趣向。
ライブならではの楽しみ方でした。

ただ、最初のうちは、初日の緊張からか、役者の声が小さかったり、声が重なって聞き取りにくかったりしたのが残念。


水原家父役の寺井さんの声が某俳優兼気象予報士の声に似ていると思ったのは私だけ?
11月戦争とその後の6ヶ月

11月戦争とその後の6ヶ月

アロッタファジャイナ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2009/11/23 (月) ~ 2009/11/29 (日)公演終了

満足度★★★★

19時から観ることをお勧めします
<王国>

 高校生が書いたとは思えない作品で、ただただ驚きでした。


<11月戦争とその後の6ヶ月>

 暖かい気持ちになりたい方にぜひ。

ネタバレBOX

<王国>

 題材への着目もさることながら、作品の完成度の高さもかなりなものです。
 終盤の畳み掛ける展開がなんとも印象的でした。
 出演者が少なく、セットも最小限なので、
 なおさら本のすごさが引き立ちます。
 テーマ的にこれを高校の演劇部で上演するのは、そりゃ反対されるわ・・・

 吉岡太郎役の野口さんも熱演でよかったですが、
 作品を書いた金子さんが 同居人役で出演されていて、
 淀みない演技でこれまたなかなか見せてくれました。

 おすすめです。


<11月戦争とその後の6ヶ月>

 今日的なインフルエンザ流行の話題を物語の題材に、
 見ている方がちょっと恥ずかしくなるような台詞がポンポン出てきます。
 でも、殺伐とした最近だからこそ、
 気持ちが暖かくなるような大らかなラストが良いのかも。

 物語の時間がどんどん流れていくのですが、
 役者の舞台への出入りがスムーズで、
 時や場所が変わったことに違和感を感じない演出でした。

 ナオ役の鈴木さん良かったです。
 感情が表情によく表れているように見えました。

 照明や音響に一部混乱があったのはちょっと残念。
 シンプルな舞台だからこそ、ピシッと決まってほしいところ。

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