長寿郎の観てきた!クチコミ一覧

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菊の花・檜垣

菊の花・檜垣

日本芸術文化振興会

国立能楽堂(東京都)

2023/10/26 (木) ~ 2023/10/26 (木)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★★

桧垣を観劇

あらすじ
肥後国・岩戸に住む僧が、毎日水を運んで御供えする老女に名を尋ねます。罪を滅ぼしてほしいと僧に語る老女は、太宰府で檜垣をしつらえた家に住んでいた白拍子(わかりやすく言うと春を売る女の人っすね)が藤原興範(ふじわらのおきのり)に詠んだ『後撰和歌集』の歌が、自身の歌であると明かし、亡き跡を弔ってくれるように頼んで消えていきます。→舞台中央に黒幕で作った場があって入ることによって消えると
僧は女が老いて住んだという白河の跡まで弔いにやってきます。すると深い霧の中で仄かに灯がともる庵に先ほどの老女がおり、世の無常や地獄での苦しみを語り、老い衰えた自身の境遇を嘆きます。藤原興範とのやりとりを思い出して白拍子の舞を舞うと、老女は成仏を願って消えていくのでした。→老婆の面が何とも悲しげで老けてる感凄くて枯れてる感じが・・・・でした

ネタバレBOX

ひがき【檜垣】檜(ひのき)の薄板を網代(あじろ)に編んでつくった垣根の事ですね
これで囲った家に若き華やかなりし頃の今の老女が住んでたと
若き頃は美貌高く舞の評判も良く
家に檜垣を設えて優雅に暮らしていたが
華やかだった姿は今では見る影もなく
老い衰えた女の悲しみが老女の口から語られるのです
その美しさを鼻にかけた驕りで地獄に落ちたそうですが

全体に落ち着いたもの寂しい曲で
余計なものが削ぎ落され
世阿弥が幽玄の極致として説いており
重く扱われている作品なのだそうです

ほんと重苦しい感じが強かったわね

本作は「関寺小町」「姥捨」とともに『三老女』の一つで
(金剛流の『三老女』は「関寺小町」「鸚鵡小町」「卒都婆小町」)
最高の秘曲とされてるそうです

<この曲は老女物といっても,単に老醜をはかなむ能ではない。異性の心を引きつけたその美しさゆえに,みずから誇った舞歌の生活ゆえに,死後も業火の燃え立つ釣瓶(つるべ)を永遠に手繰り続けねばならないというのが,主題である。
執筆者:横道 万里雄さん>
わかりやすいデスわ
白黒

白黒

創像工房 in front of.

慶應義塾大学日吉キャンパス塾生会館(神奈川県)

2024/02/23 (金) ~ 2024/02/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

いろいろと頑張ってたなぁと
ただ学生演劇では
なんというか声を張り上げるのが
デェフォルトなんでしょうか?
普通に強弱付けての発声セリフで良いのでは
などと思ったデス
なんか皆さん同じようにするのは
そーゆー指導とかがあるのであろか・・・・

さておき
これも学生演劇の流行りなのか
OPでは動画が綺麗に流されていました

特に難解な話でもなく
普通にエンターテイメントとして
楽しめた110分の作品

ネタバレBOX

バカラさん声枯れかかってたし・・・・
動きは頑張ってたし
タッパもあって見栄えのする主人公枠でしたわ

話は死んだ人がエンマの振り分ける
白と黒の世界で
黒は罪人=地獄で
白は天国という振り分けにて
ダムの上にある白の国と下の黒の国で
互いに諍いをしてる話
どちらの住人も記憶を失っていて
白の国にある仮面の力を用いて
少しずつ記憶を取り戻せるんだが
白の国では奉仕の程度によって仮面の力を使え
黒の国ではその仮面を狙って攻撃をしてるという設定です

ところが
この世界の真実は・・と
なってゆく
わりとデストピアみたいな
破滅向かって一直線な脚本でした
にあおーとまたでの「おのれヨコオ」みたいかねぇ・・・

わりとサックリと殺したりするのが
けっこう凄かったし
狂ってしまったりと
なかなかにカオスな顛末でしたが
話的にはスッキリまとまっていたなぁと感心

きらいじゃないよ
こーゆーのは と
星数はオマケしときますわ

ネタバレー
実は地獄も天国も仕分けなど無く
エンマは死んだ人に合う色で白黒を分けてたという
罪が仮面により暴かれ白と黒の陣営は潰し合い
バカラは生前の自分が犯した罪を思い出し・・・・

う~ん
色分けがルワンダ虐殺の
ツチとフツの対立になぞられるなぁ・・・
ベルギーから独立した政府が
根拠無く分けた部族なんだが
言葉によって対立の溝が深まり
遂には80万とも100万ともいわれる
人々の虐殺になったんだそうだ
言葉が生む虐殺
人権が人を守れないとは
ローティ凄いデス
自分的にタイムリーな芝居だったなぁと
猛獣のくちづけ

猛獣のくちづけ

くちびるの会

OFF OFFシアター(東京都)

2024/02/22 (木) ~ 2024/02/27 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

話は説明通りです

で なかなかに
話のインパクトと演者さんの熱量に圧倒されて
眠気も出なかった100分の作品
不条理SF系となるかしら
結構自分的には気に入りました

もとは仙台演劇祭での
40分の短編だったものに
今回は追加をしてアフタートークまで付けての
出血大サービスな作品と
あいなっておりました

ネタバレBOX

前作は人が象になる話だったそうで
そうゆーのが好きなのかしら
さて
B級映画の新アリゲーター 新種襲来に近いかなぁと
思ってたら
カフカの変身みたいな感じだったかなー
コメディな感じはニャイトオブリビングキャットみたいだったわ

なんでヒトがワニ化するのかは
明確にはわかんなかった感じですが
タイトル回収してのヒト戻りで
とりあえず作品は幕になります
渡瀬川にワニは溢れてる状態ですー

リアルに飲み食いして
底辺な派遣労働者の生活環境が
なかなか精神にキますわね

舞台セットはビールケースさん
みたいな箱をたくさん積んで運んでの
切り替えで
アウタートークによると
舞台上の照明が透過できる網目状のサイドが
気に入っての購入だったそうです
千秋楽後の処理はどうしようか迷ってるそうですが
無料持ち帰りOKなら
自分欲しいかも・・とかは思ったっす

チケット購入者には
お近くのコーヒー店での
コーヒー一杯無料券が付いてて
観劇後にあわただしく去るのではなく
演劇の余韻をカフェで味わって欲しいとの
配慮だそうです=よいですね=

身体が冷たくなってる違和感とか
毛布からニュッと緑の手が出るシーンは
真正のホラーでしたが
模型のかわいいワニをもって出てくる
黒子仕様の変身後のワニとの会話は
なかなかコメディで面白かった
あと
緑のスエット上下での
ワニとするのも
独特の間のある
その時の会話シーンも
なかなかのものでした
寉峯~カクホウ~

寉峯~カクホウ~

ラビット番長

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2024/02/22 (木) ~ 2024/02/26 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

将棋の駒を作る駒士の話です
半生ものであり
丁寧に作られた話で
人の人生を垣間見れるのは
なかなか興味深かった

舞台美術も綺麗でしたわ

ネタバレBOX

将棋の駒の素体が背景に大きく出来てて
基本は木調のセットでした
背景にひだりうまとか
タイトルを投影してて
いい塩梅になっていましたわ

主人公が趣味にしていた
釣りのウキの製作が
のちの駒士としての下地だったと
も少し情報をセリフ多めに載せてもーとかは感じた
ウキの製作の木の削りと仕上げの表面の漆塗りとかね

落ちは竜王戦で用いられたコトで
作品の仕上げとなり
いつも通りに「またあうひまで」の合唱でENDです~♪
Bチーム 『心の炎消えぬ間に、恋せよ乙女』

Bチーム 『心の炎消えぬ間に、恋せよ乙女』

下北沢演劇祭実行委員会

北沢タウンホール(北沢区民会館)(東京都)

2024/02/22 (木) ~ 2024/02/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

短編ながら丁寧に作られていて
観ていてホッこりとする話でした
無料でもあり
演劇というものを広めようとしてるのが
なんとも心地よかったかなぁ と

金子しんぺい劇場 あっぱれ!ぼろめき“珍道中” 

金子しんぺい劇場 あっぱれ!ぼろめき“珍道中” 

金子しんぺい劇場

川崎市アートセンター アルテリオ小劇場(神奈川県)

2024/02/10 (土) ~ 2024/02/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

パントマイムでしたー
独り芝居で
いろいろと話をやってくんですけど
導入からラストを綺麗に繋げて
心地よく見れました

タイトルにある「ぼろめき」は
金子家の言葉だそうで
「つまづく」「落ちる」等を指すんだそうです

ネタバレBOX

始めの方の短編は
いまいちな感じでしたが
中編の少年の妄想ヒーローもの
ネコ大将のマイクと尻尾ギミックとか
ラストの奥様の娘さん出産話は
なんともユ~モラスで
明るく楽しい感じが
とても面白くて
ほんわかとしました(^-^)
CROWDED CHAOS FANTASY TURBO

CROWDED CHAOS FANTASY TURBO

SPIRAL CHARIOTS

「劇」小劇場(東京都)

2024/02/01 (木) ~ 2024/02/12 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

C「蜂巣」のシングル公演を観劇
普通にRPG+なろう系な楽しい話になっていたが
合わない人には
とことん合わないような気がする舞台でしたわ
自分は楽しめたデス(^-^)

ネタバレBOX

説明通りデス
けど・・・・シングルだとね
これが同じ役を舞台上で二人とか三人でやると・・・
すげーなー

召喚は普通に客席から引っ張ってきた感じで
先の一巡目に
いろいろと突っ込む=ハリセン付きで・・・
召喚勇者=コンビニのおじさん=が加わった
二順目を見せるという手法で
ゲストは春麗さんが出てきました
頑張ってたなぁ~♪
で お約束の魔王を倒すと召喚勇者は帰れる を
り・あ・る にやってのけて笑えました
兵卒タナカ

兵卒タナカ

オフィスコットーネ

吉祥寺シアター(東京都)

2024/02/03 (土) ~ 2024/02/14 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

笑いとシリアスが程良く混ざった感じの
戦争悲劇かなぁ・・・
基本は台形状の舞台で
小道具等を持ってきたり配したりしての舞台美術は
なかなか面白かった~舞台上部には直径2m以上の銀の玉が吊るされてました
全席指定にして休憩二回の全三幕です

ネタバレBOX

一幕目 貧しい農家の出身である兵卒タナカが休暇をとり、
戦友ワダとともに実家を訪れる。
ワダはタナカから始終聞かされていた妹のヨシコに惚れて
嫁としてもらいたいと言いたくて同行したのであった。
軍人となった息子が帰ってくることをタナカ家は喜び、
タナカラらは雑嚢に少ない配給のなか掻き集めた食料を持ってきていたが
故郷の家はそのなものを必要としないほど贅の限りを尽くして迎え入れ、
村は不作が続き大飢饉のまっただ中であるも、
村人を呼び寄せての大盤振る舞いで食事をさせるタナカ家。
肝心の妹ヨシコは山向こうの大百姓のトコに出してるとの話でワダは消沈する。
二幕目 午前の射撃競争にて大隊内で五点満点を出したタナカの班は
褒美として午後には外出許可をもらい妓楼(ぎろう)に行きます
割と場末の女郎屋であり囲いの女たちは6人しかおらず
屋の女将は寝ている女たちを順次起こして相手をさせるようにします
タナカらは二階に上がる順番を硬貨の裏表で決めていき
最後にタナカが会った女郎は妹のヨシコでした
ヨシコから飢饉で両親に売られたこと
兄が故郷でふるまわれた食料は妹の売られた金が出所だった事を知ります
自身の軍人という身分が
もっとも身近な存在の犠牲により成り立っている現実を突き付けられ
タナカが信じて疑わなかった世界が音を立てて崩れていき
そこへ軍の士官が女を買いに来て
一兵卒でしかないタナカは立場を譲らなければならず
迷った挙句に妹をこれ以上こんなことをさせたくないと
銃剣で刺し殺し
士官もまた刺し殺してしまうのでした・・・・
三幕 タナカの軍法会議
裁判長が軽くユニ~クな口調と動きで
かたくなに口を閉ざしていたタナカの殺人動機と
その背景が少しづつ明らかにされていき
不明であった女郎の氏名とタナカとの関係も知られ
裁判長は先の女の殺害は不問とし
後者の士官殺害を罪に問い死刑を言い渡すのですが
タナカに温情を与え
天皇陛下に恩赦を願えというのですが・・・タナカは
「陛下があやまるべきであります」――と訴え
求刑通りに裁判後すぐに銃殺されるのでした・・・・・・
ラストは観客席に向いたタナカ後方に銃隊が構えて
頭上の玉が弾丸を象徴して暗転=終演です

二幕の障子を使ったコミカルな逃避シーンから
いきなり障子の影絵で妹の刺殺を見せての
急展開は落差が凄くて目が離せなかったデス
前半での障子から次々と出てくる女郎さんが
同じ人で突っ込み入るのもコミカルでよろしかった
(男性まで御面付けて女郎役で出すし~)

三幕の妙に腰が軽く軽妙に動き回る裁判長は
裁く犯罪が二件の殺人事件なのに
コミカルでした=受けたけどねー

兵装が普通にらしい感じでまとめてるのに
妙に腰に吊るした銃剣がリアルで
一幕から多少の違和感を覚えていたら・・・・
二幕のラストで
あーゆー風に使われるからなんだなぁと納得
三幕での歩兵銃が記号論的に木で造られた模型風なのも
緩急のつけ方としてアリだよなぁと思えたデス
タイトル 愛にきて.

タイトル 愛にきて.

Bamboo Bee

小劇場 楽園(東京都)

2024/01/25 (木) ~ 2024/01/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

丁寧で良くできた二人芝居でした
ただまぁ舞台下手側の客席から
音響ブースの光が見えちゃうんで
綺麗に暗転を用いてる分
なんか残念でしたし~
開演前には前説流してケータイの電源を切るように等
言って欲しかったなぁ・・・・・
開演時の暗転中に見事に光らせてる方がいて
なんとも雰囲気をブチ壊してたからねぇ

ネタバレBOX

始まりが上手で
暗転を交互にして
ベンチひとつのシンプルなセットに
おじさん二人を交互に座らせて見せる手法は
大変に印象に残った分
先に述べたコトが残念だったと重ね申す
また
小劇場楽園のデカイ柱を桜の大木に見立てたのも
上手だったなぁって

さて施設の中庭で出会った
おじさん二人
大道芸(ジャグリングかな)で海外まで行ってた弟さん
別れたきり施設で暮らしてた兄
いろいろと噛み合ったり合わなかったりした会話をする二人
雰囲気は映画レインマンって感じでしょうか
弟は遂に兄だと確信しますが
投薬の時間ですと施設内に響くアナウンスの名前
兄とは異なる呼び名に反応する
兄らしき男性・・・兄ではないのか

実の兄より弟が悲しまないようにと
ハルになってと頼まれたコトを明かします
悲しむ弟
それでも二人で暮らさないかとハルさんに提案する弟さんでしたが
ハルさんは離れてゆくのでした

作中では二人が一緒に暮らして
楽しく「アパートの鍵貸します」を観てたりする
架空のシーンを再現したりと
情感溢れた作りにされてて
しっとり感が強い話でした

舞台美術が木の太い幹と
レインボーカラーに塗られたベンチひとつ
というシンプルさから小道具などが
丁寧に集められてて
動く絵本風で良かった~♪

飛び出す桜の木は作りたくなったわ
「八月のシャハラザード2024」

「八月のシャハラザード2024」

ネバーランドプロモーション

萬劇場(東京都)

2024/01/24 (水) ~ 2024/01/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

細かさリアルさは抜きにしての
明るい(主人公さん亡くなってますけど・・)コメディで
上手にまとまっていました
しにがみのバラッドとかスカイハイを連想しましたわ
ちなみに舞台セットは
移送用のボートの甲板風になってました

ネタバレBOX

説明では劇団員と強盗さんが偶然出会って~
とはなってるが
タイトルのシェハラザード号は
あの世への送還船であり
そこに運ぶためのボートで死んだもの同士が
乗り合わせて~って話でしたわ
ちゃんと死に別れ下恋人に別れを告げたいという
主人公さんに絆された霊界の水先案内人お姉さんが
殺された強盗さんを一時的に蘇らせて?
(主人公さんのは火葬されて無いから)
二人を紐づけて限られた時間内での活動をさせるが
自分を殺した男女に復習したい強盗さんと
恋人に別れを告げたい主人公さんの凸凹バディ話が
劇団の仲間などを巻き込んでく
ややコメディになってました
ゴーストNYの幻みたいとも云えるかしらねぇ

ただ殺された強盗さんが
犯罪歴の多さに比べて良い人だったんで
犯罪数は多いけど軽犯罪が多いかなぁとか
台詞で付けられたら納得度合いも上がったかしら と
それに強盗さん何かキャラが強くて
自分的には
「死神の精度」の雰囲気が始終付きまとってましたわ
悪役さんの気の弱い方の男性と
気の強い女性コンビも良かった
とくに女性の方の悪辣さはコメディを
引き締めてたね~と感想っす
ガス灯は檸檬のにほひ

ガス灯は檸檬のにほひ

椿組

ザ・スズナリ(東京都)

2024/01/25 (木) ~ 2024/02/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

なかなか楽しかった2時間強の作品
やっと上演できて嬉しいわ~♪
という感じが伝わってきて
舞台に引き込まれたなぁと思えたデス






ネタバレBOX

話は説明通りに文明開化の明治5年
廃藩置県で東京に行ってしまった藩の姫を思い
手先の器用さを買われて東京に後を追ってく主人公が
テーラーで雇われつつ住み込んだ長屋の住人等を交えて
姫を探すこと上京して1年後に
近所のひょうたん池から花魁の幽霊を釣りあげたり
なんとか姫を探し出したりして
恋に笑いにと騒がしく生きてゆく話です

歌も交えてのミュージカル仕立てで
散切り頭を叩いてみれば文明開化の音がする
と実際に演じられると感慨深いものがありました

舞台は円盤状の台があるだけのシンプルな素舞台=黒基調で
回ったりフタ開けて奈落を使ったりと
ギミック的には凝っておりました

舞台がシンプルな分
衣装などが凝っていてリアリティ出てました

県令とテーラーとコックの三兄弟とか
長屋の婆さんの小芝居が楽しかったデス

ラスト後の全員集合時は
舞台撮影可とされてましたわ
Family~冬は君を真っ白に染める~

Family~冬は君を真っ白に染める~

ヒューマン・マーケット

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2024/01/23 (火) ~ 2024/01/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

このシリーズは初観劇でしたが
単品ものとして十分に楽しめました
ほんと説明通りのハートウォーミングな話ではありましたが
まぁ多少は塩が入ってたかなぁと感じた
1時間50分の作品
自分的に好みの話でしたと報告

ネタバレBOX

和物と洋物のおもちゃ問屋が
共同使用しているゼロ番倉庫が舞台で
コンクリの打ち出しに積まれた段ボール
折りたたみパイプ椅子にテーブルという
シンプルなセットです
ほんとにココにあるという設定で
中野の地名やら何やらを用いて
地域に根付いている感じの企業として
そこに働いてる方々の
濃厚な会話劇でありました

言葉を重視した芝居で
テンポ良い掛け合いで進んでゆくのが
役者さんたち上手だなぁと

過去の語りシーンでは
メトロノームを動かして
過去だよ~と主張する細かさの演出は
好ましかった~♪
ビバ!小町さん

ビバ!小町さん

劇団ドラマ館

多摩市立関戸公民館・ヴィータホール(東京都)

2024/01/13 (土) ~ 2024/01/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

説明通りですが
ネコちゃんは擬人化してて
しゃべります(^-^)
ほんわかとした人情噺であり
良作だったなぁ~と感想

Ms. YAMA-INU

Ms. YAMA-INU

劇団鹿殺し

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2024/01/12 (金) ~ 2024/01/15 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

2006年に初演されて今回が5度めの上演となるのかな
“伝説の監禁劇”「山犬」(原作 入交星士【小説「山犬」】)
思い入れが凄いのかしら
さておき黒を基調とした舞台に4本のポールと
移動式のミラー付きカキワリ?を用いての舞台美術は
なかなか見応えありました
劇場の椅子も背もたれつきでフカフカでよかった(^-^)
話は説明通りで=内容はホラーテイストっす
おもいっきりホラー要素満載でしたわ
ドキドキが止まんないどころではない後半の加速ぶりっす
その辺は好みが分かれるので
耐性の弱い方にはお薦めは出来ない感じの作品ですわ
全席指定で2時間15分の上演に
5分の休憩挟んでアフタートークが15分付きの
杮落としでありました~♪

ネタバレBOX

M2階のバイオリンの生演奏の元
(上り下りが脚立でないと成り立たないトコっす)
(舞台中央ドマンナカでー)

埼玉県にある高校の同窓会設定で
元ソフトボール部の顧問でクラス担任だった男性教諭と
元部長で今はキャバクラ従業員の女性と
フリーターで今は居酒屋店員の元部員に
タイムカプセルを埋めたハマダと
その相棒・・・・・・・

まぁ何度も上演されてるからネタバレしても大丈夫ですよねー





・・・・・・・その相棒さんは女優さんが演じてて
最初は人間かなぁと思わされてましたが
ミスリードで=じつは子犬さんでした
それも自分を人間と思っている設定です
説明的に直ぐ監禁場所に入れられての
密室ホラーサスペンスかと思ったら
前半は同窓会からの山中~タイムカプセル掘り起こしと
丁寧に経過を見せてゆきます
で監禁されてからは
「過去を思い出せ」というメッセージ通りに
(移動式のミラーにUVライトで照らしてのメッセージ)
(インパクトありました)
過去のシーンが合い間合い間挿まれて
なぜ3人なのか
どうしてこうなったのかが語られてゆくのでした
今回は女子ソフトボール部設定で
男性教諭が部を立ち上げて県大会から全国へと行こうとして
試合前日での交通事故で廃部となり
自身も右足切断から女子生徒との交際疑惑で転勤となり
10年後に埼玉に戻ってきた経緯が発端でした
元部長とはホントに付き合っていたようで
それをよく思わなかった現フリーターの元部員さんが
壮絶な喧嘩の末に監禁場で元部長さんを殺害調理して
男性教諭に食わせようとします・・・
交通事故も実はその女性同士の喧嘩であり
その時は部長が部員を車道に突き出してしまい
それを助けようとした教諭が車に撥ねられるところを
現場の公園でソフトの練習をしていて混ざりたかった
ハマダちゃんが先生を突き飛ばして怪我で済ませるも
自身は左手切断し重症のまま山小屋に駆け込んで
死ぬのを待ってると
バラバラ殺人していた高校のコックが小屋に来て
遺言として自分の半分をみんなに食べさせてと
残りは骨にと言い残しコックは実行したのでした・・・・
まぁコックさんは10年の間にバレて死刑になったそうですけど
そして同窓会への案内と教師としての
この地への勧誘は実はハマダの兄弟がしていたらしいと判明しますが
これは観客のみへの開示で
10日以上も監禁されてた男性教諭が
自分を事故の時に突き飛ばして救ってくれたのが
ハマダだったと思い出して終焉です・・・
その後はオープンエンドで観客が考えて~ってわけでしょうね

10年経ったら人間になれるよと
言い残したハマダでしたが
当のワンちゃんは友達になりたかったと
しゃべってはいるけど
それは観客にしかわからず
悲しさを加算してましたねぇ
台詞が天井の声で流れてて
舞台上ではしゃべんないんデス

ひたすら見てるだけだった
ハマダは作中で観客にだけ心情や
状況の開示をしてるので
監禁に至るまでの経緯は理解しやすかったデス

ミュージカル風に歌うシーンも挿むのだが
「なぜ歌う?」とか突っ込みも入れたりと
メタな事もしてましたわ

監禁小屋に唐突に出てくる食事=カレーも
ほんに唐突すぎてホラーでしたね
ホラーサスペンスだからいっかー

殺人に死体損壊にカリバニズムと
人の嫌がりそうな禁忌項目を舞台上で繰り広げるんで
ホント耐性の無い方にはキツソウかなぁと
重ねて申すわー
手足とれるし・・・切り刻むし・・・
リアルなチェーソーの音が凄いですよ

過去を思い出すアイテムとして出てきた
卒業アルバムの写真再現は
観光地の顔出し写真立て風にしたのが
ぞろぞろ出てきてコミカルでした~♪

で あふたーとーく では
過去公演に絡めつつも
AKB現役さんと卒業生の
AKBがらみの話が面白かったです
司会進行の主催氏も同意する
ジェネレーションギャプは
いろんなトコで起きてるんだなや
と妙に納得できました(^-^;)
玉章恋慕

玉章恋慕

片肌☆倶利伽羅紋紋一座「ざ☆くりもん」

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2024/01/03 (水) ~ 2024/01/08 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

纏組さんを観劇
江戸の吉原を舞台にした恋と笑いの
時代劇風ながらもナンチャッテ要素の入った
エンターテイメントでした
楽しい正月バラエティって感でしょうか
約2時間 全席指定です

ネタバレBOX

舞台は下手に階段を配しての
中央から上手が店の正面となり
階段上を上段の舞台としての利用をしていました

お話は火事から始まり
吉原の遊女と遊び人の若旦那に
一本気な町火消しとその仲間
その主人公の母と妹がやってる居酒屋・・・
劇中でショーパブと化して
さまざまな歌ショーを舞台上で披露してくれます
で その女将さんが まぁ
インパクト強く様々にショーをしてくれます(^-^)

火消しと遊女と若旦那の恋関係を主軸に
賑やかなショーを絡めての舞台でした

戯曲シラノ・ド・ベルジュラックみたいな展開をするんだが
まぁ踏襲してるのか結ばれないのねー
でも上手な落とし処だったかなぁ とも

吉原の足抜けとかは
もっと厳しいモノだとは思うが
(某鬼滅さんは凄かったなー)
わりとフンワリとして御楽な作りに徹していましたね
メタな感じで客席に逃げる展開は演劇的でしたわ

娯楽に徹してショーを華やかにして
照明とかでの笑いを入れてと
楽しめたんで星数はオマケします~♪
薄膜インタフィアレンス

薄膜インタフィアレンス

BEHATI OWL PRODUCE

エビスSTARバー(東京都)

2023/12/21 (木) ~ 2023/12/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ハコに興味があったが
狭いなぁやはり=普通にバーでしたね
座席は周囲に21席程
全体は20畳ぐらいの店内に感じました

さて狭量な空間で
実際にバーに集まる群像劇を真近で演じてた
濃厚な75分の作品でした
うん
こーゆー情報量の詰まった作品は大好物さ(^-^)

ネタバレBOX

どこで場内の明かりと効果音等操作してるんだろう?
不思議に感じるほど絶妙な使い方してた音と光

手を伸ばせば触れてしまうくらい近いトコで
役者さんが上手に演じてた
いろいろと魅力のある登場人物達
こ~ゆ~仲間とクリスマスやら年末過ごせたら
ナンカ良いなぁ~とか思わせてくれた素敵な芝居でありました

お話は
このバーを使ったもので
最初はバーで女将さんが
知り合いのラジオ放送を聞いてる
ところからスタート
’23大晦日「君とラジオ」ってタイトル
次々と常連メンバーや
地元の仲間が貸切というコトで集まってくる
集合者は全て地元の幼馴染であり
基本的な主人公はリサイクルショップの店長さん
その弟や亡くした家族のコト
好きだったサッカーを友人を助けるために怪我をして
諦めた事・・・・
好きだと言えない気持ちとか
仲間の書いた文章で救われた話とか
様々に人間模様を見せてくれました
最後に皆が去って
主人公と女将さんが残り
この店が閉店する話をしんみりとして
幕が閉じます
上手だったなぁ ホント
マドラスオレンジもおいしかった
登場人物は色の名を冠して
タイトルに掛けてました

福原赤弥(あかや)=リサイクルショップの店長
両親は若い時に交通事故で二人同時に亡くなっており
出来の良い弟を一人で育てている苦労人
福原青依(あおい)=この地方を出て東京で大学に通っている
学費は兄が全て出してくれているが
店の経営とかも心配してバイトを兄に内緒で始めている
天使藍(あまつかあい)=コンビニのバイトをしているが
ギターの弾き語りを路上で続けている
学生時代に文化祭のステージで歌えず逃げた事が
心の傷になっている
学校の後輩からはエンジェル先輩と歌を慕われていた
高山黄美恵(きみえ)=嫁ぎ先の姑とうまくいかず
大好きなラジオを辞めるか悩んでいる
元放送部で喋る事が好きだった
蓮見緑朗(ろくろう)=地元を出て東京のラウンジで働いている
アカヤが怪我をした原因の恐竜オタク
如月橙子=文章作成が好きで小説家を目指していた
初のドラマ脚本は期待されていたが酷評され
いまは文章が書けなくなっている
アカヤらはその文で助けられたと話を出す
紫稀=バーの主人
リアルに飲み物は出してましたわ
親から受け継いだ店を閉める決心をした
メタ・バースデイ

メタ・バースデイ

劇団娯楽天国

ザ・ポケット(東京都)

2023/11/15 (水) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

コメディであるのだが
感動も織り交ぜて心揺らされた
2時間半の大作でした
セットの作りも綺麗で見応えありました

パンフレットも映画のみたく綺麗に作られていました
アンケートはQRコードからのWeb上がメイン

ネタバレBOX

長年務めてきた高校教師を退職し
その職務に合わせた厳格な性格が災いして
妻も子も離れてゆき
自らも心臓に病気を抱えて
先行きが不安になった主人公は
生前葬をして気持ちを変え
生まれ変わろうと考えるーが
高校からの付き合いのある友人が
昔の明るくてヒョウキンなイメージで
生前葬を企画したので
今の性格に合わないで
周囲もそのズレがあって騒動が広がってゆく感じです

散っていた4人の子供らも集結し
別居中の妻も友人の悪戯で
本当の葬儀と信じて来てくれて
主人公は妻とやり直す事を誓うのでしたが・・・・
一本の電話が妻の死を知らせてきて
今まで話してたはずなのに
気付けば姿がまったく見えず
友人が生前葬と偽らず悪戯で本当の葬儀と連絡した葉書で
夫のもとへ行く途中の高速バスでの事故
やっと身元と連絡先がわかっての電話連絡でした
そのことで主人公が心臓発作を起こしてしまい
あの世の入口らしきところで
ラストの天国へと続く階段に
事故死した妻が待っていて
=階段セットを背景の壁と思われていたトコが
左右に割れて中央に見せるのは凄かった=
共に行くかーとしたところ
妻が子供らが心配だから
あなたは戻れるみたいだから戻って
子供達をみれるとこまでみてあげてと懇願され
主人公は蘇るのでした

最初のプロローグで
一人着物喪服で出てきてた奥さまは
ラストでの幽霊でしたとの伏線でしたのね
ほんに見せ方が上手でありました(^-^)

棺桶ネタで
中に人が入って~のくだりは
ほんにベタで楽しめたわ

悪役?さんのバタフライナイフ操作は
今一つだったが
ちゃんと伏線を張ってた
ひきこもりさんの拳法披露シーンは
なかなか良かった~♪
第78回「a・la・ALA・Live」

第78回「a・la・ALA・Live」

a・la・ALA・Live

阿波おどりホール(座・高円寺内) (東京都)

2023/12/25 (月) ~ 2023/12/25 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

今年の実演観劇のラストでしたわ

説明通りで
大衆演劇って感満載の舞台でした

紙芝居が実話とは・・まぁ思ったが
南京玉すだれは実演で見たのは初めてだったかな
楽しく過ごしましょうという感じが伝わる
温かな舞台となっておりました

パクス・リベルタの証明

パクス・リベルタの証明

学習院大学演劇部 少年イサム堂

学習院大学 富士見会館401 演劇部アトリエ(東京都)

2023/12/22 (金) ~ 2023/12/23 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度

開演前に裏手で発声練習してたのが
なんかよかったなぁ~と
さて
わりと小劇場的な空間でした
学生さんという事もあり
もっと上演こなせば固さも取れるよねー
とかは思ったが
話が頭でっかちで説得力に乏しかったなぁ と
前半はまだしも
休憩挟んでの後半の展開が特に飛んでた感じを受けた
2時間超えの作品

ネタバレBOX

進撃の巨人みたく壁に籠った人類の話かと思ったら
その壁の外の国が戦争していて
壁を壊して人類が1000年の繁栄を築いたという話です
その契機となった出来事を後世の歴史家が名付けたのが
タイトルという話
こー述べると普通な感じですが
さえぎる壁のみならず
空も覆っていて本当の星や太陽を見たこと無い
という設定で
後半簡単に壁が破られたり
ひきこもって科学文明を謳歌してるトコと
外で野蛮に戦争してる国との関わりが
なかなか腑に落ちない
設定の煮詰めの甘さが酷いなぁと感じたデス

後世の歴史家が人類史の転換を語る体なら
いろいろと上手に出来た気がするがなぁ
たぶん こうだったんじゃないか劇場にしてみたりとか
せっかく背景に動画とかも投影したりしてたが
何ともなぁ・・・・と感じたデスわ
After HERO‘s

After HERO‘s

Prodeuce-Olc

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2023/12/20 (水) ~ 2023/12/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

コメディでなく
普通に日朝の戦隊~ヒーローもの後日談で
話が作られていましたわ

舞台下手に箱状の台を配して
立体感を出してましたが
基本黒い素舞台メインでしたわ

話的には
劇場版というよりは
TVSPの後日談風な印象を受けました

ネタバレBOX

最終決戦で敵の親玉を倒して平和になったはずの地球ですが
敵性でない宇宙人らも地球に住みついて
その対策に頭を痛める防衛相とか
決戦でヒーロースーツが壊れてしまい
実力が出せないヒーローが残党と戦う話となっていました

それにつけても
何か王道テキストでもあるのか
どこかで見たような展開がなさせるのは
とても不思議ですわ
剣を使った殺陣は頑張ってはいましたが
剣にしなければならない設定とかは無くて残念
銃を用いたりしてましたが
あまし銃撃戦は上手ではなかったなぁ
ガンカタとか舞台で見れたら・・・とか期待したい

こーゆーSFものは
設定が重要な気がするので
そこを巧く表現したり配したりして欲しかったなぁ
と感想

宇宙人が地球の名産品食べて巨大化したり
地球が銀河高速通路の邪魔になるからと
壊しに来たりとか
いろいろ設定は楽しくイジレルものなんだがなぁ・・・

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