コナンの観てきた!クチコミ一覧

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願望機

願望機

演劇ユニットG.com

ザムザ阿佐谷(東京都)

2024/03/20 (水) ~ 2024/03/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

どんな願いでも叶えてくれる〈願望機〉を目指す人々
様々な時代の人々が永遠の命を追い求めた手塚治虫「火の鳥」をどこか彷彿させるも全く異なる物語

<願望機>はハッキリとした実体が見えてこないのに加え、どうやら人間の手に負える代物ではなさそう
原子力のように扱いを誤った場合、大変な事になるのではないかという気味悪さに加え、「願い」の中に含まれる人の深層心理まで読みきれない不確かさ
怖すぎて自分なら絶対に手を出したくないが、それでも密猟者たちは侵入禁止区域へと向かっていく
非日常だからこそ見えてくる人間の本質・・・舞台化するのにはかなりハードルの高そうな海外作品でしたが、まるでオリジナル作品だったかのよう
原作とG.comさんとの相性の良さもあるのでしょうが、何より確固たる世界観があってこそ
開演後、階段を上り地下劇場の外に出てようやく「あれ、現実界に戻って来た!」と我に返るほど別世界体験でした

純白観想文

純白観想文

劇団演奏舞台

演奏舞台アトリエ/九段下GEKIBA(東京都)

2024/03/16 (土) ~ 2024/03/16 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

なかなかの頑固者とみえる老人と来客(老人が教師時代だった時の教え子)お調子者とのコントラスト、音響効果(生音が大活躍)も手伝って、何とも珍妙な空気感
オーバーアクション気味に感じるやり取りにはどこか懐かしい味わい深さがあるも、これはしっかり現代のお話し
ここに棲む老人の部屋だけ時の流れが滞っている様にも感じるし・・・頑固だけなのか・・・正常ならざる者の欠片が散らばっている様にも

芥川龍之介「羅生門」がキーポイント
やり取りの流れから、やがては絶望的な哀しみに包まれていくのだけれど、最終的にはこちらに問いかけ、語りかけ、こじ開けてでも前向きな方へ進む活力を受け取る事ができました
舞台一丸(いちがん)となって生で伝わってくる気迫がハンパなく、もし本気の熱量でなかったら(直接的な応援台詞があったわけでもないので)ここまで手ごたえあるメッセージを受け取ることは出来なかったのではないかと
アトリエ公演は今日1日だけでしたが今月には中板橋 新生館スタジオでも公演されるようですので是非

いい旅、現実気分。

いい旅、現実気分。

人間嫌い

小劇場 楽園(東京都)

2024/03/13 (水) ~ 2024/03/17 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

劇場「楽園」の地下階段を降りるとCAさん(主催・作・演出の岩井さん)と海辺のBGM(ちょっと独特)がお出迎え、何やらいい旅が始まりそう
実際公演が始まると女子大生達の国内旅行を追体験できるような仕様になっていてとても面白い
更には現地(旅行先)で働く女性達の心情も繊細に描かれ、微妙な年齢差からなる2層構造、両者の距離間の変化も興味深く、楽しめる世界がぐっと広がって観ていられる

「若い女性達のリアル」に特化した劇団人間嫌いさんも10周年
年齢的に円熟期というには早いと思うけれど、唯一無二のエンターテイメントスタイルがしっかり確立できていることを面白くもしみじみと体感できる公演
インバウンドというか今時の旅行業界事情を匂わせる韓国人観光客、
いかにも初対面な雰囲気が活きた日替わり男性キャストによるシーンの見せ方も巧い
こういう言い方をすると彼女達から「そんなダサい言い方やめて!」と言われそうだけれど・・・なかなかの珍道中でしたね

OH!マイママ

OH!マイママ

劇団NLT

シアターサンモール(東京都)

2024/03/07 (木) ~ 2024/03/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

千秋楽を観劇
「この秘密だけは決して人には喋らないでください!」
国会議員の家庭の話なのでもっと政治的な秘密かと思っていたら陸軍大佐が持ってきた「とんでもない秘密」は本当にとんでもない秘密で思いっきり(笑)
陸軍大佐が秘密の核心を突く5秒前くらいに「あれっひょっとして!」と思いついたのだけれど、本当にそれを口にしたので、もう会場中が大爆笑
この秘密が物語の肝(きも)とすれば、その後の展開は面白いこと間違いなし と確信できたものの、やっぱり役者さんの手腕で笑いの幅はいくらでも広がっていくものなのだなぁと実感

第1幕のかなり早い段階で笑いに火を付けたままガンガン盛り上がっていくので(残り時間まだたっぷりあるのに)こんなにとばして大丈夫?と思いだした第1幕のラスト
とんでもない勘違い発言が飛び出して思いっきり(笑)
彼がどんな勘違いをしているのか彼の口から飛び出す5秒前くらいに「あれっひょっとして!」と思いついたのだけれど、本当にそれを口にしたので、もう会場中が大爆笑
(この5秒前システムは絶対に戦略でしたね)

混沌の第2幕、巧みに流れを変え笑いは更に加速しまくって最後まで笑いは絶えることはなかったという
海外コメディーは劇団NLTさんの得意とするジャンルだとは思いますが、それにしても脚本の面白さを最大に活かしまくった演技と演出
舞台美術も隅々まで繊細に出来ているので物語の世界観に入りやすかった
あ~会場中の皆で笑い倒せる舞台はやっぱり気持ちがいい!

WITHOUT YOU

WITHOUT YOU

S-SIZE ネルケプランニング キョードー東京

IMM THEATER(東京都)

2024/03/03 (日) ~ 2024/03/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

「RENT」がもう大好きで来日公演だけで収まらず日本人キャスト版まで観に行っていた自分にとって、これはめっちゃ感慨深い企画公演でした
マーク役で活躍された初演時の舞台裏や家族の話など、ベースは一人語りでありながら、エンターテイメントとしての魅せ方もバッチリ
全く知らなかった告白は驚きでした
ワンマンミュージカルとして「RENT」からの抜粋ナンバーはそりゃもう嬉しい限りでしたが、今回の為につくられたオリジナルナンバーも等身大の姿を歌い上げていて素晴らしかった

観劇前に手持ちのDVD(劇場版と同じメンバーでの映画版)を改めて見て向かったのですが
観終わった後には不思議と「RENT」を見終わった後と似た余韻が
とりあえず興奮冷めやらぬまま、見ていなかったDISC2の方、ドキュメンタリー集「RENT」誕生の軌跡 を見てみたいと思います

ウィリアムとウィリアムのウィリアムたち

ウィリアムとウィリアムのウィリアムたち

サンライズプロデュース

サンシャイン劇場(東京都)

2024/02/28 (水) ~ 2024/03/04 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

東京初日、大盛り上がりのスタンディングオベーション!
「シェイクスピアの作品なのか、違うのか、それが問題だ」のキャッチコピーからして面白い
これ偽物じゃないか!と裁判沙汰になるってどんな作品だったのか大いに気になるところですが、なんと実話がベースになっているそう
その問題作の持ち主となる青年に大内リオンさん、目がキラキラして少女漫画から抜け出たよう
彼の父親、何とも世俗まみれな言動で笑いを誘ってくれる駒田一さん
この親子以外、全ての役を担う岡幸二郎さんはさすがの存在感
人間ならざるものを匂わす妖艶さと突き抜けた歌唱力で圧倒されまくり
ソロも良いけれど二人で三人での掛け合いとなるとハーモニーの迫力で洪水のような快感が押し寄せてくる
スタンダードなミュージカル作品として君臨するにはストーリーにもうひと捻りあっても良いかなとも思いましたが、ミュージカルというのは演出と役者さん次第で作品力がどんどん高まっていくという好例
魔法をかけられた様な、というか痺れる中毒性あり
終演後のリピーターチケット売り場には人だかりが出来ていました

寉峯~カクホウ~

寉峯~カクホウ~

ラビット番長

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2024/02/22 (木) ~ 2024/02/26 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

主軸となるのは将棋好きの青年と伝説の駒師(将棋の駒を作る職人)の人生
走馬灯のように移りゆくシーンの数々
二人別々の人生がやがて直接交わっていくまでの間、ヘタすると方向性に迷いそうなところ、さすが地盤のしっかりした劇団さんだけあって楽しく安心して観ていられる
ニュースになるような事件は起こらなくとも、誰もが生きていれば直面しそうな出来事の数々が時には可笑しく、時には切なく突き刺さってきて、とても親しみやすい
アトラクションに例えるならジェットコースターやスリリング系ではなく「イッツ・ア・スモールワールド」タイプ
観終わった後もまだ切なくキラキラの欠片が煌めいているよう
来月、帰省する予定なので父親ともガッツリ語り合いたいと思う
この公演で描かれている通り、男親の不器用な愛情はどこか照れ臭いものではあるけれど

掟

TRASHMASTERS

駅前劇場(東京都)

2024/02/15 (木) ~ 2024/02/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鼻息荒く地元の政界に飛び込んだ青年の奮闘記、と言ってもいい内容でありながら困難多き現実味と人間描写の生々しさで、いわゆる「奮闘記」感は吹き飛びました
若くして市長となった主人公の行動力や政治論理の正当性に、よしガンバレ!と思う一方で、いやアンタその言い方はちょっとまずくないか…と思いは複雑
古参議員の中には、こんなに足を引っ張る人間、損失を与えかねない人間は淘汰されるべき!と憤慨する一方で、いやそこの気持ち分らなくはないかも と思う自分が申し訳なさそうに隠れていたり…で更に思いは複雑
それにしても頭の良い人間がいくら集まっても足並みがそろってなければ、シンプルな事さえどんどんこんがらがっていくものだと生で体感しました

俯瞰で観ているからこそ、本人達には見えていない部分が沢山あるようで
墓穴ばっかり堀って何やってんだか などと上から目線で見つめながらも、じゃあこの立場なら自分は?この人なら?とブーメランが直ぐにかえってきそうで、う~んと唸ってしまうばかり
途中、それまでのモヤモヤを見事に払拭してくれる発言に「そう、まさにその通りっ!」と興奮して拍手しそうになったり、あまりの顛末に「え~マジか!」とのけぞったりで、相当に入り込んでいたよう
報道陣の描き方、報道のされ方も興味深く、前レビューでかずさんが書かれていた通り、まさに観終わった後すぐにに激論を交わしたくなる公演でした

不思議な国のエロス

不思議な国のエロス

MIXZONE

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2024/02/16 (金) ~ 2024/02/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

戦争を終わらせるため、敵味方を超えた女達のセックス・ストライキ
怒る男達、巨大スケールのかかあ天下は果たして世界平和をもたらすのか
寺山修司の脳内ギリシャを覗いている感覚で観ていると楽しい

色んなジャンルの楽曲要素がチャンポンになった音楽劇
初っ端から「女ができること」を歌った歌詞と曲調があまりに可笑しくって笑ってしまうし、バラード調のメロディーは切ないラインを攻めてくので内容がより引き立って聴こえる
繰り広げられる刹那の輝き、観終わった後は夢からさめたよう

舞台版『舌切雀』

舞台版『舌切雀』

舞台「日本昔ばなし」製作実行委員会

ヒューリックホール東京(東京都)

2024/02/09 (金) ~ 2024/02/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

心優しい御爺さんには金品が与えられ
欲深く底意地の悪い御婆さんには罰が当たる
残酷な表現はあっても、最終的に溜飲が下がったからまぁいいのか…というのが昔話「舌切り雀」
幼少期ではそれがおおよその印象じゃないかと思うのだけれど、全く違った側面を見せてくれる舞台版「舌切雀」

男と女の色合いが濃い夫婦愛の中に入り込んでしまった雀
夫に見える雀は愛らしい少女で(ミュージカル俳優じゃないかと思うくらい)声が綺麗
俄然、純愛不倫という言葉が浮かんでくる
遂には切りつけられる雀も可哀想だけれど、これでは妻があまりに・・・観ているうちに妻が持ち帰るであろうつづらのくだりが凄く気になってきて・・・一体どんな結末が待っているのか

「誰よりもおじいさんがおばあさんを愛した証拠」かぁ、大人の女性達が暴動を起こしそう(ウソです)
理不尽だけれど、それ故感慨深さの残る物語
観る側の立場によってざわつき方が違いそう
繊細でユニークな映像技術が御伽草子の世界観に一役も二役も買っていました

ネタバレBOX

本作は太宰が物語を執筆しているというスタイルをとっており、加えて萬田久子さんと片岡鶴太郎さんの老夫婦の存在が物語を優しく包み込んでくれるのでみるみる理不尽さが和らいでいくのでした

はなすすき

はなすすき

相州雅屋

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2024/02/10 (土) ~ 2024/02/13 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

期待を裏切らない王道の人情時代劇
明治座の敷居を低くしたようなというか、むしろもっと親近感ある雰囲気
なのでひとりで観に行っても良いし、夫婦や友人と一緒に、ご近所さん同志など、大人達の娯楽として好ましい公演だったと思います

何かと訳ありな人が集まってくる界隈
木材問屋の女将おせん、それぞれに事情を抱えた3人の夜鷹、茶屋の娘など、女性達が軸になった物語
喜怒哀楽、色んな表情を見せてもらいました
どうか皆の生活が無遠慮に荒らされず、平穏に暮らせますように・・・願いはひとつ これが人情時代劇の醍醐味
主人公おせん役の風祭ゆきさんは酸いも甘いも噛み分けた貫禄と気品があって、もと花魁という人物像にピッタリ

ミュージカル『狂炎ソナタ』

ミュージカル『狂炎ソナタ』

ミュージカル『狂炎ソナタ』製作委員会

ステラボール(Stellar Ball)(東京都)

2024/02/02 (金) ~ 2024/02/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

“天才”という概念に縛られ、悩み苦しむ若い作曲家
そんな彼に追い打ちをかける容赦なき指導者
破滅へのカウントダウン、さすが韓国作品は人の業を魅せるのが巧く、グイグイ突き進むスリリングさが自国でヒットした理由なのだと思うけれど、もうひとつ
ミュージカル作品だということ
ストレートで演じられるよりもずっとドラマチックな仕上がりで怖いだけじゃない
本作は韓国の作品を日本の俳優さんが演じ、全て日本語に訳されての公演
琴線に触れる旋律と感情の入った台詞が融合することで如何に表現世界が拡がっていくのか実感できる公演でした

ネタバレBOX

バックの生演奏だけでなく役者さんまでもがピアノを
演技の中に演奏を取り入れる事ができるのはかなりの強味
良いシーンが生まれました

楽曲の良さを最大に引き出す為、歌唱力が増強されれば更に良かったと思います
エウリディケ

エウリディケ

MIXZONE

世田谷パブリックシアター(東京都)

2024/02/04 (日) ~ 2024/02/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

シーンのひとつひとつが立体絵画のように綺麗
背の高い舞台、天に向かって伸びる光の反射が妖しく、シーンによっては客席のこちらにまで光が差し込んできたり
色彩表現豊かな照明が演技をよりいっそう輝かせていました
ピアノにギター、生演奏の旋律に加えて水流などの自然音にはサラウンドの迫力
愛し合う二人、困惑の霊界、募っていくのはドツボに嵌まっていく様な焦燥感
喜怒哀楽どこに気持ちを向けていいのか、なかなか感情移入しにくい物語ではありましたが、混沌とした世界観だからこその美、光と影を感じられた様な気がします
おかげで美術館での鑑賞後みたいな後味・・・どちらかというと上野ではなく六本木の方

兵卒タナカ

兵卒タナカ

オフィスコットーネ

吉祥寺シアター(東京都)

2024/02/03 (土) ~ 2024/02/14 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

戦友と共に1日だけの帰省
演出の妙でこれがリアル描写ではなく外国の人の目を通した描写である事が伝わってくる
軍人の息子が自慢でたまらない家族、群がる近隣の人々
確かに彼は軍の中でも優秀らしく品行方正を絵に描いたような良い男
そりゃ家族が誇らしいのは分かるのだけれど・・・何とも薄気味悪い
何がその要因なのかは何となく・・・でも第1幕で正体はハッキリしない

第2幕は女郎屋、食欲の次は性欲ですか、というわけではないだろうけど軍人仲間を多く引き連れ入った店はいかがわしさ満載、何てユーモラスな一幕・・・

第1幕55分、第2幕50分、第3幕45分
10分休憩で途切れるデミリットはあるけれど、一幕ごとに頭をリセット、次なる変化を楽しみ、集中力が維持できて考察もしやすいので個人的には良かったです

作者の視線、確かにユーモラスでありながら鋭く冷ややか目
でも実直すぎる兵卒タナカに対しては熱い想いが込められていたと思いました

CROWDED CHAOS FANTASY TURBO

CROWDED CHAOS FANTASY TURBO

SPIRAL CHARIOTS

「劇」小劇場(東京都)

2024/02/01 (木) ~ 2024/02/12 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

Bチームの回、初日を観劇
ゲームしないので断定できませんが、これはもしかしてもしかしてあの有名なRPGワールド
芝居も衣装も音楽も確かに本格路線なのだけれど、ツッコミどころがあるのはきっと確信犯だと思って観ていると…
物語に引きずり込まれたTheおじさんがズケズケとツッコミをいれ説教をたれるのでめっちゃうける
ファンタジーの人達とおじさんのギャップが大きすぎるから余計に

明日からはA・B・Cそれぞれの組み合わせでダブルキャストの回もスタート
意味合いとしてはダブルキャストというよりチーム合体
ABの回ならAチームとBチームの全員が登場して、同じ役を同時に演じるらしい
今回はそれをイメージしながら拝見していたが・・・ねぇどうするつもり?(笑)
想像できる部分もあったけれど結構動くシーンがあるし、アクションシーンもある
背景のセットが前に出ているので舞台スペースはその分少なくなって鰻の寝床状態
おかげでゲームモニターっぽい雰囲気が出て良かったけれど、これって流石に狭くない?
台詞を流暢にこなされていたので見事なシンクロも期待できるが、狙いは他にもあると見た
何と言うか無理目な設定のせいで破綻する部分も全部楽しもうとしていますね、これは絶対
ちなみにA・B・Cトリプルキャストの回もあるらしい・・・カオスに次ぐカオスのMAX版、正気の沙汰じゃない(笑)

時代絵巻AsH 其ノ拾七『暁月〜あかつき〜』

時代絵巻AsH 其ノ拾七『暁月〜あかつき〜』

時代絵巻 AsH

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2024/02/01 (木) ~ 2024/02/05 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

激動の時代に暗躍した者達の思惑渦巻く、まさにこれこそ時代絵巻の決定版
不条理がまかり通る状勢に憤まんやるかたないけれど、そこも含めて時代劇の醍醐味、大きく心揺さぶられました。
絡み合う利権、移り行く世の流れ、息を呑む場面や崩れ落ちそうになる場面が次々と…時間を忘れて見入ってしまいます。
武士の上下関係や、新撰組と京都見廻組との関係性など、単なる知識でなく血肉となって勉強になった事も沢山

主人公である岡田以蔵の人物像がイメージしていたものとあまりに異なって驚きましたが、これは完全に良い裏切り
歴史の罪深さが浮き彫りとなって、残酷なほど作品を色鮮やかに染め上げてくれる存在でした

早めに会場に着いて当日パンフをじっくりと読む、お勧めします

浪人たちのいるところ

浪人たちのいるところ

演劇ユニット【オクチナオシ】

高田馬場ラビネスト(東京都)

2024/01/25 (木) ~ 2024/01/29 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

Bチーム千秋楽を拝見、予想を遥かに上回る面白さでした
推し活されているお客さんも結構おられる様で、開演前の熱気が まず違う
かと言って自分の様な初見者が居心地悪いかと言えば全くの逆、ワクワク感を促す活気が穏やかに漂っていて良い感じ
そう今日は千秋楽、押し活さん達はこの舞台がどんなに面白いのか既に知っているに違いない
これはもう始まる前からお墨付きをもらった様なもの

美少女転校生の出現で、青春したい、楽しい事したいという気持ちがダダ洩れになっていく浪人生たち
教師にどやされ、お互い牽制までし合っていたのに…
あまりの脆さに「あ~ やっちゃってるなぁ」と苦笑混じり、めっちゃ可笑しい
ここまでなら予想内の面白さ(もう充分面白い)
いつの間にかと言うか、どうやら何も考えずに笑っているうちに浪人生8人全員の性格やバックボーン等がしっかりインプットされていたみたい
そのおかげで流れが大きく変わっていく本当のドラマ展開にもガッツリ入り込んでいけるという、何とも巧い構成であったことに後になって気付かされるのでした

自分が今輝いている事より、目の前の問題に立ち向かうので精一杯 という若者はきっと多いだろうし、心の中は見た目よりずっと複雑
特に浪人生の思惑となると中々一筋縄では括れない、そんな難しいところを見事に表現
観終わった今、ただもう主人公男子学生の思惑が切なくてしょうがない(最初 笑っていたよね、信じられない)

ガス灯は檸檬のにほひ

ガス灯は檸檬のにほひ

椿組

ザ・スズナリ(東京都)

2024/01/25 (木) ~ 2024/02/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ちょんまげをチョッキン切ってお江戸改め東京へと向う一本気な男
行先は政治改革の渦に飲み込まれてしまった愛しい女の元なのだけれど、この広い東京、そう簡単に女が見つかるはずも無く・・・

開演前は黒一色の無機質な舞台
それが芝居の始まった途端、力強い命が吹きこまれて まるで別世界
時代を反映した世知辛さと下町人情がないまぜになった人間模様
まるで朝ドラを一気見している様なめくるめくオモシロ展開に加えて、生で感じる人間臭さがたまらなく良い
迫力ある演技はもう言うまでもなく、完成度の高い豊富な衣装、移動式セットを駆使した鮮やかな場面転換、随所に入るお楽しみ・・・隅から隅までエンターテイメント魂が込められて一瞬たりとも目が離せないとはまさにこのこと
演劇の職人技を目の当たりにして、ため息が出るほど楽しい舞台
正直 狂気を感じるほどでした

チームサンタは、正義です!

チームサンタは、正義です!

劇団スーパー・エキセントリック・シアター(SET)

シアター・アルファ東京(東京都)

2024/01/18 (木) ~ 2024/01/21 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

このところ「おじさん」とか「おっさん」というキーワードが良く使われている気がするけれど、流行が来ている?
この公演もおじさん達を面白おかしく楽しむ内容ではあるけれど決して露悪的な部分がメインでは無く、その先にある優しい目線で笑える仕様になっているのが良い感じでした

3人の役者さんが年齢を重ねて“仕上がった自分自身”をまるで登場人物に投影したかの様な演技なので自然に楽しめ、気付くともう大笑い
等身大な演技、身近に感じる雰囲気でグッと惹きつけておいて、思いっきりジャンプアップしていく展開に爽快感を感じる舞台でした

舞台「Go back to Goon Docks」

舞台「Go back to Goon Docks」

舞台 「 Go back to Goon Docks」 2024 製作委員会

EX THEATER ROPPONGI(東京都)

2024/01/11 (木) ~ 2024/01/21 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「桜の森の満開の下」を観劇
原作からレトロな雰囲気の公演をイメージしていたのですが、まるで2.5次元舞台を観ているかの様、若さ溢れるパワフルな公演でした
それでも原作にある妖しい狂気の流れを汲み取った作品である事は間違いなく
頭で考えるより目と耳に飛び込んでくる美しさに酔いしれたという感じ
生の迫力で実際には眠気が起こる事はなかったし、舞台上から役者さんの視角に入ってしまうと失礼極まりないのだけれど、もし うつらうつら彷徨いながら観ると妖艶な世界観が現実と渾然一体となって、さぞかし気持ち良いのではないかと想像してみたり
ただ船を漕いだりすると周りの迷惑にもなるので、このうつらうつら方式には高度な観劇テクニックが必要かなぁと

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