えみのにゅの観てきた!クチコミ一覧

81-100件 / 107件中
男・オブ・スティール

男・オブ・スティール

合同会社シザーブリッツ

上野ストアハウス(東京都)

2014/12/09 (火) ~ 2014/12/14 (日)公演終了

満足度★★★★

Aチーム初日、観て来ました
途中までは、複雑な人間関係を頭のなかで整理しながらの観劇で、結末は想像がつきませんでしたが、逆に言えば、それだけ展開を楽しめたということでもございます。比較的長時間の作品ですが、劇中、次々と生じるトラブルで、あっという間に時間が過ぎました。

変身メンバーのレベルの揃った熱演・好演がステキです! 初めてお目にかかるかたは役者同一性の把握が、ややタイヘンでしたが・・

初日でもあり作品全体の感想になりましたが、個々の役者さんのことは、また後日書きたいとおもいます。

ネタバレBOXには、あからさまなものではありませんが、ちょっぴり解説を書きました。

ネタバレBOX

ヒーローもの定番の、正体を明かせない御本人の苦悩、さらわれたヒロインの救出、悪の組織・・そして人類普遍テーマである新旧世代交代に伴う葛藤と悲哀、お互いをおもう親子の感情、恋愛・・・それから劇中劇もありまし、定番を組み合わせて、且つ、これまに観たことの無い新しい作品が創られています。
MEIDO IN HEAVEN

MEIDO IN HEAVEN

合同会社シザーブリッツ

サンモールスタジオ(東京都)

2014/10/28 (火) ~ 2014/11/03 (月)公演終了

満足度★★★★

Aチーム公演、観てきました!
とっても楽しい2時間でした!関係の皆様、充実した時間を有難うございました!! 笑いあり涙ありの舞台でした。

実は今回は笠原さんお目当てで参上したのですが、私はただの演劇好きなオジサンでございまして彼の女性ファンではございません(!)・・出会いは「ニューシネマパラダイちゅ」で、それ以来、私は彼のオジサンファンなのでございます。

以下、ネタバレBOXへ


ネタバレBOX

で、本日はもう公演が終わっていることもあり以下気ままに書かせて頂きますが、まず笠原さんの事ですが、彼のこの作品での役廻りは、実は全ての筋書きの黒幕でありながら、それを隠して筋書きを進行させるというもので、この役がコケると芝居全体が締まらなくなるという重要な役回りでした。それを笠原さんは、とても上手く演じていたと思います。彼独自の腰を引いての演技スタイルは前回と変わっていませんが、その猫足歩きになる姿は毎回とっても印象に残るものです。今回もシリアス&コミカルな演技で十分に楽しませて頂きました。これからも独自路線を進めてください。期待してます!! それは新劇系の俳優さんのスタイルとも違うものですが、でも演劇の様式感も持っている彼の演技は、少なくとも私にとっては貴重なものでございます!

実は、この舞台を観始めて最初に感じたのは(昔ながらの)舞台向けの発声で演じる役者さんがいなくて、この舞台って大丈夫???・・ってのが正直な感想でしたが、現代の遮音が完璧な小劇場における発声ってのが、どうあるべきかという事については私の方が認識を改める必要があるのかもしれません! 
考えてみれば、周囲に騒音が無ければ普段の声でしゃべってもいい訳で、従来の演劇の様式感ってのは少なくとも小劇場に於いてはテクノロジーの進歩と共に、もはや崩壊しかけているのかもしれませんね・・でも、私は、普段日常とは異なる演劇空間が観客の目の前で展開するこそ演劇の原点では無いかと思います。そしてその意味で笠原さんの演技が大好きです!

もうひとつの感じた事は、最近は小劇場でも照明設備が完備していて複数の場を舞台上の置き物を変える事無く照明の変化で表現することが可能になっきているという事です。敗戦後のドイツでウィーラント・ワグナーが用いた手法が現代日本で復活した訳で、資金難から舞台装置が作れないってのが主な理由であったでしょうが、それが現代日本の小劇場演劇に、ほぼ同じ理由で復活したのは興味深いものがあります。実は資金面のみならず演劇の本質がそこにあるのかもしれません。舞台は役者と脚本こそが本質であって、あとは補助的なものなのだと・・なんしろ演じるのは人間ですから!しかしながらテクノジーの進歩に伴って時代と供に移り変る事もまた演劇に必要な事なのではないかとも思います。きっとそのうち3Dマッピングプロジェクターで舞台セットが表現される日が来るかもしれませんね~ その時代には役者さん達は超小型のマイクでしゃべるなんて事になるんでしょうか???
ある女の、ある物語。

ある女の、ある物語。

ワイアールジャパン

サンモールスタジオ(東京都)

2014/10/23 (木) ~ 2014/10/26 (日)公演終了

満足度★★★★

Bチーム初日、観てきました
ヒーロー、ヒロインがあるような劇じゃなくて出演者全員がストーリー展開の役割を分担してる感じです。ストーリーも判りやすいもので楽しめました!

以下、ほんのちょっぴりネタバレ的な話(ストーリーバレってよりは演技者バレ?)をネタバレBOXに入れときます。

ネタバレBOX

今回は、日里麻美さんから上演の御連絡頂いて参上いたしました。

私が日里さんのお芝居を見るのは、今回で3作品4回目です。
前回のお芝居での役回りが、ある程度j決まった演技が求められるスーツ姿の冷静な女性官僚だったのに対し、今回はキャバ嬢ってことで、演技を自分で作れたこともあったでしょうし、今回やっと彼女の女優さんらしい演技を観ている側も楽しめました。初日の緊張感と舞台に慣れてきた余裕が上手くミックスされた良い演技だったと思います。終盤の壁際に、ただ立って舞台中央を見てるだけという設定のあるシーンでも、ちゃんと表情を出し続けていたのもプロの女優さんとしてgoodでした!
今回のショートにした髪とハイヒール履いてのドレス姿は、そってもセクシーで、まるでボンドガールみたいでとっても魅力的で、かなり舞台栄えする容姿でした。いやあ、ミテクレって舞台では大事ですね~その辺の才能は十分にお持ちのようですから、次回は是非ヒロイン的な役で観たいです!!是非ゲットしてきてください・・お待ちしてます。
新宿☆アタッカーズ

新宿☆アタッカーズ

UDA☆MAP

シアターKASSAI(東京都)

2014/09/24 (水) ~ 2014/09/28 (日)公演終了

満足度★★★★

楽しかったです~
とにかく観ていて楽しいお芝居
あまり個々の登場人物を掘り下げるって感じゃなくて、登場人物全員の力でお芝居が進んでいきます。

とはいえアタッカーズの3名が主役なのは確かで、この3姉妹の配役が実にうまくできてます。司令塔であるお姉さん役の宇田川さん、いかにも末っこの麻生さん、その二人の真ん中で行動的実行犯(?)役の高橋さん。みなさんとっても適役です~。講演が終わったあとのトークショーでもそんな感じでした。
2時間超の長尺ですが、3つ話で構成されていて全く退屈させません。私的には第1話が面白かったかな・・

少ない男性人でしたが、お役人のお二人も面白かったっです。

>高橋さん、まさか実生活では寝そべってあんなことしてませんよね?
  (観たひと内輪ウケネタでスイマセン)

ニューシネマパラダイちゅ

ニューシネマパラダイちゅ

合同会社シザーブリッツ

劇場HOPE(東京都)

2014/08/23 (土) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

(号外)ニューシネマパラダイちゅ 私的女優論:女優さんの顔が輝くのはいつ?
もう終わった公演だし、公演そのものの話ではありませんので、ネタバレへいれときます。写真も掲載できないのですいません。

ネタバレBOX

ニューシネマパラダイちゅ を観て思ったんですが、女優さんの顔(表情)って、とっても変るものなんだとあらためて感じました。この劇がコメディであることで色々な表情が観られるのは勿論ですが・・

8/31は「ニューシネマパラダイちゅ」の落日で、BマチネもAソワレも観たのですが、当日はマチネ開始が12:00、ソワレ開始16:00で、マチネの上演時間がカーテンコール込みで約2時間、そのあと客席での出演者と観客との歓談が約30分、ソワレの開場が開演30分前とすると、ソワレAチームメンバーが舞台でミーティんグできるのは、1時間程ということになります。しかも地下の小劇場で観客と役者さんの舞台への通路も共用だったのではと思います。

という状況での出来事です。

この出来事は、ここで起こりました!写真は別の時刻の撮影ですが・・
   ↓
お花

その日、マチネー公演が終わった後、玄関への階段を登っていくと上階から伊藤さん(のような)声が聞こえてきました。階段を登りきって玄関脇のお花部屋に行ってみると、そこには伊藤(えみ)さんと共演者の方とが、地下の会場が空くのを待って歓談してらっしゃったのでございえ~ます。 え~、言わずもがなですが、私、幸運・・

で、そのお花を飾った小部屋で、ほんのちょっぴりだけお話をしたのですが、驚いたのは、その時の伊藤さんがあまりにも美しかったことです!

女優さんが綺麗なのは当たり前だと思われるかもしれませんし、舞台に立って共演している方々には、却って判らないのかも知れないですが、その時の伊藤さんの表情は(舞台で演技している時は別として)舞台以外でお会いしたなかでは、今まで見たことの無いキレイさ&美しさで正直ビックりいたしました! 勿論、その場で彼女に、それを伝えることはできませんでたが・・

それが何故なのか? これまで少なく無い回数お会いしている伊藤さんですが・・・
今、考えてみれば、舞台開演直前、しかも本日千秋楽・・のタイミングでお会したことは、一観客である私には無かったことでございます。
この舞台の初日を観た日のブログにも書いたことですが、舞台初日の伊藤さんの表情は、とってもキラキラしていて魅力的でした。公演全体の完成度は、その後のものに比べれば正直言って、まだまだでしたが、初回の緊張が彼女の表情を、そういうふうに変えていたんでしょうね!その点、初日を観た人は幸せだったかも・・

やはり、初日と千秋楽ってのは役者さんには特別で、その緊張感が彼女の表情を輝かせていたんだと思います。

この話は、演技そものもの話は除いての事で、今回の舞台の上で彼女が見せてくれた表情の素晴しさは、これまで書いた通りです!

いつも真剣で新鮮な演技を観るせてくれる伊藤さん
これからも色んな役でイロンナ表現を観せてください!

簡単に言ってしまえば人間の真剣なときの表情は、とっても美しいということだと思います
緊張はストレスでもありますが、その時の表情は、見る人に感銘を与えるものを持っているものでもございます。それは人類の進化の過程で遺伝子に刻み込まれているものだと思います。親類の進歩は真剣に何かに取り組んだひと達がもとらしたものでしょうから!

最後の大げさな事を書いてしましましたが、伊藤さんで無くても、どの役者さんにも、そして舞台に立つことは無い私達にも同じ事なんでしょうね~
スポーツ選手が人気なのも同じ理由かと思います。

え~と・・例によって長くなっちゃいましたが、以下、劇場HOPEの玄関写真の特集(?)でございます!

HOPE










以上でございます

暫く忘れていた演劇の世界に、再び私を呼び戻してくれた伊藤えみさん・・の話でございました

ここまで、お読み頂いてありがとうございます!
生まれ変わった男

生まれ変わった男

かーんず企画

ザ・ポケット(東京都)

2014/09/11 (木) ~ 2014/09/15 (月)公演終了

満足度★★★★

生まれ変わったとは?
演目は「生まれ変わった男」というもので、犯罪(殺人)時の記憶を失った死刑囚と、その周囲の人々の話です。

会場で配られたものに演出の扇田さんが「色々な捉え方、感じ方をして頂ける作品と思う」と書かれていますが、その通りだとも思います。

果たして「生まれ変わった」とは、どういう事なのか?

今回、これを演じるのが若い役者さん達であることも、「死」というテーマが背景にあるこの作品の演出を、そうとう苦労あるものにされたのではないかと思いますし、作品のストーリーが実際に経験する事は無い非常に特殊なシチュエーションでありながらも、全ての人間にとって普遍的な「死」というもの、更にその生殺与奪の権限に及ぶ作品内容であることから、扇田さんがおっしゃっている「少し重い話」であるもの確かです。そういう困難な作品ではございますが、役者さん達は良くやってました。

で、ややこしいお話は、このへんにするとして

この作品は、日里麻美さんから、ご連絡頂いたのがきっかけて観させ頂きました。
この舞台では彼女の役回りは敵役(?)で、舞台では、それを上手く憎々しげに演じてましたが、舞台後に御挨拶させていた時の彼女は、とてもチャーミングな美しい顔立ちのかたで少々驚きました!こんなに近くでお会いしたのは初めてですし~。 今後、派手な展開のお話なんかで主役やってみて欲しいです! 
 
そんなわけで、昨日も今日も席はかなり後方だったのですが、できれば前のほうで観たかったな~。後方席のほうが舞台全体が見えて好きというかたもいらっしゃいますが、私は役者さんの演技を見るのが好きなので最前列愛好家なのでございます!

日里さん、今後も御活躍を!

生まれ変わった男

生まれ変わった男

かーんず企画

ザ・ポケット(東京都)

2014/09/11 (木) ~ 2014/09/15 (月)公演終了

満足度★★★

観てきました~
このお芝居、ストーリー自体は決して難解なものではありませんが、観客席との一体化という面まで含めると、役者さんには相当の演技力が要求される作品でした。でも、それが役者の腕の見せ所と思います。本日、もう一度、参上する予定でございます。

日里さん、黒の出で立ち、なかなかお似合いです~
あ、麻美さんでしたね

ニューシネマパラダイちゅ

ニューシネマパラダイちゅ

合同会社シザーブリッツ

劇場HOPE(東京都)

2014/08/23 (土) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

これにて千秋楽~:Aチーム
とうとう終わってしまいました…8/23-8/31までの11日間、ただ観てただけって言えばそれまでですが、何か生き甲斐みたいなものを感じることができていた時間でございました。今回は舞台そのものに加えて魅力的な役者さん達と出会えたことも自分の財産となりました。
まず、この舞台が、脚本、演出演、役者の方々、そして劇場も、全てが上手く揃っていた、めったに無いものであったことを再度述べさせて頂きます。
この舞台については、これまで何回も欠かせて頂いたので、今日は千秋楽を観ながら感じたことを順不同で書かせて頂きます。

私的には終わってしまって一番残念なのは、来週からはもう岸田修に会えない事です!勿論、笠原さんにはまた会えるのですが・・岸田さん、とって魅力あるひとでしたねえ!!
一条隼人の吉岡さんは、本日はいっそうの気合が入ってスタートの表情から違ってましたし、和興さんが演じた田舎の親○は、今日は最前列に御婦人がいたこともあって絶好調でした!1000円の高額ラージサイズブロマイドもカッコ良いいです!平井役の新藤さんは和興さんと絡む役柄を見事に演じていまして、それは終演後の彼とはまるで別人でした(当たり前ですが・・)。伊藤亜斗武さんは、映画を作り上げようとする意思の強さと口先三寸な性格とが同居する黒澤監督を好演。最終シーンで自分達で映画を完成させようと呼びかけるセリフは観客の胸を打ちました。荒木さんは初コメディとのことですが隼人や麻奈夫との絡みはとても面白かったです。そして麻奈夫役の藤井さんは無口(?)なヒロインとの会話(?)の場面を実に上手いタイミングで楽しませてくれました。

毎回、微妙に演技を変えることが強要される「え○の○○○つ」を客席と出演者両方の期待通りに大暴れで演じた高橋明日香さんは、忍者のような身のこなしと中国京劇変面レベルの瞬間表情変えで観客の心を鷲掴みにしていました。本日は、例のシーンで仰向けにひっくり返ったときに(観客からは見えない安心感からか)御自身大笑いしてたように見えましたが私の見間違いでしょうか?

ヒロインの伊藤えみさんは、持前の表情演技力をコメディならではの多彩さで遺憾なく発揮。大分すると3つのモードがあり、標準モード(ややコメディ寄り)、映画出演中の歌舞伎レベルの大芝居モード、もうひとつは映画のラストシーンで見せる、ヒロインの背負った重い運命を思わせる悲しく美しい表情。この時は彼女の瞳は潤んでキラキラしていました。こういう場面では最高の演技を見せる伊藤さんです。
不思議なことに、今回のAチーム豪華女優陣の伊藤えみさん・高橋明日香さんは年齢は違いますが誕生日が同じ日です!それも何かの縁ありそうですね~お二人の今後の大活躍を、きっと神様も期待しているのではと感じます!!
そして、お二人とも映画の衣装、とってもお似合いでした!


最後に、演者のかた方、脚本・演出、そして関係された全ての方々に、楽しい時間を持たせていただいたことを観客席側から感謝いたします。次回、期待しております!

ニューシネマパラダイちゅ

ニューシネマパラダイちゅ

合同会社シザーブリッツ

劇場HOPE(東京都)

2014/08/23 (土) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

本日の感想&想い:Aチーム
実は私、役者さんが早口でしゃべり続けるようなハイテンションなお芝居が大好きなのですが、この舞台はそういう意味でも役者さんのレベルが揃っているという意味でもスーパーウルトラ大好きです。それでは以下、本日の感想&想いです。

高橋明日香さん:公演前に読んだ芸能記事に.....高橋明日香ら女性アイドルや、戦隊ヒーローを務めた俳優たちが出演する舞台「ニューシネマパラダイちゅ」....って紹介があったし、ツイッターなんかのお写真拝見しても、その紹介記事に対する違和感は無くて、いわゆる集客目的のアイドルさんが入ってるんだなあって思ってました(スイマセン!)。ですが実際の舞台を観たら、この人、なかなかやるなあ、タダモンじゃないかも?って思って、それでWikiで調べてみたら、ナントビックリ2009年から時代劇なんかも含め既に39の舞台を踏んでいて、今回で40作品目ということです!それなら大納得です!!
そして今日も、もはやこの公演最大の「予定調和」とも言える例のシーンを期待通りにやってくれました!他の役者さんからの指示を聞いて、舞台にうつ伏せになった姿勢で見せる困りながらの苦笑い・・みたいな表情は毎回なかなの見もの(?)です!でもそんなベテランの彼女でも、御自身のツイッターによると「今回の舞台は、終わったあとでお腹が痛くなる」とのことで、お芝居するときの精神世界って奥が深いなあって思いました。そんな高橋さんの演劇魂にこれからも期待します! まずは明日!!

笠原さん:この劇のなかで一番私の愛するキャラである岸田修を作り上げてくれて有難うございます。あのメイクなのでホントの表情はなかなか見え難いのですが、笠原さん御自身も、かなり楽しんで演じられているんじゃないかと思います。この人物は説明セリフはお嫌いみたいですが、実はこの人物自身が、登場人物たちが作りあげようとしている映画が、どれだけ「リアル」でないかを説明する役回りでもあります!

伊藤えみさん:妙にあの衣装が似合いますよね~。今日は私も(たぶん他の客席も)、かなり物語り入り込んじゃっていたので、朋子が○○○を思い出せない場面なんか、一瞬、こっちもアレ・・って思っちゃったくらいで、あ、そうだ演技なんだっけ・・ってこともありました。そしてラスト近くでヒロインの悲しい運命を表情だけで静かに表現するシーンは本日もお見事でした! それはこの舞台が、今回Aチームの特徴のひとつである派手な女優陣の伊藤さんと高橋さんの其々の持ち味を実に上手く活かして組立てられていることの証でもございます。どなたがキャスティグを決定したのかは知りませんが流石です!

ニューシネマパラダイちゅ

ニューシネマパラダイちゅ

合同会社シザーブリッツ

劇場HOPE(東京都)

2014/08/23 (土) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

とっても大好きになりました!
Bチームは月曜以来観れてなくて、その後どう進化したのか気になってるんですが、平日のマチネーはなかなかなか行けないのでございます。そういう訳で本日もAチームだけってことになってしまいましたが、日曜にはBチームを観られることになってますので楽しみです。
今夜観たAチームは、回を重ねて役者さんたちが、持っている個性を存分に発揮するようになってきた感が強いです。それにしても今回の舞台は、出演者の皆さん全員、実力ある人達が集まってるなあ・・って思います。これは観る側には大切なことです。
で、いつものようにネタバレ無しで書かないといけないので、今日は役者さんごとに感じたことを書かせて頂きます。

岸田役の笠原賢人さん:何回か見ているうちに大好きになりました。自分の理想と与えられた現実の間を揺れ動く悩める青年の心を見事に表現されてます・・・って、シリアスな芝居の感想なら、こう書くんでしょうね・・・複数のシチュエーションを姿勢や声まで変えて実に見事に演じてますね~。笠原さん演じる「野○」に来週から会えなくなるのは、とっても寂しいです! 突っ伏して泣くところは、こちらも泣きそうです(?)。ところで本日は足につけてる茶色の小さな衣装の位置が上のほうになっていたのは何故ですか?

真宮寺役の高橋明日香さん:日々パワーアップする過酷な要求に良く応えてますよね!高橋さんの個性ある演技は客席全員の楽しみでもあります。週末も期待に応えてください!

黒沢役の伊藤さん:コミカルな演技上手いですね~この役が単なるお調子者ではなく強い意志を持った人物であることが良く判ります。

矢島役の和興さん:怖いけどホントはとっても、ひとのいい田舎の親○を、矢島さん以外には不可能なやりかたで演じられていました。今夜は客席最前列にも優しかったんですね~

田村役の伊藤さん:伊藤さんってチーム内に2名いるんですね・・・今日は表情に巾が出てきてワンステップ登ったようです。コミカルなシーンでもティピカルな表情表現から一歩進んで伊藤さんならではの表現が出てきました。ラスト近くでの、ヒロインの悲しく美しい表情と、泣き伏す「野○」を慰めに向かった時の一瞬の表情は、とても素晴しかったです!

この素晴しい舞台、あと2日しか無いなんて・・・

ニューシネマパラダイちゅ

ニューシネマパラダイちゅ

合同会社シザーブリッツ

劇場HOPE(東京都)

2014/08/23 (土) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★

Aチームの快演(一部、怪演?)・怪しい役者の話、そしてヒロインの運命の悲しさを演じる伊藤えみ
今日はマチネーのシャッフル1、ソワレのAチームを観てきました。シャッフル1は、大柿さんの「え○の○○○つ」と笠原さんの「野○」との組合せがオモシロかったです。このコンビが本日初日にして千秋楽なのは残念!
ソワレのAチームは役者さん達が、いよいよ本領発揮してきて進化し続けています。役者間のリズムもずいぶん良くなりました。この投稿のタイトルに「一部怪演」って書いたのは、勿論、和興さん演じる田舎の親○のことでございます!これ、御異論は無いものと思います。

この後は、フリートーク的に好きなこと書かせて頂きます・・・

まずは、怪しい役者の話です。実はこの夏の初めに花園神社でテント芝居を観てきました。演目は「ジャガーの眼」、昭和演劇の伝説的演目です。しかも花園神社で状況劇場直系(?)の新宿梁山泊が演じる、ってことで、暫くはその事で頭が一杯でした。それはとっても良い舞台でしたが、ひとつ感じたことがありました・・・登場する役者さんがカッコ良すぎる!この芝居、オリジナルは怪しい人物が沢山でてくる訳ですが、平成の時代になって役者さん達はカッコ良く好青年になりました。そうです、昨今は怪しい感を醸し出せる役者さんが欠乏しているんです!・・・・という訳で長々と前フリを書きましたが、何を言いたいかっていうと、それは今回チームBで真宮寺役を演じている大柿誠さんのことです。彼、いいですね~怪しいですね~大好きです!彼は、その怪しさを存分に発揮して物語の深みを増大させています。怪しさを表現できる帰朝な存在として今後のも舞台で活躍してください!

次は伊藤えみさんの話です。この女優さんとは彼女が主演した映画「キラーモーテル」の一枚の衝撃的なポスター写真が縁で、その後の舞台やステージを観せて頂いています。映画の写真を見て彼女の表情に一目惚れしました!それはゾンビの首に手を回して不敵な笑みをたたえた表情の写真でした。今回の「ニューシナマパラダイちゅ」は彼女としては初のコメディ舞台で、御本人もコミカルな演技をとっても楽しんでいらっしゃるようです。じゃあ、ヒロインの悲劇の話って何?って言われそうですが、もう少しお付き合いください・・実は彼女が他の女優さんがマネのできない彼女の本領を発揮するのはコメディよりもトラジェディ(悲劇)の方なのではないかと私は思います(御本人が演じて楽しいかどうかは別の話として)。今回も、ラストに近いシーンで、ヒロインの持つ運命の悲しさを、彼女は表情だけで大変上手く表現していました。それは舞台の奥で、ひっそりと演じられていました。その時、舞台中央では他の登場人物達が動きの多い場面を演じていて、客席の殆どのかたはそちらをご覧になっていたとは思いますが、実はその影で伊藤さんはヒロインの宿命を悲しく美しい表情で演じていました。それはセリフも体の動きも無い表情だけの演技です!・・・もし、皆様の中に、これからチームAの舞台をご覧になる予定のかたがいらっしゃいましたら、その場面では、ちょっぴり視線を舞台の奥に投げてみてください。そして伊藤さんが悲しく美しい表情で訴えるヒロインの運命を感じ取ってください。この作品が単なるドタバタ劇ではない隠れた側面がお判りいたでけるかと思います。でも、こういう事って役者さんあっての事で、ある意味、唐さんの唱えた特権的肉体論に通じるのかもしれません・・・

ニューシネマパラダイちゅ

ニューシネマパラダイちゅ

合同会社シザーブリッツ

劇場HOPE(東京都)

2014/08/23 (土) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★

チームA 上昇中!
昨日は、チームA,Bを両方観てましたが、チームBは大垣さんの好演もあって、チーム一体での芝居がドタバタでないラストシーンの印象を、とても深いものにしていました。それは昨今の民主化した演劇からは感じない昭和の演劇の匂いすら感じた瞬間もある程でした。それに比べると、チームAのほうは、派手な女性陣と田舎の親○を擁しての、個性が前面にでたチームだと昨夜は思ったんですが、本日どうやらチームAもチームとして上昇を始めたようです。みなさん、お芝居の動きが大きくなっていて、セリフのタイミングもバッチリ合ってきました。全体に潤滑油が浸透してエンジンパワーが全開に向かってる感じでした。そういう状況での明日のシャッフルは興味津々でございます。今夜の好演で印象に残ったのは岸田役の笠原さんです。熱演だけでないコミカル味がでてきたと思います。
以下、ネタバレコーナーで、チームA名物の派手な女優陣について書きたいと思います。特にネタバレはありませんんが、このまま書くと長くなるんで分割するだけです・・本来のネタバレコーナーの使い方じゃないんですが・・

ネタバレBOX

ということで、まずチームA名物の派手な女優陣のひとりである高橋さんですが、今夜はチーム全体のノリの上昇にあわせて、その存在感を拡大させていました。眼と表情筋を駆使しての彼女のお芝居は、演劇的な様式感というより自然な演技を基本にしているように感じますが、でも独特の世界を築いてますね~他の役柄でも見たいものです。そして派手な女優人のもう一人である伊藤さんは、恵まれた容貌にも支えられて舞台上で見せてくれる彼女の演劇表情は他のかたには無い強力な魅力があります。 今回の芝居はコメディーなので、わざとらしい大げさな表情をつくる場面が多いのですが、それでもラストに近い特別にスローな場面の畳みの上で見せくれた彼女の表情は、大変すばらしいものでございました。その場面は彼女の演技に観客の目線が集まるシーンでは無いのですが、でもちゃんとやってるところが、とっても伊藤さんらしいんです~
ニューシネマパラダイちゅ

ニューシネマパラダイちゅ

合同会社シザーブリッツ

劇場HOPE(東京都)

2014/08/23 (土) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★

本日チームA、Bどっちも観ました
今日も勿論ネタバレ禁止なので、ネタ以外の話題です・・・このお芝居は、一条隼人役と田村朋子役とが主役とヒロインという紹介になっていて、カーテンコールでも、この2人が中央に立って挨拶するわけですが、ストーリ展開をひっぱっていくのは、実は黒澤明夫役と真宮寺姫子・公彦役でございます。特に真宮寺役は殆どでずっぱりでもあり、この舞台の影の主役とも言えますし、自由度の大きい役廻りでもあります。これをチームAで真宮寺を演じる高橋さん(女性)は、実に楽しく演じてくれました。眼の動きを積極的に使っていろんな表情を出していたし、ある場面ではアドリブなのか・・・・・(ネタバレ対応伏字?)なのかって場面もうまくこなしてました。残りの回もパワーUPして楽しませてください!またチームBで真宮寺を演じた大柿さん(こちらは男性)も怪しい化粧を良く活かして、この役を的確な正確に作り上げていたと思います。彼も印象強烈でした。また、チームBのチームとしてのドライブフォースはたいしたものでラストシーンは思わず納得しちゃいました。ドタバタなだけじゃないですね~この劇。
という訳で、個性際立つチームA、役者さんの年齢相が近いことも手伝ってか抜群のチーム力のチームB、こうなると水曜・木曜のシャッフル劇、とても面白そうで、帰りの電車で、もう一度キャスティングのチェックしちゃいました。

ニューシネマパラダイちゅ

ニューシネマパラダイちゅ

合同会社シザーブリッツ

劇場HOPE(東京都)

2014/08/23 (土) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★

楽しい、面白い!
チームAの初日、観てまいりました。(勿論カーテンは無い)カーテンコールではネタバレしないでください・・ってお願いが再三あったことももあり、ネタバレBOXへの記載も今夜は遠慮しときます。この後、チームBもシャッフルも観る予定なので、ストーリーも含めてのお話しは、その後書かせて頂きます。
とにかく面白くて楽しめる舞台です。奇想天外という程の展開ではありませんが、上手いストーリー展開になってます。本日初回ということで、回を重ねれば、微妙な間や掛け合いのタイミングも、もっと良くなると思います。これからの1週間の進歩が、とても楽しみです。
この舞台は、田村朋子を演じている伊藤さんとの縁で観させて頂きました。
殆どの登場人物がメいっぱいの身体演技をするなかで、田村朋子役は、それとは違って表情やセリフが主な演技となっています。演じる伊藤さんは、初のコメディ舞台の上で色んな表情を見せてくれました。彼女は舞台上での、キラキラした表情と瞳とが、とても印象に残る女優さんです。その通りに今夜も魅せていただきました。そしてその顔は最初のカーテンコールの初めの時までは続いていましたが、アンコールカーテンコールでは、普段の彼女に戻っていました。勿論、普段の彼女も綺麗なお姉さんなのは確かですが、きっと舞台上では役者のアドレナリンみたいなものが働くんでしょうね~それが観られるんで私、舞台通いが止められないんです!

ジャガーの眼

ジャガーの眼

新宿梁山泊

花園神社(東京都)

2014/06/14 (土) ~ 2014/06/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

3度生きるジャガーの眼
久しぶりに大芝居を楽しませて頂きました。役者さんがた、関係者の方々、ありがとうございました。田口、トビラ、しんいち・・男性陣の皆さんとってもカッコ良かったです。大熱演でした。なかでも申大樹さんは、怪しい美青年みたいな役でも見て見たいと思います。それから少年役の大鶴美仁音さんの演技も、とても印象に残っています。何だろうあの感じは…。 千秋楽は桟敷席で見たので、前日階段席の脇の補助席で見たときには気がつかなかったサラマンダーが最後に流す血の涙もしっかり見えて体育座り3時間のかいがありました。そして芝居の最後にテントの奥が開いて登場人物が夜の中に去って行き、更に役者さんの挨拶が終わった後にも開いたままになっているその空間がこの芝居をみた私に何かを訴えているように感じてなりませんでした。

ネタバレBOX

これが、3度生きるジャガーの眼を観た3回目です。正確には今回2夜見たので4回ですが。 それぞれの間隔は数年~20年も開いてます。今回は6/14に花園神社を通りかかってテントを見つけ、帰ってネットで調べてみたら「ジャガーの眼」だったというわけです。しかもこの場所で! 時代は流れて男性陣は昔の役者さんに比べるとカッコ良すぎて、この作品の登場人物の持っている怪しい感じが出ないんですが、それもあってか今回の上演は、昔の(唐式とも言うべき?)様式感は、かなり薄くなっていました。それも時代から時代へと生き続けるジャーガーの眼の宿命なのでしょう。でもドクター弁が登場すると、その場面は昔のハイテンション・ハイテンポで役柄が役者さんに獲りついたようにじゃべり続ける唐さんの様式感に戻るんです。そこも面白かったです~。金さん、30年間また観たいと思っていたものを実現化して頂いてありがとうございました。とってもとっても感激です。それから是非、若い世代の方々も平成のジャガーの眼を育てて行ってください。また観たいです。道論、桟敷席で。
ジャガーの眼

ジャガーの眼

新宿梁山泊

花園神社(東京都)

2014/06/14 (土) ~ 2014/06/22 (日)公演終了

満足度★★★★

見てまいりました!
千秋楽にも行ったので、そちらで、あらためて書きたいと思います。

ASSH WS STAGE♯0

ASSH WS STAGE♯0

ACTOR’S TRASH ASSH

ステージカフェ下北沢亭(東京都)

2014/02/21 (金) ~ 2014/02/23 (日)公演終了

満足度★★★

超小劇場
小劇場としても超小劇場な舞台サイズでした。
これから演劇世界に踏み出していく役者さん達での公演でした。

ブラックジャックによろしく

ブラックジャックによろしく

幸野ソロ

ワーサルシアター(東京都)

2013/12/20 (金) ~ 2013/12/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

伊藤えみ 涙の演技!
この作品の内容を聞いたときには、こんな強力な題材を演劇でどういう表現にするつもりなのか、正直なところかなりの不安を感じました。
人間の生死を扱う作品は、それ自体の持つ重さのために多大な興味を観客に振りまきます。戦争もの、難病もの、ドクターもの果ては殺人事件もの・・その題材はTVにも映画にも溢れていて、しかもそれなりの視聴率を稼ぐようです。
しかしこの作品には、それらと明らかに違っている点があります。そういう作品の殆どは、主人公が自分自身の困難を克服して行くストーリーなのですが、今回の作品はそこがは違っています。生命の危機にあるのは二人の未熟児で、当然彼らにセリフはありませし配役すらされていません。
彼らの生命と障害を背負った人生の生殺与奪を握っているのは父親、母親、そして医師たちなのです。その他人の命を決める選択の葛藤が描かれるのが、この作品です。他人の生命と人生のありかたを自分の行動が決めてしまう。しかも躊躇している時間は与えられていない! その一方で、ナースという同じ空間にありながら自らは決定を許されない人達の苦悩も描かれています。

実はこの作品は、私としては始めてのジャンルの演劇で、且つ自分自身が好きな種類のものではないと思っていたのですが、結局は、とても良い時間を待てたと思っています。

ここまで書いたことは投稿タイトルとは一致しないのですが、ネタバレBOXに演技・演出について感じたことを書きたいと思います。

ネタバレBOX

原作が有名作品がであることもありストーリーは省略して、印象に残ったシーンについて書きます。

まず、投稿タイトルにしたヒロイン伊藤さんの涙の演技について。
彼女がいろいろなシチュエーションで見せてくれる表現は其々とても印象深いものなのですが、今回の作品ではこれまでは見たことがない様々な涙の表情を見せてくれました。
作品の前半は未熟児を出産した母親としてのうつむいた虚ろな表情の場面が殆どなのですが、後半では様々な涙の表情を演じてくれました。自らが出産した双子の兄が死亡し、ダウン症の弟を生かすための手術を拒否する夫と離別してでも残った弟を育てる決心をしたときに、彼女が夕日を見ながら「命ってきれいね・・」というシーンはこの作品のクライマックスでもあるのですが、その場面は海辺の夕日の淡いオレンジ色の光に包まれて演じられ、伊藤さんは彼女の内面を美しく深い表現で見せてくれました。そのときの彼女の瞳はうっすらと濡れてはいましたが泣いる訳では泣く、それは命の持つ美しさとこれからの人生を見詰めている瞳でした。
そしてこの後の場面で、彼女は夫との離別を医師に告げ手術を頼むのですが、医師に会って夫との離別を告げるときには伏せていた目を、手術を依頼する言葉のときには医師に向かって上げて行きます。その時、医師を見つめる彼女の瞳は、ゆっくりと涙で覆われていくのですが、最後まで決して涙を零すこと無くそのシーンを終えます。ここは前述の夕日のシーンを凌ぐ今回最高の名演だったと思います。 でも右側に立つ医師に向かって演じられた関係で、舞台上手の前方の客席からしか、それが見えなかったであろうことは大変残念です!
実は、それとは別に実際に落涙するシーンもあるのですが、その時には彼女の右目から落ちたひと粒の涙が空中で照明に反射してキラっと強く輝いたのが私の強烈な印象に残っています。これは今回の彼女の涙の演技を象徴する出来事なのかなあ・・・と。

一方、夫との回想シーンでも海辺の夕日の場面があったのですが、そちらは彼女としては珍しく(?)恋人との愛を確認しあうシーンとなっていました。こちらも良い感じでした!

作品全体の演出で印象に残ったことも書きたいと思います。
まず、開場時刻になって劇場に入っていったときに目に入る光景は烈です。そこから既に芝居が始まっている感じでした。舞台奥には未熟児が入る保育器が左右に置かれ、上からの青い光に照らされています。その奥の壁には妊中の胎児の動画が投影されているのですが、左側の胎児は右側の胎児よりかなり大きく、逆に右側の胎児は体は小さいのですが足を蹴るように動かしています。でも右側の胎児は動きません。この左右の2つの保育器は芝居が始まった後、左側には死亡する兄が、右側にはダウン症の弟が入れられるのですが、壁の動画はそれを象徴しているようでした。

それから、今回の作品では照明と投影する動画が大変効果的かつ斬新に使われていました。照明の色は感情を表現していましたし、舞台には常時霧が漂っていて幻想的でありながら
逆にシリアス感を持たせる上手い使い方です。

兄が死亡した場面ではナース達が保育器を黒いベールで覆い、保育器をそのまま棺として葬送の場を演じます。先頭の二人のナースが棺を運び、それに続く他のナース達は其々の
手に葬送のローソクを持って棺に続きます。その時はナース達によってアベ・マリアが厳かに歌われます。ユニゾンではなく合唱です。ナース役のなかに音大出のかたもいて葬送の場面の格調を歌のうえでもしっかり出していました。他にアメージンググレースが歌われる場面もあり重いシーンが続くなかでの歌は心を揺さぶります。

他にも書きたいことは沢山あるのですが、既にかなり長くなってしまってますので、この辺にいたします。

演じた方々と関係の方々には、今回、大変豊かな時間を持たせていた事を感謝いたします。
ブラックジャックによろしく

ブラックジャックによろしく

幸野ソロ

ワーサルシアター(東京都)

2013/12/20 (金) ~ 2013/12/23 (月)公演終了

満足度★★★★

心の内側を表現したドラマ
入場したときに目に入るの舞台上の景色から既に演出が始まっています。今回は、照明や動画の投影を効果的に使った視覚的にもなかなか斬新な舞台になっていて観客を飽きさせません。テーマの題材自体の強さもあって強い印象を残す作品に仕上がっています。

そういう訳で今回はお笑い要素はあまり無いシリアスな作品でして、当然開幕直前の余興コーナーも無かったんでございます!

ちょっぴりネタバレコーナーにも書きますけど、今日も含めてまだ三日間ありますから、ほんのちょっぴりだけ・・

ネタバレBOX

両親は苦悩の末にある決断をします。新たな道を選択した母親が海辺で夕日を見上げるときに母親役の伊藤さんが見せてくれた表情は、苦しみを乗り越えて今後背負っていく運命を受け入れた母親役の心情&この作品のテーマ全体を非常に良く表現していたと思います。ある意味、一瞬芸(?)ですが、そのシーンだけでもこの作品見る価値あるかと思います。
医師側と父親の心の様はストーリー展開自体で常に表現され続けていますが、母親の内面を表現しているのがこのシーンになっています。
サムライカウボーイ

サムライカウボーイ

A☆ct Stage

テアトルBONBON(東京都)

2013/12/19 (木) ~ 2013/12/23 (月)公演終了

満足度★★★

ピストルと日本刀とIT技術で闘う!

エンターテイメントな作品で、理屈抜きで楽しめます! 6時30分スタートで上演時間も出演者も多めの舞台でした。
黒田さんは8割がた出ずっぱりでしたが、なかなか舞台栄えのする容姿の女優さんで本日熱演されてました。適役な印象でした。

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