じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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あなたに会いたいから私は今日も空を見上げる

あなたに会いたいから私は今日も空を見上げる

劇団皇帝ケチャップ

浅草九劇(東京都)

2022/11/02 (水) ~ 2022/11/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/11/03 (木) 13:00

一言で表現すれば「あれこれ佳い塩梅の作品」。
まず、観客の想像力/読解力(?)を信じて語りすぎず説明不足にならずな語り口が鮮やか。
次に本筋を進めるための会話と無駄口/軽口や横道に逸れる会話の配分が絶妙で、初めてここを観た第2回公演以降毎回感心するが「そうそう、普段の会話ってそんな風に茶々を入れたり話が逸れたりするよね」な感覚が実に自然。
さらに安易なハッピーエンドではないがビターエンドでもない「生かさず殺さず」的な(違)結末の「切なさと優しさ」たるや。
あと、あるキャラクターがいわゆるファンタジー系のものながら現代風にアレンジされていて「文明の利器」まで使うけれどもそのアイテムがそこそこレトロというのもまた面白く効果的。

ネタバレBOX

「神」の使いである「天使」が現代風の若い女性で、天界(?)からの連絡を受けるアイテムが「黒電話」というのがまた上手いというか何というか……。
インディヴィジュアル・ライセンス

インディヴィジュアル・ライセンス

24/7lavo

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2022/10/27 (木) ~ 2022/10/31 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/10/31 (月) 15:00

確かに「中年女性が運転免許を取る物語」だが、それを軸に夫婦・親子・兄妹など家族や大人になってからの友達などの人間関係にいわゆる社会問題まで織り込み、笑いと感動を存分に盛り込んでしかも細部まで丁寧なツクリなことに感服。
そして前日に観た演劇集団つむぐ「いつかまた生まれて来た時のために」同様、劇中の母親像に自分の母を重ね合わせたりする。今さらながらに「母親の心理」というものに気付く、みたいな?
しかし笑いと感動の「波状攻撃」ならともかく、同時にそれで攻めてくるのはやめてよね、観ていてどう対応したらいいか戸惑ってしまうもの。(笑)

OJISAN'S4

OJISAN'S4

はらぺこペンギン!

赤坂RED/THEATER(東京都)

2022/10/19 (水) ~ 2022/10/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/10/22 (土) 14:00

20年前に隕石の落下に端を発する危機から街を救ったヒーロー4人組があるきっかけから再集結するコメディ。
現役が活躍している中、ロートルがそのピンチを救う(映画「バトルシップ」などを想起)というのは年代的にとても嬉しいというか共感するというかで好きだなぁ。
そしてラストは20周年を迎えたはらぺこペンギンと白坂主宰の決意表明と受け取った。これからもその意気で末永くガンバレ♪
ところでご出演なさっていた小口ふみかさんって、劇団チョコレートケーキ「追憶のアリラン」、果報プロデュース「あゆみ」と相次いで出演されていた方とは瓜二つ・同姓同名の別人では?(笑) 演技の引き出しを沢山お持ちで感服。

『雨の世界』

『雨の世界』

ウテン結構

サブテレニアン(東京都)

2022/10/14 (金) ~ 2022/10/18 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/10/16 (日) 15:05

大雨にたたられてどうにか人家を見付た旅行者に家の主が語る話……な物語。
このサイズの会場……というかサブテレニアンならではの雰囲気にまさにピッタリな語り口に酔うよう。(逆にこの作品をもっと大きな会場で上演するとどうなるのか想像したりもして)
また、序盤で芝居(など)のお約束を茶化したような部分が個人的に大ウケ。(笑)(「何をしているんですか?」「部屋を広げるんです」とか「こういう状況では老婆がお決まりでしょ」とか(ともに大意))

グッバイ ロビンソン

グッバイ ロビンソン

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2022/10/26 (水) ~ 2022/10/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/10/28 (金) 14:00

全地球的に特殊な状況に陥ってしまった世界の中でも仕事やら何やら「日常生活」を続ける人々……が、彼らにはそれぞれ悩みや迷いがあり、な物語。
公表されているあらすじからSF系かと思いきや実はしっかりした人間ドラマ。そして「ひたすらポジティブ」な落としどころとその後の幕切れが何ともステキ。
また、劇中の「あの設定」は実はイマの世の中の「アレ」の隠喩ではないか?と思って大いに納得。
今を生きる我々へのエールと提言、しかと受け取りました♪

まなつぼし

まなつぼし

東京ノ温度

サンモールスタジオ(東京都)

2022/10/19 (水) ~ 2022/10/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

宮沢賢治「銀河鉄道の夜」の設定と精神をベースに21世紀のイマの要素を取り入れた意欲作にして秀作。
原典から途中乗車してくる鳥捕りと兄妹が引用されるが、兄妹の翻案ぶりが現実で地球上で起きていることを踏まえていて秀逸。
また、原点のジョバンニとカムパネルラに相当する大切な人を喪う人物を二組登場させて一方は比較的原典に近く、もう一方は「ある意味で逆かつ新機軸」なことにも舌を巻いた。さらに終盤で明かされる本作における銀河鉄道の種明かし(?)もいかにも現代的で見事。
あと、原典に出てくるフレーズを何度か使い、最終的に主人公がそれに気付くのも原典ファンとしてたまらなくステキに感じた。
原典を好きであればあるほど楽しめるのではあるまいか?(もちろん原典を知らなくても楽しめるだろうが)

ネタバレBOX

途中乗車してくる兄妹は原典では客船(タイタニック号らしい)の事故の犠牲者だが本作では戦争で命を落としたとしているのが巧み。
そして5年前の初演時よりイマの方がその設定が活きてしまうのがまた何とも……。

また、「本作における銀河鉄道の種明かし」というのはバーチャルリアリティー体験のこと、これまた5年前にしては先見の明か?
ザナドゥおじさん

ザナドゥおじさん

大統領師匠

「劇」小劇場(東京都)

2022/10/19 (水) ~ 2022/10/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/10/20 (木) 14:00

チラシにある「地獄の扉が開き、日本のとある孤島と繋がった」という基本設定はいかにも大統領師匠らしいコントっぽいものだが、そこから始まる物語は何か得体の知れない怪しさ/不気味さが漂い終盤ではパニックスペクタクルからのカタストロフィという新境地。
その構成は「あれ?地震か?揺れていないか?」な初期微動がしばらく続いて震度4あたりの揺れが来る感覚のようで効果的……ってか快感?(笑)
そして終わり方を筆頭にいくつか既視感のある展開があり「あぁ、それな♪」と思ったが、考えてみるとそれは得てして映像系のものであり「これを演劇でやったのか!」と感心。
そんな中に文明批判/社会批判的なものも織り込み衣装・小道具など凝った美術で見せるのも巧み。

ネタバレBOX

ところでこれ、大統領師匠版の「日本沈没」では?とふと思い、そこからさらに実は中田さんが本当に描きたかったのも本作のラストの後の世界のことで、そういう世界にするための設定を考えていたら1本の芝居になってしまったのではないか?などという妄想を……(笑)
遊びの杜15

遊びの杜15

東京幻堂

劇小劇場(東京都)

2022/09/22 (木) ~ 2022/09/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/09/24 (土) 13:30

恒例の三番叟(今回は新バージョン)から始まりお馴染みの「ろくろ首」など短めの4篇で構成された前半と芥川龍之介作品を元にしたやや長めの2篇での構成。
まさしく古典芸能と小劇場系演劇の融合で両者の良さが上手くブレンドされた感覚。
また、後半では朗読/語りに演者が当て振りのように演技をつける試みもあり、これも面白かった。

ALL TIME-automatic life log-

ALL TIME-automatic life log-

ヒノカサの虜

アルネ543(東京都)

2022/10/19 (水) ~ 2022/10/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/10/19 (水) 19:00

公表されているあらすじから主題は「家族というもの」かと思いきや、函波主宰の「○○観」や「○○というもの観」(ネタバレBOXへ)がこれでもかと言わんばかりに前面に押し出された娯楽とはほぼ無縁の「純演劇」
そんな内容で130分(初日実測)はしんどいと言えばしんどいが随所に「今のそれ。何?」「何かの隠喩?」なトラップ(笑)があったり装置・小道具・照明のシカケがあったりで意外と長さは感じない。(個人の感想です)
そして、そんなシカケやある「特殊な設定」を別にすれば、基本的に静かで淡々と人物たちを描いてゆくのが劇団普通の最近の作品に通ずるオモムキがあるような気がした。(劇団普通も「純演劇」っぽいもんね(私見))
観る者を選ぶ芝居と言えよう。

ネタバレBOX

前面に押し出されていたのは函波主宰の「死生観」や「孤独というもの観」。それが本当に痛いほどに伝わってきた。
また、演技エリアとL字型の客席をきっちり隔てていたあの「壁」が中盤であんな風に変貌しようとは……!
【終演:ありがとうございました】JPN

【終演:ありがとうございました】JPN

Not in service

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2022/10/15 (土) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/10/15 (土) 14:00

事前情報で何となく予見はできたが、いざ実際に観ると思った以上に「都市伝説系現代ホラー」臭満載(笑)、観始めてすぐに中田秀夫監督作品(現在公開中のものよりもむしろ前作)に通ずるテイストを感じる。
ってかここのところ観た芝居・映画にホラー系が多くて「ホラー脳」になっていたのかもなぁ。(笑)
また。舞台下手の壁に投影される字幕/画像/映像がいかにも「イマの演劇」な感じで面白い。概念的な話になるが芝居の「場」というものは一般的には(前後したり複数あったりもするが)物語の「直線上」に配置されているのではないか?
それが本作品では「これはこっちに置いといて」など平面的あるいは立体的に配置されている気がする。(よって視る方向(観る者の解釈)によって見え方が違う)
そんなところも面白かった。

あゆみ

あゆみ

果報プロデュース

すみだパークシアター倉(東京都)

2022/09/28 (水) ~ 2022/10/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/09/29 (木) 14:00

演目として観るのは通算5回目なこともあり「あぁ、そうだった♪」や「これは新たな演出?それとも単に忘れていただけ?」などと思いながら存分に楽しむ。
また「あぁ、ここをこうしたのか!」や附加されたであろう部分にも得心。
そして「全員(ほぼ)全役」とも言うべき変幻自在の手法(演出と演技の賜物)で場を切れ目なく繋ぎ(エッシャーの「メタモルフォーゼ」を想起)時を隔ててもすぐにそのことと隔てた期間がワカるシカケが毎度ながら見事。
いやホント、この作品って折に触れ観たいな、いろんな演出(巧拙不問)で。そういえばけやき坂46(現・日向坂46)も4年前に赤澤ムックさん演出で演じたんだっけ、それも機会があれば観てみたいと思う。

稲川怪談

稲川怪談

江古田のガールズ

Mixalive TOKYO・Theater Mixa(東京都)

2022/09/27 (火) ~ 2022/10/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/09/28 (水) 14:00

単に原作である「稲川怪談」所収のエピソードを演劇化した短編アンソロジーではなく、一つの(オリジナル?)ストーリーを軸にそれらをいろいろな形で配した構成が巧み。その意味で短編アンソロジーの舞台化のお手本……と言っては褒め過ぎか?
また、ゲストを迎えた回もアフタートークではなく(一応)劇中に取り込んだ形で怪談を披露してもらうのも巧い。
もちろん江古田のガールズだけに程よく笑いも配して、カーテンコールの趣向も含めて上手いよなぁ。
ところで、カーテンコールで装置の二階部分の上手端に見え隠れしていた髪の長い女性は誰?

 蓼喰ふ虫

蓼喰ふ虫

TOKYO PLAYERS COLLECTION

OFF OFFシアター(東京都)

2022/09/21 (水) ~ 2022/09/26 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/09/23 (金) 13:00

中心となる夫婦の設定が昨今の22時台または深夜枠のドラマにあるようなもので、原作小説が90年以上前ということにオドロキ。
当時としてはセンセーショナルだったのか実は当時から「ありがちなこと」だったのか?
そんな内容を「いかにもその頃」な台詞回し、衣裳・メイク、洋室がある日本家屋な印象の装置内で演じられるので、しばしば脳内にモノクロの映像がオーバーラップする。この「錯覚」が独特で面白かった。
なお、観た後にWikipediaのあらすじと青空文庫での原作拾い読みからかなり忠実に舞台化したと知ってもう一度ビックリ。
TOKYO PLAYERS COLLECTION の新境地と言えよう。この「夫婦の営み」シリーズ、こんな風に古風な作品のみを取り上げてゆくのか古今東西不問で「夫婦もの」を取り上げてゆくのか。今後にも期待。

『田瓶奇譚集』

『田瓶奇譚集』

劇団肋骨蜜柑同好会

駅前劇場(東京都)

2022/09/16 (金) ~ 2022/09/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/09/22 (木) 15:00

チーム【奇】
直接的な怖さだった【怪】に対してこちらは間接的な怖さ? あるいは刃物でグサリの【怪】に対して真綿で首を絞めるような【奇】。
さらには人の怖さがメインの【怪】、土着的な恐怖がモチーフの【奇】とも言えるか?(やや乱暴な分類)その意味で見事なチーム分けではないか。
あとアレだ、割と早いタイミングで「それな」的なものを示す【怪】と、導火線が長いと言うか遅効性の毒薬と言うかな【奇】という対比もあるな。(「刃物と真綿」の言い換えではあるが)

AURYN「ゴーシュ」、ホラーと言うよりはハートウォーミングファンタジーなオモムキ。ある人物の登場により不穏/不気味(?)な雰囲気も漂うが、無事に着地、的な?

Mrs.fictions「そして誰もいなくなるまで待って」、ある時点でそれまで思い込んで見ていた風景がひっくり返されるオドロキ。そしてその背景にあるものやその経緯がコワい。あと、田瓶市に新たな設定が…

劇団肋骨蜜柑同好会「もっけの幸い」、地域性密着怪談にもう一つの要素を加えた「田瓶市もの」の真骨頂。「障り」の演劇的表現も面白い。

ネタバレBOX

Mrs.fictions「そして誰もいなくなるまで待って」
「まさに幽霊そのもの」なビジュアルのキャラクターを序盤から登場させることで「本作における霊はこのような表現だ」と思わせておいて実は一見普通に見えたキャラも霊だった、という「騙しの手口」に感服 。
『田瓶奇譚集』

『田瓶奇譚集』

劇団肋骨蜜柑同好会

駅前劇場(東京都)

2022/09/16 (金) ~ 2022/09/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/09/21 (水) 15:00

チーム【怪】
劇団肋骨蜜柑同好会「腸詰と極楽」
ある意味スプラッタ系の場面もありつつ漠然と「奇妙な味の短編」を得意とする小説家の作風を連想。しかし具体的な「痛み」を感じさせるの、イヤだなぁ。

たすいち「隣は猫をする人ぞ」
猫がモチーフということもあり、古典的な某有名恐怖小説を漠然と思い浮かべていたら終盤で「あぁ、やっぱり!」。「腸詰と極楽」と共に連想したものとの相乗効果があったような。

日本のラジオ「くるくるさん」
状況設定あるいは舞台設定に「あ、そういうのもアリか♪」と目から鱗。アレをそういう風に使うとは……的な。その意味で「コロンブスの卵」的と言えるか?(笑)

あと、某オムニバスドラマのようにストーリーテラーを起用して三編を繋ぐ型式や各編にチラリとリンクがあったりするのも巧い。これ、事前にHPのあらすじを読んでいなかったら気付かなかったかも?

ネタバレBOX

劇団肋骨蜜柑同好会「腸詰と極楽」で連想した作風の作家は阿刀田高。(あくまで個人的な認識)
また、たすいち「隣は猫をする人ぞ」で想起したのはポーの「黒猫」。壁の中に……というのがまさに。
ピアニッシモ

ピアニッシモ

ペテカン

新宿シアタートップス(東京都)

2022/09/14 (水) ~ 2022/09/19 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/09/17 (土) 18:00

ピアノがある喫茶店でのマスター、新人アルバイトと5組の客たちによる連作短篇会話劇。
機知に富み上品なユーモアが漂う中に情や愛を織り込み、笑っていながらしみじみとさせるのは熟練団体の味わいと言えるのではないか。これぞペテカン、癒されたなぁ♪
なお、同様の趣向であった「タバコの煙とコーヒーの湯気」をネット検索したら、そちらの初演は2006年、新規書き下ろしも加えた改訂版が2009年の上演だったことにビックリ。もうそんなに前のことだったの!?

ゆめみたい

ゆめみたい

めがね堂

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2022/09/15 (木) ~ 2022/09/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/09/17 (土) 14:00

割と早い段階から時系列的にどうなの?な場を挟み、それ以降も時々時間を弄って更には「あんなこと」までされて観ている側として翻弄された。
余韻というか解釈の余地が観た人によって千差万別/無限大ではなかろうか?(笑)
リアルなようでシュールな感覚はまさにタイトルそのままか。

『VAMPIRE~Reunited In Pain~』

『VAMPIRE~Reunited In Pain~』

TEAM空想笑年

シアター・アルファ東京(東京都)

2022/09/14 (水) ~ 2022/09/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/09/16 (金) 14:00

5年前の作品の改訂再演。国家を脅かす7人のヴァンパイアとそれを討伐する騎士団という構図で始まりながら実は……という物語は戦の無為・虚しさを示しさらに身勝手な野望の醜さも押し出す。
そんな内容が国政を私利私欲に利用する昨今の政治屋批判に思えてしまう。初演時はそんなことは思わなかったのに、この5年間でそれだけ世の中が堕ちたということか?
なお。アクションの切れ味と音響のシンクロ具合は言わずもがなな見事さ。

DOWNTOWN STORY

DOWNTOWN STORY

羽原組

赤坂RED/THEATER(東京都)

2022/09/13 (火) ~ 2022/09/19 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2022/09/14 (水) 19:00

長姉が連帯保証人となっていた知人の夜逃げにより一千万円の借金を背負うことになった三姉妹を中心とした物語。
得意のダンスやショー(今回は稽古)場面、楽屋落ちを含むベタなギャグ、政治への皮肉などあれこれ盛り込んで楽しいが唐突で強引にも思える展開(ネタバレBOXへ)もありちぐはぐな感がないでもない。
しかしそれでも2時間弱を楽しめたのは出演陣の個性・演技の賜物か昭和芸能舎を観続けていたからか?
そんなこんなからふと思ったが、これ、「ネオ大衆演劇」と言えるのではないか?(真顔)

ネタバレBOX

特に複数の求婚は唐突かつ強引で批判の声が多い羽原さん脚本の某テレビドラマの展開を想起させる。どうしちゃったんだろう?
とりあって

とりあって

かわいいコンビニ店員 飯田さん

OFF OFFシアター(東京都)

2022/09/08 (木) ~ 2022/09/14 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/09/12 (月) 14:00

フィットネスクラブのバックヤードを舞台にしたスタッフたちの「激辛」な人間模様。
時折笑いもあったりしながら進むが、終盤の展開は胸糞悪くて「何で金を払ってこんなに不愉快にならなくてはならないんだ(怒)」と……(褒めています)
そしてその終盤で語られる不愉快なあれこれは「ありそー!」なだけでなく、今、現実で問題となっている「あること」への揶揄(得意の深読み)のようで、「だからより不愉快なんだ」と大いに納得。(笑)

ネタバレBOX

終盤で「不都合な事実の隠蔽・改竄」が出てきて「それ、大丈夫か?」と心配すると同時に池内主宰の気骨に感服。

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