百年の秘密 公演情報 百年の秘密」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.1
1-20件 / 35件中
  • 満足度★★★★★

    「わが闇」みたい
    長かった。けどずっと引き込まれて、一瞬も眠気や退屈を感じなかった。

    年をとったせいか、最近、こういう話にかなり弱くなった。人生のはかなさとむなしさ、無情さ。
    ハッピーエンドの芝居ではありませんでしたが、見終わって、なぜか優しい気持ちになれる、良い芝居でした。

  • 満足度★★★★★

    誰にでも秘密が…
    笑い控え目。「わが闇」に近いかな。
    物語は昼ドラ的な所があるけど、
    めったにお目に掛かれないレベルの芝居だよなぁ。
    イヌちゃんの実力を思い知らされました。

  • 満足度★★★★★

    壮大
    当日券目当てで劇場へ行っても入れなかったりを繰り返し、遂に平日のナイロン100℃。ナイロンは11月の「ノーアート・ノーライフ」再演以来。ケラさんの作品は「龍を撫でた男」以来。

    ナイロンの作品は長いので平日仕事の後に観るのはいろいろしんどい。内容に関係なく疲れで眠くなってしまうのだ。なので極力平日は避けていたのだが、今回は仕方がない。それくらい観たい作品だったのだ。で、観た。

    ・・・・・・・・素晴らしかった。3時間超えだったが全く眠くならず、とにかくグイグイ引き込まれる大河ドラマだった。演劇が持つ可能性を改めて感じさせられた。本を書いている時にケラさんがTwitter上で見せている苦しみの成果をとくと感じさせてもらえた。感謝感謝。

    過ぎ去る時間によって増長させられる皮肉や運命のいたずらなど、直球ではないケラさんのナンセンスを堪能させてもらえた。満足満足。満足過ぎる。全てを見ている木の存在がたまらない。これからも見続けるのであろう。

    峯村リエさん、大倉孝二さん、松永玲子さん、3人のシーン。何だかジーンときた。松永さんを観させてもらうのが久々だったというのもあるのだけれど、何だかナイロンの歴史を感じてジーン。もちろん犬山イヌコさんと峯村さんのシーンも。今江冬子さんは帰ってきてくれないのかな・・・

  • 満足度★★★★★

    こりゃすごい
    大傑作

  • 満足度★★★★★

    森の思想
    ケラさんの作品はとくに最近はほとんど見ているが、ここにきてまた高みに上るかと言うような傑作。素晴らしい。311以降のケラさんの思考の結晶ではないかと思った。タイトルも作劇も美術もそれを表している。外国の話のようになっているけれども「日本」を感じた。南方熊楠や梅原猛のいう「森の思想」。絶望でも希望でもないその先の物語。必見。

  • 満足度★★★★★

    10年後に
    初ナイロン100℃。観に行って良かった。

    ネタバレBOX

    ティルダ(犬山)と友人・コナ(峯村)を中心に、100年にわたるベイカー家周辺の愛憎をユーモアとシリアスを混ぜて描く。

    休憩有りの3時間半。ベイカー家の女中・メアリー(長田)が、語り手となってシーンの年代や役者をさらっと教えてくれるのがありがたい。なかったら混乱してた。
    前半は、ティルダ12歳から死亡後までを描く。この前半でティルダらが、平穏でない人生を歩んだことを示唆して、後半への期待を高める。後半で、真相を知った上での単純でない人間模様をじっくり展開。ラスト、ちょっとだけ前向きであたたかなテイストと、ティルダとコナの(無邪気な?)黒い心を提示して幕がおりる。
    笑いもあるけど、重い空気がじわじわ客席まで迫ってくる舞台。ボケて殺人を依頼しティルダ(とコナ)の人生の幕もおりる。なんともいえぬ気持ちになるが、これも人生かと。良い悪いってものじゃない。

    コナと結婚したが、学校のアンナ先生を想い心に鬼を飼い続けたカレル(萩原聖人)が良い。犬山イヌコも、少女演技から老女演技まで上手かった。ティルダの兄・エース(大倉孝二)も、明るいキャラでありながら、父の愛情不在からの非行・犯罪・自殺という落ちっぷりと悲哀感が好み。父・ウィリアム(廣川三憲)とかプライドの高い同級生・リーザロッテ(村岡希美)も、いかにも感が溢れててうまかった。

    登場人物がこんな多くて、こんがらがりそうな話をすっきりまとめてかつ関係性をしっかりさせて100年を描くってすごい。ちなみに、役者紹介のOPとか、舞台演出で使用された映像の出来も素晴らしかった。舞台中央の木のからませ具合のさじ加減もちょうど良い。
    てか、住宅の下見にきてHすんな。
  • 満足度★★★★★

    謎が仕込んであるけれど、わかりやすい
    面白かったです。3時間半という長いお芝居でしたが、全く眠くならずに観ることができました。

    作品がとてもよくできているし、言うまでもなく役者さんも上手いです。

    ナイロン100℃ の作品は初期のナンセンス・コメディ系しか観たことがなかったので、ケラさんはオリジナルでこういう作品も書くのかあ・・・と感心してしまいました。

    気になっていたけれど一度もナイロン100℃を観たことがないという友人に付き合っての観劇でしたが「当たり」でした。

    ネタバレBOX

    この作品を観ていたら、奇しくも峯村リエさんが客演していた「この雨 ふりやむとき」と「往転 - オウテン」を思い出しました。

    オムニバス風に過去の出来事が断片的に出てきて、そこにある謎(伏線)が終盤に回収されていく・・・観客をストーリーに引き込む王道パターンの一つなのかも…というか、私が引き込まれやすいパターンなだけかも・・・(^^;

    個人的には最後の終わらせ方がよかったです。長丁場の大河ドラマ的作品にありがちな大団円パターンではなく、主人公を敢えて無駄死にさせちゃうところが、どんな作品であろうと一貫しているケラさんの個性を感じさせる部分なのでは・・・と思いました。
  • 満足度★★★★★

    素晴らしかった。
    登場人物たちのキャラクター、物語、映像、すべての演出が素晴らしかった。ナイロンは好きでずっと見続けているが、今回の作品は中でも非常に好きだ。家族とか友情とか恋愛といった普遍的なテーマを、残酷に、無秩序に、滑稽に描き出すケラさんのセンスがすばらしすぎる。俳優陣は言うまでも無くよかったし、なんといってもあの舞台上で巻き起こるスタッフワークがハンパない。

  • 満足度★★★★★

    絵のような
    とても美しかった。もちろんそれだけでないから面白く観ていられる。
    安定した俳優とそれを信じている作家だから出来る世界。
    長田奈央の狂言まわしにより、いつもより分かりやすい印象ではある。
    映像は「我が闇」に似ていたのでそれほど驚かなかったが贅沢。

    ネタバレBOX

    犬山イヌ子と峯村リエの揺るがない強さ。劇団員のあうんの呼吸は見事。その中で萩原聖人は何回もナイロンに客演しているだけあって馴染んでいた。だがケラさんにはあまり商業ベースに乗らずに、レベルの高いもの、自分のやりたいものを追求していってもらいたいと思うのは、ファンの勝手な願いだろうか。
  • 満足度★★★★★

    ドラマチック!!
    ええなぁ。
    長さも気にならず、お腹いっぱいだけどもっと食べたいという感じ。

    ケラさんのコメント「シリアス度高め」にしたとのことだけど、ケラさんの作品、笑いをぶち込み過ぎてついていけないときがあるので、自分としては笑いの分量、ちょうど良かった気がする。

  • 満足度★★★★★

    関係性がわかりやすい
    でも、真実は判りにくい。というより謎。リピーター観劇。今回は客席が後方で映像とかすべて良く見えました。前方はそれなりにまた楽しみ方が違いましたが。相関図がきちんとできているので、時代が前後してもすごく受け入れやすい。
    また、ラストは涙が出て止まらなかった。3時間30分があっという間に感じました。

    ネタバレBOX

    「オルゴールの上にパンツが」きっかけで涙ぼろぼろ。だって、ねぇ。ナイロンの舞台で発砲も久しぶりな気がしますが。以前は観ていて必ず眠くなる所に発砲があって人が死んでいたのでしたが。今回も度肝抜かれました。はい。少しうとうと…。
  • 満足度★★★★★

    20120510
    壮大な物語。映像があまりに美しく、印象に残っている。

  • 満足度★★★★★

    濃密な3時間半
    ざっと100年の物語が行ったり来たりしながら語られるのですが、その順番が絶妙でした。
    ティルダ12才の後、いきなり38才になったと思ったら、その次にはもう死んじゃってる。こんなに早く進んでいいの?と思ったらまた戻って、という流れの中で、伏線があり、秘密が生まれたり解き明かされたり。先の出来事を知っているから余計に切なく感じたり、と、すごく計算されたお芝居でした。

    舞台は、回転することなく(笑)、庭と室内が同時に存在していて、場合によっては庭の人がいる目の前で前で室内の芝居が続けられるのですが、これまた違和感なく、別々の場所に見えるのがすごい。
    最初から最後まで舞台の真中にどっしりと立つ楡の木、100年の秘密を呑み込んでいるさすがの存在感がありました。

    役者さんたちもみんな魅力的で、場面によってその年齢にちゃんと見えるのも感動しました。
    犬山イヌコさん、12才の少女も78才の老女もまったく違和感なかったです。すごい。
    すごいすごいってばっかりでボキャブラリーなくて申し訳ないのですが、とにかく、すごいなあと思ったのでした。
    観て良かったです。

    思った以上に力を入れて観ていたみたいで、すごく面白かったのに、見終わった後は疲れました。まあ、100年の物語を3時間でみるのだから、仕方ないですよね。
    濃密な時間をありがとうございました。

    あっ、「たつことかつこ」でファンになっていた村岡希美さんも良かったです。カーテンコールでのお辞儀の仕方が接遇の講師のようでした。LOVE♪

    ネタバレBOX

    カレルとコナが何故結婚したのかというのが、いまひとつ不明。
    特に、コナがなぜ?

    まっとうな理由も考えられるけれど、うがって考えたら、
    ・ティルダは少女時代カレルが好きだった
    ・コナはティルダの夫のブラックウッドとも関係をもった
    というあたりで、「ティルダの好きな人」をコナは好きになっている、もしくはつながりを持とうとしているのかなと。

    女同士の友情物語に見せかけで、そんな裏設定があったとしたら、ケラさんやっぱり、女同士の友情は単純にはあり得ないって思っているのかな。
    (考えすぎか・笑)

  • 満足度★★★★★

    好き!
    出張先で観劇。
    壮大なドラマが目の前で繰り広げられ、ワクワクドキドキしながら見守っていたらあっという間に2時間半が経っていた!
    秘密ってどれも切ない。
    時間軸があちこちに飛ぶから、先のことを知っていたりするのがなんとも面白かった。
    視覚的にも大いに楽しめたし、見ごたえありましたー!

  • 満足度★★★★★

    陰陽、裏表、時間と場の交錯
    1つひとつの台詞が綿密。
    嵌り具合がたまらない。
    3時間半はあっという間。

    ネタバレBOX

    素晴らしい舞台だった。
    後半で、まるでトランプの神経衰弱でカードをめくるたびに、次々と合っていくような感覚を覚えた。

    台詞が綿密に編み上げられ、それぞれの絡まり方が見事。
    なんて凄いのだろうと。

    内外一体の舞台の使い方も素晴らしく、時間と場が交錯し、重なり合う美しさがあった。
    内外だけでなく、陰陽や表裏といった表現が台詞だけでなく、セットからも感じられた。

    また、日本人が演じているのにもかかわらず、どこかよくわからない外国らしい設定にしたことで、「土地の持つ重力」から解放されていた。
  • 満足度★★★★

    初ナイロン
    綺麗につくられてる印象。
    役の関係性も分かりやすかったので。
    ただ、長かったのが気になった。

  • 満足度★★★★

    『百年の秘密』
    まず最初の映像でノックアウト。凄すぎる。長い年月を経た数世代にわたるドラマで様々に因果応報で…滑稽なのも皮肉なのも人生そのもの。ナイロンの舞台はナイロンでしか観られないと、当然のことですが、強く感じました。GWが狙い目とのこと。

  • 満足度★★★★

    みごとな骨格を持った、充実の舞台
    長い舞台だがその長さを感じさせない、みごとな骨格を持った充実した舞台だ。
    ケラリーノ・サンドロヴィッチの戯曲を、俳優たちのみごとな演技が密度高く表現していた。

    詳細は、演劇感想サイト「福岡演劇の今」 http://f-e-now.ciao.jp/ に書いています。

  • 満足度★★★★

    役者と映像が素晴らしい
    秘密を共有する2人の女性の幼少時から死後、さらにそれぞれの孫の代までが時代を行ったり来たりしながら描かれた時間的スケールの大きな物語でありながら、空間的には家の中と大きな木が立つ庭だけと限られていて、プライベートな出来事しか起こらない、密やかな雰囲気の作品でした。

    一気に何十年も先に飛んだり戻ったりするのですが、狂言回しが語る話という体裁になっていて、時代や状況が説明されるので、分かりやすかったです。同一のセットで室内と室外のどちらのシーンも演じられ、時には2つの空間がオーバーラップするシーンもあるのですが、人物の立ち位置や動きだけで明確になっていました。

    役者の素晴らしい演技や、時代を変えて、あるいは人物を変えて同じようなシーンや台詞が現れる巧みな構成は楽しめましたが、ケラさんにしては毒気があまり感じられず、ナイロンではなく、シアターコクーンでのプロデュース公演の時のような感触がありました。

    観客の感情を強引に持って行こうとしない、控え目な音楽の使い方が心地良かったです。
    冒頭のキャスト紹介の映像はプロジェクションマッピングの手法でセットが動いているように見せたり、役者達が動かす板に映像を当てて、その中で人が動いているように見せたり等、圧巻のクオリティーでした。作品内でも人影が動いたり、舞台上が闇に侵食されて行ったりと映像がとても効果的に使われていました。

    うろ覚えで、もしかしたら誰かの妄想か幻想の中のシーンだったのかもしれませんが、木が喋ったり映像を重ねてモヤモヤと蠢いたりする場面があり、違和感を覚えました。木はただ超然と人々の営みを見ているというだけの方が良いと思いました。

  • 満足度★★★★

    いいおはなしでした。
    翻訳劇を観ている感覚でした。
    作品は、女性二人の人生が長いスパンで描かれ
    現在、過去、未来と時間が行き来し
    それぞれの確信にせまって行きます。
    オープニングとか、毎回、映像のアイデアには感心です。

    ネタバレBOX

    舞台は、大きな楡の木が中央と囲むように館の広間の壁とドア。
    出はけ(下手の2つめの扉と上手(屋外)がつながっている)と
    照明効果で館の内外にいる人物を分けています。

    兄エースとカレル(萩原聖人)の亡くなり方はありますが
    ドロドロとした表現は少なかった。

このページのQRコードです。

拡大